レノとカノンが話し終えた後レノは直ぐ様シンの元へ向かって走る
レノ「シン!!」
シン「どうかしましたか?」
レノの叫びにシンが答える
レノ「分かった、分かったよ、シン。私、シンが好き!!、恋だったんだよ。シンの事が、好きなんだよ!!」
シンは何も言わずただレノの紡ぐ言葉を聞いている
レノ「不思議だと思ってたよ。シンといるといつもと違う気持ちになる。シンが愛を知らないって聞いたら、胸が苦しくて、シンがお花に水をあげてくれたら笑顔が溢れて、シンは私を、いつもと違う私にしてくれる。母なる大精霊じゃない私にしてくれるの」
そこまで言うとレノは我に返ったようにシンから離れる
レノ「迷惑、だったかな?」
シン「私に愛などありません」
シンは変わらず、殺伐とした返答する、かと思った
シン「しかし、貴女は私の空虚を、ほんの少し埋めてくれました。精霊達との戯れも涙花に水をやることも、これまでの私からは、考えられなかった、ここでの日々は抜き身の剣だった私に鞘を与えてくれた様でした、レノ、貴女に感謝します」
レノ「ううん、そんなの良いんだよ」
シン「その日々も、今日で終わりです」
レノ「え?」
シン「神獣グエンを片付けました。潜伏していたノウスガリアも、生きてこそいますが力は殆ど残っていないでしょう。エニユニエンの大樹の中にいれば貴女に手出しできません」
シンは淡々と告げる
レノ「転生するの?」
シン「我が君に告げた言を守らない訳にはいきません。間も無く、勇者カノンは架空の魔王の噂を広めるでしょう。それよりも先に行こうと思います」
レノ「いつ?」
シン「これから、ディルヘイドへ向かいます」
レノ「だって、私、漸く気付いたのに」
シン「申し訳御座いません、2000年後に我が君が待っておられます」
レノ「ず、ずるいよ」
シン「ずるい、とは?」
レノ「だって、魔王はシンとずっと一緒にいたんでしょ?、私はこないだ会ったばかり。それじゃ、絶対に勝てないよ」
まるで母を弟に取られた兄弟のように、レノは言う、行かないで欲しい、そう言いたい筈なのに、そう言わなければ伝わらないと分かっている筈なのにレノはそう言わない
シン「では、貴女への礼に不公平の無いよう、月日に変わる物を差し上げましょう」
レノ「何をくれるの?」
シン「何なりと、ここに留まれと言うのなら、それを守りましょう」
暫くレノは何も言わなかった、或いは何を貰うべきか考えていたのかも知れない、そして
レノ「じゃ、シン、あの私と、結婚して」
サーシャ「いきなり!?」
隣でサーシャが叫ぶ、幸い距離があったため2人には聞かれていない様だ、いや、シンには聞かれただろう、多分
サーシャ「絶対、玉砕だわ」
ウィリアム「……………」
シン「畏まりました」
サーシャ「良いんだ」
いきなりの求婚にも関わらずシンはあっさり承諾した、こうして魔王の右腕シン・レグリアと母なる大精霊レノの夫婦が誕生した