2人のスピード婚ならぬマッハ婚の翌日、アハルトヘルンは大騒ぎだ、婚礼の儀こそ2人の間で行われたが今回行うのは謂わば披露宴だ、場所はエニユニエンの大樹の天辺そこにレノの住む小さい城がありその前には花で彩られ雲で作られた祭壇がある、何でも精霊の祖先を祀った物らしい
やがて真っ白なドレスを着たレノとその逆に真っ黒な鎧を着たシンが涙花の道を通ってくる、2人が1歩進む毎に様々な精霊達が2人を祝福する、当然俺達も
エレオノール「2人共おめでとう!!、すっごく綺麗だぞ!!」
ゼシア「おめでとう、です、結婚は良い事です」
エレオノールとゼシアは聖域(アスク)の魔法で光を創り城の後ろに見事な虹が出来た
リィナ「綺麗」
リィナは呟きシンとレノを嬉しそうに見詰める
サーシャとミーシャも魔法を融合させ氷の花火を打ち上げた、そして俺も
ウィリアム「皆さんお待たせしました~!!」
サーシャ「でか!!、何これ!?」
現れたのは数百人分はあるであろう巨大なケーキ、アハルトヘルン中から集めた素材を使った特大のウェディングケーキだ、
ウィリアム「2人の最初の共同作業です、嫁さんに恥欠かせちゃ駄目ですよ」
俺は長めの刃物を渡すとレノは何の事やらと言った顔で棒立ちだったがシンは黙って受け取った、目の前のケーキ、渡された刃物、そして俺の言葉を組み合わせ自分なりに解釈した、シンの最大限の気遣いの言葉だったのだろう
シン「レノ、私と共にやって頂けますか?」
その言葉にレノも
レノ「う、うん!!」
2人は柄を持ちケーキにスウっと切れ込みが入る
ウィリアム「おめでとう!!」
俺が拍手を送ると皆も同様に2人に拍手を送った
レノ「あの、これどうすれば」
ウィリアム「ああ、折角だし皆で食べよう」
サーシャ「でもこんなの切り分けるの大変じゃない?」
シン「お任せ下さい、皆さんに皿を」
シンがそう言うと俺達は全員に皿を配った、そして目にも止まらぬ速度でケーキが斬られ細かく別れ皆が持つ皿に吸い込まれた、それも均等に斬られた状態で一切形が崩れること無く、最も腹に収まれば皆同じ事だが
レイ「じゃあ今度は僕の番かな」
レイはそう言うといつの間にか甲冑を来ており手には木剣が握られていた、何でもこの木剣を切れば幸福が、叩かれれば幸福が待つと言うどっちにしても幸せが手に入ると言う素晴らしい木剣らしい、名前も祝福の木剣と覚えやすいおまけ付きだ
レイ「それじゃあ、行くよ」
レイと向き合ったシンはケーキ入刀の時に使った剣を構えた、そして2人の持つ剣が打ち合う、そう誰もが思った瞬間レイの木剣が光り、シンの剣を避けシン自身を光で包んだ
シン「今のは、祝福の木剣の秘奥、ですか」
レイ「魔力の弱い精霊剣だったからね。僕にも何とかなったよ」
レイはそう言うとずっと借りていた一意剣をシンへ返したのだった
それからは少し夫婦水入らずの時間を過ごした何を話していたかは2人だけの秘密らしい、そして
エニユニエン「婚礼の儀、誓約の言葉を、母なる大精霊レノ。汝シン・レグリアを夫とし喜びの時も悲しみの時も精霊の名と、心においてその伝承が潰えるまで変わらぬ愛を尽くす事を誓うかのう?」
レノ「誓います」
エニユニエン「魔王の右腕シン・レグリア、汝大精霊レノを妻とし喜びの時も悲しみの時も魔族の誇りとその意志において彼女と彼女の子を守る為変わらぬ力を尽くすことを誓うかのう?」
シンは力強く、そして何よりも誇らしく言う
シン「例え、滅びが2人を分かとうとも」
それを聞いたエニユニエンは
エニユニエン「うむ、良かろう。ここに母なる大精霊の夫精霊王シン・レグリアが誕生した。お主が誓いを守る限り、アハルトヘルンはお主と共に。我ら精霊はお主の力となろう」
それから続けて
エニユニエン「では誓いのキスを」
2人は永遠の愛を示す様に唇を重ねた