セリス・ヴォルディゴードが姿を消した後カイヒラムとイージェスも姿を消し逃げた為一行はリーガロンドロルを離れ竜付き場に建設されている魔王城に戻って来た
そこでレイとミサが戦った相手もやはり魔族だった事も判明したが彼らの目的等は憶測の域を出ずこの日は解散となった
翌日
ウィリアム「はぁ⁉、アルカナに起源魔法をぶつける⁉」
とんでもない暴論にウィリアムは心底驚かされた
アノス「そうだ、ゴルロアナはアルカナをミリティアと呼んだ、ならばミリティアを起源とした起源魔法をアルカナにぶつけ無傷ならアルカナはミリティアと言う事になる」
ウィリアム「理屈は通ってるだろうけど、危なくないか?、色々と」
アノス「ああ、アルカナは名を失っている、ミリティアを起源とした場合仮にアルカナがミリティアであっても完全に無傷と言う保証は出来ぬ」
ウィリアム「駄目じゃん」
アノス「だがやってみる価値はある」
アルカナ「大丈夫、貴方の思うようにしてくれれば良い」
アルカナはそう言うとアノスから少し距離を取りその身を晒す
アノス「いくぞ」
アノスがそう言うとバチバチと音を立てながら魔法が発動する、しかしその魔法はアノスの制御を離れ暴走する、幸いアノスが魔法を押さえ付けた事で大事には至らなかった
アルカナ「どうしたのだろう?」
アノス「ふむ。失敗したようだ」
起源魔法は起源となる物を正しく見据える必要がある、更に制御も難しくそれが神を起源としているとなると尚更だった、しかしアノスは二千年前からミリティアの事を知っており二千年前には使えていた、となると
アノス「忘れている事があるのか、それとも覚え違いをしているのらしいな」
アルカナ「創造神のことを?」
アノス「ああ、この条件では、お前をミリティアかどうか判別できぬ」
アルカナ「仕方がない」
アノス「俺が覚えているミリティアと、現実に齟齬があることが分かったのは、収穫と言えば収穫だがな」
アルカナ「痕跡神を見つければきっと思い出せる」
アノス「居場所は分かるか?」
アルカナ「分からない」
ウィリアム「自分で飛ばしたのに?」
アルカナ「あの時はかなり慌てていた」
アルカナ「……………………少し行く所がある」
アノス「余り遅くなるな」
アルカナは頷くと【転移】を使い消えた
地下世界の何処か、ここ最近行列の出来る屋台があった、アルカナはその場所に訪れその屋台の店主を見る、行列が終わり笑顔でたこ焼きを焼くその女性にアルカナは近付く
フミ婆「おや、この前のお嬢ちゃん!!、食べていくかい?」
フミ婆の問いに頷きたこ焼きを買うと近くのベンチに座りたこ焼きを食べる、隣に座ったフミ婆に見られながらアルカナはポツリと呟いた
アルカナ「忘れたことを思い出す機会があった」
フミ婆「ほぉ、そうかい、で?どうしたんだい?」
アルカナ「……………………逃げた、思い出したいと思っていた筈なのに、寸前で怖くなった、望まない事を思い出すのが嫌だったのだろう」
フミ婆「そうかい、青春だね」
アルカナ「なに?」
フミ婆「大丈夫さ、自分の心に正直に生きていれば」
アルカナ「心」
フミ婆「心のままに、やってごらんよ」
アルカナ「………………あなたの心は今、なんと言っているのだろう?」
フミ婆「そうだねぇ、絵を描こうか、この世界にしか無い大事な大事な宝物を」
アルカナ「……………………」
アルカナは天を見上げ最後のたこ焼きを食べると立ち上がる
アルカナ「分かった、終わったら届けに来る」
アルカナはそう言いその場から消えた
アルカナが消え数十分後
フミ婆の前に1人の青年が現れた
???「ここにいたのか」
その人物に顔を向けるとフミ婆は嬉しそうに笑う
フミ婆「あ~ら、誰かと思えばカノンちゃんの彼氏かい」
フミ婆がそう呼ぶ人物はこの世で1人、アランだ、彼は明るい緑の服に身を包みたこ焼きを一つ食べると嬉しそうに笑った
食べ終わると今度は男性が長方形の箱を渡す、フミ婆は優しく箱を開けると中には絵画道具が入っていた
アラン「絵を描きたいと言っていただろう、この服の礼だ」
フミ婆は貰った絵画道具で早速絵を描いた