優木せつ菜の復活ライブ。それは圧巻のひと言に尽きた。通る生徒の足を止めさせ、次々と魅了していったのだ。
「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会!優木せつ菜でした!!」
観覧していた生徒たちから歓声が湧き上がる。
歌いきったせつ菜は、満足気な表情を浮かべていた。憑き物が落ちたような清々しい笑顔で。
「せつ菜ちゃん!」
「うわぁ!?」
高咲さんがせつ菜に抱きつき、勢い余って尻もちをつく。せつ菜は笑っていた。
「せ~んぱい。いつまでくっついてるんですかぁ」
「やっぱり凄いね~!」
駆け寄る同好会のメンバー達。それの後ろから俺も着いて行き、せつ菜を立たせる。
「おかえりなさい!」
「でも、少し盛り上がりすぎかも」
「先生に見つかったら怒られちゃいますよ?」
「どうする~?生徒会長~?」
「今の私は優木せつ菜ですよ!見つかる前に退散しましょう!」
「「「「「「お~!!!!!!」」」」」」
六人の声が重なる。
そんな賑やかな六人を、少し離れたところから見ている俺。少し疎外感を感じるが、せつ菜が笑っているから気にしない。
すると、せつ菜が近づいてきた。
「あの…リオさん」
彼女は少し申し訳なさそうに言う。
「私、最近リオさんのこと…避けてたんです。あんなに応援してくれて…期待してくれてたのに裏切ってしまったと思ってたんです。だから…」
少し溜めて、気恥しそうに。
「きっ、嫌いにならないでください…!」
「は?」
恐らく、心の底から出たであろう中須さんの疑問の声。何言ってんだコイツみたいな顔は、もはや顔芸の域だった。
「ちょ、せつ菜先輩何言ってるんですか…?」
「だ、だって…!」
「ぶっ…ふふっ…!」
「なっ、何故笑うんですか!?」
そんな中須さんとせつ菜のやり取りを聞いていて、つい笑ってしまった。なぜなら。
「せつ菜。俺がお前を嫌いになる事は絶対にありえないよ。俺は優木せつ菜ファン1号なんだからな」
たとえ世界中の全員が敵に…なんて事は有り得ないけれど、アンチがいくら増えたって。何があったって俺はファンを辞めないし優木せつ菜が大好きだから。それが伝わっていなかったのはちょっとショックだったりもする。
「リオさん…!」
パァっと花が開いたような笑顔を見せたと思った矢先、せつ菜が飛びついてきた。それをしっかりと受け止める。
「うおっと」
彼女は中々に小柄なため、頭がちょうど俺の胸元に収まる。
「よしよし。ほら、泣き止め泣き止め」
数度頭を撫でてやると、落ち着いたのかすぐに離れ、皆の方へ振り返った。
「お、お見苦しい所をお見せしました…」
「ううん、珍しいせつ菜ちゃんが見れたからなんだか嬉しいよ~」
顔を赤らめて言うせつ菜に、近江さんが言う。
「ほら、早く行かないと先生に見つかっちゃうぜ~?」
「そ、そうですね!行きましょう!」
走り出すせつ菜に手を引っ張られる。
ペカペカ、という擬音が相応しいほどに明るく可愛らしい笑顔。
もうその笑顔を絶対離さない、そう誓って共に走り出した。
▽
「おはようございます」
「ん、おはよう」
時刻は午前8時、いつも通りの朝。二人揃っての通学。
特段、二人の間に会話が多いわけではないけれど。それでも、なんともいえない居心地の良さを感じる。
「スクールアイドル、続けるんだろう?」
「はい」
「そっか」
二文字の簡素な返事。それに並んで簡素な返事。それでも良いと思える絶妙な距離感。
「リオさん」
「ん、どした?」
「私、分かったんです。大好きな気持ちは隠してちゃいけないんだって」
「おう」
「リオさん」
「ん?」
「私、やっぱりリオさんの事大好きですよ」
「ん、俺も菜々の事、大好きだよ。うりゃうりゃ」
そう言って菜々の頭をわしゃわしゃと撫でる。恋仲でもない普通の男女なら有り得ない関係。
お互いがお互いを信じて、依存して、大好きで成り立つ。言ってしまえば歪な関係。
「今日も元気に頑張ろうぜ」
「はい!」
太陽のように眩しい、大好きな笑顔。
ようやく、取り戻せた。
「せつ菜」
「え?」
「おかえり」
「はい!!」
観月リオ
・菜々が好き。もちろんせつ菜も好き。好感度カンスト。
・身長179cm。結構大きい。
中川菜々(優木せつ菜)
・リオが好き。好感度カンスト。
・特に疑問も抱かずにリオにハグする。リオ限定の松浦果南。
・リオにも一緒にスクールアイドル同好会に入って欲しい。
中須かすみ
・せつ菜とリオの倫理観がぶっ壊れてる事に驚いて顎が外れる。
上原歩夢
・私も侑ちゃんとあんな感じになりたい。
投稿時間は何時がいいのでしょうか。皆さんの考えに1番近いものをお選びください。
-
0時頃
-
6時頃
-
12時頃
-
18時頃
-
22時頃