生まれてきた意味が知りたくて。   作:天宮 おとは。

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第3話「姐さん」

 

 

治が風呂に入っている間、私は部屋を探索していた。

まず、引き出しを開けた。そしたら、包帯が沢山入っていた。

 

「治、包帯だらけだもんね……どうしたらあんなに怪我するんだろ……」

 

引き出しを閉め、今度はクローゼットを開けてみる。

スーツが多かった。

 

そして、全体的に意外とすっきりしてた。

 

「冷蔵庫の中見てみよー。」

 

キッチンに行き冷蔵庫を開くと、得体の知れない黒い物体……多分、料理だと思われるものが入っていた。

あまりに禍々しかったので、見間違えだと思い、一旦閉めてしまった。もう1回開くと矢っ張りあった。

治は料理するのが不得意なのかもしれない。

 

「栞、上がったよ。ってお腹空いたのかい?」

 

首を横に振る。

 

「ううん、部屋の中探索してただけ。」

 

あれ、これって泥棒なのでは??

いや、気のせいか。気のせいと思いたい……

 

「元気だね、栞は。さて そろそろ寝ようか。」

 

時計を見るともう23時だった。

あの路地裏に存在した時はまだ明るかった外も今はもう真っ暗だ。

 

うん。と頷き、ベッドに入る。

なんとなく何かを抱きしめたくなったので、治を抱きしめる。

 

「栞、どうかしたのかい?」

 

「寒いから。」

 

本当の理由を隠し、気温の所為にする。

あの理由を言うのはなんだか恥ずかしかったから。

 

「そっか。」

 

と治は言い、私を抱きしめ返してくれた。

 

いつの間にか、私は意識を失い、寝ていた。

 

 

 

___________

 

 

 

窓から光が差し込んできた。

その眩しさに私は目を覚ます。隣を見ると治はいない。部屋をキョロキョロしていると後ろから目を隠された。

 

「だーれだ!」

 

「治しかいないでしょ。」

 

手をそっと退かし、後ろを振り返ると矢っ張り治がいた。

満面の笑みを浮かべている。何か嬉しいことがあったのだろうか。

 

「栞、朝ごはん何食べたい?」

 

「お腹空いていないからいらない。」

 

それにあのダークマターのような料理は食べたくない。絶対に。

断ると治は残念そうな顔をした。何故……

 

「そっか、じゃあ9時頃一緒に出掛けないかい?私 今日は休日だし。」

 

「出掛ける?何をしに?」

 

「栞の服とかを買いに!」

 

「あ、そっか、じゃあ 行く。」

 

今は8時ちょっと過ぎ。着替えれば行ける私は殆ど支度をしなくてもいいため、特に困らない。

っていうかマフィアに休日とかあるんだ……

 

「じゃあ今日は私の服着てね~。これならきっとちょうどいいと思うから。」

 

「わかった。」

 

そう言って渡してくれたのは、白いワイシャツと黒のズボン、黒の外套だった。どこからどう見ても治とお揃い。

別に不満はないが、どれだけこの服持ってるんだろうと疑問に思った。

 

素早く着替え、姿見で可笑しなところはないか一応確認する。

我ながら少し可愛いのではと思った。

初めて自分の全身を見たが、思わず自画自賛してしまった。

もしかして私 ナルシストという奴になるのでは?

 

そう思いつつも着替え終わったので治のとこに行く。

 

「着替え終わった……」

 

「可愛いじゃないか、栞。特に黒い外套に白い長い髪はいいね!私とお揃いだし……」

 

「……有難う。」

 

柄にもなく少し照れてしまった。

 

「そうだ、栞。もう1人一緒に行くんだ。私と同じポートマフィアの幹部の人と。」

 

治が突然思い出したように言った。

 

「え、も、もう一寸早く言ってよ!大事なことは……!」

 

「ごめんって栞!うっかり言うの忘れちゃっただけだから!!許して!!」

 

 

「おやおや、喧嘩かえ?太宰、童。」

 

少し言い合いをしていると、着物をきた女性がこっちに来ていた。

 

「綺麗な人……」

 

「この人が一緒に買い物に行く人だよ。」

 

(わっち)は尾崎紅葉じゃ。」

 

「栞です。尾崎さん宜しくお願いします。」

 

「そう固くなるでない、栞。紅葉でいいわい。」

 

流石に目上の人を呼び捨ては気が引ける。

 

「姐さんって呼んでみな、栞。」

 

「姐さん…?」

 

治に言われた通り呼んでみる。

 

「……可愛いのぅ!これからもそれで呼んでくれぬか?」

 

「はい……!」

 

ポートマフィアには優しい人が多いんだなぁ。身内には、だろうけど……

 

「じゃあ、行こっか。ショッピングモールに。」

 

「うん。」

 

「そうじゃのう。」

 

ポートマフィアのビルを出ると車が停まっていた。運転席には黒いスーツ、サングラスをしているおじさん……お兄さんがいた。

その車に乗る。姐さんが助手席で治と私は後部座席に乗る。

 

「近くのショッピングモールまでよろしく。」

 

「わかりました。」

 

治が行き先を伝えると車が進み出した。

 

 

 

 

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