治が風呂に入っている間、私は部屋を探索していた。
まず、引き出しを開けた。そしたら、包帯が沢山入っていた。
「治、包帯だらけだもんね……どうしたらあんなに怪我するんだろ……」
引き出しを閉め、今度はクローゼットを開けてみる。
スーツが多かった。
そして、全体的に意外とすっきりしてた。
「冷蔵庫の中見てみよー。」
キッチンに行き冷蔵庫を開くと、得体の知れない黒い物体……多分、料理だと思われるものが入っていた。
あまりに禍々しかったので、見間違えだと思い、一旦閉めてしまった。もう1回開くと矢っ張りあった。
治は料理するのが不得意なのかもしれない。
「栞、上がったよ。ってお腹空いたのかい?」
首を横に振る。
「ううん、部屋の中探索してただけ。」
あれ、これって泥棒なのでは??
いや、気のせいか。気のせいと思いたい……
「元気だね、栞は。さて そろそろ寝ようか。」
時計を見るともう23時だった。
あの路地裏に存在した時はまだ明るかった外も今はもう真っ暗だ。
うん。と頷き、ベッドに入る。
なんとなく何かを抱きしめたくなったので、治を抱きしめる。
「栞、どうかしたのかい?」
「寒いから。」
本当の理由を隠し、気温の所為にする。
あの理由を言うのはなんだか恥ずかしかったから。
「そっか。」
と治は言い、私を抱きしめ返してくれた。
いつの間にか、私は意識を失い、寝ていた。
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窓から光が差し込んできた。
その眩しさに私は目を覚ます。隣を見ると治はいない。部屋をキョロキョロしていると後ろから目を隠された。
「だーれだ!」
「治しかいないでしょ。」
手をそっと退かし、後ろを振り返ると矢っ張り治がいた。
満面の笑みを浮かべている。何か嬉しいことがあったのだろうか。
「栞、朝ごはん何食べたい?」
「お腹空いていないからいらない。」
それにあのダークマターのような料理は食べたくない。絶対に。
断ると治は残念そうな顔をした。何故……
「そっか、じゃあ9時頃一緒に出掛けないかい?私 今日は休日だし。」
「出掛ける?何をしに?」
「栞の服とかを買いに!」
「あ、そっか、じゃあ 行く。」
今は8時ちょっと過ぎ。着替えれば行ける私は殆ど支度をしなくてもいいため、特に困らない。
っていうかマフィアに休日とかあるんだ……
「じゃあ今日は私の服着てね~。これならきっとちょうどいいと思うから。」
「わかった。」
そう言って渡してくれたのは、白いワイシャツと黒のズボン、黒の外套だった。どこからどう見ても治とお揃い。
別に不満はないが、どれだけこの服持ってるんだろうと疑問に思った。
素早く着替え、姿見で可笑しなところはないか一応確認する。
我ながら少し可愛いのではと思った。
初めて自分の全身を見たが、思わず自画自賛してしまった。
もしかして私 ナルシストという奴になるのでは?
そう思いつつも着替え終わったので治のとこに行く。
「着替え終わった……」
「可愛いじゃないか、栞。特に黒い外套に白い長い髪はいいね!私とお揃いだし……」
「……有難う。」
柄にもなく少し照れてしまった。
「そうだ、栞。もう1人一緒に行くんだ。私と同じポートマフィアの幹部の人と。」
治が突然思い出したように言った。
「え、も、もう一寸早く言ってよ!大事なことは……!」
「ごめんって栞!うっかり言うの忘れちゃっただけだから!!許して!!」
「おやおや、喧嘩かえ?太宰、童。」
少し言い合いをしていると、着物をきた女性がこっちに来ていた。
「綺麗な人……」
「この人が一緒に買い物に行く人だよ。」
「
「栞です。尾崎さん宜しくお願いします。」
「そう固くなるでない、栞。紅葉でいいわい。」
流石に目上の人を呼び捨ては気が引ける。
「姐さんって呼んでみな、栞。」
「姐さん…?」
治に言われた通り呼んでみる。
「……可愛いのぅ!これからもそれで呼んでくれぬか?」
「はい……!」
ポートマフィアには優しい人が多いんだなぁ。身内には、だろうけど……
「じゃあ、行こっか。ショッピングモールに。」
「うん。」
「そうじゃのう。」
ポートマフィアのビルを出ると車が停まっていた。運転席には黒いスーツ、サングラスをしているおじさん……お兄さんがいた。
その車に乗る。姐さんが助手席で治と私は後部座席に乗る。
「近くのショッピングモールまでよろしく。」
「わかりました。」
治が行き先を伝えると車が進み出した。