釧路・網走連続殺人   作:新庄雄太郎

4 / 7
そして、第3の殺人は網走で起きた。


第4章 流氷の網走へ

女は今、釧路へ来ていた。

 

「この夜景はきれいだわ。」

 

と、彼女は言った。

 

「どうでした、釧路は。」

 

「ええ、夜の釧路は美しかったわ。」

 

「そうですか、じゃあ、君に乾杯だ。」

 

「ええ。」

 

そう言って、2人は夜の釧路を楽しんだのだ。

 

次の日、彼女は釧路のホテルを出て、釧路駅へやって来た。

 

「まもなく―、8時55分発の釧網本線経由快速「しれとこ」網走行が発車します、ドアが閉まります。ご注意ください。」

 

と、アナウンスが流れた。

 

8時55分、快速「しれとこ」は釧路を発車した。

 

釧路と網走を結ぶ、快速「しれとこ」は釧路駅を8時55分に発車し、東釧路、遠矢、塘路、茅沼、標茶、磯分内、摩周、川湯温泉、緑、札弦、清里町、中斜里、知床斜里、止別、浜小清水、北浜、藻琴に停車し、終着網走には11時48分に停車する。

 

11時48分、彼女が乗った快速「しれとこ」は定刻通り網走へ到着した。

 

彼女は駅を下車すると、今の時期はオホーツクの海が流氷になっていた。

 

「うわー、オホーツクもこんな氷が張っていたのね。」

 

と、彼女は言った。

 

一方、南と高山は寝台特急「北斗星」に乗っていた女の行方を追っていた。

 

「何、その女が釧路で目撃されていた。」

 

「ああ、今釧路市内のホテルに問い合わせたが、その女が泊まって駅に行く所を目撃されています。」

 

「と言う事は、つまり釧路から網走へ行ったって事は。」

 

「ああ、その可能性があるな。」

 

「うん、今の時間帯だと釧路発の快速「しれとこ」に乗って網走へ行ったんだよ。」

 

「そうか、彼女は網走か。」

 

「ええ、恐らく網走へ向かっていったんだろう。」

 

「よしっ、我々も網走へ行って見ますか。」

 

「ええ。」

 

そして、南と高山と橘警部は9時40分発の特急「オホーツク3号」に乗り網走へ向かった。

 

南と高山達が乗った列車は網走に到着した。

 

「そうか、やはり彼女は網走に来てたんですね。」

 

「はい。」

 

「どこへ行ったんですかね。」

 

と、高山は言った。

 

「さぁ。」

 

そこへ、南と高山と橘警部の覆面パトカーに無線が入った。

 

「おい、今無線で網走港で水死体が上がったそうです。」

 

「な、何だって。」

 

早速、現場の網走港へ向かった。

 

「これで、3件目だな。」

 

「つまり、犯人は東京と釧路と網走で殺人が行った。」

 

「おお、なるほど。」

 

「つまり、犯人は寝台特急「北斗星」に乗っていた女って事も考えられますね。」

 

「ええ。」

 

そこへ、1人の女の子が南と高山に声を掛けた。

 

「あっ、南さんに高山さん。」

 

「おお、何だきな子ちゃんか。」

 

橘警部は南に言った。

 

「おお、知ってるのかね。」

 

「ええ、9月に寝台特急「北斗星」の殺人でね。」

 

「なるほど。」

 

「で、何か知ってるのか。」

 

「実はね、港に1台車を見たのよ。」

 

「えっ、それ本当か。」

 

「うん。」

 

「君、どんな車か覚えてるか。」

 

「さぁね、赤のセダンって感じだったっす。」

 

「おお、赤いセダンだね。」

 

「そうよ。」

 

「それで、きな子ちゃんは車に乗っていたのは誰だったか覚えてる。」

 

高山はきな子に言った。

 

「そうね、若い男は50代の男が乗っていたわ。」

 

「ほう、なるほどね。」

 

そこへ、1人の男がやって来た。

 

「はっ、部長。ど、どうしてこんな姿に。」

 

「あのー、あなたは。」

 

「わしは水口 辰男、ここの会社の副部長です。」

 

「詳しく、話していただけませんか。」

 

「部長が北海道へ行くってわかっていたけど、何で網走で殺害されなきゃならないんだって。」

 

「警部、被害者の身元が分かりました。」

 

「おお、本当か。」

 

「はい、被害者は白木 久さん、東京都目黒区奥沢か。」

 

「それで、死因は。」

 

「恐らく、溺死と考えられます。」

 

「溺死か。」

 

「つまり、車で連れ去って網走の海で遺棄したって事だな。」

 

と、高山は言った。

 

「やはり、東京の不正事件と関係しているんじゃないでしょうか。」

 

「その可能性があるな。」

 

と、橘警部は言った。

 

「早速、高杉班長に連絡しておきます。」

 

高山は、高杉班長に連絡した。

 

「白木 久、東京都目黒区奥沢、わかった、早速調査してみるよ。」

 

と、電話を切った。

 

「班長、何か。」

 

「今北海道警察から、捜査協力の要請だ。」

 

「わかりました、調査してみます。」

 

「よし、俺も行く。」

 

小海と松本は早速調査に乗り出した。

 

「えっ、一昨日から北海道へ旅行に。」

 

「ああ、寝台特急「北斗星」に乗って札幌へ行って雪祭りを見て、次の日に釧路湿原へ行ったと分かってたんです。」

 

「ほう、一昨日から旅行で。」

 

「ええ。」

 

「でも、何で網走へ行ったのかはちよっと。」

 

「そうですか。」

 

早速、小海と松本は高杉に報告した。

 

「何、一昨日から北海道に。」

 

「はい。」

 

白木の北海道旅行の日程

 

16時50分発 寝台特急「北斗星1号」に乗車

 

8時53分着 札幌で下車

 

札幌市内で「雪祭り」を見物 市内のホテルで1泊。

 

7時20分発 特急「おおぞら1号」に乗車

 

12時19分着 釧路で下車

 

摩周湖と釧路湿原を見物

 

釧路市内のホテルで1泊

 

「それで、ホテルは確認したか。」

 

「はい、全てチェックアウトされています。」

 

「そうか。」

 

と、高杉は言った。




そして、犯人は誰なのか?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。