ガンプラが美人になって家族になりました   作:スーさんFDP

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ノリと勢いです。

ストックが溜まっていったら、投稿していきます。

ガンダムの知識は詳しい友人とネットとようつべから調べました。

間違いがありましたらよろしくお願いします。


第一話 「νガンダム、畳に立つ」

 

 

 

「わあああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

 

その日、大学生である辰美幸太郎は人生で最も大きな声を出したに違いないと後に語る。

 

 

現在が深夜2時ごろで、アパートの壁がそんなに厚くないのに、驚愕の声を挙げた。

寝起きで、布団から起き上がった彼の横に居たのは、ゴテゴテしい装甲に所々見える肌。装甲は白と黒のカラーリングが施され、額のバイザーには金と黒の角。

そんな面妖なコスプレ美女? はよくできた玩具みたいなライフルと一角獣のマークが施された盾を持ちつつ青年を見ていた。

顔はとても整った形をしており、メイクをしてないのに10人中10人が美女と答えるだろう顔立ちをしていた。

 

その変な恰好をした美女が変な武器を持って布団で寝ている青年を見下ろす。

窓から月の光が部屋の中に入り、現在の状況をよく表している。

 

青年は普段こんな大きな声を出すような人間ではなく、心霊番組を見ても、驚いたり怖がったりはしない。

 

ただ、いきなり暗がりから、僅かな光が差し込んだことで、見たこともない怪しい美女がずっと棒立ちでこちらを伺っていたのを確認すると、さすがに声も出す。

 

第三者から見たら、運命的な出会いに見えるだろう。どこのラノベかと…

 

その時、幸太郎は気づいた。

 

それは彼女の持っている武器? についてだ。

 

右手に持っているライフル。あれは自身のガンプラRX-93νガンダムのビームライフルに左手にはビームとミサイルが内蔵されているシールド。

 

あれはνガンダムの装備。よく見ると、頭のヘッドギアにも60mmバルカン砲?や背中にはニューハイパーバズーカ、ビームサーベル・・・・

 

 

あり得ないことだと思いつつも、幸太郎は意を決して声をだした。

 

 

「君は・・もしかして、俺のνガンダム・・・」

 

「はい」

 

 

返事は簡素なものであった。

 

 

 

 

 

「で、え~と君は俺が作ったνガンダムのガンプラって事で良いのか?」

 

「ええ、その認識で間違いありません。」

 

とりあえず、現在が深夜であることを思い出した青年 辰美幸太郎 は声を普段より少し抑えつつ、話す。

 

この間の3連休に外が台風と予報であったため、暇つぶし目的で作ったνガンダムが本棚から消えている。

 

あれから暗かった室内でなんなので、電気を点けて、深夜にカフェインもどうかと思うので、温めた麦茶をνガンダム?に出す。

 

というか、飲めるのか?

 

ガンプラなのかロボットなのか人間なのか分からない目の前の存在に思考、とりあえず、人間らしい対応をしようと思い、今に至る。

 

「飲めるかどうか分からないけど、どうぞ。」

 

「いただきます。」

 

彼女はそう淡泊に返事をすると、マグカップを両手で持ち、ごくりと一口飲む。

 

「ふう・・・温かいですね・・・」

 

「そ、そうか? 普通の麦茶だけど?」

 

「いえ、人間の食事・・飲み物を口にするのは初めてですので・・」

 

「そ、そうか・・・」

 

夢ならば覚めて欲しいし、ドッキリなら、テレビ局のカメラよ早く部屋に入ってきて欲しい。

 

そう願わずにはいられない幸太郎であった。

 

「所でその・・君はこれからどうするんだ?」

 

「・・・どうとは?」

 

「え、いやそうだな・・すまん言葉が思いつかない。」

 

このまま家に居直るの?とは避けても言えない言葉であった。

別にニュータイプの感覚という訳ではないが、この言葉を彼女に対し、口にしてはいけない気がした。

 

「・・・現在の私の所持者でパイロットはあなたです。だから如何様にもして下さい。」

 

「所持者って・・ん? 待て待て待て、君はアムロ・レイのMSだろ?」

 

シンプルな疑問を感じた幸太郎は彼女に問いただす。

 

「確かに私の開発者であり、パイロットは大尉でした。」

 

「なら・・」

 

「何だか認識のズレがあるようですが、所詮は兵器です。この姿に変わったところで、敵を殺すために作られた存在です。大尉は私を信頼はしていました。ですがあの方にとっても私は兵器・・・必要ないと分かれば乗り捨てだってされました。」

 

「・・・・・」

 

淡々と話す彼女の言葉に幸太郎は劇中でのシーンを思い出す。

 

それはシャアと戦闘中のアムロがアクシズを内部から爆発するためにνガンダムを乗り捨てていくところだ。

逆襲のシャアのアムロは良い意味でも悪い意味でも大人であり、軍人であった。シャアとネジオンと戦うためにガンダムを欲し、開発した彼であったが、目的の為であればそんなガンダムでさえも平然と乗り捨てる。

 

そんなストイックな所がアムロの人気に拍車をかけたと幸太郎は感じる。

 

「だが、君とアムロはアクシズ落としを防いで地球の人々も救ったじゃないか・・・」

 

「・・・あなたにはあの光が何に見えましたか・・?」

 

「何でってそりゃあ・・・あの光は人のやさしさ・・・」

 

「私はシャア・アズナブルの言っていた言葉が頭から離れません。」

 

 

この温かさを持った人類が地球を汚染しつくす。

 

詳しい台詞は覚えていないが、シャアはサイコフレームの光に対し、そう言った。

 

 

「大尉はあの光を人類に見せねばとおっしゃいました・・・ですが、私には・・・分からないんです・・・」

 

そう悲観した様子で言葉を絞り出すように話す彼女に幸太郎は思った。

 

 

馬鹿げてる・・・

 

 

「機動戦士ガンダム」は戦争物であり、ロボット物の空想上の作品。

多くの人たちに愛され、今もなお続いているコンテンツだ。

そんな空想の物語で物理法則も無視した作品に何を熱くなってる。

美少女な姿になったガンプラとかどこのソシャゲの擬人化ネタだ!

こんなことに付き合ってる自身の馬鹿さ加減にほとほと呆れる。

 

 

呆れる筈なのに・・・彼女のあの目を見てしまった・・・

 

酷いほどに何も映らない瞳。

 

生まれながらに人を殺す為に作られたMSという兵器。それが彼女だ。

 

 

あの冷たい宇宙の中で、命が散らされていく光の中で、彼女は何を見たんだろう・・・・

 

 

「とりあえず・・・もう遅いし、休もうか・・・」

 

 

幸太郎はとりあえず、この問題を先延ばしにすることに決めた。

 

 

 

 

 

 




ありがとうございました。

久しぶりの投稿でしたが、ガンダムの小説は初めてなので、知識が間違っていたら教えて下さい。

因みに彼女たちの性格は作中の搭乗者では無く、あくまで作中での設定や出来事から、私の妄想で補填した形となりました。

今後ともよろしくお願いします。
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