ガンプラが美人になって家族になりました   作:スーさんFDP

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皆様こんばんわ。

前回のお伝え通り、最新話です。

どうぞ!


第十三話 「新しい幸せと新しい事実と新しい機体?」

 

 

 

新しく家族を迎えた辰美家。

 

あのあと、バルバトスを4人に紹介し、何事も無く終わった。

ただ、ウイとシアとニンがバルバトスの余りの大きさの胸を目の当たりにして戦慄していた。

 

いきなりのメンバーと鉄血の機体ということも相まって、光太郎は少し不安を胸に抱いていたが、予想は大きく外れた。

 

いざ生活が始まってみると、バルバトスが社交的というか、人付き合いが上手なのか、家の手伝いに思った以上に積極的に参加してくれたり、度々喧嘩をするニウとウイを上手に仲裁するなど、面倒見がよいお姉さん的な行動を取ってくれていたのだ。

 

思い返せば鉄華団も子供が多く、戦闘に経営に家事など、それぞれが協力してやっていたこともあり、それを目の当たりにしていたバルバトスだからこそ、子供の相手や喧嘩の仲裁が得意なのだろうと思った。

 

 

因みにだが彼女のここでの呼び名は、バルバトス・ルプス・レクスの機体名から2文字取り、「ルル」と呼ぶことにした。

 

名前が決まった時、嬉しそうな顔しながら、「女子らしくてよいな♪」と答えた。

 

 

 

 

 

それから数日が経ったある日の出来事。

 

 

 

 

 

「朝飯はスクランブルエッグとウインナーだぞ~~~」

 

そうキッチンからスクランブルエッグとウインナーが載った皿をテーブルに並べていく。

その美味しそうな匂いに釣られてか、シアとニンが定着しつつある自分の椅子に勢いよく座る。

 

「わ~い♪今日も美味しそうなのです!」

 

「まあ、朝食の定番だけどな。」

 

「光太郎さん。ご飯は私がよそいますので、先にお席に。」

 

「ああ、ありがとうニウさん。」

 

「ほら、いつものお茶でいいか?」

 

「ウイもありがとう。」

 

「主様。すくらんぶるえっぐ?ういんなー?には、どの様な酒が合うのじゃ?」

 

「朝っぱらから何言ってんだ!すっこんでろ酒カス!」

 

「なんや~ウイはん。朝からツンツンしててカワイイな~♪」ナデナデ

 

「!!撫でんな~~!!!」

 

口を荒げるウイに対して、バルバトスは彼女を後ろから抱きしめながら、頭を撫でる。

その行動に離れようと力を込めるも体格の差か出力の差なのか、抜け出せず、顔を少し赤くしながら抵抗する。

 

 

 

最初はこの生活もどうなることかと思ったけど、何かこの光景を見ていると、家族って感じがして良いな・・・家に居たときとは大違いだ・・・

 

 

「(親父や真奈美(義母)さんに柚木(義妹)ちゃんに(義弟)くんもどうしているかな?)」

 

久しぶりに思い浮かべたのは出て行った実家の事だった。

出来るだけ思い出さないようにしていたが、心の余裕が出来たことで、思い出しても苦しい気持ちにはならなかった。

 

こんな感情を抱くことが出来たのはきっと・・・

 

 

「ニン。ケチャップ貸してくれ。」

 

「はいっウイさん。」

 

「ふむ・・・すくらんぶるえっぐにはケチャップに醤油、塩コショウと色々に味が変わって面白いの~♪」

 

「ニウさんごはんのおかわりお願いするです♪」

 

「ええ、ちょっと待っててね。」

 

 

 

家族っていいな・・・・・

 

 

光太郎はこの平穏な光景を見て、感傷に浸るのであった。

 

 

「おい、コウタ。のんびり飯食ってるけど、朝から講義あるんじゃなかったか?」モグモグ

 

「え、やばっ!もうこんな時間か!」ガツガツ

 

ごはんを口にしながら喋るウイの言葉に時計を見て、一時限目の講義の時間が迫っているのを理解した光太郎は急いでご飯を口にかきこむと、そのまま居間のソファーに置いてあるバッグを手に取り走り出す。

 

「行ってきます!」

 

「お気をつけて。」

「事故んなよ!」

「お土産は甘い物をお願いするです!」モグモグ

「主様、ウチはお酒をお願いじゃ。」

「い、いってらっしゃいませ~」

 

それぞれが口々に光太郎の返事をする中、お土産は忘れずにいようと頭の片隅において、家を出て、大学に向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

「ふう~~~終わった~~」

 

2限目の講義が終わり、座りっぱなしで凝り固まった身体を伸ばす光太郎。

すると、後ろから声を掛けられる。

 

「よう、辰美。」

 

「ん?浅間じゃないか。お疲れ。」

 

「ああ、お疲れ。少し相談があるんだが、良いか?」

 

「午後は4限目だけだから、昼飯でも食いながらで良いか?」

 

「全然それで良いよ。」

 

光太郎に気さくに声を掛けてきた男。

彼の名は「浅間(あさま)(ひろし)」。大学での光太郎の友人であり、同じゼミに通っている。

同じ浪人組なため、同い年ということもあり、入学から良くつるむ仲である。

光太郎と同じく一人暮らしで、浪人したのも、一人暮らしをするために、一年間お金を貯めるためと境遇からか、親近感を覚えた二人は遊び歩く仲良しでもある。

そんな浅間の相談を光太郎は二つ返事で返すのであった。

 

 

 

場面は変わって、光太郎と浅間の二人は、学食を人気の無い屋外の端で取りつつ、相談事をし始めた。

 

「ふう~食った食った・・・で、浅間。相談って何かあったのか?」

 

「ああ、実はな・・・最近一人暮らしをやめてな・・・たまたま空いていた団地で暮らし始めたんだよ・・・」

 

「へえ~~彼女でも出来たの?っていうか、引っ越しするなら手伝いくらい受けたのに。」

 

「いや、それがな・・・うん、ちょっと訳ありでな・・・」

 

光太郎は気さくな浅間らしくも無いと歯切れの悪い様子に違和感を覚える。

 

「もしかして、かなり重い話か・・・?」

 

「いや、重いかどうかはともかく・・・ちょっとこの2週間、激動すぎてな・・・」

 

「そう言えばお前、講義が終わるなり、急いで家に帰ってたな・・・揉め事なら手を貸すぞ。」

 

「それはもう大丈夫。その前例がなくて、親にも相談出来ないことだったけど、今は覚悟決まって、一緒に居るって決めたからさ・・・」

 

「一緒って虎とか熊でもペットにしたのか?」

 

光太郎が冗談交じりでそう言うと、浅間は顔を横にして、ボソッと小さく呟く。

 

「虎とか熊の方がまだ可愛いよ。いや見た目はあいつらの方が可愛いけど・・・」ボソ

 

「ん?あいつら?」

 

「うぇ! ああその! いや、あはははは・・・・はあ・・・」

 

「おい、ホントに大丈夫か?」

 

突然慌て出す友人の姿に心配になる光太郎。

そして、浅間もやっと話す気になったのか、話し始める。

 

「じ、実はよ・・・あり得ないと思うんだけど・・・そのさ・・・プラモが女になったって聞いてどう思う・・・」

 

「・・・・・・・・・・・ええええええええ!!!!」

 

浅間の言葉に驚愕する光太郎。

 

「・・・すまん光太郎。この話は忘れてくれ。じゃあ明日な。」

 

「って、待て待て待て待て!! 浅間、それはいつのことだ!?」

 

「は?いつって、2週間前ぐらいだけど・・・待てよ辰美。お前そう言えば、この前引っ越したって言ってたよな・・・ま、まさかお前も・・・なのか?」

 

「・・・・・」コクリ

 

浅間の恐る恐るの言葉に光太郎はゆっくりと頷く。

 

それを理解した浅間は椅子の背もたれに身を預けて脱力をする。

 

「ああ~~俺だけじゃなかったのか~~~ああ~~~相談出来る奴が居て良かった~~~」

 

相当苦労したのだろう。口から安心の溜息が吐き出されている。

 

「いや~~俺もまさかこんな身近に居るとはな・・・」

 

「ああ~~こんなことなら、辰美に相談しとくんだったな! ああ、俺の馬鹿野郎!」

 

「はは、調子が戻って良かったよ。俺も相談出来なかったし、お前の方がスゴいよ。」

 

「ああ~~はあ~~~・・・って、辰美てば金無かったよな。いきなり引っ越ししたけど、金はどう工面してたんだ?」

 

「ああ、実はうちのMSが宝くじを一発当ててね・・・」

 

「ま、マジか・・・!っていうか、そっちは何機?居るんだ?俺の所は2機だけど・・・」

 

「5機。」

 

「うわ!うちの倍以上居る・・・って辰美はそう言えば何体も持ってたもんな・・・」

 

「そういう浅間は何でガンプラ持ってたんだ?というか、ガンダムにそもそも興味無かっただろ?」

 

「ああ、実はア○プラで映画見た時に興味が出て、その劇中の機体欲しくなったから、買ったんだよ・・・今はちょっと後悔している・・・」

 

「映画でガンダム・・・?何見たんだ。ポケットの中か?逆襲のシャア?」

 

「いや、閃光のハサウェイって奴でさ・・・内容が面白かったから、プラモ買ったんだよ。」

 

「・・・・・・おい待て、じゃあ、浅間の家にいるMSって・・・」

 

閃光のハサウェイと聞いて、光太郎の脳裏に浮かび上がる2機のMS。

 

「ああ、Ξガンダムとペーネロペーの2機だ。しかもだ・・・」

 

「しかも・・・!!!」

 

 

 

急に作画が変わるかの如く、シリアス顔になる浅間に光太郎も釣られて、シリアス顔になり、ごくりとツバを飲み込む。

 

 

 

 

 

 

 

「めっちゃ巨乳なんだ!!!!」

 

 

「いやそこかいっ!!!!」

 

 

「だって、あいつら滅茶苦茶仲悪いのに寝る時は俺を挟んで、寝始めるんだよ!!」

 

「ああ、そこは俺も一緒だよ。」

 

「しかも! わざわざ一部屋多く用意したのに何故か一緒に寝るんだよ!!!!」

 

「話聞いたらMSの(さが)?らしいぞ。」

 

「しかもめっちゃ良い匂いするんだよ!!!!」

 

「まあ、それは俺も同意する・・・」

 

「そんなのがここ毎日毎日続いて、どうにかなりそうなんだよおおお!!!!」

 

「・・・・・・」←基本くっつかれるのが、ウイ、シア、ニンのぺったんこ組のため、何とか耐えてる。

 

「はあはあはあ・・・は~~~」

 

溜まっていた腹の内を出し切ったのか、少しすっきりした様子の浅間に光太郎の額には冷や汗がたらりと流れる。

 

「いや~~誰にも言えない悩みだったけど、辰美のおかげでスッキリした~」

 

「ま、まあ浅間がいつもの浅間に戻ってくれて良かったよ・・・」

 

そう乾いた笑みを浮かべながら、友人の更なる事情と不思議に重なる境遇に奇妙な縁を光太郎は感じるのであった。

 

 

 

 

「(もしかして、俺の近くにもまだ見ぬMS少女たちがいるのか・・・)」

 

 

 

光太郎のこの考えは遠くない未来に当たることとなる。

 

 

 

 

 

 

 

「よいしょッと・・・今日はこれで配達終了。」

 

場面は変わり、ここは光太郎の住宅近くの下町にある牛乳配達所の野本商店。

その店の前にはワゴン車に大量に積まれた牛乳の空き瓶入りのケースを店の中に仕舞っている女性が居た。

 

その女性は誰もが見ても美しく、配達先の小学校に病院と出向くとき多くの視線が彼女に向けられている。

彼女の見た目は身長160cmでありながら、日本人ばなれしたプロポーション、整いに整った顔立ちに濃い青色のショートカットヘアー。

余りに優れた容姿に美人の牛乳配達員がいるということで、地域密着型の雑誌取材があった程である。

 

「ふう・・・明日も晴れると配達日より何だがな・・・」

 

その綺麗な女性は夕陽から見える街並み見てそう呟き、今日も一日が終わるのであった。

 

 

 

 

 

 

 





あとがきです。

さてとうとう光太郎以外のMS少女たちが出てきました。
クスィーとペーネロペーの2機に関してはまた登場させて貰います。

さて最後の彼女は何のMSなのか、次回も宜しくお願いします。

次回、第十四話「MS少女たちは働きます!」

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