キングアイオライト(牡馬)
キングアイオライトは、2008年生まれの競走馬である。
父 キングカメハメハ
母 ベルサフィール
母父 メジロマックイーン
生涯戦績
17戦10勝(重賞9勝うちG13勝)
■デビュー前
父は大種牡馬キングカメハメハ、母はG1を9勝した名牝ベルサフィール。
名前はキング(王)+アイオライト(青い宝石)
父名、母名から連想。
超良血であることとその素質の高さからデビュー前から注目されていた。
通常、初仔は体が小さく産まれてくるものだが、キングアイオライトはかなり大きく、現役時代は最高で530キロ。
父は怪我で引退、母は体が弱いので当馬も心配されたが現役時代一回も怪我をしたことがなかったほどの健康優良馬。(後のベルサフィール産駒を見ると彼が異端であったことがわかる)
■二歳、覚醒はまだ早い
鞍上を河田騎手に迎え、新馬戦を持ったまま圧勝したキングアイオライトは札幌二歳ステークスへ。
強気な重賞挑戦であったが、難なく快勝。脚質は母と同じ逃げ先行だったのでファンからは「もしかして成長したらベルサフィールのように現役最強馬になれるかも」と期待された。
朝日杯フューチュリティSに出走したが、出遅れたのが致命的となりグランプリボス、リアルインパクトに敗北。三着。
■三歳、超良血馬のおそろしさ
三歳初戦はアーリントンカップから。ノーザンリバーを交わしゴール。陣営が狙ってるのは皐月賞でもダービーでもなく、NHKマイルカップであった。
そもそも2400どころか2000は距離が長いと判断されていたのである。
ゆっくりと重賞勝利をしながら虎視眈々とG1リベンジを狙った。
そしてやって来たNHKマイルカップ。
そこには朝日杯を勝利したグランプリボスがいた。一番人気は譲ったが差のない二番人気。実質この二強だろ……と思われていたが……
ところがどっこい、一強と言っていいほどのパフォーマンスをキングアイオライトが見せたのである。
スムーズにスタートを切り、ぐんぐん逃げるキングアイオライト。と、まあここまではいつもの彼だったのだが、変わったのは最終直線。
一頭だけとんでもない脚でさらに駆け抜けゴール。逃げをしたのに上がり最速33.3を叩き出す。
まるで母のような勝ち方であった。
ベルサフィール産駒初G1制覇となりNHKマイルカップも親仔初制覇。
その勢いのままCBC賞へ向かい勝利。
これは次世代の短距離マイル戦線を担う馬だと誰もが確信した。
疲労を抜くため数ヶ月の放牧を挟み次走はマイルチャンピオンシップ。
一番人気としての期待に応えてまたもや圧勝。
三歳馬ながら安田記念を制したリアルインパクトの追い込みを楽々交わした。
そして彼は年の締めに香港マイル……ではなく香港スプリントへ。
凱旋門賞よりも難しいと言われる鬼門を制したい、その能力が彼にはあると信じられていたためである。
結果はハナ差届かず二着。だが香港スプリントで二着は当時の日本馬最先着。
翌年は必ず一着をとれるだろうと思われていた……。
最優秀短距離馬に選出される。
■四歳、天敵と遭遇
四歳初戦は高松宮記念。先輩カレンチャンを差し返し一着に。G13勝目を上げた。
だがそのレースの三着には、後の竜王ロードカナロアが。
その後の競走馬生活を苦しめる(予定の)天敵との初遭遇である。
京王杯スプリングカップ、セントウルSを勝利し現役最強スプリンターの座に登り詰めた。
だが圧倒的一番人気に支持されたスプリンターズS、ロードカナロアの豪脚にあっさり差され敗北。
ここからが不憫なロードカナロアの二番手キングアイオライトの始まりである。
去年と同様香港スプリントに出走したがここでもロードカナロアの二着に。
本格化したロードカナロアにスプリント勝てない……たった二戦でそう思ってしまうほど強かったのだ。
■五歳、なんでマイルG1にいるんだよお前!
高松宮記念を去年同様直行で出走したキングアイオライト。スタートもスムーズ、ペースも脚も順調このまま勝てる!と思う完璧なレースをしていたキングアイオライトを出遅れたロードカナロアが直前で差しきってゴールイン。
えぇ……。
だがまだ彼のバトルフェイズは終了していない。
そう、彼はマイルも得意だ。
だから安田記念を勝って調子を取り戻そうと陣営は考えた。
そしてその安田記念には……またもやロードカナロアが。
え?なんでいるの?
去年はマイルG1に出走していなかった竜王が来ていたのである。
だがマイルG1を二回勝ってるキングアイオライトのほうが有力視されていた。かのサクラバクシンオーもスプリントでは敵なしだったがマイルでは敗けがあったからだ。
ところがだ、竜王はマイルも鬼のように強かった。
結果クビ差で敗北。またもやロードカナロアの二着。
マイルでも負けてしまって……もうどうすればいいのか。
なんとか、なんとか引退までに勝ちたい!
そう思ったキングアイオライト陣営はセントウルSの調教に力を入れた。
セントウルSでは逃げてハイペースを作っていた。
迫るロードカナロア、伏兵ハクサンムーン。
だがそれらを振り切ってなんとか勝利。一年ぶりの勝利である。やったね。
まあこれで二番手とは言わせないぞ!と意気揚々と出走したスプリンターズS、香港スプリントではロードカナロアの二着に敗れてしまうのだが……。
これにより香港スプリント三年連続二着という珍記録を作ることになった。(他にはナイスネイチャの有馬記念三年連続三着、ナリタトップロードの天皇賞春三年連続三着などがある)
四歳春に栄華を極めたものの、本格化したロードカナロアに一回しか手が届かなかった二番手……と言うファンもいれば、ロードカナロア最大のライバルと呼ぶファンもいる。
引退後は種牡馬となった。
種牡馬成績
2015年産
カレンオンリーワン(牝馬)(母カレンチャン)
(2018年クイーンカップ、スプリンターズS、2019年京都牝馬S、高松宮記念、ヴィクトリアマイル、阪神カップ)
パワーストーン(牡馬)(母父クロフネ)
(2017年小倉二歳S)
ブルーバード(牡馬)(母父ダイワメジャー)
(2018年共同通信杯、安田記念、マイルCS、2019年中山記念、安田記念、関屋記念、香港マイル)
2016年産
キングオパール(牡馬)(母父キングヘイロー)
(2018年東スポ杯二歳S、2019年毎日杯、2020年京都記念、香港ヴァーズ)
2017年産
ヴィヴィアン(牝馬)(母ヴィルシーナ)
(2020年フラワーカップ、ローズS、2021年ドバイターフ)
2018年産
アルストロメリア(牝馬)(母父シーザスターズ)
(2020年京王杯二歳S、2021年スプリングS、エリザベス女王杯)
キングアイオライト「どうも香港スプリント三年連続二着です(白目)」
メイショウドトウ「ようこそ永遠の二番手会へ」
ヴィルシーナ「いえーい、ぱちぱちー」
サリオス「(笑えねぇ……)」
ウインバリアシオン「アイオライトくんは勝てただけマシ。G13つ勝っただけで俺らのなかじゃ勝ち組だよ」