令嬢、女王に即位す   作:白雪(pixivでもやってる)

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マイル女王へ

古馬一年目初戦、中山記念を勝利。

 

そこには幼馴染みのカンパニーくんがいた。

 

「えっ、カンパニーくん!?」

 

「ベル!活躍は厩務員さんたちから聞いてるぞ!年度代表馬になったんだってな!」

 

そう。

 

あのジャパンカップを勝利したことがトドメとなり、私は年度代表馬(最優秀三歳牝馬)になった。

 

ゼンノロブロイさんは有馬記念をレコードで勝利し私やカメハメハくんの勝利数に並んだが、直接対決で私が勝ったため私になったらしい。

 

三歳牝馬としては初の年度代表馬とのこと。

 

 

すごさがわからん。

 

 

ちなみに一着私、二着カンパニーくんだった。

 

強くなったね。

 

 

 

次走は安田記念。

 

得意のマイルのG1レースだから頑張りたい。

 

 

それに東京競馬場だし。

 

え?東京になにかあるのかって?

なにもないけど?

 

 

 

_________________________________

 

安田記念

 

2005年 6月5日

 

東京 芝1600メートル

 

 

「ムードちゃん、久しぶり。」

 

「ベルちゃん……あなたもマイルに自信があるのね。」

 

「まあ、ね」

 

「桜花賞……桜の女王として、マイル戦では負けられないわ」

 

 

彼女もかなり期待されてるのだろう。少々力を入れすぎてるように思える。

 

 

あまり絶好調ではなさそうだし無理だけしなければいいが。

 

 

「……で、貴方はずっと私の方を見ているけれど。何か用かしら」

 

「ミ゜」

 

 

大柄な鹿毛の馬が小さな奇声を上げる。

 

筋肉すっご……ってあれ。このゼッケンに書いてある名前……

 

「貴方がどっかに行ったダイワメジャー!?」

 

「え?なにその覚えられ方」

 

「ごめんなさい。ハーツがそう言っていて……」

 

明らかにショックを受けているダイワメジャー。

 

そうか、この馬が……。

 

 

「皐月賞を勝ったとカメハメハくんが言っていたような」

 

「カメハメハ……あぁ、あいつか。確かに俺は皐月賞馬だよ。最近は成績ふるわないんだが」

 

 

どことなく哀愁漂わせている。

 

「秋天最下位だったものね」

 

「あー!!!!!」

 

「最下位?!」

 

 

ひょこっと顔を覗かせたムードちゃんがまさかの暴露。

 

最下位……脚でも怪我したのかな?

 

 

「ちなみにそのときの二着が私」

 

「ムードちゃんすごい」

 

「ふふ。ジャパンカップを勝ったベルちゃんほどじゃないわよ。天皇賞秋の一着馬はゼンノロブロイさんだもの」

 

2000メートルの東京競馬場か。

私も走りたいな。

 

 

「くっそぉ……ベルサフィールの前ではカッコつけたかったのに……」

 

「私の名前……」

 

「人間たちが噂しているからな。よく耳に入る。」

 

「そうなのね。あと、ベルでいいわよ。」

 

なんか年相応で可愛いかも。

 

性格が大人っぽいハーツやカメハメハくんとは違った感じで。

 

 

「スイープちゃん、貴女も出走するのね。よろしく」

 

「そうよ。……フン、まあアンタがお願いするなら真面目に走ってあげてもいいわよ?背中のやつ、あんたはダメ」

 

 

 

相変わらずツンツンで鞍上に厳しい。

 

だがその鬼脚は脅威だ。警戒すべきだ。

 

 

「カンパニーくん、隣なのね。よろしく」

 

「お手柔らかに頼む」

 

彼とは同じ5枠だ。

 

前走中山記念からその能力の高さは知っている。

 

 

 

流石古馬G1レース、レベルが高いメンバーが集まってる。

 

 

だけど、そんなときにこそ、いつも通り。

 

平静を欠くと冷静に走れなくなるからね。

 

 

 

________________________________

 

 

『G1安田記念、全馬ゲートイン完了。……スタートしました!やはり一番人気年度代表馬ベルサフィール逃げた!』

 

 

逃げていると思われていて……まあポジション的に逃げしかないが、わたしは別にペースを速いとも遅いとも思ってない。

 

私は私のやりたいように走ってるだけ。

 

 

『大きく離されて二番手ローエングリン、サイレントウィットネス。そしてダイワメジャーが先団で窺っている』

 

 

中距離ではなくマイル戦だから……早めに仕掛けないと、私との距離を縮めないと取り返しがつかなくなる。

 

 

『オレハマッテルゼはこの位置。カンパニー、バランスオブゲームと横に広がってハットトリック。ダンスインザムードは馬群の中』

 

 

『スイープトウショウは後方から。折り合いはどうでしょうか』

 

 

コーナーを回り私は早くも最後の直線へ。

 

後続まではざっと6馬身といったところか。

 

 

『さあ向こう正面に一番に駆け着けたのはやはりベルサフィール!馬群の間からスイープトウショウ飛んでくる!ダイワメジャーとカンパニーも追い込んでくる!アサクサデンエンは少し苦しいか!?』

 

 

 

「そこをどきなさいっ!」

 

 

「嫌よ」

 

 

 

鬼脚で追い込むスイープトウショウ。恐らく後方から来てるはずなのにここまで縮めるとはさすがだ。

 

 

そしていつものようにはいかないと悟ったメジャーくん。

 

中山記念で私の逃げを食らってるカンパニーくんは対応している。

 

 

ムードちゃんは……いないな。

馬群に囲まれちゃった?

 

 

『逃げ切れるかベルサフィール!リードは三馬身!二番手スイープトウショウかダイワメジャーか!やはりベルサフィール、ベルサフィールだ!牝馬最強は譲れない!渡さない!』

 

 

 

タイム 1分30秒9

 

 

 

一着 ベルサフィール

 

二着 スイープトウショウ(四馬身)

 

三着 ダイワメジャー(クビ差)

 

四着 アサクサデンエン(3/4馬身)

 

五着 サイレントウィットネス(一馬身)

 

 

 




スイープ(二着)「ダイワメジャーだっけ?アンタなんかにベルは渡さないしアタシがいる限り間に入らせないから」

メジャー(三着)「ぐぬぬ……」

ムード(十八着)「はあ……最近調子悪いなぁ……。メジャーくん、今日もカッコよかったけどベルちゃんのこと好きっぽいし……私もあんなふうに強く美しくなれたらなあ」

ベルサフィール(一着)「えっ、次は海外です!?」

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