Black Externa ─黒の極致─   作:サム・ソー川

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52話「幻魔の孤城(4)」

 

 

「…………」

 

 晴天だったはずの空はどんよりとした灰色に覆われ、潮風に吹かれた波は穏やかに砂浜へ至る。

 そして海岸の端から端へ広がる、人間が横たわり眠っている光景。

 

 明らかな異常だ。

 

 

 そんな中、何事もなかったかのように起きている者が数名。

 

 その状況で、互いの正体が何者なのかを理解するのに時間はかからなかった。

 

 

「お前ら……」

「あんた……」

「まさか……」

 

 

 次の言葉はほぼ同時だった。

 

 

「「「半魔!?」」」

 

 

 

 ディルは爽帆とアユミを、二人はディルを、見開いたままの目で凝視する。

 

 同じ教室内で勉強し遊んだりもするクラスメイトが、自分と同じ『夜の側』の住人であることに驚かないわけがない。ノウンマンに知られるという経験ならディルはすでに体験しているのだが。

 

 しかし今、そのノウンマン(恵那と宗也)は眠りに落ちている。口下手なディルは経緯の説明に考えあぐねていた。

 

 

 そんな中、最初に口を開いたのは爽帆だった。

 

黒装(あんた)変なやつやとは思っとったけど……まさかそんまま半魔やとは……」

 

 言葉には出さずとも、アユミもこくこくと首を頷かせる。

 

 そしてディルは互いが知ってる素振りの二人に問いかける。

 

「その言葉そっくり返すぞ。つかお前らは互いに知ってたのか」

「まぁ、ウチらいっしょに変な事件に巻き込まれたことあって。そんときに、な。確か一年の時の……」

 

 爽帆が昔話を語り始めようとした時だった。

 何かに気づいたのか、アユミが珍しく大きな声を出す。

 

「のんびり話してる場合じゃないですよ! 海にいる人が!」

 

 アユミに言われてハッと沖の方角へ振り向く二人。

 今日の湘南海岸は平年より人が少ないとはいえ、屋台に並ぶ程度には人がいる。当然、砂浜で遊ぶだけでなく海で泳ぐ人もいるわけで。

 

 

 海で寝たらどうなるか。答えは言うまでもないだろう。

 

 

「クソッ、大規模テロじゃねーか!!」

 

 ディルは即座に翼を広げ魔獣化、黒い甲殻を纏わせながら海側へ飛び立つ。

 

 通常、いくらクラスメイトに半魔バレしたとはいえ、そのクラスメイトの立場が不明である以上、魔の姿=手の内を晒すのはあまり好ましくない。なにせ退魔組織側であった場合、日常が終わりかねない。

 

 しかしディルにとってそんなことはわざわざ考えてられない。人命がかかっているのだ。

 そしてそれは向こうも同じだった。

 

「ほんま迷惑なやっちゃやで!」

 

 事態を引き起こしてるだろうドミネーターへの不満を表しつつ、爽帆も波打ち際へ駆ける。そしてそれより素早くアユミも。

 

 救助活動が開始された。

 

 

 

 波に揺られる一般人の元まで寄っては砂浜に引っ張っていく。

 単純な作業だが、問題は量だ。

 飛行できるとはいえ、ディルが抱えたところで精々三、四人。パワーが足りていても手の数が足りない。当然、地道に泳いで引っ張っていく爽帆とアユミでもそれは同じ。

 

 

「えっ、他の人……?」

「黒装ー! あんた遠いとこ行ってー! ウチら沖まで行ってたら時間かかる!」

「クソッわーった! ……にしても手が足りねぇ! マジで溺れる人が出ちまう!」

 

 海上を飛行するディルの視界に広がる湘南海岸の青色。そこにまばらにチラつく浮き輪や人肌の数は十やそこらでは済まないだろう。

 

 そして現在進行形で沈みかけている人間を優先的に引き上げても、砂浜に戻している内に海上でまた一人二人と浮き輪から水中に落ちる人間が出てしまう。

 

 このときばかりはディルも自身の力が戦闘にしか活かせないことに苛立ちを感じた。

 なにせ、ベハビアとの戦闘中に会得した斥力すら、ここまで数が多くては腕が一本生えた程度にしかなってくれないのだから。

 

 もっとも、彼が重力操作能力に熟達していれば範囲を指定して人間だけをまとめて空中に引き寄せる、といった芸当も可能だっただろう。

 

 

 逆に言えば、()()()()()()ならそれができるということだ。

 

 

「!!」

 

 突如として一帯の人間が海から引き上げられる。

 空中で救助に勤しんでいたディルは人間を抱えながら何事かと周囲を見渡した。

 

 引き上げられた人間たちは誰かに抱えられている……というわけではなく、手足をだらんと垂らしながら浮いている。その顔はスヤスヤとした眠り顔のままだ。

 

「何が……」

 

 呆気に取られたのも束の間、人々が浜辺に向かって放物線を描くように動く。まるで引き寄せられるようにだ。

 そしてその場で飛んでいたディルも。

 

「のわ──────っ?!」

 

 まるで掃除機に吸われるホコリのような感覚。

 ぼふりと砂浜に頭から突っ込んだ少年は、すぐさま立ち上がり頭を振って砂を落とす。まるで犬だ。

 

「誰がこんなことを……」

 

 幸い、ディルが抱えていた人たちは無事だ。

 そしてその際に辺りを見渡したことで気づく。

 

 海辺に向かって手を右往左往させる茶髪の男がいる。そしてその側で到着した人間をすぐ安置させるガタイのいい別の男も。

 手を動かしている男の方は背中に文字と記号を組み合わせたような光る刺青が見える。それと連動するように僅かに光る手先。

 ディルはその仕草と引き寄せられる人々を見て、漫画やアニメで見たとある能力に思い当たった。

 

「まさか……超能力?!」

 

 

 そう呟いた直後である。ディルに気づいたもう一人の男──浅黒く日焼けしたマッシブな金髪グラサン──が声をかけてきた。

 

「HAHAHA! 手荒な真似して悪いNA! だがもう大丈夫SA! 俺の大親友(ダチ)の力でこの辺りのピーポーは全員運んだZE!」

「ぜ、全員……?」

 

 ずいっと身を乗り出してきたその男、よく見ると額からは一本の角が出ている。その姿に漫画やアニメで見たまた別の、今度はとある種族だ、に思い当たった。

 

「まさか……鬼?」

 

 ディルの呟きに、仮称鬼の男は一瞬キョトンとしたかと思えば豪快に笑いだした。

 

「HAHAHA!! Excellent!(素晴らしい!) 初見で分かったのはBoyが初だZE!」

「そーなのか……? こんな分かりやすい特徴あるってのに……」

 

 ディルがそう思うのも無理はなかった。

 『角がある』という特徴だけなら別に鬼に限ったことではない。悪魔だってそうだし、宇宙人や竜など例を挙げればキリが無いだろう。

 しかし、ディルが『夜の側』で過ごした歴はせいぜい二年程度。しかもそのうち半分は誰とも遭遇することのない死を待つだけの日々だ。東京に来てから日下に様々な()()を施されたが、それでも絶対的な魔物との遭遇数は少ない。

 故に他の半魔なら候補が絞れなくなるところを、この少年はいつも友人たちと話すアニメの例を当てずっぽうで当てはめて、それが偶然にも正解してしまった。

 

 ……とはいえ、それは今重要なことではなく。

 

 大事なのは、何故彼らが人命救助を済ませてくれたかのほうだ。

 

 

「おーい黒装ー! 大丈夫かいなー!」

 

 砂浜に投げられたディルを心配してか、爽帆とアユミが駆け寄ってきた。彼女たちが行っていた波打ち際での救助もカタがついていた。

 それもこの鬼と超能力使いの半魔のおかげだろう。

 

「こっちは問題ねーよ。それよりこの人ら知ってるか?」

「いや知らんけど。地元の半魔?」

 

 爽帆の質問にグラサンの鬼は陽気に答える。

 

Exactly!(その通り!) 俺たちはここのサーファーSA! ここ湘南はいい波が来るBESTな海。だから変な事故が起こって陰気な場所にはなってほしくないってワケ」

「なんつーか……あざます。オレたちだけでは手が足りなかったんで」

「HAHAHA。いいってことYO!」

 

 ポンポンとディルの肩を叩く金髪の鬼。ディルの救助活動に対する労いだ。

 

 そこへ超能力(サイコキネシス)を使っていた男が歩いてきた。

 

「オイ剛三郎。人は皆引き上げタ。サッサとドミネーター倒して波に乗るアル」

「おっとそうだNA! Hey, Boy & Girls! ドミネーターは俺たちAdulty(大人)に任せてお前たちBaby(お子ちゃま)は人々の介抱でもしとくんだNA!」

 

 高笑いをした後、剛三郎と呼ばれた鬼の男はグラサンを掛け直し、相方と共に江ノ島の砂州へ向かっていった。

 

 

 

「なんか豪快な人やったな……」

「てか名前渋かったんだけど日本人なのかあの人」

「そりゃ地元言うてたし。むしろあんたの名前の方が変やろ。なんやねんハーブの名前て」

「……まぁ色々意味があってなー」

 

 深くは答えないディル。レイヴン製薬……もといメルキセデクの計画の一つだったとは言えないからだ。

 

「そういえばあの人ドミネーター倒しに行くっつってたけど場所分かるのか?!」

「いやウチに聞かれても!」

 

 分からん仕舞いの二人。そこにアユミがそろ〜っと手を上げる。

 

「あ、あの……たぶんあの人が鬼の氏族なら角で察知できるんじゃないでしょうか。鬼の角は風を呼んで雷の声を聞けると言いますし」

「あー……だからサーファー」

「いうてウチらが分からんままなんやけど!」

「そ、それならたぶんあっちじゃないかと」

 

 アユミが指差したのは砂州の、というよりコンクリートの道路でつながる先、島となっている場所。

 

 湘南海岸一帯の中心……江ノ島だ。

 

「確かに歩いてった方向と合っとるな……」

「あの人たちが救助活動開始したときもそんな感じの言葉を耳にしていた気がしたので……多分ですが」

「えっ、開始したときって……だいぶ距離離れてたろ。よく聞こえたな」

「パッチー耳ええんやで」

「ほへー」

 

 アユミの言説を聞き、ディルもその方向を眺める。

 確かに、曇る空の渦巻き様もどことなく江ノ島を中心とし、ドミニオンの影響を表現しているように見えなくもない。自己主張の激しいドミネーターらしくもあり、逆に討伐に向かう者たちからすればありがたいマーキングだ。

 

「行くのか?」

 

 ドミネーターを倒せばこの事態は解決する。促すのは当然だった。

 

「え。うーん……あのチャラい兄さんらが倒してくれるんやったら待っとけばええやろ。ウチらより強そうやし」

「こ、黒装さんは行くのですか?」

 

 逆に問われる。ディルは首を少し垂らし考える。

 

 

 確かに自分なら戦える自信がある。しかしあの鬼の男は人間を介抱しておけと言っていた。

 

 すなわち、その中には眠っている恵那も含まれている。彼女を放ってまでわざわざ助力に行くのはさすがに躊躇いがあった。

 

 

「……いーや、ここで待っとくわ。十分(じゅっぷん)もすれば終わって帰ってくるんじゃねーか? あんなにすごい超能力者とガタイの良い鬼なんだし」

 

 そう言うとディルはレジャーシートにぽすりと座った。休養の構えだ。

 

(なんかあったらこっちが行くしかねーかな……)

 

 

 


 

 

 

「……暇やなー」

 

 曇り空の下で待つことまだ五分。爽帆は手持ち無沙汰からか、砂浜に落書きをしていた。書かれているのは相合傘だが、対象にされたディルはスルーを通している。そして恵那は起きていないため反応ナシ。

 

「一向に晴れる気配がしませんね……」

 

 アユミもアユミで、暇が過ぎて爽帆同様に落書きタイム。こちらは小動物をカキカキ。内容はネズミや小鳥を喰らうネコという物騒な図なのだが。

 

 

 そんな状況だ。まだ五分程度しか経っていなくても、十分は待ったような感覚のズレが生じ始める。そうなるとディルも「何かした方がいいのでは」と焦りが生まれる。

 

 苦し紛れだが、救助活動前に話していた成り行きの話題を持ち出す。

 

「なぁ、お前らもお互いに半魔と知ってたっつったよな? 驚いてなかったし」

「ん? 言わへんかったっけ? 一年のとき魔物の事件に巻き込まれてな」

「そこまでは聞いた」

「えぇー……あれ話すんですか」

 

 アユミは何やら嫌そうな顔をする。

 

「まぁ手短に話すで。池袋の路上でいっしょにお店見てるときにや。路地裏でなんかカラーギャングの吸血鬼? っぽいのが絡んできてな、ウチは手が、パッチーは足が出てそいつ撃退したんや。そんときにパッチーの耳も出たからそこで『あっ、こっち側の子なん?!』って気づいたわけよ」

「耳?」

 

 出たのは足のはずなのに耳も出たとはこれ如何に。詳細を尋ねるディル。

 アユミが縮こまるように頭を押さえ始める。背中も丸まり猫背に。

 

「うぇ、えぇ〜……」

「現物見せたった方が早いんやないの」

「うぅ……あんま笑わないでくださいよ……」

 

 諦めたように恥ずかしがり屋は頭を押さえる手をゆっくり離す。その身に纏う気配がただの人間のものから『夜の側』のものへと変わっていく。そして、頭の上からふわっと見慣れない毛の塊が現れた。否、正確には三角形の身体部位に動物のような毛が生えているのだが。

 

 ディルはそれに見覚えがあった。

 

「猫耳……?」

 

 本物かどうか疑わしく思った片手が自然に伸びる。

 しかしその動作に、元々三白眼だったクラスメイトの目が獣のそれとなった。

 

「しゃーっ!! 何触ろうとしてるんですか! えっち変態すけべ!」

「なっ?!」

「黒装……それはあかんやろ。女の子のデリケートポイントに触るのは」

「いや触ろうとしたわけじゃなくて!」

 

 突然の激しい威嚇にディルは困惑した。普段は気の弱いおどおどした表情しか見ないクラスメイトがここまで大きい声を出したことに。ついでに罵られたことも。

 

 一呼吸置いて、ディルは冷静に、蹴られないように少しのけぞり気味に質問した。

 

「え、えーと……八宮さんは猫の種族とかなのでしょーか……?」

 

 怒鳴られたからか、ディルの口調はいつも出ない丁寧語のような何かになる。

 

 そんな態度を見せられ、アユミはコホンと呼吸を整える。人の顔にちょこんと生えた猫髭が縦に揺れた。

 

「ん……まぁそんな感じです」

 

 

 死霊課は猫から人間、または人間から猫、はたまたその中間に変身できる亜人を『バステトの子ら』と呼称している*1

 

 彼ら彼女らの多くは、人間社会に紛れのんびりと暮らしている。その種族柄か、他の亜人種族と違って人間とゴタゴタをあまり起こさないのも特徴だ。

 ちなみに異形化したバステトの子らは『化け猫』と呼ばれる人喰いの化け物となる。絵巻物でも語られる怪物だ。

 もしもディルが誤って種族名をそう呼んでしまっていたら、引っ掻かれていただろう。

 

 

「んで、話を戻すけどな。そんなわけで互いに半魔だと気づいたウチらは友情を固く……」

「いや、八宮は分かったけどお前はなんなんだよ。オレも八宮も見せてお前だけ無しはねーだろ」

 

 語りに酔いかけてた爽帆を制するディル。彼は救助活動をしようとすでに魔獣化し翼と甲殻の鎧を纏った姿を晒している。一方的な身バレは嫌なのだ。

 

 対して爽帆はあっけらかんに答えた。

 

「ウチ? 今がそうやけど?」

 

 九十度の角度をつけた手首が演劇俳優のように彼女を盛り立てる。

 

「……は?」

 

 しかしディルはそれがどういう意味なのかすぐに分からない。頭の中で日下からの魔物知識に呼びかける。

 

(人の姿のまま? さっきの超能力者みたいな『異能者』か? それとも実は退魔組織の人間(ハーミット)だとかか? いや、あの怪力はやっぱゴリr)

 

 そう思った瞬間、ディルの顔面にボゴォという激音が響く。

 

「なんか失礼なこと考えとったやろ!」

 

 爽帆が拳をめり込ませていた。

 

 そしてその鉄拳が抜かれると跡はゴムのようにポンと戻る。まるでギャグ漫画のように。

 

「いや、だって、お前あんだけのパワー発揮しておいてその方向に考えないわけねーだろ!! てか分からねーよそんだけの情報じゃ!」

 

 すかさず半ギレツッコミを入れた。回答したらしたでツッコミパンチが飛んでくる可能性があるのだ。予防線を張っておくのは間違いではない。

 そこにアユミが助け舟を与える。

 

「死霊課の人曰く『ストレンジャー』って呼ばれる区分らしいですよ」

「ストレンジャー?」

「なんでも、違うドミニオンにアクセス? できる力がある魔物を指すみたいです」

「アレナ張るのとどう違うんだ? あんま変わらなかったらオレらもそのストレンジャーってやつだろ」

「なんか死霊課の人も分類に困ってそうな感じでした。よく分からない魔物はとりあえずそこに入れてそうでしたし……」

 

 ストレンジャーとは、別世界(ドミニオン)のルールにアクセスできる力を持つ魔物の総称である*2。彼らは意識的、あるいは無意識に世界の常識や法則を書き換え、地球ドミニオンにありながらにしてまったく異質な力を振るうことができる*3。ある種、小さなドミネーターと言っても過言ではない。いや、自らのエゴで超常の力を引き出す、という点ではストレンジャーに限らず全ての魔物がそうかもしれない。

 

 そんな訳で、死霊課では新しい魔物をとりあえずストレンジャーに分類しておく、といった事例は多い。最近では、地底空洞世界から現れた原始人や、呪いという微小ドミニオンを受けた者、果ては異世界からやってきた、および帰還した者──黒倉アオイのような──もストレンジャーに区分されている。

 

 

 しかしそんな分類の話はディルにとって重要なことではない。

 

「マジで分からん。魔物特有の気配があるはずなのにないっていうか、でもあるっていうか……」

 

 爽帆が普段からこの姿・力のまま人前で暮らしていることの方が重要なのだ。

 確かに、ディルもこんな状況になるまで知らなかったのだが、日常で彼女に違和感を感じることはなかった。

 

 しかしこれは仕方のないことである。ストレンジャーとしての力はそういうものなのだから。

 

 

 一方、二人が同じ『夜の側』だと知ったことで、ディルはこれまでの出来事の中に変な邂逅があったことを思い出した。

 

(……あれ? こいつらが半魔ってことは六月ぐらいのときも)

 

「太田……お前六月の時もメフィストフェレスのことを知ってたうえで案内したな?」

「え!? な、ななんのことやら〜? ネタに困ってたからなんて知らへんな〜?」

「アタイは止めたんですけどね……」

「え、ええやろ! あくまで一般人視点の話にしたんやから! 悪魔だけにな」

「」

「」

 

 通り雨の予兆なのか、ディルたちの周囲の気温が少し下がった気がした。

 

 

*1
由来は古代エジプトの猫神・バステトから。また、バステトが月と狩猟の女神・アルテミスと起源を同じくすることからアルテミスの子らと言われることも。

*2
詳細はサプリメント『ディケイド』p56参照。とはいえ、それでもぼんやりしてるのが所感である。

*3
『ディケイド』p58より引用。




ちなみに、死霊課の調査で月影高校は半魔の在籍率が高いと判明しています。それを当の生徒たちは認識しておらず、「変わったやつが多い、それでも自分のような魔物ではないが」という感じで過ごしているだとか。


●以下、本編で説明されることのないどうでもいい解説

八宮(はちみや)アユミ
ルーツ:バステトの子ら
北関東辺りの出身。両親の仕事の都合で高校から東京へ。だいぶ昔から人と暮らしている家系だったので姿は猫100%から人100%のどれにでもなれる。
ちなみに猫耳は性感帯。

太田(おおた) 爽帆(あきほ)
ルーツ:転校生/オーク
オオサカ出身。どこでも打ち解けるストレンジャー的能力と魔界のオークみたいな怪力種族に近い?とのことで死霊課はそう分類した。
ゲームシステム的にはストレンジャー共通アーツ《表裏一体》と《以前はこうだった》や全半魔共通アーツ《キュートビースト》を取得している。これでいつも魔獣化していながら人の目に触れてても普通に過ごしてる半魔の完成ってわけだ!
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