【完結】仮面ライダーギーツ外伝 もう1つのデザイアグランプリ   作:ネガ

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ギーツⅨめちゃくちゃカッコいいです! 景和…







第5話 開闢Ⅳ:真夜中のモグラ叩き

デザイアグランプリ第2回戦 ジャマトタウン殲滅ゲームを終えて、ライノの策略によってスコア0になってしまったのギーツだったが、切り札のブーストバックルを使って脱落を回避。代わりに最下位かつ違反行為を3回行ったライノがペナルティで脱落した。残るライダーは、あと5人。

 

 

 

 

 

 

「ふう…」

 

敬介はいつもの様に自宅で記録を終えた敬介は一息ついて、オレンジジュースを飲む。就職活動の合間にデザイアグランプリの近況を記録する中、就職先を早く見つけ無ければならない。気が付けば夜の23時50分だ。

 

「もうこんな時間か…早く寝よ…」

 

敬介は記録を終えてベッドの中に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、自室でノートパソコンで動画の編集作業をしている明理。売れっ子動画配信者にとって生活リズムが不規則になる事もある。特に動画撮影の時はいつの間にか夜中になっていた事もザラだ。10分の動画を4時間かけて編集する事なんて珍しくない。ふと時計を見ると既に日付が変わって0時54分だ。

 

「あ、日付変わってる…よしっ。今日はここまで」

 

明理はパソコンを閉じて就寝の準備に取り掛かる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

敬介と明理が就寝の準備をする中、夜の公道を1台のトラックが走る。運転しているのは大我だ。ドリンクホルダーには缶コーヒーが入れられている。トラック運転手である大我は夜勤になる事もザラだ。とはいうものの、夜勤だとメリットもある。夜勤手当が出たり、渋滞に巻き込まれる事もほとんどないからだ。トラックは煌びやかに光る街の夜景を通り過ぎて走っていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

そして、布団の中でぐっすり眠っているのは英寿。意外な事に英寿は早寝するタイプ。明日は土曜日だが夜更かしはほとんどしない。次の日は休みの時に特撮番組の録画やBlu-rayを見ていて気づいたら時間が過ぎていた時もある。仕事の疲れも合って熟睡出来るのは健康の証だ。すると…

 

「うーん…」

 

英寿が起き上がった。そして布団から出るとトイレへ向かったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遅くなっちまったな〜。さぁ帰ろ」

 

真夜中、都内某所の川沿いにある歩道で、1人の青年が歩いている。歩道を歩きながら何気なく緑地公園を見ると、何と辺りは穴だらけになっていた。しかも、人1人が入れるくらいの大きさだ。

 

「何だこれ!?」

 

青年は驚いた。それもそのはず緑地公園の地面がこんな穴だらけになっている光景なんて見た事ないからだ。誰か一体何の為に地面を穴だらけにしたのか。そんな事を考える前に青年はスマホを取り出して地面が穴だらけの緑地公園を撮影した。驚きよりもSNSで投稿して反響を呼びたい。テレビからも取材されたい。所謂「バズりたい」という思考に囚われていた。早速文章に「何だこれ!? 公園が穴だらけになってるんだけどどういう事!?」という文字に写真とご丁寧に「#拡散希望」のタグをつけて投稿しようとしたその時…

 

「!?」

 

突如、背後に気配がした。しかし、振り向いても誰もいない。気のせいかと判断した青年はあらためて投稿しようとすると…

 

「!?」

 

今度は気のせいではない。突然穴から手が伸びて足首を掴んだのだ。謎の手はそのまま青年を引っ張り引き摺り込もうとする。

 

「うわぁぁぁぁぁッ! 助けて!誰かぁぁ! 助けてくれぇぇ!」

 

青年は引っ張られながらも助けを求めるが、その声も虚しく青年は穴の中へと引きずり込まれて行った。そして辺りにはジャマーエリアが広がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふわぁぁぁぁ…皆ふぁん…ジャマーエリアが発生…新たなジャマトが現れました…」

 

その頃、デザイア神殿にてあくびをしながら招集をかけたのは枕を持つヒカリ。どうやら彼女も就寝中だった様だ。そして目の前にはいかにも眠たそうな表情の英寿、敬介、明理、広瀬、そして夜勤で1人だけ目が冴えている大我だ。彼らが呼び出されたのは午前3時14分。真夜中だ。

 

「ちょっとちょっと今何時だと思ってんの?夜中の3時だよ?」

 

「こんな夜中に呼び出しやがって…」

 

「眠いよ…」

 

真夜中の2時に呼び出された事で広瀬は文句を言い、大我は少し苛立ち、明理もあくびをしている。

 

「ちょっと英寿! 床で寝るなよ!」

 

「だって眠いんだもん」

 

英寿に至ってはもう床で寝る始末。敬介は英寿を起こそうと揺すっている。そして渋々起き上がって立ち上がるのだった。そして、ヒカリから今回のゲーム内容が発表される。

 

「これよりデザイアグランプリ第3回戦、モグラ叩きゲームを始めます」

 

「モグラ叩き?」

 

「はい。今回のターゲットはモグラジャマト。夜間に行動して縄張りに入り込んだ人達を地中に引きずり込んで巣に持ち帰る習性があります」

 

投影された画面には、モグラの姿をしたジャマト達が次々と穴だらけと緑地公園に来た人に襲いかかり、穴の中へ引き摺り込む様子が映し出されている。       

 

「夜間って事は…」

 

「はい。現在の時刻から日の出の時刻までにすべてのモグラジャマトを撃破してください。朝になるとジャマト達は地中深くに隠れてしまいます」

 

「今日って2022年で日付変わって9月23日だよな…日の出の時刻は…5時29分!」

 

敬介がスパイダーフォンを使って日の出の時刻を調べる。日の出は5時29分。つまり、3時19分から5時29分までの間に全てのモグラジャマトを撃破する必要があるのだ。しかし、課題はそれだけではない。

 

「なお、期間は今日を入れて2日間。その間までにジャマト達を殲滅しなければなりません」

 

「2日間!? 録画溜まった奴見れんじゃんかよ…めんどくさ」

 

「どんな勝負だろうが俺が勝つ」

 

録画した特撮番組を見れない事に不満を抱く英寿とは裏腹に大我はやる気だ。しかし、ヒカリの口から思わぬルールが出されることとなる。

 

「ちなみに今回は全員で協力するミッションですので、すべてのジャマトを殲滅した時点でミッションクリアとなります」

 

「は?」

 

ヒカリの口から出た「協力」。他のライダーに対して当たりが強く敵視している大我にとっては非常に気に障るだろう。

 

「それではミッションを開始します!」

 

ヒカリの声と共に、英寿達はデザイア神殿から真夜中の緑地公園に転送された。英寿達の目の前には穴だらけの地面。辺りは当然ながら静寂に包まれている。

 

「うわ…穴だらけだ…」

 

敬介が地面に開けられた穴を見ていると、背後の穴から何かがゆっくりと覗いている。そして、敬介の足首を掴もうとしたその時…

 

「キィィーークッ!」

 

「キョトキョ!」

 

「うおっ!?」

 

英寿が突然声を上げて敬介の足首を掴もうとした何かを思い切りサッカーボールを蹴るように蹴り飛ばしたではないか。

 

「ジャァァァ…!」

 

英寿に頭を蹴られた所を押さえているのは、頭にモグラの顔の様な被り物を被り、スコップを持ったモグラジャマトだ。よく見ると、穴から何体も頭を出して覗いてるではないか。

 

「こっそり来るとはお主らなかなか悪よのぉ」

 

英寿は悪代官の様な台詞を言いながら、マグナムバックルを取り出してデザイアドライバーにセットした。

 

【SET】

 

「完全に悪代官の台詞!」

 

【SET】

 

敬介も英寿の台詞に突っ込みながらアローバックルをセット。

 

「よし! 明理ちゃん! ガードは任せて!」

 

「はい!」

 

【【SET】】

 

明理と広瀬も臨戦態勢に入り、それぞれハンマーバックル、シールドバックルをセットした。

 

「俺の邪魔だけはするな。出しゃばったらぶっ潰す」

 

【SET】

 

他のメンバー達に対して減らず口を叩きながら大我もゾンビバックルをセット。それぞれのメンバーが思々の変身ポーズを取り、そして…

 

「「「「「変身!」」」」」

 

英寿はマグナムバックルのシリンダーを回してトリガーを押し、敬介はアローバックルの矢を引く。明理はハンマーバックルを押し、広瀬はシールドバックルを押す。そして大我はゾンビバックルのキーを回して展開させた。

 

【MAGNUM】

 

【ARMED ARROW】

 

【ARMED HAMMER】

 

【ARMED SHIELD】

 

【ZOMBIE】

 

全員がライダーに変身し、モグラ叩きゲームの幕が切って落とされたのだった。

 

【READY FIGHT】

 

「行くぜ行くぜ行くぜ!」

 

真っ先に行動したのはギーツ。目の前のモグラジャマトをマグナムシューター40Xを発砲する。しかし、モグラジャマトは当たる寸前に穴へ隠れてしまった。

 

「あ! 出てこい!」  

 

「ジャッジャッジャッジャ!」

 

当然ギーツの呼びかけに応える事はない。すると、遠く穴からまたモグラジャマトが身体を出しているではないか。しかも明らかに挑発している。

 

「そこだ!」

 

タイクーンかレイズアローで矢を放つがモグラジャマトはまたしても穴に隠れてしまう。

 

「また逃げられた!」

 

 

 

 

 

 

「えい!それ!」

 

「くっそー!まただ!」

 

一方ナーゴもレイズハンマーを手にモグラジャマトを倒そうとするが、出たり隠れたりする相手に苦戦を強いられていた。一方、レイズシールドを持つゴートはナーゴのガードに徹している。出来れば攻撃も行いたいが、あいにくシールドバックルしか持っていない。

 

 

 

 

 

 

「どこに行った…」

 

「ジャァァー!」

 

バッファもゾンビブレイカーを手にモグラジャマトを穴の近くで待ち構えていた。すると、モグラジャマトが飛び出し、スコップを振り上げて殴りつけた。しかし、バッファは装甲で攻撃を受け止めて腕を掴んで捕まえた。

 

「ウラァ!」

 

そのままゾンビブレイカーで切り裂いた。大我は攻撃を受け止める事を前提としたゾンビフォームの耐久力を使ってモグラジャマトを誘き出し、攻撃された時に攻撃するというフォームの特性を生かした戦いで、他のライダー達よりも撃破数は多くなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「始まったか…」

 

その様子をゲームマスターは投影されたスクリーンでライダー達とモグラジャマト達の戦いを眺めていた。

 

「さて、第3回戦…何人が勝ち残るか…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日の出まであと1時間

 

 

 

「あぁーーッ!イライラするゥ!」

 

日の出まで1時間。いたずらに時間が過ぎていく中ギーツは苛立ちながらマグナムシューター40Xをまるで鈍器の用に振り回しながら穴から出てきては隠れるモグラジャマトを殴ろうとするが、当たらない。疲れて息が上がる中、気がつけば空が少しずつ明るくなってきた。

 

「なぬ!? 空が明るくなってきた」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こっちです!」

 

「何だありゃ!?」

 

「ここは危険ですから俺について来てください!」

 

一方、タイクーンは偶然戦闘場所に居合わせていたトラック運転手の男性を安全な場所に避難させていた。そして、無事に見送り、戦闘に戻ろうとすると…

 

【SECRETMISSON CLEAR】

 

スパイダーフォンからシークレットミッションをクリアした通知が届いた。内容は「1番先に人を助ける」という物だ。すると、タイクーンの手元にハテナミッションボックスが現れた。蓋を開けてみると…

 

「あ! ブーストバックル! これ確か凄い強いんだよな!」  

 

何と、ブーストバックルが入っているではないか。これはラッキーだ。しかし、1回しか使えず大技を使えば失ってしまう。大事にしなければという気持ちを胸にタイクーンは戦場へ戻るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ! ウラァ!」

 

一方、バッファは他のライダーとは連携は取らずに穴の近くに立ち、出てきて攻撃した所を受け止めて逆に攻撃する戦法でモグラジャマトを倒していた。その様子も見ていたナーゴとゴートも、何やらいい戦法を思いついていた。

 

「ジャァァー!」

 

「それ! 明理ちゃん今だ!」

 

「はい! やぁ!」

 

ゴートが飛び出てきた所をレイズシールドで攻撃を受け止め、そこからナーゴがレイズハンマーで攻撃するという戦法だ。それぞれ役割を持てばこのミッションはクリアに近づくだろう。

 

「やったぁ!」

 

「よーし明理ちゃん! この調子だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこだ!」

 

「ジャージャジャ♪」

 

「この!」

 

「ジャジャジャジャジャ♪」

 

「チクショー!腹立つゥ!」

 

一方ギーツは飛び出てくるモグラジャマトをマグナムシューター40Xで撃とうとすればかわされ、銃身で殴ろうとしても穴から穴へ移動してはやたらと嬉しそうな声で挑発され、なかなか仕留める事ができない。気が付けば日の出まであと僅か。時間がない。その時…

 

「ジャ!」

 

「うぉっ!?」

 

「おい! 離せ!」

 

モグラジャマトに足をスコップで払われて転倒してしまった。それだけではない。足首を掴まれた。そしてそのままギーツを穴に引き摺り込もうとしてくる。じりじりと引っ張られ穴に近づいていくギーツ。このままではまずい。

 

「やめろぉ…! っ! そうだ!」

 

閃いた。デザイアドライバーのスイッチを押し、180度回転させた。

 

【REVOLVE ON】

 

リボルブオンで装甲を下半身に移動させる。両腕のアーマードガンが両足首に移動した。そして、そのままアーマードガンを展開、自分を引き摺り込もうとしたモグラジャマトを撃って撃破。そのまま立ち上がった。

 

「危なかった…」

 

「ジャー!」

 

しかし、安心も束の間。すぐに別のモグラジャマトが飛び出して襲いかかってきた。

 

「ハァ!」

 

ここでモグラジャマトの腹にキックを打ち込むが、足を掴まれてしまった。しかし、アーマードガンを展開、不意打ちで銃撃を浴びせて撃破に成功。

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこだ!」

 

一方タイクーンも、何とかモグラジャマトをレイズアローで撃ち抜き、撃破していた。モグラジャマトが穴から他のライダー達を背後から狙おうとしている時に狙撃する戦法だ。ここで、終了を合図する起床ラッパが鳴り響く。

 

「第1ウェーブ終了!」

 

ヒカリの声と共に東から朝日が昇り、地面が穴だらけの緑地公園を照らし出して1日の始まりを知らせる。第1ウェーブ終了だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、皆眠い目を擦りながらサロンに戻って来た。出迎えたのはトジルだ。

 

「皆様、お疲れ様です」

 

「あー疲れた…」

 

気がつけば朝の6時になっていた。皆ソファに腰掛け、英寿は横になっている。

 

「それでは皆様、今夜またジャマトが現れ次第招集を掛けます。それまで解散とします」

 

そういうとヒカリはサロンを後にし、大我も溜息をつきながら出ていった。

 

「いや〜夜に身体動かすのは辛いねぇ」

 

「しかも今夜またミッションだから尚更だよ」

 

「……」

 

広瀬も敬介も疲れを見せ、英寿に至ってはソファに寝転びながら寝る寸前だ。しかし、明理だけはどこか悩みを抱えた様な表情を浮かべていた。それに敬介が気づく。

 

「どうしたの明理ちゃん?」

 

「あぁ…実は今日…深夜ラジオの収録があって…」

 

「そうなの? でも…」

 

「うん…デザイアグランプリのミッションが今夜だし…でも…どうしても断れない芸能界の大物の人も来るんだ…うちのママは更に私が飛躍するチャンスだから絶対出演する様に言ってる」

 

有名人故の悩みを打ち明ける明理に寝ていた英寿が口を挟んだ。

 

「ダブルブッキングって奴? でもどうしてそこで明理の母さんが出てくんの?」

 

「明理ちゃんの母さんはあの鞍馬グループの総帥の婦人なんだよ。あと明理ちゃんを呼び捨てにするなんて!」

 

「いいじゃん別に。減るもんじゃないし」  

 

「凄いな明理ちゃんの母さん…それで?」

 

広瀬と英寿の会話を流しながら敬介は明理の話を聞く。

 

「私が今に至るまでは、パパとママが応援してくれてたの。まだ鞍馬グループが小さい時から、パパも仕事を頑張りながら応援してくれた」

 

明理の脳裏に浮かぶのは、古いアパートの一室。鏡でダンスの練習する幼少期の明理に母である鞍馬灯美が優しく微笑みながら話しかけていた。隣には父である鞍馬光一も隣にいる。

 

『ママ! あたし将来はモデルさんとByTuberになりたい!』

 

『明理ならもちろんなれるわよ』

 

『パパも応援するからな!』

 

『うん!』

 

決して裕福ではなかったが、夢の為に応援してくれる優しい父と母が大好きだった。それから明理は中学生になり、モデルのスカウトを受けて成功。そのままByTubeを始めた。それからは挫折を繰り返しながら今や若い世代に大人気のモデル兼トップByTuberになった。それと同時に鞍馬グループは世界各国に支部を設ける巨大企業にまで成長した。

 

 

 

 

 

「でも…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ママ! またこんなに買って!』

 

明理が声を荒げる先には最高級ブランド品を身につけて、ブランド品の洋服やアクセサリーが入った紙袋をいくつも床や机に並べた母・灯美の姿が。母は変わってしまった。金と権力の力にどっぷり浸かり、ブランド品を買い漁り、巨大企業の総帥の婦人を後ろ盾に毎日贅沢三昧。友人を豪邸に招いてはパーティを開いたり、部下達にも資産を増やす為に利用する様になった。昔の優しい母の面影はもはや幻と化していた。それだけじゃない。明理が稼いだ金にも手をつけはじめたのだ。自分で稼いだ訳ではないのに自分の金と言い張る。許せなかった。

 

『いいでしょ? 私のお金なんだから。これも明理がたくさん稼いでくれたおかげよ』

 

『あのねぇ! 私は…!』

 

『今夜大事なパーティがあるからお留守番よろしくね。アメリカ支部の方とも会うから』

 

灯美は悪びれることなく明理の声を流すと部屋を去っていった。今をときめく大人気モデルでありByTuberの彼女は、華やかに活躍する裏で、金と亡者と化した母に悩まされていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嘘だろ…」

 

「それ酷いな…」

 

明理の話を聞いていた敬介は難色を示し、大ファンである広瀬も深刻な表情を浮かべていた。

 

「ママは私の事なんか金儲けの道具としか見てないんだよ。パパは海外にいる事が多いし全然会えない…本当は私、愛されてないんじゃないのかなって」

 

「…親に都合のいい様に使われて、用済みになれば切り捨てられる……残酷だよ。金と権力ほど人間を変えてしまう物は無いからな」

 

何気に世の中の真理をついた様な台詞を言う英寿。

 

「‥……でもやっぱり、自分のやりたい事で誰かの都合のいい様に動かされたくないよな。自分のやりたい事の行き先は自分で決めればいい。俺はそう思うよ」

 

英寿の言葉に明理の表情は少し和らいでいた。

 

「……フフ。ありがと。ちょっと楽になった」

 

「それは良かった。……よし。じゃあ俺は夢の世界に行くからおやすみ!」

 

英寿はそのままソファに横になった。そう。英寿はどうせ招集されるならサロンで寝ればいいじゃないかと考えており、ミッション終了までここで泊まる事にしていたのだ。

 

「えっ!? ここで寝るの!? ちょっとそれは…」

 

敬介が突っ込もうとすると、そのまま英寿は寝息を立てて寝てしまった。何気に英寿はどこでも気にせず寝る事が出来るのだ。

 

「寝付くの早っ!」

 

「おいおい風邪引くよ…」

 

敬介が突っ込み、広瀬が苦笑いする中寝付きの早い英寿の寝顔を見て明理は笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして明理は今夜のミッションまで自宅に戻り、ベッドに入って眠りにつくのだった。

明理は今までただ自分は母親の金儲けの道具にされて周囲にそれを打ち明けずにいた。でも、今日英寿達に悩みを打ち明ける事が出来た。「自分のやりたい事の行き先は自分で決める」英寿に言われた言葉は明理にどう影響するのか。次に脱落するのは誰なのか。時間が過ぎていく度に、第2ウェーブは刻一刻と迫ろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

DGPルール

 

ミッションは

昼夜関係なく行われる。

招集に遅れないように

ご注意ください。

 

 

 


GAME RESULT EPISODE 05

 

MISSON:2日間の真夜中、全員で協力して日の出の時刻までに全てのモグラジャマトを撃破せよ。

 

ENEMYモグラジャマト

 

 

ENTRY PLAYER&USED BUCKLE             

 

GEATS 宝生英寿 MAGNUM

 

TYCOON 桜井敬介 ARROW

 

NA-GO 鞍馬明理 HAMMER

 

BUFFA 吾妻大我 ZOMBIE

 

GRAMO 福田 賢 LOSE

 

RHINO 柴崎翔平 LOSE

 

GOAT 広瀬紀之 SHIELD




いかがだったでしょうか? 更新が遅れてしまってすみません。それでも少しづつ進めていきますのでよろしくお願いします。タイクーンのブジンソード、凄いですね。このまま景和はどこへ向かって行くんでしょうね…次の仮面ライダーも楽しみです。どんなライダーなんでしょうね?今回はここまでです。感想お待ちしています。

次回 第6話 開闢Ⅴ:猫にハンマー 我が道を行く
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