施設に帰るともう片付けは終わっていて、今から肝試しをしていた。1人いないのに決行したのね・・・。皿を片付けて私は参加せず待機することにした。
「お、なんだよ出久いんじゃん」
兄さんがアイスを頬張りながら歩いてくる。どこでアイスゲットしたんだ。私も欲しい。
「兄さんも参加してないの?」
「気分がのらねぇ。なんかピリピリすんだよ」
「ピリピリねぇ・・・」
緊張感的なものがわかるのかな?
5組目の麗日さんと蛙吹さんペアがスタートして数分後、焦げ臭いニオイが漂ってきた。そして森の方では黒煙が見える。始まったか。私と兄さんで洸太くんを守りながら周りを警戒する。
「な、なに!?」
ピクシーボブの慌てた声が聞こえたためそっちを向くと、ピクシーボブの身体がピンク色に発光し宙に浮いていた。これ磁石の人の個性なはず。
「
私の周りの空間が歪み、そこから金色の鎖が現れ、多分敵のいる方に引きつけれていたピクシーボブのお腹に巻き付く。天の鎖が喜んでる気がする。家事の時の便利道具くらいにしか思ってなかったからなぁ・・・。対神兵装なのにパシられるばっかりは嫌だよね。
「あーあ、失敗しちゃったわぁ」
そうそう、あのサングラスの人はオネエだったね。ピクシーボムの身体の発光が消える。オネエの人の個性が解除したんだ。多分ピクシーボムを人質にでもしたかったんだな。
「ご機嫌よろしゅう雄英高校、我ら敵連合
ヤモリ?イモリ?爬虫類顔の人が名乗ってくれた。なんかステインっぽいな。ステインの思想に影響された系か。あれフェイク動画なのに。
「あららぁ?お姫さまがいるじゃなぁい。私達ってば運が良いのね♡」
・・・なんかオネエの人がこっち見てるんだけど。
「プロヒーロー、アンタらに交渉を求める。そこにいる緑谷出久を渡してくれるなら、我々は即刻撤退しよう」
・・・ん?あれ?私?なんで?かっちゃんじゃないの?
「またアイツか」
マンダレイ達と敵達が会話している中、兄さんが呆れ顔で呟く。
「・そうみたいね」
「おまえ好かれすぎだろ」
「ホント嫌になるわ」
「出久さん・・・」
二人話していると洸太くんが震えながら私の服の裾を握っていた。洸太くんをこのままにしてちゃいけない、施設に避難させなきゃ。
「大丈夫よ洸太くん。敵はマンダレイ達が引きつけてくれてるから私達は施設に逃げましょう」
「大丈夫・・・?」
「ベテランプロヒーローがあんなチンピラに負けるわけないわ」
こういう時は笑顔で自信満々に伝えることが大事!
マンダレイが即座に施設に避難するよう指示を出す。
「洸太!施設に入るまで緑谷さんと離れないで!」
「わ、わかった!」
「お姫さまは置いていってもらうわよぉ・・・ってあらぁ?」
オネエの人がなんか言ってる。多分私に個性を使ったけど何も起きなかったんだね。防御魔術様様だね!
「みんな早く行って!!」
ここから施設まで歩いて15分くらいだから、走って7分弱。でも施設って荼毘がいたよね。でもあれって偽物だっけ?まあ一旦施設に行こう。かっちゃんを守る作戦だったけど、まあかっちゃんだから少しくらい遅くなっても大丈夫。・・・・・・フラグじゃないよ!?
ーーーーーーーーーー
飯田くんを先頭に5分くらいで施設に着いた。ちょうど相澤先生と偽荼毘の戦闘中だったらしく、偽荼毘が泥になっていく。本物の位置はもうわかってるから今追わなくても大丈夫。
「相澤先生!」
「お前らだけか」
ここにいるのは飯田くん、尾白くん、口田くん、峰田くんと私達の7人。
「はい、俺達は待機中でした!マンダレイ達と敵2名が交戦中です!」
「俺は敵を追う。お前達は中に入ってろ」
「先生」
先生が森の中に入ろうとするのを腕を掴んで止める。
「なんだ緑谷」
「敵の狙いは私だそうです。敵連合の1人がそう言っていました」
「・・・またか」
「はい。ですので私がここに留まっていては逆に危険だと思います」
「・・・・・・わかった、個性の使用を許可する」
先生の言葉を聞きすぐさまホウキ・改を投影する。
「緑谷以外は中に入ってブラドの指示を聞け。俺はマンダレイ達の所へ向かう」
先生はそう言うとすぐさま森の中に入って行った。
私は洸太くんへ向き直る。
「洸太くんは絶対兄さんと離れないで」
「わかった。出久さん戻ってくるよね・・・?」
「えぇ、ちょっと長くなるかもしれないけど絶対に戻ってくるわ」
兄さんに言わなきゃいけないことがあったんだった。
「兄さん、みんなを止めてね」
「・・・わかった。行ってこい」
「行ってきます」
エルキドゥの解釈これでいいですかね・・・?