途中から自分でもわけわかんなくなりました(泣)!!!
「うぇっ、ゴッホゴッホ・・・」
まずい・・・くさい・・・。最悪だ・・・。泥に溺れそうになったらなぜか呼吸がしやすくなっていた。不思議に思えば、景色が変わっていましたよ。ここが神野か。
「クッ、ゴホッゴホッ」
「大丈夫ですか、オールマイト・・・」
「あ、あぁ・・・、ッツ!!」
オールマイトが臨戦態勢を取る。それもそのはず、オール・フォー・ワンが目の前にいるからだ。
「オール・フォー・ワン・・・!!!」
「やあオールマイト。久しぶりだね」
「貴様ァ!!!」
いやー頭に血が昇ってるー。殴り合い始めたんだけど!!ヤバヤバ!!!二人から離れていると倒れてる人を見つける。ベストジーニストじゃん!うわっお腹に穴開いてるんだけど。急いで駆け寄り治癒魔術をかける。
意識戻らんし!ここじゃ危ないので引きずって安全な場所に運ぶ。よいしょーー!!火事場の馬鹿力じゃーーーー!!!!!
「う“ーーーーー!!!」
数分かけてなんとかギャングオルガとマウントレディが倒れている場所まで持ってきた。
「はぁ、はぁ、はぁ、・・・heal」
ギャングオルカ達にも治癒魔術をかけ傷を治す。ベストジーニスととかもう少し遅かったら死んでたからね?あのハゲチャビンまじで許さん。
傷は治ったけど意識は戻らない。でも呼吸は安定してるから大丈夫だな。
「やはり便利だねぇ、君のそれは」
ガンッ
防御魔術が何かを弾いた。振り返るとオール・フォー・ワンの指先から黒と赤の何かが伸びていた。あ、それ刺さるやつでしょ。てことは今私を刺そうとしてたってこと?やば。やっぱあのハゲチャビン殺そう。あれ?そういえば死々倉達がいないんだけど。原作ではここにいたよね。私達だけここに呼んだのか。
待って、オールマイトもいないんだけど。オール・フォー・ワンの後ろの建物が何十mも壊れて遥か遠くの山が見える。え、もしかして吹き飛ばされた?
「どうして死々倉達を逃したの」
「死々倉滅はこんなところで捕まって良いやつではないんだよ。もっともっと成長させなければいけないんだ。君を殺すくらい強くね。そして一人では成長できないだろ?あの子には仲間が必要だ」
修正力には抗えないか・・・。まあこいつを殺せばこれから起こる大体の問題は解決するし、死々倉達はトランプ楽しかったから今日だけは見逃してやろう。
「デトロイトスマ”ァァッシュ!!!!!」
イイの入ったー!オール・フォー・ワンが地面にぶつかり穴を開ける。砂嵐すごっ。
「オールマイト、まだいけますか」
オールマイトに近づき治癒魔術をかける。
「あぁ、まだまだ大丈夫だ。ベストジーニスト達は?」
「一応治癒しました。でも意識が戻りません」
「そうか、君には彼らを連れて避難してほしいんだが・・・」
オールマイトの話の途中で目の前から何かが猛スピードで飛んでくる。防御魔術で防ぐとそれは爆発した。
「何だ今のは!?」
「緑谷出久を逃すのは頂けないなぁ」
爆発の煙が消えるとオール・フォー・ワンが右手を突き出していた。右腕だけムキムキでキモイな。
「何故そこまで緑谷少女に固執する」
「何故って?その子の力が欲しいんだよ!なんて便利な力なんだろうか。オールマイト、君には死んでほしいが、その子は渡してくれるなら殺しはしないよ」
「それって死なない程度の傷は与えるってことでしょ」
「なんだ、折角言わないでおいたのに。言ってしまうなんて面白くないなぁ」
面白くなくて結構ですぅ!!
「・・・!」
ん?なんか声聞こえない?声の方に振り返ると瓦礫から動いている手が見えた。
「オールマイト、逃げ遅れた人がいます」
「何っ!?・・・緑谷少女頼めるか?」
「もちろんです。思いっ切り戦ってください。サポートします」
「済まない、ありがとうっ!!」
オールマイトはオール・フォー・ワンに、私は逃げ遅れた人の方へ走る。
「大丈夫ですか!」
「う“・・・、た、すけ・・・」
「!」
足が瓦礫に挟まって抜けないのか。
「デク、無事か!!」
「グラントリノ!」
いい所に来てくれた!グラントリノに女性の状況を話す。上の瓦礫に飛行のルーンを記し隙間を開ける。グラントリノに女性を救出してもらい、瓦礫を元に戻す。やっぱり重いものを浮かせるのって魔力多く使う。治癒魔術で女性の傷を治してグラントリノに安全な所まで運んでもらう。グラントリノありがとうございます!!めっちゃ助かりました!!
オールマイトの方は・・・、善戦してるっぽいな。治癒魔術常時かけるようにしとこ。お腹の傷が治った分原作よりも動けるし、パワーも出せるんだ。
「オールマイトォォォ!!!!」
うるさ。声の方を向くとエンデヴァーと忍者の人がいた。シンリンカムイもいて、ベストジーニスト達を遠くの方に運んでいる。
「デク」
「グラントリノ、女性は?」
「安心せい、ちゃんと運んだわい」
「ありがとうございます」
グラントリノと話している間にもヒーロー達が攻撃を続けている。
「グラントリノ、提案があります」
「何だ」
「オール・フォー・ワンを殺そうと思うんです」
グラントリノは一瞬目を見開く。
「オール・フォー・ワンはこの世に存在してはならない、私はそう思います」
「出来るのか、・・・・・・いやお前さんなら出来るな」
「はい、なので時間を稼いでほしいんです」
「何秒だ」
「できれば1分くらい」
あからさまに顔を歪ませる。ですよねー。
「グラントリノお願いします!!」
「・・・はぁ」
グラントリノはため息を吐くとオールマイトの所へ飛んで行く。ありがとうございます・・・!!!
オールマイトのユナイテッドステイツオブスマァッシュで倒してもいいけど、殺すなら正確に殺したい。宿敵を倒そうとしているオールマイトには申し訳ないが約束された勝利の剣並みの攻撃魔術ぶっ放してヤろう。さて、なにがいいかな。
ツンツン
「ん?」
なんか腰をツンツンされた。
「・・・・・・」
天の鎖が見覚えのある大鎌を持ち上げてるんだが。
「これでヤれと?」
そうだと言わんばかりに大鎌を押しつけてくる。この攻撃魔術って対死霊じゃなかったっけ?
・・・・・・まさかオール・フォー・ワンは寿命を延ばして生きているけど延命してなかったら死んでるから死霊と見なせるってこと?そんな都合のいい解釈できるわけないじゃん〜!天の鎖ってば冗談も言えるんだ〜!
「・・・・・・・・・まじ?」
えぇ・・・。つ、使えって言うなら使いますよ?でもさ、これ結構魔力使うんだよね。これで死ななかったら干渉魔術で殺さなきゃいけないから、その分の魔力も残しとかなきゃなんだよ?いいからやれとさらに大鎌を押しつけてくる。わかった、わかりました、やればいいんでしょやれば。
大鎌を受け取り大鎌に魔力を流す。仕方ない、物は試しだ!
「Gray……Rave……Crave……Deprave…...Grave……me……」
『魔力の収集率、規定値を突破。第二段階限定解除を開始。
地面から光の粒子が出現し、それらが人の形をとる。いつも思うけどこの人達誰なんだろ。
『是は、生きるための戦いである――承認
是は、己よりも強大な者との戦いである――承認
是は、人道に背かぬ戦いである ――承認
是は、真実のための戦いである ――承認
是は、精霊との戦いではない ――承認』
『第三段階限定解除を開始』
大鎌が光出す。
「Grave…….for you…….」
大鎌を持ち上げる。
「古き神秘よ死に絶えよ、甘き謎よ悉く無に帰れ」
大鎌が眩い光を幾つもの出す。そして光がひとつに収束する。まるで一本の大きな槍のように見える。
オール・フォー・ワンがこっちに気付き、オールマイト達の攻撃を捌きながら右手をさらにムキムキにして上空へ浮遊する。空に売った方が被害少ないから助かるわー。
「はははっ!!何なんだその力は!益々欲しくなったよ・・・!!今僕に出し得る最強最適な個性で無ければそれは防げないかもしれないなぁ!!!いや、殺してしまっても文句は言わないでくれよぉ!!!!」
光の粒子が大鎌に集まり続けているが、あまりの勢いに両手で持ち上げていなければ勢いに負けてしまいそうになる。
「聖槍抜錨、
大鎌に集まっていた光の粒子がオール・フォー・ワンに向けて一気に放たれる。
攻撃はものの数秒で終わり大鎌を降ろす。もう魔力すっからかんだ・・・ふらふらする・・・。大鎌を支えにしながらその場に座り込む。
「あ・・・、しんだかかくにん、しないと・・・」
オール・フォー・ワンを探そうと上を向くが視界が霞みよく見えない。
「やば・・・」
ドサッ
大鎌を下敷きにして倒れ込んでしまう。誰かがこっちに歩いてきている。黄色いからグラントリノかな?絶対呆れた顔してるよ。霞んでいた視界が急に真っ黒になる。私は意識を失った。
ーーーーーーーーーー
目を覚ますと花畑が広がっていた。え、どゆこと???目覚めるのって普通病院のベッドでしょ。知らない天井だ・・・って言うんじゃないの?ここどこ??オールマイトもグラントリノもいないし。あの塔みたいな建物の所に行けば人いるかな。ホウキ・改を投影し跨る。いざ出発!
「・・・・・・」
着いたは良いものの、この塔浮いてるんですけど。私がホウキ・改を持っていなかったらどうするつもりだったんだよ。登っていくと展望デッキ的な場所で白いローブを着た白髪の男がこっちに手を振っていた。全体的に白いな。塔の中に入りホウキから降りる。
「やあ、初めましてと言うべきかな?私は花の魔術師マーリン、マーリンお兄さんとでも呼んでくれたまえ」
魔術師!この人魔術師って言った!
「そうか、君は自分以外の魔術師に会うのはこれで2回目か。ならその驚きも仕方ないね」
ふおーー!!た、たしかにこの人、魔術師!って感じの服着てるわ!マーリンさんの呟きは驚いていたため聞いていなかった。
「見てくれから判断されたのは初めてだなぁ」
「え、そうなんですか?」
こんなに魔術師ぽいのに?
「一般的にはクラス名と真名で納得する人間の方が多いと思うな」
クラス名?真名?
「あぁ、あの本にはそこら辺の事は記載されていなかったね。どう説明しようか。君の世界にはサーヴァントは存在していないからな〜」
さーばんと??何それ???
「仕方ない、1から説明しよう」
マーリンさんが言うには、さーばんとではなく、サーヴァントとは英雄が死後人々に祀り上げられ英霊化したものを、魔術師が聖杯の莫大な魔力によって使い魔として現世に召喚したもののことだそう。
「昔の偉人ということですか?」
「実在した人物だけではないさ。アーサー王伝説は知っているかな?」
「誰にも抜けなかった剣を抜いて王様になる話ですよね」
「ん〜それ以外にも色々あるんだがなぁ。まあそんな感じの物語だ。アーサー王伝説のように実在はしていないが、人々に広く知られているため英霊となる者もいるんだ」
サーヴァントは一国の軍隊以上の力があり、人間なんて簡単に殺せてしまえるらしい。そしてサーヴァントにはセイバーやアーチャー、ランサーといったクラスに分けられていて、先ほど言っていたクラス名はこの事で、マーリンさんのクラスはキャスターなんだそう。また真名とはサーヴァントの本名のことで、使い魔として召喚された際、真名は敵に絶対にバレてはいけないものらしく、サーヴァントは真名の代わりにクラス名で呼ばれるそう。
「サーヴァントについてはこれくらいで良いだろう。次は君の世界についてだ」
「私の世界にはサーヴァントがいないんですよね」
「あぁ。サーヴァントがいない世界は君の世界以外にもあるにはあるんだが、この世界は特に珍しいんだ」
魔術だけじゃなくて個性もあるからかな。
「その通り。君の世界には個性と呼ばれる超常的な力がほぼ全ての人間に与えられている。限られた者しか使えない魔術と違ってね。そして個性の他にも珍しいことがもう一つある」
他にあるかな?思いつかず首を傾げる。
「それは君だよ、出久くん」
私?
「簡単に言うと、君はサーヴァントの力が使えるのさ」
「待ってください、サーヴァントって一国の軍隊並の力があるんですよね?そんなすごい力持ってる、わけ、な、い・・・」
あるわ。
「そう。君が体育祭や先程の戦いで使用した攻撃魔術、『宝具』は本来サーヴァント達の必殺技だ。彼らが生前に築き上げた伝説の象徴であり物質化した奇跡、魔術師がおいそれと再現できるものではないんだ」
宝具を再現できるのって転生特典なのでは?
魔術師は再現できないのになんであの本には宝具の使い方が書かれてたんだ?本にしてるってことは自分以外にも宝具を使ってほしいってことじゃないの?
「何故宝具の再現方法を記載していたのか、それはあの本の作者が後世へ希望を託したからだ」
「希望・・・」
「彼は君のように異世界転生したんだ」
「!!」
私以外にもヒロアカの世界に転生した人がいたんだ・・・。
「彼は有能な魔術師を輩出する家庭に生まれた。まだ人々が無個性だった時代、つまり魔術師が多少大手を振ることが出来た時代、稀代の天才魔術師と呼ばれるほどの腕を持った彼はサーヴァント召喚を試みたが、サーヴァントが存在しないことがわかり絶望した。そして彼は、サーヴァントが召喚できないのなら自分でサーヴァントの技を再現しようとしたんだ」
「あの、どうしてその人はそんなにサーヴァントに固執したんですか?」
サーヴァントを使役して世界征服でもしたかったのかな?
「彼はFate/Grand Orderという物語が好きでね、だからサーヴァントに会いたかったんだよ」
・・・・・・もしやサーヴァントって創作物?前世はヒロアカみたいに何かの作品のキャラだったのかな。
「その通り。君の世界は2つの物語が交わる、所謂クロスオーバーと言われる世界なんだ」
なるほど!
「マーリンさんってなんでそんな事まで知ってるんですか?」
「彼が色々と教えてくれたんだよ」
「彼・・・作者さんに会ったんですか?」
「夢の中で話した、と言った方が良いかもしれないね。今君と話しているのも、君の夢をここに繋げているだけなんだよ」
「なら私の身体は今寝てるんですね」
「あぁ、病院のベッドの上だね。話を戻すが、彼は宝具を再現しようと試みた。研究に明け暮れた結果、サーヴァントが放つものよりも威力は格段に落ちるが宝具を再現することが出来た」
「そして後世の魔術師に伝えるために本を書いたんですね」
「いや実はね、彼は自分以外に宝具の再現方法を教えようとは思っていなかったんだよ」
え。
「しかし、個性が人々に発現し、魔術が衰退し始めてそうも言っていられなくなった。彼は様々な魔術を後世に伝える、というより記録し残したかったんだ。自分が生きた世界は確かに存在していた、とね」
でも記録するだけなら1冊だけで良くないか?
「君が持つ2冊の本は記載されている内容が少々違うんだが・・・これは気づいていなかったみたいだね」
そ、そういえばグラントリノが持ってた方はパラパラって見ただけでじっくり読んではない・・・。確かに古本屋で買ったものより薄かった気が・・・。
「君が古本屋で買った本にのみ宝具について記載されているんだよ。もう1冊の方は簡易版のようなものさ」
今度じっくり読んでみよ。
「さて、本についてはこれくらいで良いだろう。サーヴァントと同レベルの宝具を放てる君の特異性について話そうと思ったが、これは検討がついているようだから説明する必要は無さそうだね」
転生特典様様ってことだよね。
「フォウフォウ」
「おや、お前が出てくるなんて珍しい」
マーリンさんが私の後ろを見ているため、振り返ると白いもふもふがいた。い、犬?猫?なんだあれ。白いもふもふがこっちに歩いてくる。
「えぇっと・・・、こんにちは?」
「フォウフォウ」
か、かわいい。
「君はマーリンさんのペット?」
「フォ“ウ”」
あ、違うな。思い切り顔を歪ませてる。そんなにペット扱いが嫌なのか。
「そいつはキャスパリーグ。所謂私の使い魔だ」
「使い魔。この子もサーヴァントなんですか?」
「使い魔はサーヴァント以外にもいてね、契約できるならどんな動物でも使い魔にできるんだよ。サーヴァントは特殊な例で一般的に魔術師は鳥やら猫やらを使い魔にしているのさ」
「なるほど」
「フォウフォウ」
足をポフポフと叩いてくる。上げろって言ってる・・・?恐る恐るキャスパリーグさんを持ち上げる。軽っ。
「なんだキャスパリーグ、出久くんが気に入ったのか」
「フォーウ。フォフォフォウ」
「そうか。それなら出久くん、君の世界にキャスパリーグを連れて行ってくれ」
「え、連れて行けるんですか?」
ここ夢の中って言ってなかったっけ?
「アヴァロンと君の魔力との繋がりを辿って君の世界に行くなんてキャスパリーグにしてみれば造作も無いことさ」
「フォウ」
キャスパリーグさんがそうだと頷いてる。かわいい。
「そろそろ時間だ。出久くんその獣をよろしく頼んだよ」
「はい、色々教えて頂いてありがとうございました」
「なあに、大したことじゃない。ピンチの時にはマーリンお兄さんと呼んでくれればすぐに駆けつけるよ」
マーリンさんはウィンクをしながらそう言うと杖を振る。
「!?」
突然身体が浮く。そして徐々に塔の外へ引っ張られる。
「言っていなかったが、目覚めるにはこの塔から飛び降りるしかないんだ。すまないね」
「え、ちょ」
「君の道行に幸多からんことを願うよ!」
マーリンさんはそう言うともう一度杖を振る。塔の外へ出ていた私は地面に急降下する。
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬっ!!!!!どんどんピンク色の地面が近づいてくる。
「ぅあっ」
もう少しで地面にぶつかるところで意識が朦朧とし始める。
「ーー!!ーー!!」
誰かが何か言ってる。
「フォーウ」
キャスパリーグさんが一鳴きした後、私はまた意識を失った。
ご都合主義って便利な言葉ですよね・・・。