趣味に没頭していたらいつの間にか囲まれてたって話 作:AZAZEL
深度5到達したので初投稿です
最近ステラブレードとかカザンとかやってるんですが…やっぱ高難易度ゲーってのはぁ、良いもんだよなぁ
ただ高難易度ゲーをやってると思うのは、難易度調整って難しいんやなって……フロムって神なんだって再確認しました
何かちょっと難易度的に物足りない、別に私が高難易度に飢えてるとかそう言う訳じゃないから勘違いしないでよね(適当)
ではほんへどうぞ
とある日、街を歩いていると……ティッシュ配りをしている兄ちゃんに遭遇した
まあ正直、ティッシュ配り自体はそんな珍しいもんじゃない……問題は、ティッシュと一緒に紙切れを配っている
ワイのサイドエフェクトが囁く……クォレは面倒事の前兆ですよ
「で、『解放前線』って知ってんだろ」
「まあ私も元裏社会の人間だからね、一応こう言う団体の調べはするけど……まさか君に勧誘をかけるなんて」
「やっぱ人を選んで渡してるんだな、なるべく強力な遺物や能力を持つ種族に」
「彼らの中にも恐らく、他者の遺物や能力をオーラ…もしくは、何かしらの方法で可視化することが出来る者が居るんだろうね」
そんな訳で、きな臭い組織について一番知っているであろう…JOKERの元へと尋ねたワケだ
元とは言え裏組織の人間、こう言う団体の情報は見逃さないだろう…自分の会社へ、どんな影響を及ぼすか分かったもんじゃないだろうし
「それで、実際どういう団体なんだ」
「……君はこの街についてどう考える?遺物や種族の差によって簡単にパワーバランスが埋まる、今の現状に」
「それを俺に聞くか?」
「確かにそれもそうだね……まあ、一定層は現状に不満を持ってる連中が居るって事だよ」
「また何時ぞやのチルドレンみたいな連中か?勘弁して欲しいもんだな、平等だ何だと叫んで大義名分にするのは」
「彼らよりはマシだと思うよ、掲げるものは同じだろうけど…今のところ目立った動きはない、メンバー集めと裏での資金調達…それくらいかな」
テロリストな事に変わりは無いだろ…多種族が暮らす上にダンジョン攻略が盛んなこの街は、確かにパワーバランスが傾く傾向にある
種族のポテンシャル、強力な遺物を持つ者……いや本当、実に実に
「下らないな」
「!……そうだね、君から見れば茶番の様に見えるかな」
「いや、別にそう言う事じゃない……種族差だの、遺物の強さだの…自らが弱者である言い訳を作っているに過ぎない」
「もし彼らが貧民育ちで、ダンジョンに潜っている暇が無いとしても?」
「育ちの場所も言い訳だな、ダンジョンに潜れば幾らでも金を稼ぐ機会はある…それこそ、遺物を手に入れれば恒久的に収入を得ることも出来るだろ」
何かJOKERの目付きが変わったな……興味深そうな雰囲気から、一気に困惑と少しの恐怖が漏れている
オイ、誰見て怖がってんだオォン?(真顔)
「……一つ、聞いていいかな航輔君」
「何だよ急に、別にいいけど」
「ダンジョン内で死ぬのは、怖くないのかい?」
「……?何言ってんだ、ダンジョンでは死なないだろ」
「あ、ああ…えっと……まあ、そうだね…うん、致命的な攻撃を受けても入口に戻されるだけ…君の言う通りだ」
「何だよ、言いたい事があるなら言え…今更、躊躇う様な間柄じゃないだろ」
「いや、特にそう言う訳じゃなくてね……久し振りに君の狂気を感じて、少し戸惑っただけさ」
「おい、誰が狂人だ」
失礼しちゃうわ全く…かなり話が逸れたが、今気にするべきは『解放前線』とやらだろう
JOKERによれば、今のところ目立った行動は起こしていない…メンバー集めと資金調達だけとの事、まあその資金調達を何でしてるかは知らんが
だがこう言った連中は、間違いなくその内デカイことを仕出かすだろう……解放なんて謳ってる連中だし
「話が逸れたね、『解放前線』の話だけど…恐らく私よりも詳しい子、と言うよりは組織があるよ」
「……治安維持組織か」
「ご名答、機動隊の隊長ちゃん…結構そう言うのに敏感だから、もう既に調べ尽くしてるんじゃないかな」
「成程な……隊長殿に聞くのが手っ取り早いって訳だな」
「私よりも情報の正確性は上がると思うよ」
「……いい話が聞けた、礼は一応言っておこう」
早速ぬいぬいの所へ向かうとしますか……しかしJOKERの質問は何の積もりだったのか、よく分からんな
まあいいか、ほらいくどー
彼が去った後、JOKERはクイーンへと連絡を取り…人を呼んで欲しいと頼んだ
それから少しして……JOKERとクイーン、そしてその向かい側に悪魔族の臨時保健医が座っていた
「急にお呼び立てした上に、御足労をお掛けて申し訳ない」
「いえいえ〜…丁度、今日は暇してたとこですから〜」
「私の社員と懇意にして頂きありがとうございます、クイーンの方からお話は伺っております」
「こちらこそ仲良くして頂いてます……それで、私に聞きたい事があると伺いましたが」
「ええ……癒月先生は彼、志賀航輔君とかなり長い付き合いだとお聞きしまして…彼について、お聞きしたいことがあります」
空気が張り詰める…ちょこ先生のJOKERを見据える目は、探る様な視線に変わる
JOKERとクイーンですら雰囲気に飲み込まれかける…それ程に、薄ら寒いなにかを感じ取った
「こうすけ様のこと、ですか」
「……ええ、航輔君には色々と教えて貰いました…この会社を設立するきっかけにも関わっています、そんな彼の事を少しでもと」
「相変わらず顔が広いわね、こうすけ様は……それで、こうすけ様の何を聞きたいんですか?」
「あのダンジョン攻略スタイルについて、何かご存知ありませか?」
ピクリとちょこ先生が反応し、更に場の空気が重くなる……交渉のプロであるクイーンですら、冷や汗をかく程に
冷たい視線がJOKERを突き刺す、JOKERはそれをものともせずに言葉を続ける
「……貴女も分かるだろう?あの異常さが、彼と長く過ごしているのなら尚更」
「何が言いたいのかしら?」
「幾らダンジョンで死なないとは言え、実際にそんな目に遭うのは誰だって怖い……思考を持つ生物にとって、それは絶対的な『恐怖』になる」
「そうね、私もそれには同感するわ……それと、こうすけ様になんの関係があるのかしら」
「……彼は常軌を逸している、航輔君の口から聞いた話では恐らく4、5年で数千…もしかすれば数万回、これを体験しているんだ……普通の人間ならば、廃人になっても可笑しくない」
ちょこ先生はJOKERを見続ける、その視線はJOKERの話が進むにつれてどんどん険しくなり…今では睨んでいると言っても差し支えない
「貴女が言いたい事は分かったわ……でも、それを知ってどうするの?」
「私はただ、彼を知る者として理解したい……それだけです」
「……あまり、あの子の過去については他言したくないの…それも、
「ありがとうございます」
「けれどもし、興味本位で聞いていたのなら……私は絶対に貴女を許さないから」
「……肝に銘じておきましょう」
クイーンが淹れなおした紅茶を一口飲み、一息つく……漂う空気も先程に比べればいくらかマシになった
それでも尚、ちょこ先生の雰囲気は鋭い
「あの子は、中学に入学すると同時にご両親を亡くしています……とある街で起きた、暴動事件の時に」
「暴動事件、私の知る範疇でもっとも悲惨だったのは……10年近く前、現機動部隊の前身と言える
「その遠征部隊にご両親も参加していた……どうなったかは、言わなくても知っていますよね」
「ええ、裏の連中は全滅…そして
「……私もあの方達にはお世話になりました、こうすけ様も今よりずっと笑顔でいる事が多かった」
紅茶を一口飲み、カップを机に置く……スッ、とJOKERを睨む…と言うよりは、冷たい目で見据える
クイーンに対しては、少し申し訳なさそうに視線を向ける
「だから私は、
「いえ、薄々気が付いてはいましたから」
「話が逸れましたね……結局のところ、あの子が何故あそこまでダンジョンに固執するのかは私にも分かりません」
「……時期としては、ご両親を亡くしてから…という事で宜しいですか」
「そうですね、中学へ入学する頃から……何かに取り憑かれた様に、ダンジョンばかり潜る様になりました」
「力を求めて…と言うタイプではないですね、彼は」
頷くちょこ先生……事実、彼は力を求めてダンジョンに潜るようなタチでは無い
しかし心情は、ただひたすらに高難易度へ心を躍らせていただけなのだが……それを知る人間は、本人以外には存在しない
「あの子に空いた穴は、その恐怖心すら覆す程のものだった…そう言う想像しか私には出来ませんでした」
「成程……縋るものがダンジョンにしか無かった、と」
「あの頃のこうすけ様は、感情の全てが抜け落ちた様な雰囲気でした…ダンジョンにしか興味を持てない、そんな風に」
「……没頭していないと、自分の心が保てない…それが彼の攻略スタイルに繋がっているのかもしれないですね」
「今はもう平気だとこうすけ様は言っていましたけど、染み付いた考えや空いた穴は…まだ埋まってない、そう思えて…私は……」
苦虫を噛み潰したよう顔をするちょこ先生、それを聞きながら思考を回すJOKER
死なないと分かっていても、実際に目の当たりにする恐怖は付き纏う……遺物効果で既存空間ですら不死身に近い状態でも、それは同じ
それをさも当然の如く、自身の腕を飛ばしたり…果ては顔半分と胴を貫かれても平然としている……心の穴とは、人をそこまでも変えるのかと
「本当なら私が寄り添うべきだったのに……あの頃のこうすけ様には、何を言っても届かない気がして…」
「……幼い頃のショックと言うのは、人間の人格すら変えかねない…という事なのか」
「ごめんなさい、少し自分の話が入ってしまいました……聞きたいことはもう無いですか?」
「はい、今日はお時間を頂きありがとうございます…私も彼の知り合いとして、少し考えてみる事にします」
「……分かりました、お願いします」
「アポなしの隊長への面会は、ええと……その、少し無理がありまして」
「まあそうっすよね」
「も、申し訳ありません」
「いや、急に来た俺の方が悪いんで…お手数掛けてすいません」
流石にアポ無し凸はダメみたいですね……そりゃそうだわな、機動隊隊長だって暇じゃないんだし
しかし、まさか機動隊の本拠地がこんなバカでかいビルだったとは……もっとこう、軍隊基地みたいなのを想像してた
ぬいぬいってばどこでも社長してるんだから(ニチャァ)
「え?隊長が…?えぇ!?あ、志賀様!すみません!」
「はい、何でしょうか」
「た、隊長がすぐに来られる様なので!今しばらくお待ち頂いて宜しいですか!」
「あ、はい」
来ちゃうんだ、て言うかよく良く考えればぬいぬいが居ない可能性もあったよな……ちゃんと考えて行動しないとね(戒め)
軽率な行動で痛い目見るのは自分だって、それ一番言われてるから
じゃあスパチャやめろ?ワイに死ねと申すか貴様……ワイは、何と言われようがスパチャだけは絶対に止めん
そんなんだから精神削られるんだろいい加減にしろ(自問自答)
「お待た〜、ごめんねアタシの知り合いが…もう業務に戻って平気だから」
「いやー流石は機動隊隊長殿、無茶振り凸にも応えてくれるとは有難い限りですなぁ」
「ホントに思ってる君?ちゃんと来る前には連絡してよね全く」
「いやそれは本当に申し訳ない」
「取り敢えずアタシの執務室に行こうよ、ここで立ち話も目立つし」
そんな訳で、ぬいぬいの仕事室に案内されるワイ……すれ違う職員が全員揃ってぬいぬいへ敬礼してる、やっぱ人望が凄いんやなって(小並感)
敬礼に対してぬいぬいは手を振って返してるけど、それワイもやっていい?ファンサ欲しいんすけど(ガンギマリ)
「取り敢えずお茶、珈琲の方が良かったら言って」
「ああ、どうも」
「それで、君の方からアタシを訪ねてくるなんて珍しいじゃん…何かあったの?」
「まあ少し、聞きたいことがね」
「……まさかとは思うけど、『解放前線』の事だったりしない?」
「おや、流石は隊長殿…俺の考えを読むとはやりますな」
「はぁ……もう、君も一応は民間人なんだからさぁ…あんまり厄介事には首を突っ込まないでよね」
「無茶を仰る」
そこに脅威があるならば、露払いをしなくてはね……それに、ワンチャン『成長』へ繋がる『強敵』が居るかもしれない
それに、この街で騒動を起こすという事はそれ即ち……ワイへの宣戦布告と言っても差支えない
当たり前だよなぁ?それじゃあワイ、いきまーす(強火ファン)
今回は次への布石を兼ねた、ワイ氏がこの世界において如何に異常か……どれくらいの狂人なのか、その補足回です
JOKERをもってしても常軌を逸しているとか言われる始末、お前もう人間じゃないよ(無慈悲)
因みにですが、ワイ氏の攻略スタイルについて詳細を知っているのはほぼ今話の二人だけ…他に知られたら今以上にとんでもない事になるでしょうね(他人事)
遺物科で『ダンジョン狂い』と呼ばれる由縁は、所持遺物が多過ぎてとんでもない数のダンジョンに潜ってると思われているからです
ではでは、またお会いしましょう