蒼焔の機影 〜ハワイ攻略作戦編〜   作:蒼海 輪斗

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海軍航空隊とタイコンデロガとの戦いに終止符を打つのは…
 そして遂に大日本帝国の大逆襲は始まる。
(ちなみに、なぜ信濃が沈んでいないんだよ!って思っている人に解説すると史実では信濃は昭和19年11月29日に沈没していますが、この世界線では雷撃では沈まなかったことにしています)


第四話 グアム島に向けて…

村田重治    「またせたな。あとは任せろ。」

 

 村田重治率いる流星艦攻隊がタイコンデロガが回頭したのを見計らって魚雷を投下したのだ。

 

艦長      「くっ、両舷全速!!急げ!!」

 

航海長     「両舷全速!急げ〜!!」

 

 タイコンデロガは魚雷を回避すべく全速力で航行を開始した。このまま前進して魚雷を回避するつもりなのだろう。

 

しかし

 

 

 

 

 

江草隆繁    「その間もらったぞ!」

 

カチャ…  ヒュ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 上空に待機していた艦爆の神様、江草隆繁の操る彗星艦爆が250キロ爆弾を切り離した。

 

艦長      「しまった…!」

 

 魚雷に気を取られていたタイコンデロガは回避行動が取れず、急降下爆撃を受けた。エセックス級の空母とは言え、複数の艦載機による急降下爆撃を受けては無傷では済まない。

 

バァーン!!  バァーン!!

 

米兵たち    「うわああああああああああああああああああああああああ!!」

 

 次々と飛行甲板を突き破り、爆発音が響く。さらに艦内弾薬庫にも引火、さらなる誘爆が立て続けに起こった。

 

 さらに先程村田隊が放った魚雷がタイコンデロガの左舷に命中、艦傾斜角21度を引き起こすことに成功した。

 

航海長     「っ!?艦長!お怪我は!?」

 

艦長      「私は大丈夫だ。被害はどうなっている。」

 

 その時、伝令兵は走ってきた。体のあちこちが焼けただれていた。

 

伝令兵     「第一格納庫及び搭載機に誘爆、炎上中!只今消火活動にあたっていますが火の勢いは弱まりません!喫水線下の被雷により浸水拡大!現在艦傾斜角21度!復元は絶望的です!」

 

そして伝令兵は付け加えた。

 

伝令兵     「持って…、30分です!」

 

艦長      「…………」

 

航海長     「艦長、いかがなされますか?」

 

艦長      「もはやこれまでだ。…総員に退艦命令を!」

 

 退艦命令が発令され乗組員が一斉にボートに乗り込んでいく。その光景を江草、村田たち艦爆、艦攻隊の搭乗員一同が上空から見ていた。

 

村田重治    「ミッドウェーの頃みたいだな…」

 

 村田はそう呟いた。

 

 いよいよ、タイコンデロガが左に大傾斜を始めた。爆発音を轟かせながら艦尾から海に沈んでいった。

 遂に、エセックス級空母のタイコンデロガも日本海軍航空隊の攻撃により海に没したのだった。

 

江草隆繁    「…タイコンデロガ、沈みました。」

 

 無線で江草がそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルソン島 米軍最後の基地

 

米司令官    「ここが落ちればジャップたちにフィリピンが渡る。それだけは回避しなければならない。」

 

 なぜなら、ここには石油や鉄などの資源も豊富にあり、この島が再び日本の手に渡ってしまうと日本はさらに攻撃の手を強めるはずだ。戦争のさらなる長期化は避けられない。

 

米参謀     「司令、稼働全機離陸完了しました。」

 

米司令官    「よし、いつジャップがきてもいつでも迎え撃てるようにしろ。」

 

 すると、通信兵が小走りにやってきた。

 

通信兵1    「司令!緊急電です!」

 

米司令官    「なんだ?」

 

通信兵1    「グアム島守備隊からです。読みます。『グアム島にて敵艦隊を発見!敵艦隊編成は戦艦四、空母七、巡洋艦八、その他駆逐艦多数。至急近海の機動部隊に応援を要請する』とのことです!」

 

米参謀     「空母が七隻!?まさか奴らは主力艦隊を温存していたのか!?」

 

米司令官    「フィリピン海にいたタイコンデロガの機動部隊はどうした?この距離だったら発見していてもおかしくないぞ。」

 

 するとさらに通信兵が走ってきた。

 

通信兵2    「司令!フィリピン海に展開していた機動部隊からです!『我、敵機動部隊の空襲を受けつつあり。空母一隻に重大な損傷。その他艦船にも甚大な被害を受け、壊滅状態になりつつあり』です!」

 

米司令官    「まさか、タイコンデロガがやられたのか…?」

 

米参謀     「司令!このままではこの基地どころかグアムまで奴らの手に渡ってしまいます。」

 

 すると、空襲警報が響き渡った。

 

米司令官    「きたか…」

 

 

 

 

 

 

米軍基地上空

 

米エース1   「ジャップが来たみたいだぞ。いくぞっ!」

 

米エース2   「言われなくとも分かってるよ!」

 

 米軍の最新鋭の戦闘機、”グラマンF8Fベアキャット”が向かってくる日本軍機を迎撃すべく向かっていった。

 

 

 

 

 

菅野直     「おっ。見たことのねえ敵機じゃあねえか。まあ、どのみち俺の紫電の敵じゃあねえ。いくぞ!」

 

部下たち    「「はい!」」

 

 菅野直が操る、青く塗られた紫電改こと”紫電二一型”が一機のベアキャットへと向かっていった。

 

部下      「た、隊長!敵機は新鋭機の可能性があります!気をつけてください!」

 

 彼の部下は菅野の警告をした。しかし

 

菅野直     「馬鹿野郎!俺はこんなやつになんか落とされねぇよ。俺よりも自分の心配をしろ。」

 

 とうとう、菅野直が率いる海軍第一航空団の剣部隊(つるぎぶたい)と米軍エース二人が率いるF8F航空隊との戦闘が始まった。

 

菅野直     「おっ、けっこう骨のあるやつじゃねえか。」

 

 菅野の後方にはすでに二機のベアキャットが追尾している。しかし、三四三空の戦隊長である菅野はこの程度ではやられない。

 

 突然宙返りをした。二機のベアキャットのうち一機がついてきた。

 

F8F乗員     「逃さないぞ!」

 

 ベアキャットは必死になってついてきているようだ。

 

菅野直     「馬鹿め。」

 

 すると菅野は紫電改の機動性をいかして、敵機の真後ろに回り込んだ。

 

F8F乗員     「!?なに!!」

 

菅野直     「もらったぞ!」

 

ドガガガガガガ!!

 

 防御力の高いベアキャットも20粍(みり)機銃四丁の攻撃には耐えられない。またたくまに右翼が分離し、ベアキャットは火を吹いて落ちていった。

 

菅野直     「ふぅ。伊藤たちはうまくやってるか〜?…グアムを頼んだぞ。」

 

 菅野は戦闘中の紫電改とベアキャットをみながらそんなことを呟いていた。

 

 

 

 

 

次回   伊藤の隼




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