「着いたぁー!」
「やっとハワイに着いたわね。」
「瑠衣ちゃんすみれちゃん満喫しような。」
「えぇ。」
すみれは黙り、空を見ていた。
「…?すみれちゃん、どうかしたん?」
「え?う、うぅうん。何でもないよ。楽しもうね。」
「(…。すみれ…。)」
瑠衣は心配していた。あの笑顔はすみれの笑顔であって本当の笑顔でないことに。瑠衣があの時すみれが泣いていたことに気づいていたが、すみれのことを思い言わないでいた。
「…。さ!行きましょ2人とも。疲れをゆっくり取らないとね。」
瑠衣はすみれの背中を優しく押し歩き始めようとした。
「瑠衣ちゃん…。うん。そうだね。」
「瑠衣ちゃんその意気やで。」
「優はハメを外しすぎないようにね。」
「そ、そんなこと分かってますぅ。(ほ、ほんまに瑠衣ちゃん私への扱い酷なってない?)」
こうして3人は空港でタクシーを呼び、ハワイの街を回った。ご飯にショッピング、娯楽など様々なことをこれでもかってくらい満喫した。
「はぁ〜。ほんまハワイ最高やわぁ。」
「本当ね。こんなに楽しんだのは久しぶりだわ。すみれはどうだった?」
「う、うんすごい楽しい。2人とこんなにも楽しい時間を過ごせるなんて思ってもみなかった。…。」
すみれは答えるとすぐに考え事をした。
それを見て
「(すみれ…。)」
瑠衣はまだ忘れきれていないとすぐに察した。そんなすみれを心配しながらその日の残りの時間を満喫し夜になり夕食を食べ次の日に備え眠りにつき、そして次の日の朝を迎えた。
朝、まだ日が少ししか昇ってない頃に瑠衣は起きた。ふとすみれの寝てる方を見たがそこにすみれの姿はなかった
「あれ?すみれは?どこに行ったのかしら?」
瑠衣はまだ寝ている優をおいて慌ててホテルを飛び出しすみれを探した。
「すみれぇ!すみれぇ!どこにいるのかしら?(まさか、すみれ、あなた…。)」
瑠衣は一生懸命探した。ホテルの近くにはおらず、海の方で探している時砂浜ですみれの姿を見た。
「よかった、すみ…れ?」
瑠衣はすみれに遠くから声をかけようとしたがやめた。
それは…。すみれが泣いていたからだ。
「こんなんじゃだめだよね。2人に迷惑かけちゃう。このまま私トリエル…続けてていいのかな。」
すみれはずっと心に引っかかっていた。あの日以来まともにレッスンや仕事に集中出来ておらず2人に迷惑をかけてしまっていた。そして誰にも相談できずにそのせいかすみれは悩みや迷い、不安をかかえていた。そんな姿を見て瑠衣は心配しながらすみれに声をかけた。
「すみれ…。大丈夫?」
「る、瑠衣ちゃん!」
すみれは慌てて涙を拭き瑠衣の方を見た
「ど、どうしたの瑠衣ちゃん?どうしてこんな所に?」
「それはこっちのセリフよ。すみれこそなんでここに?」
「べ、別に何でもないよ。ただ海を見てただけ。はぁ〜ハワイの海って綺麗だなぁ、ね!瑠衣ちゃん」
「え、えぇそうね。」
しばらく沈黙が続き。そして、瑠衣は覚悟を決めすみれに話し始めた。
「すみれ、いま楽しい?」
突然の瑠依の言葉にすみれは少し動揺をしてしまった。
「えっ?う、うん!もちろん楽しいよ!3人で初めてハワイにきて、いろいろなもの見て、瑠依ちゃんや優ちゃんの笑った顔を見れて!急にどうしたの、瑠依ちゃん??」
「ううん、すみれが楽しんでいれたら、私も嬉しいなと思って。けど、すみれ。私が聞いてるのは、ハワイに来てからのことじゃないよあの日、琴乃とのライブバトルに負けてから、私たちTRINITYAiLEとしてのいまが楽しいのか
聞いているのよ。それに…あの時私は…」
すると、瑠依がすみれに聞こうとしたとき、突然、すみれが話を遮るように声を上げた。
「瑠依ちゃん!」
すみれの大きな声に瑠依は、言葉を止めてしまった。
「えへへ…瑠依ちゃんが何言ってるのかぜんぜんわからないよ…私は…いま、お仕事もレッスンも何もかもわからない。何のためにTRINITYAiLEでアイドルをやっているのかもわからないの…」
瑠依は、すみれの顔を見ると朝日と重なり、眩しかったがそこには、すみれの泣いた顔があった。
「ごめんね…私、ちょっと散歩してくるね。少し経ったら、ホテルに戻るから。いまは、一人にさせて…」
そう言い、すみれは走り出した。瑠依は、すみれの手を掴もうとしたが、掴めずただ、後ろ姿を見ていることしかできなかった。
「すみれ…」
瑠依は、砂浜に立ち尽くし、そこにあったのは、朝を迎える、静かでそして、どこか重たい波の音だけであった…
瑠依は、しばらくしてからホテルに戻った。部屋に入ると、今起きたのか、寝起きの優がいた。
「あー、瑠依ちゃん〜、おはようのハグしよやぁ〜」
寝ぼけている優の頭を軽く叩き。目覚めさせる。
「寝ぼけていないで、早く準備しちゃいなさい。」
「ぶー、瑠依ちゃんのいけず〜!ってあれ?すみれちゃんは?」
瑠依は、すみれのことを聞かれ、少し遅れて、返事を優にした。
「すみれ?すみれなら海を見たいからって散歩に出かけたわよ」
「えっ?ちょっと待って!朝日上がってるやんか!?なんで起こしてくれへんだん?」
「えっ?だって、あんなに気持ちよさそうに寝てたから、起こすのはと思って。」
「ハワイの初日は、朝日を見ようと思ってたのに!うちとしたことが〜!」
優は頭を抱えた。
「そういうことなら、明日は、早く起きて、3人で見に行きましょ?私が起こしてあげるから」
「ほんま??それ、約束やで!」
優は瑠依に抱きついた。
「わかった、わかったから!抱きつかないの!ほら、すみれが戻ってきたら、朝食に行きましょ。だから、早く支度しなさい。」
「はーい。」
しばらくしてから、すみれは、部屋の扉の前で少し笑顔の練習をしてから入った。
「だっだいまー!」
「あっ!すみれちゃんおかえりぃ〜!海はどうやった?」
「え?海?」
「え?海見に行ってたんちゃう?」
すみれは瑠依を見たから答えた。
「あー、うん!海すっごく綺麗だったよ!」
「おぉー!それはええな!明日は3人で見にいこうな!」
「う、うん!そうだね!!」
「ほな、ご飯たべにいこか〜。うち、お腹ペコペコやわ〜。」
「そうね、行きましょ。すみれ。」
「う、うん。」
瑠依がすみれの顔を見たときには、すみれは、目を合わそうとしなかった。そして、目元が少し赤く腫れていた…朝食を取り、再び3人は、ハワイの街へと出かけた。
「昨日より、遥かに人が多いなぁ〜。」
「確かに、けど、メインストリートだから人が多いのは、当然かもね。」
「迷子になりそうね。」
「瑠依ちゃんー??迷子にならないように、しっかりと手を握っておこうか?」
「大丈夫よ!」
優の振りに瑠依は笑顔で答えた。
「せっかくきたんやし〜、ええやんか〜!ね?すみれちゃん!」
「そ、そうだね。それにこんなこと日本じゃできないし。」
「もう、まったく。」
3人は、仲良く手を繋いで歩いていたが。すみれは、他の二人と目を合わそうとしていなかった。優は、気づいていなかったが、瑠依は、薄々と気づきながら、買い物をしていた。ある程度、買い物をし、カフェで休憩をしていた。
「いやー、今日も回ったな〜。」
「そうね、日本じゃ見られないものが多いから目移りしちゃうわね。」
「だね!今日も二人といれて、たのしいよ!」
優は、すみれの頭を撫でた。
「なにを当たり前のことを!楽しに決まってるやんかー!」
「えぇ、そうね!」
そうして、カフェを後にしてから3人はビーチで海を見ていた。
「朝見られなかったのは、残念やけど、お昼の海も綺麗なや」
「わたしは朝見たけど、お昼のもまた朝と違って、いいね!」
「確かに、また雰囲気ががらっと変わっていいわね!」
「あぁー、今日見られやんだのは、残念やわ。」
優は、瑠依の肩にちょこんと頭を乗せた。
「明日は、ちゃんと起こしてあげるから。」
「絶対やで〜!今日よりも綺麗な景色を見れたらええな!」
「そうだね!明日がたのしみだよ!」
すみれが楽しそうに話している姿を見て、瑠依は少し安心した。するとそこに、一人の少女が走ってきた。少女の後ろには、たくさんのボディーガードみたいな人たちがいた。少女は前を見ていなかったため、瑠依たちとぶつかってしまった。
「きゃあっ!」
「いたっ!」
「あいたたたた」
「姫!早くお戻りください。」
「嫌よ!私は絶対に戻らないわ!」
「これは、お母様のご依存です。」
ボディーガードの男は、強引に少女を連れていった。
「すごかったわね。」
「ほんまやな〜。てか、あの子姫って呼ばれてたな。初めてお姫様見たわ。それよりすみれちゃん大丈夫?」
優がすみれに手を差し伸べた、その時優の手を払いのけた。
「なによ!気安く触らないで!」
「え??」
「すみれ?どうしたの?」
「すみれ?誰よそれ?」
「まさか!?」
そこにいたのは、すみれではなく。すみれにそっくりな、名前も変わらない少女だった。一方、すみれは。
「さぁ、姫。お母様のところに戻りますよ。今度こそ、お見合いをしてもらいますからね」
「いや、私はー…ってお見合いー?!?」
ハワイにきた、TRINITYAiLEと謎のお姫様との出会い、3人は、驚きを隠せていなかった。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!事件発生ですみれと謎の王女様との入れ替わり!?次は来週の水曜日には更新できるように頑張ります。本編のIDOLY PRIDE"月の輝きを"もよろしくお願いします!