こんにちは。秋空沙怜です。なかなか更新ができずにようやく更新することができました。今回でいろいろと展開をしていったと思いますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
瑠衣と優は少女に話を聞くべく強引に手を引っ張りホテルへ連れ込んだ。
「ちょっと何よあなたたち!離して、離してってばぁ!!」
「だめよ、あなたが誰なのか1回話を聞かせて!」
「瑠衣ちゃんの言う通りや。あとなんであの多くの人たちから逃げてた理由もな。」
そしてトリエルが泊まるホテルの部屋に着いた瞬間、少女は2人の手を振り払った。
「もうなんなのよ!あなたたち!わたくしをこんなところに連れ込んで。何がしたいの?」
「こんな所に無理やり連れ込んだことは謝るわ。ごめんな。」
「でもただ事情が聞きたいのよ。」
「ぷいっ!」
少女の気分はご機嫌ななめだ。それを見た優は…。
「まぁまぁそんな顔せんといて。ほらこれ。」
「そ、それは!?おしるこ!?」
優は少女におしるこを渡した。すると少女は手のひらを返すように笑顔になった。
「やっぱり予想が当たったわぁ。」
「優、なんでよりによっておしるこなのよ?」
「だってほらすみれちゃんによう似とるしもしかしたらなぁと思ってなぁ。」
瑠衣と優は少女に聞こえないようにこそこそ話をしていた。
「あなたたち、さっきから何こそこそしてるのよ?」
「いやいや別になんにもあらへんよ(汗)」
「そうそう。ところでおしるこは好き?」
「うん、大好き!」
「そう、なら良かったわ。」
瑠衣は少女の笑顔を見て少し安心していた。
「そうや。君の名前なんていうんかなぁ?」
優は少女に恐る恐る名前を聞いた。
「わたくしの名前?わたくしはスーミレ、このハワイのある一族の王女ですわ!」
「へぇ王女様なんやぁ。」
関心している優に瑠衣はつんつんと肩を突っついた。
「ねぇ優この雰囲気、どこか見覚えない?」
「そうやなぁ、どこかで…ってぇ。」
2人は考え、頭で思い浮かべた。それは…
「わたくしは成宮家の令嬢ですわぁ!!」
成宮すずだった。
「ほ、ほんまや。どことなく似てるわぁ」
「そ、そうね…。」
「…?どうかして?」
「な、なんでもありません。」
かくして、瑠衣と優はこの先王女スーミレの行動に振り回されることを2人は知る由もなかった。
一方すみれサイド
「うわぁ〜おっきいお城。」
すみれは目の前のお城のデカさに驚きを隠せなかった。
「何を仰っているのですか姫。早くお入りください。」
「は、はい!」
すみれは慌てた様子で返事をしすぐお城へと入っていった。
「なんで私こんなことになっちゃったんだろ。瑠衣ちゃん、優ちゃん…。」
「あら、スーミレ意外と早くお帰りになられたのですね。」
「えっ…?」
すみれの目の前に現れたのはドレスを着てティアラを載せた美しい女性だった。
「き、綺麗。ってスーミレ?あのぉあなたはぁ?」
すみれは目の前の女性に見とれていた。それと同時にスーミレという言葉に疑問を持ち思わず質問してしまった。
「うぅーん?何をとぼけたことを言ってるの?もぉあなたって子は、ボディガードのもの達だけでなく母までバカにしてるのですか?」
女性から母という言葉を聞いた瞬間、すみれは飛び上がるように驚いた
「は、母ぁーー!?!?」
「何をそんな驚いているの?それに何その格好は?だらしない。あなたたち今すぐこの子にドレスを。」
女性は指を鳴らしボディガードに命令した。
「かしこまりました。さ、行きますよ姫様。」
そういうとボディガードはすみれの両方の手首を掴み、衣装部屋へと連れていった。
「ちょっと何すんですか!?うぅ。瑠衣ちゃん優ちゃん助けてぇ!!」
ボディーガードに連れられ、衣装部屋の前でたくさんのメイドが待っていて。
「わぁ!メイドさん!初めて見たって感心してる場合じゃない!あの、わたしは…」
「では、お願いします。」
「かしこまりました。それでは、スーミレ様いきましょうか」
「え??本当にちょっと待ってぇ〜!」
すみれの嘆きに耳を傾けるどころか、その場にいた全員笑っていた。
〜衣装部屋内〜
「スーミレ様、本日は何色がよろしいでしょうか?」
「だから、わたしはー。って綺麗〜。」
すみれの目の前には、まるでお花畑のような色鮮やかな数えきれないほどのドレスが目に入った。
「これ、選んでいいのですか?」
「何を当たり前のことを、すべて、スーミレ様のものですよ。」
すみれはドレスを目の前にして、ごくりと息を飲み、ドレスを触りはじめた。
「(瑠依ちゃんや優ちゃんに早く会わないといけないけど、一回ぐらい着てみてもいいよね。)」
目移りしてしまいそうなドレスを見回していたら、黄色のドレスが目に止まった。
「あっ、これ、綺麗…」
「スーミレ様は、本当に黄色の色がお好きなんですね。この前も黄色のドレスを着ていましたよ。今日は、青色や赤色なんていかがでしょうか?」
メイドが数人、黄色以外のドレスを持ってきていたが、すみれは、もう他のドレスが目に入っていなかった。
「これがいいです。」
すみれは黄色のドレスを手に取った。
「かしこまりました。」
メイドは、黄色のドレスとそれに似合うアクセサリーや靴を準備し、すみれの服を脱がしはじめた。
「じ、自分でできますから!」
「何をおっしゃいますか、これが我々のお仕事なので。」
そう言われ、すみれは何も言えずに、メイドに任せてしまった。
〜数十分後〜
「終わりましたよ、スーミレ様。」
すみれは大きな鏡の前に立つと自分が映っているはずなのにそこには、まるで別人かと思い込んでしまうほど、綺麗にそして美しくなっていた。
「これが…わたし…」
すみれが釘付けになっているとメイドが
「スーミレ様、大変お美しい限りでございます。」
「ありがとうございます」
「ただ…そのー…」
「どうかしたんですか?」
「おっしゃってもよろしいのですか?」
「?? 大丈夫ですよ。」
「いつもと様子が違うので、何かあったのかと思いまして。」
すみれは早く瑠依たちの元に戻らないといけないと頭ではわかっていたはずなのに、なぜか彼女は、まずいと思い、必死で誤魔化した。
「あっ、そ、それはこの前見た本でおしとやかな女性が出てきたので、それでたまにはと思いまして。」
「さ様でございますか。それは、大変失礼いたしました。スーミレ様ならその女性より素晴らしい方になられますよ。さぁお母様がお待ちです。いきましょうか。」
「あははは…ありがとうございます。(なんで、私こんなこと言っちゃったんだろう?でも、このドレス本当に綺麗。戻るのはもう少し後でも、大丈夫だよね?)」
この時、すみれの心の中に小さな小さな、彼女自身の欲望が生まれてしまった。この後、それがどのような事を生み出すとも知らず。
〜一方、瑠依、優、そしてスーミレたちは〜
「何度言わせるつもり?わたしは、あんなところ二度と帰らないわ!!」
「ダメよ。あなたはここにいるべきじゃない。それに早くすみれを返して。」
「まぁまぁ、瑠依ちゃん、そう熱くならんと。ところで、スーミレちゃん?お城を抜け出したってことは、なんか理由があるんやろ?」
「ちゃん??この私を誰だと思っているのよ?様で呼びなさい!様で!それに、なんで、あなたみたいな人に話さないといけないのよ?」
「これは、失礼しました〜。けどな、スーミレちゃん。事情を話してもらわないと、こっちも訳がわからへんからね?大丈夫、お姉ちゃんに話してみぃ?」
「だーかーらって、ひぃー…」
瑠依が優の肩をトンっとする。
「優?目が…目が笑ってないわよ…」
「そんなことありませぇーん。誠心誠意、心の底からわらってますぅ〜。」
「わかった!わかったから!話す、話します!だからその顔はやめて!」
優の顔がよっぽど怖かったのか、スーミレは、事情を話しはじめた。
「ってことよ。わかったかしら?」
「なるほどね。お見合いを親に勝手に組まれて、いろんなお茶やバレエをさせられていると」
「それで、自由な時間がなくて、好きなこともできないから家から飛び出してきて、すみれちゃんと入れ替わったと。なるほどな〜。」
「そっ!ところで、あなたたちは、何者なの?」
「私たちは日本でアイドルをやっているのよ。」
「そそ!TRINITYAiLEってグループ名なんやけど、知ってたりするぅ〜?」
スーミレはその名前を聞いて答えた。
「知らないわ。聞いたこともないし。」
「あらら…うちらも日本を飛び出せば、こんなもんか。」
「悔しいけど、まだそこまで知名度がある訳じゃないわね。」
すると、スーミレが立ち上がった。
「どうしたの??」
「どうしたの?じゃないわよ!せっかくうちを飛び出したのにこのままじゃつまらないから、遊びに行くのよ。私の事情も話したし。」
「ダメよ。すみれの場所を教えてちょうだい。」
「せやで、うちらは3人で旅行に来てるんやから」
「そんなこと知ったことじゃないわ。そんなに、すみれ?って子に会いたければ探しにいけばいいじゃない?まぁ、見つけられるのだったらね?」
「あなた、すみれの居場所を知っているのね?教えてちょうだい。」
「嫌と言ったら?」
「いいえ、話してもらうわ。」
「頑固者ね。まるでお母様みたいね。けど、そう易々と話したら、面白くもないし、私の自由な時間も無くなる訳だし、そうねじゃあ、一つ提案をしてあげるわ。」
「提案?」
「そ!提案。わたしは、いまから思いきっり遊びたの、それに付き合ってくれたら教えてあげるかもね。」
「あのな、うちらにそんな時間は…」
すると瑠依は優の話を遮って。
「わかったわ。けど、すみれの居場所を教えてちょうだいよ?」
「わかってる、わかってるって。」
「ええん?瑠依ちゃん?そんなことしてる暇ないんちゃう?」
「闇雲に探しても時間の無駄だし、ここは、この子の言う事を聞いて、確実にすみれの居場所を聞きましょ。」
「それは、そやけど…」
「どうしたの?」
「いや、すみれちゃんのようやけど、ぜんぜん別人なんやなと思って、振り回されやんとええけど…」
「だ、大丈夫のはずよ…きっと…」
二人で見るとスーミレは、満面の笑みを浮かべていた。
「そこっ!こそこそ話さないでいくわよ!」
「はい。」
こうして、スーミレと瑠依・優は、町へと出かけた。
黄色いドレスに着替え終わったすみれはメイドと共に女性の前へと戻った。
「あらスーミレ大変可愛いではありませんか。」
「ありがとうございます。お、お母様(あぁ、何やってだろ私…でも。)」
少し恥ずかしそうにしているすみれだが、心のどこかで楽しそうしている自分もいた。
「さ、スーミレ。今からお見合いする男性の方が来ます。くれぐれも失礼のないように、いいですね?」
今回のお見合いは重要なのだろうか、少し口調が強くなった女性、しかしそれに対しすみれは
「ちょっと待ってくださいお母様!」
「…?どうしましたか?」
「お、お見合いはまた今度でもよいと思います。」
女性はすみれ(スーミレ)の言葉に対し疑問を感じた。
「それはどうゆうことですか?」
「お見合いはいつでもできます。それよりも今は茶やバレエ、ピアノなどのレッスンがしたいです。」
「あら、珍しいわね。あなたの口からレッスンだなんて。さっき何かあったのですか?」
「い、いえ別に何もありません(私はそのスーミレって子じゃないなんて口が裂けても言えないよ。)」
「はぁ分かりましたわ。あなたのその志しに免じてお見合いを中止にします。ですが、今日からしっかりとレッスンをするのですよ。」
「ありがとうございます(良かったぁこれでなんとか凌げたよ。)」
女性の言葉に対し表情には出さなかったが安心し緊張が解けたすみれ。
しばらくしてすみれはお見合いの代わりにレッスンが行われた。
「えぇと確かお茶の作法はこうして、こう。よしできた。」
「素晴らしいでございますスーミレ様。」
「あんなに苦手だったお茶の作法、いつお覚えに?」
「い、いやぁたまたまですよ、たまたま、あはは…。」
続いてバレエすみれアイドルをやっているためすぐにバレエの動きはできた。それを見ていたレッスンの先生は。
「ス、スーミレ様…そんなにお体柔らかかったでしたっけ?」
「え?あぁいやこれは偶然ですよ偶然(もぅスーミレって子、どんな子なの!)」
メイドや先生は自分に対し違和感を持ち始めているため、一体スーミレって子がどんな子なのか気になり始めていた。そして数時間後、今日行われるレッスンは全て終了し部屋に戻った。
「スーミレ様、本日はレッスンお疲れ様でした。ゆっくりとお休みになられてくださいませ。では失礼いたします。」
「こ、こちらこそありがとうございました。」
すみれはメイドの方に対し笑顔でお辞儀をし扉を閉めすぐさまベッドに倒れ込んだ。
「私…何やってんだろ。でも楽しかったな今日の…レッ…スン。」
レッスンで疲れたのかすみれはすぐ寝てしまった。
〜瑠依・優・スーミレたち〜
「おーい!!早くはやく!時間がもったいないわ!」
「ちょっと!待ってよ!」
「る、瑠依ちゃん、うちはもうむりやぁ〜。あの子は凄すぎる…つ、ついていけへん。」
スーミレは今まで縛られていたことから解放されて、自分のしたいこと、見たいもの、思う存分に遊んでおり、瑠依や優などはお構いなしだった。
「もぅ、だらしないわね。本当にアイドルやってるの??」
「や、やってるてぇ〜…」
「それより、凄い体力ね。私や優はもう、フラフラなのに…」
「あーたーりーまーえーでしょ!そこら辺の方々と同じにしないでくれまし、私は王女…」
スーミレから王女と言葉が聞こえた瞬間に瑠依と優は口を塞いだ。
「わぁーーー!!」
「ちょっとなにをするのよ!」
「いや、こないなところで、王女ってバレたら、私らがえらい目に遭うわ!」
「そんなの私には関係ないわ!」
「けど、バレたら、お城の人たちがあなたを捕まえにくるわよ?」
「うっ…それはー…」
「遊んだりするのはいいけど、周りに騒ぎを起こすのは、あなたにとっても嫌な状況になるんじゃない?」
「そうね。わかったわよ。気をつけるわ。」
「さすが、瑠依ちゃんやな。一発で手球に取ってるやん。」
「そんなことないわよ。ただ、ここでこの子がいなくなったらまずくなるからよ。」
「せやな〜。早いところ満足してもらって、すみれちゃんの居場所を聞かんとな〜。」
「早く次の場所に行くわよ!」
「は、はい。」
次のスーミレの行きたい場所へ行こうとしたその時。
「TRINITYAiLEさん??」
「え??」
瑠依と優が振り返ると名前は覚えていないがどこかで見たことがあると思う2人。
「やっぱり!TRINITYAiLEさんじゃないですか!私ですって言っても覚えていないですか。」
「す、すいません。どこかでお会いした記憶はあるのですが…」
「いや、いいんです!それだけでも覚えていただけたら、では改めて、わたしは以前日NextVenusグランプリに携わらせてもらったプロデューサーの南と申します。」
「あーー!!その名前を聞いて、やっと思い出したわ!瑠依ちゃん!この人あれやん!アイドルフェスの人!」
「アイドルフェスってあの?」
「思い出してもらえて、光栄です。」
「そんで、そんで、南さんは、こんなところでどうされたんですか?」
「実はですね、いま、ハワイでミニライブを開催していまして、それでわたしもここにいるって訳なんですよ。」
「そうなんですね。でも、よく私たちってわかりましたね。」
「それはもう!もちろん!TRINITYAiLEさんは、今じゃ日本で知らない人はいませんから!見ましたよ!長瀬琴乃さんとのライブバトル、結果は残念なものだったかもしれませんが、わたしはあなたたちに可能性を感じたのです!」
「ありがとうございます。ですが、私たちもまだまだです。」
「確かに、多くの人に知ってもらえて、日本で有名って言ってもらえて、すごく嬉しいですけど、日本を飛び出たら、まだまだみたいなんで」
「まぁ、TRINITYAiLEさんは、まだ海外でライブをしていないじゃないですか。悪い意味では、ありませんが。知られてない方が当たり前と言いますか。」
「はっきりと言いますね。」
「これはすいません。ですが気を悪くしないでください。実は、私があなた方に声をかけましたのは、先程もおっしゃった通り、いまハワイでライブ開催していまして、是非よろしかったら、そのライブに参加してみませんか?」
「私たちがですか?」
「えぇ、実はと言いますと、本来予定されていた、グループがキャンセルになりまして、1枠空きが出たのですよ。それで、どうしようと悩んでたら、たまたまTRINITYAiLEさんがいたのでこの気を逃してはならないと思い。」
「なるほどなぁ〜。でも、うちらはいま休暇中なんですよ。」
「せっかくのお誘いなんですが…」
「いやいや、突然声をかけさせてもらったのは、こちら側なので…ですが、もったいないですね。せっかくの世界への扉を開けるチャンスだったんですが…」
すると、ずっと話を聞いていたスーミレが。
「わかりましたわ!それに出ますわ!」
「え??」
「本当ですか!?!いやー助かりましたよ。」
「任せてくださいまし!」
「では、後ほど連絡しますので、この番号からかかってきたら、対応よろしくお願いします。」
南から名刺を渡され、スーミレはそれを受け取った。
「連絡待っていますわ!」
「よろしくお願いします!(奥山すみれってこんな感じの子だったか??まぁいいか、前座も見つかったことだし、せいぜい頑張ってくれよ。)」
南はTRINITYAiLEに聞こえのいい話をしていただけで、実際は枠を埋めるために誰でもよかったと考えていたが、真実を知るものは南以外いなかった。
今回も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!次回こそは、来週の水曜日あたりに更新できるように頑張ります。