八陰末席のシータは、今日もマスター(シド)の邪魔に忙しい。   作:醤油味のぽんず

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やっぱり、シドは基本マスターで統一します


隕石、というか僕。

2話

 

暇だ。

 

マスターが入学してか3ヶ月がたった。

 

マスターは学校へ行き、僕はその間、寮で生活している──というか、置物になっている。

僕と出会った頃はマスターは僕のような動く人形なんて探せばいるような存在だと思っていたようだが、僕が知る限り、僕のような人形はこの世界に存在しない。

それを知ったからか、マスターは僕が見つからないように隠れるように命じた。

 

多分、レア物ということで隠しておきたくなったのだろう。

普通にバレたらやばい、ということは頭にないと思う。

 

それにしても、、、暇だ。

 

 

              

暇       

暇       

暇暇暇暇暇暇暇暇暇

暇       

瑕       

暇       

暇       

 暇暇暇暇暇暇暇暇

 

 

 

暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇

         暇

        暇

   暇   暇

    暇

     暇

 

だ。

 

かれこれずっと同じ体勢を維持している。

 

ちなみに体操座り。

 

そのせいか、僕が座っているところが凹んできている始末だ。

 

てか、僕のことを忘れているのでは?

 

なら、どうすればいいか。

 

散歩に行けばいい。

 

 

え、マスターが外に出るなって?

 

ナニソレオイシイノ?

 

むしろ、三ヶ月も耐えた僕の努力を褒めてほしい。

 

僕の好奇心をそんなもので抑えられるっと思ったら大間違いだ。

と、意気込んでドアを開ける。

 

周りに生徒がいないのを確認し、脱出。

まぁ、僕は可愛いから見つかってもバレないでしょ、という謎理論で堂々と太陽の元へと出る。

 

うーん。と体を伸ばす。

 

やっぱり外は気持ちがいい。

 

あんなほこりっぽい部屋にいつまでもいたら体が壊れてしまう。

直せばいいだけなんだけど。

 

 

 

そうして、花を見たり、風を感じたりしていると嫌な、醜い雰囲気を感じた。

 

すると、僕の耳に入ってくるのは害虫の羽音のような音。

 

「ア、ア、ア………アレクシアおうにょ」

 

何故か気持ち悪いほどにリズムのいい『ア、ア、ア』という声。

 

悲しくもそちらの方を向いてみると──我らがマスターがいた。

 

そして、シドの前にいるのは白髪の女。

 

おそらくアレクシアとか言うやつだ。

 

なぜ知っているのかって?

 

 

シドが毎日、毎日『アレクシア、彼女の存在があれば僕は、、、!!』と、夜な夜な叫んでいたからである。

 

で、その例の女とシドがひと目につかないような場所で、しかも、シドがめっちゃ緊張しているふりをしている。

 

、、、ほーん、浮気ですか。

 

まぁ、僕はいいんだけど、ベータやイプシロンに報告したら面白いことになりそうだなぁ。

 

 

 

とか、思っているうちに、ひらめいてしまった。

僕は天才かもしれない。

 

思い立ったが吉日が僕のモットーだ。

 

「す、好きです、、、!」

 

足を少し曲げ、かがんだ体勢になる。

そして、そのまま足を勢いよく伸ばし──跳ねる!

 

僕のレベルでそれをやると飛ぶのと変わらないくらいには宙に舞う。

わぁ、お星さまきれい。

 

あ、クソみたいな王城が見える。

 

やーい、とっとと往生しろー。

 

爆笑。

 

 

だが、そんな空の旅も長くは続かない。

 

数秒の無重力のあと、母なる大地へと帰還する。

 

そして、隕石よろしく突っ込んでいくのはもちろんマスターのもと。

 

「ぼ、ぼ、僕と付き合ってくぁさぃ、、、っ!?!?」

 

 

ドゴ〜〜〜んっ!!

 

砂が巻き上がり、暴風があたりを揺さぶる。

 

爆心地はシドとアレクシアの間。

 

二人が目を開けると、そこには両手を上げて体操選手のように着地した人形の姿があった。

 

それから、その人形は役目を果たしたかのようにコテッと倒れる。

 

最高の登場方法だ。

 

やってやったよ、、、みんな──。

 

え、なんでシータがこんなところに、、、じゃなくてですよね、だめですよねありがとうございましたー。」

 

「何言ってるの?私は構わないわよ。」

 

「いえいえ、そんな慰めの言葉なんていらない、、、は?」

 

「ですから、これからよろしくお願いします。」

 

僕もおかげだね!!

 

「あ、はい。」

 

何かがおかしい。

 

というか、色々おかしいとしか、シドには思えなかったが、まずは。

 

「と、とりあえず一緒に帰ろうか」

 

「それはいいけど、その前に──これは何?」

 

そういって、アレクシアは僕を指差す。

 

「あははー、なんだろうねー。」

 

シドは苦笑い気味に答えて。

うん、いいざまだ。

 

「とりあえず、管理人さんにでも渡しておこう。」

 

え、待ってそれはやばいかも。

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