目を開ける現実だ、抱き合ったまま二人は膝から崩れ落ちたように座り込んでいる。
目を開けたと同時に垣根の体に徐々に変化が現れる、瞳は緑のままに白かった肌が色素を帯びていき髪が茶髪へ服の色も、肉体があった頃の色へ変色していった。
「悪かった…助けてやれなくて…」
「っ!…ほんとはわかってた…世界の破滅なんて意味ないって…」
ぽろぽろと今までせき止めていた感情が溢れ出てくる、胸が、鼻の奥が焼けるように熱くなる
「…悔しかったの…見てることしかできなくて、助けられなくて…」
「でも、一番許せなかったのは…じぶんなのぉ…っ」
「分かってる、全部わかってる…」
彼女の頭にそっと触れる優しく宝物のように
追い縋るように背中に手を回す本当にいいのか震えながら
「縋っていいの…?」「あぁ」
「もう忘れない…?」「当たり前だろ」
「あたしひどい事お願いしてるよ…?」「構わねぇよ」
黒曜石の翼にひびが入るパキパキ音を立てて割れていき中から珊瑚のような桃色と鮮やかな緑の光が散りばめられた翼が霧散した、この時彼女は一つの運命を決定づけてしまう、これがいい事なのか悪い事なのか本人たちにも分からない。
《垣根帝督と千羽千沙音は生まれ変わっても惹かれあう》
許されないことだと理解している喪失感を埋めたいが為に身勝手なことをしている。それでも一緒にいたいのだ。愛している人の隣に生まれ変わっても傍にいたいと
(最初で最後だけ…許されないって分かってる…でも、神様…)
「ゆるして…」
「許す許さねぇは関係ねぇよ、勝手に諦めてた俺のせいだ」
「なぁ、千沙音俺はもう諦めねぇ絶望もしねぇ、守ってやる、今度こそ絶対だ」
少女の泣きじゃくる声がこだまする二人の未来はどうなるかは分からない、だけども失ったものを取り戻すのにはまだ時間がある。もう学園都市がアレイスターの作った悲劇の箱庭でないのならつらいことも乗り越えなければいけないことも二人なら超えられる。そんな人生を歩んでもいいのだ。
この日の騒動はこれで終わりである。
余談だが、現場に到着したアンチスキルが事情を聞こうとしても職員含め研究チーム全員が泣き叫んでてんやわんやしたり、
後日千沙音がフロイライン=クロイトゥーネにアクセラレータの因果律を少しだけ食べさせようとしてカブトムシ05に怒られるのはまた別のお話
終わり
あとがき
はい、あのすいません何作家気取ってんのとか思われそうなんですけども文字数足りなかっただろうとか、いろいろ置いといてどうしても鎌池先生にですね言いたいことがちょっとだけありまして、うちの推し不憫なんですが…いやマジで報われてほしくてですねいやほんとに、届けこの思い。オリキャラの能力のモデルは一応ラプラスの悪魔から着想を練りました。いろんな作品から影響を受けてますので似たり寄ったりだとは思います。因果性とかバタフライエフェクトとかシュレディンガーの猫とか調べてチョイスしてみました。用語集とか調べて記憶ひっくり返しながら初めて夢小説書いたので拙いとは思います。誤字脱字あったらすいません。
推し熱が再燃した勢いで書きました。ここまで読んでくれた方本当にありがとうございます。垣根君スパダリの素質あると思うんですよ…残念なイケメンもそれはそれで好きなんですが、スパダリはいいぞ