ありふれた世界を救う為に来た最強のカードバトラー   作:異界見聞録

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今日は恵里の過去を聞く話です。最後にダンも恵里に自分の事を話します。


〜第12話「彼女の居場所」〜

〜第12話「彼女の居場所」〜

 

 

中村恵里

 

 

ごく普通の一般家庭の娘として産まれた彼女は両親と共に幸せな日々を送っていたが、ある事件を切っ掛けに彼女の幸せが崩壊してしまう。

 

 

 

幼い時に公園で父親と遊んでる時に車道に出てしまい、運悪く黒色の普通の乗用車が居眠り運転でやって来てしまう。それに気付いた恵里の父親が恵里を庇い、代わりに轢かれてしまい、この世から去ってしまう。

 

 

 

交通事故で父親に庇われて助かったが、その事故以降、彼女の人生は一変した。父親を失い、父親に依存していた母親に恨まれて毎日罵倒や虐待受けてた。そんなある日、小学生高学年になった時に母親が愛人の男を作り、その男も家に住み始めた。

 

 

 

しかし、その男が恵里を見る目が段々怖くなり身の危険を感じた。恵里は髪を短髪にして男の子口調に変えて一人称を私から僕に変えて女として見られない様に努力したその結果、クラスでは孤立してしまった。

 

 

 

だがある日、母親が居ない隙にその男は恵里を強姦しようとするが、急所を蹴って何とか振り払い近所に助けを求めて警察を呼んでもらい、男は逮捕される。しかし、それを知って家に帰って来た母親は心配するどころか恵里に対し男を誘惑したと夫だけで無くまた私の全てを奪う泥棒猫等と言い放つ。

 

 

 

暴力や罵倒をする男が捕まれば母親は元に戻ると信じていた恵里は絶望し、ある雨の日に川の橋から自殺しようとする。その時に偶然その場にいた天之河に止められ、経緯を話す。それを聞いた天之河が“俺が君を守るから”と言われ、この時に恵里は自分の本心を聞いてくれた天之河に対して何時しか思い焦がれる様になり、やがて彼女は天之河に恋をしている事に気付いた。

 

 

 

それ以降、天之河と一緒になる為に母親を脅したり猫を被ってクラスと仲良くしたりして天之河の隣にいる為に暗躍をする。そしてこの世界に転移した時もそうだった。

 

「とっ……まあ……これがボクが壊れた事になった理由と天之河君に対していた感情かな…」

 

「…………」

 

ダンは只々静かに聞いていた。

 

「どう?キミから見てボクは最低な奴でしょ?これでもキミはボクの事優しくて思いやりがある女の子って言える?」

 

不気味な笑顔でダンを見続けているがダンは顔を変えることなく……

 

「敢えて言うなら寂しがり屋と言うべきか?」

 

「はぁっ?お前話し聴いていた?なんでボクが寂しがり屋なのさ!?」

 

「人としてもそうだが親の愛情をたくさんもらってないからそう言う性格になってしまったんだろう。ようは……」

 

「ぐふっ!?き、キミ……随分とはっきり言うじゃないか!?其処は慰めるとかするでしょ普通!?」

 

「……そう言うものなのか?」

 

「こ、コイツ……!ドライ過ぎるだろう、いくらなんでも!ボク一応女の子だよ?其処は優しく抱きしめて励ますとかするでしょう!?」

 

「いや、うん……すまない……」

 

恵里の剣幕に若干押され気味のダンは顔が引きつっていく

 

「全く……ズカズカと人の心をめちゃくちゃに掻き乱した挙句慰めないとか失礼な奴だよお前は……」

 

プイっと外方を向くように恵里は不機嫌になっていく

 

「す、すまない……正直こういうのは慣れてないから……どうすればいいのか……」

 

ダンは必死な素振りで恵里に訳を言い続けていく

 

「ふ〜〜んっ……(へぇ……不器用な奴なんだコイツ……ふふ……なんか可愛い♪)」

 

不機嫌そうな対応をしながら心の中ではダンを揶揄う恵里

 

「その……お詫びと言ってはなんだが……俺で出来る事なら何でも言ってくれ……」

 

「(んっ?なんでも……)じゃあ……キミが代わりにボクの居場所になってよ……」

 

「俺がか……?」

 

「うん♪責任も兼ねてね〜〜♪(それにここまでボクの事で真正面から受け止めてくれるんだもん…知りたくなって来ちゃったよキミの事をねっ♪)」

 

「いや……天之河がいるんじゃないのか?」

 

「うん!もういいんだ♪(正直アイツの事はもうどうでもいい気持ちになって来たし…)」

 

ダンが恐る恐る恵里に天之河の事を聴くが恵里は満面の笑みで断って心の中では天之河に対する感情が完全に消え去ったのだ。

 

「もうアイツの事好きじゃないしなんか疲れた♪だって小物感出て来そうだし」

 

「ば、バッサリ言うな……(なんかまゐがいる感じだな……)」

 

ダンは顔を引き攣りながら恵里がまゐに似てると思ってしまうのだった。

 

「あ〜〜今別の女の子思っていたでしょ?」

 

「えッ!?いや……!!」

 

慌てふためくようにダンは否定する

 

「ダメだよ〜〜ボクがいるのに他の女の子を思っちゃ〜〜そういうの女の子は敏感なんだよ〜〜?」

 

「えッ……あ、はい……(俺なんで説教されているんだ?」

 

ダンがそんな事を考えていると……

 

「それでなってくれる?ボクの居場所……?」

 

そう言ってジーッとダンを見つめていく恵里。

 

「分かった。俺で良ければなってやる…お前の居場所に……」

 

「えへへ♪ありがとう……!」

 

恵里は嬉しそうにダンに微笑んでいく

 

「あ……!それよりさっき考えていたのはその……馬神君の彼女……なの?」

 

ダンに改めて聞くように恵里は訪ねていく。しかしその表情は悲しそうだった。

 

「(そうだよね……ボク何期待しているんだか……彼も彼女が居てもおかしくないよね……)」

 

「彼女……か……まあ、一時的なモノだったが……俺の大切な奴だったな」

 

「えっ……?(も、もしかして……もう彼女は………な、なんか気まずいんだけど!?)」

 

「あ〜……一応言っておくが……生きてるからな?中村が考えていることはないから安心しろよ」

 

「えッ!?そうなの?なら良かった〜〜って!ちっが〜〜うっ!!さっきの顔!切ない表情をしていたじゃん!?」

 

「あ、いや……それは……」

 

恵里から目を逸らしていくダン

 

「(何か隠しているな〜〜)へぇ〜〜……そういえば馬神君って、色々と謎多いよね〜〜」

 

ジリジリとダンに迫っていく恵里その気迫に思わず一歩下がるダン

 

「この際だから馬神君のことも教えてよ♪」

 

ニコニコと満面の笑みを浮かべながらダンを逃がさないように壁ドンをしていく

 

「い、いや……ちょっと特殊なんだけど……」

 

「うんうん♪すっご〜〜く知りたいかな〜〜♪」

 

もはや飢えた猛獣のような目をしてダンを見つめていく

 

「……誰にも話さないか?」

 

すると覚悟を決めたのかダンは恵里に真剣な表情をしていく

 

「えっ?う、うん……///(ちょ!?近くだから余計意識するじゃん///!!)」

 

「分かった……まず最初に言っておくが……俺はもう………………死んでる」

 

 

「…………えっ?」

 

ダンの言葉があまりにも衝撃だったのか恵里は思わず固まってしまったのだった。

 




次回!ダンの秘密と恵里の決意です
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