ありふれた世界を救う為に来た最強のカードバトラー 作:異界見聞録
〜第20話「落ちた彼と小さな翼竜の奈落の底探索」〜
〜第20話「落ちた彼と小さな翼竜の奈落の底探索」〜
メルドが檜山を騎士たちに任せては全員に王国へ帰還する事を告げると生徒たちは暗い表情のまま頷くことにした。生徒たちがこうなるのも無理も無いのだ……クラスメイトに死亡者と犯罪者が出てしまったから……重たい足を引きずるように王国に向けて全員が移動し始めたのだった。
「……!?」
するとダンは何かを感じ取ったのかオルクスの方に振り返る
「今のは……」
「?どうしたのダン?」
ダンが振り返ったのを不思議に思った恵里は首を傾げながらダンを見つめていく
「いや……なんでもない……気のせいみたいだ……」
「そう……?無理しないでね?」
「嗚呼……ありがとう……行くか……」
「うん!」
そしてダンと恵里もメルド達に着いて行くように王国に向かって歩き出した。
「(今の気配……まさかな……?)」
ダンはある気配に気にするも首を振り考えるのをやめたのだった。
ーーーダンたちが王国に向けて帰還する数分前……
場所は変わり……奈落に落ちたハジメは奇跡的に生きており目を覚ますのだった……。
「うっ……!ここは……」
ハジメが身体を起こしながら辺りを見渡すとどうやらベヒモスと共に奈落の底に落ちたのだと改めて思ったのだった。幸いベヒモスのお腹がクッション代わりだった為、強い衝撃も怪我も軽傷で済んだのだった。もちろんハジメのクッション代わりのベヒモスはもう息絶えて動かなくなっていた……
「奇跡的に助かった…よかったけど……どうして僕がこんな目に遭わなくちゃいけないんだろう……あの時僕を攻撃した魔法は誰が撃ったんだろう……分かんないや……もう……」
そう言ってハジメは今までの経路と自分が置かれているこの状況に絶望を味わっていた……
「僕このまま……ここで死ぬのかな?ダン君や香織さん…雫さん…恵里さん…誰でもいいから僕を助けてよぉ……!!」
頭に浮かぶ友達に助けを求めるように弱音を吐きつつ涙を流していくすると……
「キュッ?」
「へっ……?」
突然鳴き声が聞こえたので声がする方を見ると小型で羽が生えている生き物が首を傾げてハジメを見つめていた。
「わわわっ!?な、何魔物!?わあっ!!」
するとハジメは生き物を見て驚きながら後退るもベヒモスの上にいた為慌てて地面に落ちていくと生き物が飛んできてハジメの服を掴みながら小さな身体で羽を動かして落ちるスピードを減少させてゆっくりとハジメを地面に着地させたのだった。
「とととっ……あれ?痛くない?と言うか助けてくれたの?」
そう言ってハジメの目の前にその生き物も着地すると見上げるようにキュッ!と鳴いて頷く
「え、えっと……ありがとう?」
「キュッ♪」
ハジメの御礼を受けて小さな生き物は嬉しそうに鳴いた
「(なんだろ……凄く可愛い…………)」
思わずその仕草に笑みを浮かべて心の中でそう思ってしまったハジメは少しだけ気持ちが軽くなった気がしたのだった。
「それにしても見たことないなぁ……新種の魔物かな?こんなにも人懐っこい魔物なんているのかな?」
ハジメはその生き物をジーッと見つめ観察しながら考え込むと小型の生物も首を傾げてジーッと見つめ返していく
「うーん……分かんないなぁ〜〜」
更にハジメが考え込んでいると生き物は近づいてハジメのズボンのポケットに鳴き始めていく
「んっ?ポケット……?」
そのまま生き物に釣られてズボンのポケットの中手を入れていくとダンからもらった御守りが入っていて
「もしかしてダン君の御守りと関係が?」
そう言って御守りを開けて中を確認していくハジメ…すると中から丈夫なカード入れがあり更に開くとBSと描かれたカードが入っていた
「これってダン君が使っていた……」
そう言ってカードを取るとめくっていき生き物と同じ絵柄が描かれていたのだった。
「えっ!?じゃあ……キミはダン君の御守りの正体だったんだ……」
そう言って更にカードを見ると絵柄の下に生き物の名前らしきものがあった
「えっと……“ブレイドラ”。キミ、ブレイドラって言うんだね?」
ハジメがそう言ってブレイドラに微笑むとキュッ♪と鳴いてそうだと言うように頷く
「そっか……僕は南雲ハジメ……ダン君の友達だよ?さっきは驚いてごめんね?それと助けてくれてありがとう!」
ハジメはブレイドラに謝罪と御礼を改めて言うとブレイドラもどういたしまして!と言うように鳴き声で返していく
「はぁ〜〜なんかこうして誰かが居てくれると少し安心したかも……ダン君にはいつも助けられてばかりだよ……」
苦笑しながらしゃがんでブレイドラの頭を撫でるとブレイドラも気持ち良さそうに目を細めて撫でるのを受けていく
「さてと……そろそろここを出たいけど…………どうしようかな……上に行ければいいのに……これは無理かな……?」
そう言って自分が落ちてきたところを見上げながらそう呟くとブレイドラも視線を合わせてコクコクと頷いていく
「仕方ない……ここに留まっても駄目だし……進むしかないよね……」
そう呟くハジメはブレイドラを見つめていき
「僕に着いて来てくれる?」
ハジメはブレイドラにそう言うと当たり前だと言うようにキュッ!キュッ!と鳴いては頷いていく
「それじゃあ、行こう……」
そう言ってブレイドラと共にハジメは奈落の洞窟を進んでいくのだった。
ついに出たぞみんなのマスコットブレイドラさんが……