ありふれた世界を救う為に来た最強のカードバトラー 作:異界見聞録
〜第6話「ステータスプレート創るか……結局はヤバイ」〜
あの晩によって新しく友達が出来て内心嬉しそうだったダンだったが……今の状況に少しばかり困惑していた……
「思っていた以上に戦争に参加する人が多いな……」
ダンは参加する人数を見て思わずそう呟いてしまう
「あはは……ま、まあ……?それでも大分絞った方じゃない?」
その横で苦笑しながらダンに話しかけていくハジメ
「まあ……それはいい……戦争の参加の理由を理解した上なら俺も何も言わない…人数が不参加者より多いことに少し困惑しているけど……」
ダンは複雑な気持ちで名簿に目を通しながら溜息を漏らしていく
「原因はやっぱり……」
「嗚呼、恐らくアイツだな……アイツ自身まだ戦争のこと理解も出来てないだろうな……倒すこと捕虜にすることで終わらせようとする……」
「ねぇ……ダン君……殺すと倒すの違いってなに?」
ダンの言葉にどうしても疑問に思いながら聴いてみることにしたハジメ……ちなみに名前呼びも友達になった時に決まったのだ。余談だがリリアーナのことを愛称で呼ぶのは香織と雫である。ダンはリリアーナのままでハジメはリリアーナ王女と呼んだままハジメ曰く恥ずかしいとのこと……このヘタレめ!!「何故か罵倒された!?」
「どうかしたか?」
「う、ううん!なんでもないよ?(作者後で締める!!)」
「?殺すは言わずとして文字通り息の根を完全に止める事だ。逆に倒すは少なくとも息がある分だけ生存している事の意味を持つ……ハジメ……どうして倒すが危険かわかるか?」
「……まさか…報復……復讐されることが多いから?」
「そうだ……捕虜に関してはハジメでも分かるな?」
「うん……」
「まあ、今は参加することになった事だし訓練頑張るぞ?」
「うん!」
「確か今日はみんなにステータスプレートというもの与えるらしいぞ?」
集合場所に移動しながらダンはハジメにそう言っていく
「なんでダン君が知っているの?」
「……リリアーナに聞いた」
嘘であるダンの聴覚は既に龍並みな為今日の予定を知ったのである。
「ふーん………(ダン君なんか隠している?)」
そして集合場所に到着してしばらくすると他の人達も来て更に騎士達も入っていくその中で団長らしき人物が前に出て今日から訓練と座学が始まった。
まず、集まった生徒達に十二センチ×七センチ位の銀色のプレートが配られた。不思議そうに配られたプレートを見る生徒達に、騎士団長メルド・ロギンスが直々に説明を始めた。
騎士団長が訓練に付きっきりでいいのかと思ったのだが、対外的にも対内的にも“勇者様一行,,を半端な者に預けるわけにはいかないということらしい
メルド団長本人も「むしろ面倒な雑事を副長に押し付ける理由ができて助かった!」と豪快に笑っていたのだが、団長という立場の者としてはそれはダメなのではないだろうか?と思ってしまうのは間違いではないだろう。
「よし、全員配り終わったな?このプレートは、ステータスプレートと呼ばれている。文字通り、自分の客観的なステータスを数値化して示してくれるものだ。最も信頼のある身分証明書でもある。これがあれば迷子になっても平気だからな、失くすなよ?」
非常に気楽な喋り方をするメルド。
彼は豪放磊落な性格で、
「これから戦友になろうってのにいつまでも他人行儀に話せるか!」と、他の騎士団員達にも普通に接するように忠告するくらいだ。
これにはダン自身も好感が持てた。自分達を神の使徒ではなく対等な人間として接するメルドとはこれからも友好関係を築きたいと思ったのだ。
「プレートの一面に魔法陣が刻まれているだろう。そこに、一緒に渡した針で指に傷を作って魔法陣に血を一滴垂らしてくれ。それで所持者が登録される。“ステータスオープン,,と言えば表に自分のステータスが表示されるはずだ。ああ、原理とか聞くなよ?そんなもん知らないからな。神代のアーティファクトの類いだ」
「アーティファクト?」
アーティファクトという聞き慣れない単語に天之河が質問をする。
「アーティファクトって言うのは、現代じゃ再現できない強力な力を持った魔法の道具のことだ。まだ神や眷属達が地上にいた神代に創られたと言われている。そのステータスプレートもその一つでな、複製するアーティファクトと一緒に、昔からこの世界に普及しているものとしては唯一のアーティファクトだ。普通は、アーティファクトと言えば国宝になるもんなんだが、これは一般市民にも流通している。身分証に便利だからな」
なるほど、と頷き生徒達は、顔をしかめながら指先に針をチョンと刺し、プクと浮き上がった血を魔法陣に擦りつけた。すると、魔法陣が一瞬淡く輝いた。しかしダン自身焦っていた……みんなとは身体の構造がそもそも違うことに……みんなと同じように血を出すことも食欲も取ることも睡眠も出来ない身体なのだ。
なのでダンはステータスプレートに自身の力を共有してステータスを創ろうとしたのだ
すると・・・・・
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馬神弾 ー歳 男 レベル:ー
天職:カードバトラー「〇〇〇」
筋力:ERROR
体力:ERROR
耐性:ERROR
敏捷:ERROR
魔力:ERROR
魔耐:ERROR
技能:全属性適性・精神異常耐性(無効)全属性耐性(無効/吸収)・物理耐性(無効)・詠唱省略・魔法・剣術・剛力・縮地・先読・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・スピリット召喚・世界転移・神々の加護・神々の砲台・重力魔法耐性(無効)・空間耐性(無効)・龍の加護・神龍の五感・言語理解
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表示された。
〜ダンside 〜
んん?はっ?俺は困惑していた……
俺は表示された数値が信じられず目を何度もゴシゴシと拭いたが数値が変わることはなかった。(嫌々、イシュタルの言った通りこの世界の人々の数倍、数十倍の力があるとはいえERRORはおかしいだろう!?)と思う俺は間違っていないだろう。頭の中が若干パニックになってる俺を余所にメルド団長からステータスの説明がなされた。
「全員見れたか?説明するぞ?まず最初に“レベル,,があるだろう?それは各ステータスの上昇と共に上がる。上限は100でそれがその人間の限界を示す。つまりレベルは、その人間が到達できる領域の現在値を示していると思ってくれ。レベル100ということは、人間としての潜在能力を全て発揮した極地ということだからな。そんな奴はそうそういない」
どうやらゲームのようにレベルが上がるからステータスが上がる訳ではないらしい。
「ステータスは日々の鍛錬で当然上昇するし、魔法や魔法具で上昇させることができる。また、魔力の高い者は自然と他のステータスも高くなる。詳しいことはわかっていないが、魔力が身体のスペックを無意識に補助しているのではないかと考えている。それと、後でお前等用に装備を選んでもらうから楽しみにしておけ。なにせ救国の勇者御一行だからな。国の宝物庫大解放だぞ!」
メルド団長の言葉から憶測すると、魔物を倒しただけでステータスが一気に上昇するということはないらしい。地道に腕を磨かなければならないようだ。
「次に“天職,,ってのがあるだろう?それは言うならば“才能,,だ。末尾にある“技能,,と連動型していて、その天職の領分においては無類の才能を発揮する。天職持ちは少ない。戦闘系天職と非戦闘系天職に分類されるんだが、戦闘系は千人に一人、ものによっちゃあ万人に一人の割合だ。非戦系も少ないと言えば少ないが……百人に一人はいるな。十人に一人という珍しくないものも結構ある。生産職は持っている奴が多いな」
そう言われステータスを見ると、俺の天職は“カードバトラー,,と表示されていた。それはまだ納得できる………だがステータスがおかしいのだ。
「後は……各ステータスは見たままだ。大体レベル1の平均は10くらいだな。まぁ、お前達ならその数倍から数十倍は高いだろうがな!全く羨ましい限りだ!あ、ステータスプレートの内容は報告してくれ。訓練内容の参考にしなきゃならんからな」
この世界のレベル1の平均は10らしい。では、ステータスが3桁以上のERRORに俺のステータスはおかしいと思った。このまま報告すれば大騒動になる可能性があるので報告しづらいんだが……するといきなり周囲から「うわぁああ!」と歓声が巻き起こる。皆が注目している所を見てみると、どうやら天之河の番のようだった。
そのステータスを確認すると………
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天之河光輝 17歳 男 レベル:1
天職:勇者
筋力:100
体力:100
耐性:100
敏捷:100
魔力:100
魔耐:100
技能:全属性適性・全属性耐性・物理耐性・複合
魔法・剣術・剛力・縮地・先読・高速魔力回復・
気配感知・魔力感知・限界突破・言語理解
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ステータスの数値がオール100に加え技能の数は……こっちが異常過ぎたな……
(それにしても、天職が“勇者,,か………目立つことと人を(無理矢理)導くという点だけに関しては、あいつにはお似合いの天職になるな……)
俺は天之河の天職をそう評価すると、もう一度ステータスを見ても、数値は3桁までしかなかった。………どうやら異常なのは俺のようだ……イレギュラーだから仕方ないか……そう自分で無理矢理納得してしまった。
そして、俺が自分のステータスについて考えているうちに、他の生徒達は次々に報告していき、ついには、俺とハジメ、それと畑山先生だけになった。
(そういえば、さっきから気になったのだかハジメは、なぜあんなにも青い顔をしているんだ?)
俺は疑問に思ったのだがその答えはすぐにわかった。
規格外のステータスばかり確認してきたメルド団長の顔はホクホクしている。多くの強力無比な戦友の誕生に喜んでいるのだろう。
その団長の顔が「うん?」と笑顔のまま固まり、ついでに「見間違えか?」というようにプレートをコツコツと叩いたり光にかざしたりする。そして、ジッと凝視していた。
俺も気になりプレートを確認すると…………
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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:1
天職:錬成師
筋力:10
体力:10
耐性:10
敏捷:10
魔力:10
魔耐:10
技能:錬成・言語理解
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ステータスの数値が平均のオール10に加え、技能はたったの2つしかなかった。
これは確かに顔が青くなるのも頷けるものだ。だが、俺はハジメの天職に注目した。
(“錬成師,,…おそらくは鍛冶師の職業。正にハジメのためにあるような天職じゃないか!)
なにせハジメの親はゲーム会社の社長、その手伝いをしていたハジメの頭の中には様々な知識が詰め込まれている。
もしかしたら、この世界に
メルド団長はもの凄く微妙な表情でプレートを返した。
「ああ、その、なんだ、錬成師というのは、まぁ、言ってみれば、鍛冶職のことだ。鍛冶をする時に便利なんだが……」
歯切れ悪くハジメの天職を説明するメルド団長。
その様子にハジメを目の敵にしている男子達が食いつかないはずがない。その筆頭であるイジメをしそうな男子生徒がニヤニヤしながら声を張り上げる。
「おいおい、南雲。もしかしてお前、非戦系か?鍛冶職でどうやって戦うんだよ?メルドさん、その錬成師って珍しいんっすか?」
「……嫌、鍛冶職の十人に一人は持っている。国抱えの職人は全員持っている」
「おいおい、南雲~。お前、そんなんで戦えるわけ?」
イジメをする男子生徒実にウザイ感じでハジメと肩を組む。見渡せば周りの男子達はニヤニヤと嗤わらっている。コイツら……
「さぁ、やってみないとわからないかな」
「じゃあさ、ちょっとステータス見せてみろよ。天職がショボイ分ステータスは高いんだよな~?」
メルド団長の表情から内容を察しているだろうに、わざわざ執拗に聞く檜山。本当に嫌な性格をしている。取り巻きの三人もはやし立てる。強い者には媚び、弱い者には強く出る典型的な小物の行動だ。事実、ハジメの事が好きな香織や香織の友人雫が眉をひそめている。
ハジメは投げやり気味にプレートを渡す。
〜ダンside out〜
ハジメのプレートの内容を見て、檜山は爆笑した。そして、斎藤達取り巻きに投げ渡し内容を見た他の連中も爆笑なり失笑なりをしていく。
「ぶっはははっ~、なんだこれ!完全に一般人じゃねぇか!」
「ぎゃははは~、むしろ平均が10なんだから、場合によっちゃその辺の子供よりも弱いかもな~」
「ヒャハハハ~、無理無理!直ぐ死ぬってコイツ!肉壁にもならねぇよ!」
次々に笑い出す生徒達に俺は不快げに感じ、ハジメのプレートを持っている近藤に近づき足を引っ掛け、転ばせてから体勢が傾いたと同時にプレートを奪って、ハジメの方に向く。背後から「グエッ」という声が聞こえたが今は無視した。
「大丈夫かハジメ?」
「あ、ありがとう。ダン君」
ハジメにプレートを返すとダンの背後から檜山が声をかける。
「おいテメェ!!何しやがる!」
「(こいつ、自分が何しているのか自覚がないのか?)」
人をバカにし、周りもそれに同調するかのように騒ぎ立てるということに最も怒っていたダンは静かに意見をする。
「そう言うお前は何なんだ?ハジメをバカにする権利がお前にあるのか。……お前達もだ。ハジメを笑う理由がどこにある?言ってみろ。」
ダンが脅すようにドスの効いた声を発しながら嗤っていた生徒達を睨むとそいつらは一斉に視線を逸らす。
「ああ?南雲の天職とステータスが余りにもショボ過ぎて、嗤いしか出ねぇだろう」
檜山は開き直るかのように意見をする
「さっきメルドさんが言っていたはずだ。天職とは才能だ。すなわちハジメには錬成師の才能があるということだ。……そうだろう?メルドさん」
「無論だ」
ダンの質問にメルドさんは肯定してくれた。
「で、でもそんなショボいステータスじゃ、南雲に強い武器なんて創れるわけねぇよ!」
檜山はそれでもハジメをバカにする。
「確かに、今のままでは強い武器なんて創れない。……だが、成長次第によっては城の宝物庫にある物よりも強い武器が創れるはずだ」
なんたって、ハジメは努力の塊のような男だ。しっかりと錬成について学び、訓練をすれば成果はちゃんと出るはずだ。役立たずと決め込むのは早計にも程がある。
「おお!確かにな。なんたって勇者御一行の一人だからな。成長すればアーティファクトも創れるかもしれん!」
メルド団長が全力で賛同すると先ほどまで嗤っていた生徒達はバツが悪そうな顔をする。檜山も同じようにしていたが、俺に視線を向けると、またニヤニヤしだした。
「そういえば、テメェ。お前のステータスはまだ見てなかったな?そう言うお前はどうなんだよ~?」
どうやら、檜山がハジメを庇うのはダン自身のステータスがハジメと同じように低いからと勘違いしているようだ。ダンは呆れて何も言えず、このまま檜山に勘違いされるよりはマシだろうと思い自分のプレートをメルド団長に渡す。
すると…………
「な、な、なんだこれは!!???」
案の定メルド団長は驚愕した表情でプレートを見入っていた。そして、周囲を見れば生徒達は
「「「「・・・・・・」」」」(ポカーン)っといった感じに口を大きく開けていた。なにせ総合的に見れば勇者以上のスペックという事に実感させられて驚くのだった。
「俺のステータスはそういうことだ……」
馬神弾 17歳 男 レベル:1
天職:カードバトラー
筋力:300
体力:500
耐性:300
敏捷:500
魔力:500
魔耐:500
技能:全属性適性・精神異常耐性・全属性耐性・物理耐性・詠唱省略・魔法・剣術・剛力・縮地・先読・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・言語理解
色々と偽装するもステータスは高めである
「もうちょっと弄るべきだったな」
そう言いながらもステータスプレートを返してもらいハジメの方を向く
「・・・・」
ハジメの目から光が失われていた。
「(明らかに傷口をエグってしまったな……)」
どう声を掛けようか迷っていると……
ハジメに畑山先生がフォローを入れる。
「南雲君、気にすることはありませんよ!先生だって非戦系?とかいう天職ですし、ステータスだってほとんど平均です。南雲君は一人じゃありませんよ!」
そう言って「ほらっ」と畑山先生はハジメに自分のステータスを見せる。
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畑山愛子 25歳 女 レベル:1
天職:作農師
筋力:5
体力:10
耐性:10
敏捷:5
魔力:100
魔耐:10
技能:土壌管理・土壌回復・範囲耕作・成長促進
・品種改良・植物系鑑定・肥料生成・混在育成・
自動収穫・発酵操作・範囲温度調整・農場結界・
豊穣天雨・言語理解
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「(……フォローではなくトドメを刺してどうするんだ愛子先生!?)」
ついにハジメは死んだ魚のような目をしながら遠くを見だした。
「あれっ、南雲君!どうしたんですか!」とハジメを揺さぶる畑山先生。
確かに、全体のステータス低いし、非戦系天職だろうことは一目でわかるのだが……魔力だけなら勇者に匹敵しており、技能数なら超えている。食糧問題は戦争には付きものだ。畑山先生の天職と技能はその問題を一気に解決してくれる程のチートぶりなのだ。
「あらあら、愛ちゃんったら、トドメ刺しちゃったわね……」
「な、南雲君!大丈夫!?」
反応がなくなったハジメを見て八重樫は苦笑いをし、白崎が心配そうに駆け寄る。畑山先生は「あれぇ~?」と首を傾げている。相変わらず一生懸命だが空回る畑山先生の姿にクラスメイト達はほっこりとしている。
ダンはこの時思った……(前途多難だな)と……。
一応、ハジメのハーレム設定でヒロインは香織、ユエ、シア、ティオ、優花、レミアです。