言い訳ですが、書きたいネタにも関わらず筆が乗らなかったので雑に終わります。
微エロありますのでご注意ください。
ルーデウス→ルーディア
ロキシー→ロキシーくん♂
俺の名前はルーディア・グレイラット。
前世で事故死した末、剣と魔法の異世界に新たな生を受けたプリティ・ガールだ。
今世では惨めな最期を迎えないようにと隠れて特訓をしていたら、行使した魔術の威力が強くてさあ大変! 家の壁をぶち壊してしまい親バレしてしまいましたとさ。
こんな3歳児が魔術を使ったら、怒られるのか、はたまた異端認定されて追放されるのか。
これからアタシ、どうなっちゃうの────!?
「すごいわ、あなた! やっぱりルディは天才だったのよ! 家庭教師をつけましょう!」
「元々そういう約束だったからな。早速、冒険者ギルドまで依頼を出しに行こう」
そんなこんなで、中級水魔術で2階の壁をぶっぱしてから数日後。あれよあれよと話は進んで、俺に家庭教師が付くことになった。
両親の予想では現役引退した老齢の魔術師が来るだろうと話していたのだが、やってきたのはまだ年若い少女だった。
「ロキシーです。よろしくお願いします」
ロリ・ジト目・無愛想と三拍子。
三つ編みにした綺麗な青髪が実にチャーミングだ。
「それで、
おまけに僕っ娘とは素晴らしい。
一人称に合わせてかスカートではなくハーフパンツを身に付けているのもグッドだ。
「しかし、そちらのお子様には魔術の理論が理解できるとは思いませんが?」
が、それはそれとして、そのうちゼニスに口添えしてロキシー用のスカートを用意してもらおう。
往々にして、ボーイッシュ女子は自分の女らしさに自信がないというのが常なのだ。
今は無愛想にこんな憎まれ口を叩いているが、スカート姿を褒め倒したらどんな風に恥じらうのか楽しみだぜ……。
ロキシーがやってきた初日、俺はそんなことを考えていたのだった。
---
ロキシーの授業を受けるようになってからこの数日、生活サイクルが少しだけ変わった。
これまでは暇な時間にゼニスやリーリャからミリス教の教えと礼儀作法を学んでいたのだが、それらを全て午後に回すこととなったのだ。
「勉強をするのなら、朝起きてからの方が効率が良いのです」
とはロキシーの言だが、そういうのはどこの世界でも一緒らしい。
朝食を食べ終えてから昼までの間は、適度に休憩を挟みながら2人きりでお勉強することになった。と言っても、基本的には家の外で実演を交えながらの授業となるので、あまり息の詰まる感じはしないし、ロキシーとの打てば響く授業は実に面白い。
何より、俺好みの美少女が魔術について教えてくれるのだ。
楽しくないはずがない。
というわけで最近は毎朝起きるのが楽しみになってきているのだが、今日はいつにも増して早く目が覚めてしまった。二度寝をする気にもなれず一階へと降りていくと、既にリーリャが朝の支度をしているところだった。
「おはようございます、お嬢様」
「おはようございます、リーリャさん」
「いつもより早い時間ですが、よく眠れましたか?」
「はい! そういえば、父様たちはまだみたいですね」
「ええ、旦那様達は……。もう、まもなく起きてこられるかと」
リーリャはすまし顔でそう言うが、俺は知っている。
あの二人が、昨晩も夜遅くまでとある共同作業に従事していたのだということを。俺の弟か妹が生まれる日も遠くないというわけだ。
夜毎聞こえて来る音に最初こそ俺も興奮していたものだが、最近では微笑ましい気持ちで聞き流せるまでに慣れてしまった。
しかし、ロキシーが我が家で下宿するようになったというのに、あの2人は自重というものを知らないのだろうか。
「おお、早いなルディ。おはよう」
「おはようルディ、早起きで偉いわね」
なんて思っている側から,パウロとゼニスが連れ立ってやって来る。
夕べはお楽しみでしたね、とは言うまい。
パウロにくしゃりと頭を撫でられ、ゼニスから額にキスをもらう。この一連の流れに身を任せるのが朝のルーティンなのだ。
「おはようございます、旦那様、奥様。まもなく朝食の支度ができます」
「おはよう、リーリャ。手伝うわ」
「ん、ロキシーはまだ部屋か。ルディ、呼びに行ってやってくれ」
「はい、父様」
言われるがまま、素直にロキシーの部屋へと向かう。
この数日ロキシーとは毎朝顔を合わせているわけだが、部屋までお邪魔しに行くのは初めてだ。
とは言え、真面目な彼女のことだから寝坊とは考えにくい。おそらくは丁度着替えを済ませて部屋を出てくるところだろうか。
いや、タイミングが良ければまさに着替え中の現場に出くわすラッキースケベの可能性も……などと考えつつも、コンコンコンと扉のノックは怠らない。
日頃リーリャから礼儀作法を教わっている賜物だ。
「……ん?」
しかし、どうしたことだろうか。
予期された返事は帰って来ず、どこからか聞こえて来る鳥の鳴き声が空気を微かに揺らすのみ。念の為にともう一度ノックをしてみるも、返事はないまま。
「お邪魔しまーす……」
寝ているのならば起こさなければならない。雇われの身で寝坊したとあれば、ロキシーとて肩身が狭かろう。
そう、これはロキシーのためを思えばこそなのであって、決して年頃の女の子が眠る寝室に興味があるとかじゃあないんだ。
などと大義名分を引っ提げて、しかし慎重に、音を立てぬようドアを開けて寝室へ入る。
元々は空き部屋だったのでもちろん入ったことはあるのだが、所々にロキシーの私物が置かれているからか少しだけ様子が変わって見える。とはいえ、まだ日が浅いためそこまでの生活感はない。机の上に、授業で使っている魔術教本や紙束が広げられているくらいだ。
ベッドの上を見やると青髪が枕元から覗いていた。
本当に寝坊しているとは、ロキシーも案外抜けているところがあるな。しかし思い返せば、そういえば初日からやらかしていたんだった。
おっと、あれは経験を積んだだけだったね、失敬失敬。
ともあれ、まずはロキシーの寝顔でも拝ませてもらおうかとベッドに近づいたところで、俺は妙なことに気が付いた。
壁向かいに横たわったロキシーが、何やら布団の下でモゾモゾと小刻みに動いているのだ。一瞬寝相なのかとも思ったが、それにしては様子がおかしい。耳をすませば、僅かに乱れたような息遣いが聞こえてきて……あっ。
「ロキシー先生?」
「へあっ!?」
咄嗟に呼びかけると、ロキシーは頓狂な声を上げた。
同時にモゾモゾとした動きをピタリと止めて、やがてゆっくりと上体を起こしながら振り向いた。
「る、ルディ。部屋に入る時にはノックを……」
震え声でそう言ったロキシーの顔は赤らんでおり、心なしか目も潤んでいるように見える。
「しましたよ? それより、もうすぐ朝食なので呼びにきました」
「そ、そうでしたか。それはすみません」
「先生が寝坊だなんて、ちょっと意外です」
「あ、あはは……実は、昨晩はあまり眠れなくて。寝起きが悪かったんですよ」
そう言うロキシーは後ろめたいことがあるかのように、微妙に目線を合わせてくれない。いやまあ、眠れなかった理由も含めて、十中八九リズミカルな家鳴りのせいだろうが。ウチの両親が本当にすみません。
「そうでしたか。じゃあ、私は先に降りてますから、先生も早く降りてきてくださいね!」
「あ、はい! すぐに行きます」
そうして会話を早めに切り上げると、ロキシーはホッとしたように肩を下ろしていた。
まあ、なんだ。
ロキシーもお年頃ってことだよね。
---
あれから何事もなかったかのように朝食を終え、授業も滞りなく済ませた後。
午後になると、ロキシーは少しそわそわとした様子で出掛けていった。聞いてみると、少しだけ挙動不審になりながら「村を散策してみようかと思いまして」と答えてくれた。是非とも着いていきたいところではあったが、俺にも若い衝動の解放を邪魔しない程度の情はあったため、いつも通り家でゼニスやリーリャと過ごすことにした。
そして、もうすぐ夕方になろうかと言った時分、ゼニスと一緒に庭の手入れをしていると、外出していたロキシーが帰ってきた。服と顔に泥汚れを付けて。
畔道ですっ転んだのかと聞いてみたら、ムッとした顔で「僕はそんなにドジじゃありません」と反論されてしまった。
じゃあどうしたのかと聞けば、村の子供達の遊びに付き合わされたのだとか。
「一発当たれば勘弁してもらえると思ったのですが……思うようにはならないものですね」
「あらら、エトさんのところのソマルたちかしら。リーリャ、湯浴みの準備をお願い」
「かしこまりました」
「すみません、お手数をおかけします」
未だ我が家の風呂事情しか知らない俺にとっては定かではないが、どうやらこの世界における風呂といえば、湯を張った桶の中で身体を清めるものらしい。
日本人的な感覚としては湯船に浸かりたいものだが、リーリャによるとそういうのは王室やこだわりのある上級貴族くらいしか持たないのだとか。
無詠唱魔術でお湯はいくらでも出せるのだから、将来家を持つようになったら風呂は必ず作りたいところだ。
まあ、明るいお風呂計画は置いておくとして。
リーリャが湯浴みの支度を済ませ、ロキシーが自室に入った頃合いを見計らって、俺はロキシーの部屋へと突入することにした。
ちょうど庭仕事で俺も汚れていたことだし、ロキシーは可愛くてエッチだから是非とも仲良くなっておきたいと思ってのことだ。
女同士だもの、裸の付き合いをしたって問題はなくってよ? うへへ。
「ロキシー先生! 私も一緒に湯浴みしてもいいですか?」
「へっ? あ、ちょっとルディ、僕今裸なので……」
思わずノックを忘れて部屋に突入すると、そこには桶の上で素肌を露わにしたロキシーがいた。不自然に思われない程度にチラチラと横目で見つつ、手早く服を脱いでいく。
「る、ルディ、いけません。女の子がそんなみだりに服を脱いだりしちゃ……」
「ロキシー先生なら私は気にしませんよ? 女の子同士じゃないですか」
「お……女の子、どうし?」
ふむ、思った通りというか見たまんまというか、ロキシーの胸は薄い。
しかしスタイルが悪いわけではなく、さすが元冒険者というべきか腰回りはほっそりとしている。そのさらに下には、転生してから見慣れた自分のものと同じ無毛地帯があり、もはや懐かしみさえ覚えるピュアなショートソードがぶら下がって……、ピュアな、ショートソードが……え?
「ちょ、あんまりジロジロと見るものじゃありませんよ」
そう言うと、ロキシーは下半身をささっとタオルで隠した。
そして、とても不本意そうな顔をしてため息をついた。
「はあ、薄々そう思われているのかもとは思ってましたが……。いいですかルディ、僕は男です。女の子じゃないですよ」
なん……だと……。
---
あれからショックのあまり固まっていると、ロキシーは「ルディは仕方ないですね」と言いながらも身体を洗ってくれた。
「ずっと女の子だと思ってました」
「昔から女顔って言われてきましたし、名前も女っぽいですからね。ルディが間違えるのも無理はありませんよ。ははっ……」
「ご、ごめんなさい」
「はあぁ……そのせいか今まで一度も女性の方に相手にされた試しがないんですよね……って僕は3歳児に何を言ってるんでしょうね。すみません、忘れてください」
ふむ、ロキシーは○貞か。実に親近感を覚える話である。
ロキシーの外見なら、ショタコンのお姉さんやお兄さんが放っておかないと思うんだが、そうはなっていないらしい。
だが、俺のストライクゾーンは広い。男だって、女の子みたいな顔をしていればイケるクチだった。
ロキシーの見た目は完全に美少女だし、女に生まれてしまったからにはそういう路線もアリなのかもしれない。
「先生」
「なんですか、ルディ」
「それなら、大きくなったら私をお嫁さんにしてくれませんか?」
「……そういうことは、好きな相手に言うものですよ」
「私、ロキシー先生のこと好きですよ?」
「そうですか。あと十数年した時に考えが変わらなかったら、もう一度言ってください」
「はい、先生」
スルーされるも、ロキシーが嬉しそうな顔をしていたのは見逃さない。
将来的に実現するかはわからないが、微笑ましいエピソードにはなるだろう。
---
---
---
「なんて、昔はそんなこともありましたね〜」
「ええ、懐かしいですね。あの時はまさか、本当にルディをお嫁さんにできるとは思ってもいませんでしたが……」
シャリーアの家で湯船に浸かりながら、
「ちなみに、ロキシー先生」
「なんですか、ルディ」
「あの時村に出かけて行ったのって、溜まったものを発散しに行ったんですよね?」
「……そんな昔のことは忘れてしまいました。ていうかなんでそんなことまで覚えてるんですか」
「あ、大っきくなりましたね。今は一人でしなくても良いんですよ?」
「……ルディはもう少し慎みというものをですね」
「しないんですか?」
「しますけど」
湯に濡れた身体を拭くのもそこそこに、私たちは寝室へと上がって行ったのだった。