楽しい時間はあっという間に過ぎ去っていく。
午後十時には帰らないといけない米倉姉妹に迎えがきたところで、誕生日会はお開きになった。
それぞれが帰路へとつき、俺と愛理も二人きりの夜道を歩いて帰宅した。
「ほら、片付けておくからお風呂入ってきなさい」
貰った誕生日プレゼントを預けて、風呂の準備をしようとするとそのまま脱衣所に押し込められた。
「なぁ、服準備してないんだけど」
「私が準備するわよ」
「……」
諦めて服を脱ぐ。そうして一人寂しく身体を洗う。
「ここ置いておくから」
すぐに愛理がタオル類を持ってきて、脱衣所から気配が出ていく。誕生日だから特別なご奉仕を期待したのだが、乱入してくる様子もなく戻ってくる様子もなかった。
当然湯を張っていないので、ゆっくり浸かるという選択もない。俺はすぐに風呂を出た。
シャワーを浴びて風呂場を出ると、タオルのみが置いてあった。
何故か服がない。これはミスか。いや、愛理に限ってありえない。意図的と見るべきだろう。
少しばかりの期待を胸に俺は全裸で脱衣所を出た。
愛理を探してリビングに姿がないことを確認すると、寝室へと足を運ぶ。
「愛理。……おぉ?」
–––するとそこには大きなプレゼントボックスが!
寝室の中央に人一人入れるサイズの箱。
丁寧にラッピングされた外観だけのそれは、蓋がしてあるだけのように見える。
人が隠れるなら、ちょうどいいサイズだろう。
これに「拾ってください」とか書いてあったら完璧だったが、趣旨を考えると場違いなのでそれはまたの機会にしておく。
俺は意を決して箱を開けた。
「……」
「……」
その中には、白いモコモコの梱包材に包まれた愛理がいた。
裸の上に赤いリボンを巻きつけたような格好で、“とても綺麗にラッピングされた愛理”が。
露出した肩に白い肌、隠さないデコルテも美しく見える。
おまけにグラマラスなボディラインはリボンのみが演出しており、押さえつけるものなど何もないようだ。素材本来の味ともいうべき彼女の全てが浮き彫りになっている。
「えっと、とりあえずこれ……プレゼント」
そう言って渡してきたのは、小さな小箱。
「開けていいか?」
「うん……」
包装を剥がすと長財布が出てきた。
今使っているものは三年くらい前に買ったものだ。
さすが愛理、よく見ている。
あとついでに俺の下半身もよく見ている。
顔が真っ赤だ。
「……そ、それでね。もうひとつのプレゼントは、わた–––ひゃっ!?」
言い終えるよりも早く、俺は箱の中から愛理を抱き上げた。
よく見れば脚にも、腕にもリボンが巻いてある。
特に脚はニーソを彷彿とさせ、絶対領域が眩しく素晴らしい仕上がりだ。
そのままベッドの上に下ろしたが、目を離せる自信がない。
「これ自分でやったのか?」
「そ、その……都に手伝ってもらったのよ。こ、こうすると喜ぶって聞いたから」
–––今度、都にはご褒美をやろう。
あ、いや、待て。都に手伝ってもらった……?
「おまえまさか帰り道、服の下に下着もつけずずっとこの格好で……?」
「そ、そうよ。悪い!?」
「つまり一人で楽しんでたと」
「ち、違うわよ!そんな趣味ないわよ!」
新しい扉を開かれると俺も困るので、これ以上の言及はしない。
「ふ〜ん。まぁ、そういうことにしておこう」
背後から抱きしめながら、おっぱいに手を伸ばす。
下着ではなくリボンに包まれたおっぱいを、下から包むように持ち上げて、鷲掴んでみたりして。
癖になる感触に、布が擦れ合ういやらしい音がした。
おまけに愛理も小さく悩ましげな声を漏らすものだから、その度に俺の心臓の鼓動も早くなっていく。
「ちょっと待って、少し手を離して……これ、なんだか……」
「いや、無理だな。俺も手が絡まった」
指にリボンが絡んで愛理のおっぱいから手を離せず、というそれらしい理由をつけて愛理の懇願も無視する。
リボンが動くたびにあられもない姿になっていく愛理に、俺は嗜虐心を刺激されて新たなイタズラを思いついてしまった。
「そんな物欲しそうな顔するなよ。俺も我慢できなくなる」
腕と脚のリボンは胴体とは別だ。まずは腕のリボンを半分ほど外して、
「な、直人?なにしてるの?」
「なにって見ればわかるだろ」
ベッドにくくりつけてみた。
両腕を拘束された愛理は、抵抗することができない。
その事実に気づき、顔を真っ赤にする。
「おまえ本当にこういうの好きだよな」
「あ、あんたがこんな風に私を辱めるのが好きなんじゃない……」
「その割には嬉しそうだけど」
組み伏せて、欲望のまま……。
そうしたいのは、そうされたいのは。
本当はどちらなのか。
「おまえが本当に嫌ならやめるけど」
「……す、好きにしなさいよ」
耳まで真っ赤にして、愛理はそう言うが……強請っているようにしか聞こえなかった。
まぁ当然メインイベントはこちらなわけでして。