元メスガキさんをお持ち帰りした件   作:黒樹

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たぶんギリギリだと思うの。たぶん直接的な描写じゃないしセーフ……だといいなぁ。


鹿島都の日課

 

 

 

しばらく待っても姉が戻ってこない。

リビングで二人きり。背中にはお兄さんの体温。お尻には硬く、熱い棒状のものが押しつけられている。

それが私を女性として見てくれていることを実感できて、私は嬉しいと同時にもどかしいと思ってしまう。

 

–––もし、私が大人だったなら。

 

お兄さんとそういうこともできたのに。法律が、倫理が私の邪魔をする。

この時ばかりは年齢差が恨めしかった。

お兄さんの多種多様な性癖を考えれば、“義妹”という立場は美味しいポジションだけど、やはり未成年というのは足枷になってしまう。

 

十六歳になっても、普通はダメなんだろうけど。

親公認なら、抜け道の一つや二つある。

健全な付き合いをすればいいというけれど、お利口に体の関係を結ばないカップルなんて数は少ない。

それなのにお兄さんは、私に頑なに手を出さない。

 

「お兄さんって時々意地悪ですよね」

「なにがだよ」

「私は今手を出されてもいいのに、頑なに手を出さないところとか」

 

私が不満気味に呟くと、お兄さんは言う。

 

「むしろ良識的な大人だと思うが」

「良識的な大人がこんなものを押し付けますかね」

「不可抗力だ。というか嫌なら離れろよ」

「やだなぁ、身を挺して隠してあげてるんじゃないですか」

 

本当は私に興奮してくれてるのが嬉しいのに、揶揄う言葉が先に出てくる。

とはいえずっと押し付けられるのも、今の私には毒だ。

お兄さんの上から一度腰を上げて、今度は前から跨るように彼の膝の上に乗る。

抱きつくように密着して、そのままお兄さんの首筋にキスを落とした。鬱血するくらい強く。俗にいうキスマークを残すために。

 

「……なにしてんの?」

「マーキングですよ。予約とも言いますかね」

 

ただそれだけでは飽き足らず、鎖骨のあたりが気になって甘噛みするようにカミカミと歯を突き立てる。

思わず癖になりそうな感触に、私は夢中になってしまう。

 

「……いつまでやってんだ?」

「もう少しだけ」

 

今度は強く噛み跡をつけると、歯形がくっきりと残った。

 

「……痛かったですか?」

「いや……うん。痛かったかもしれないな」

 

最初はそうでもなかった、というような感じだったのにお兄さんが思い出したように言い換えた。

 

「お返しだ」

 

ニヤリと悪戯な笑みを浮かべたお兄さんは、私がしたように首筋に唇をつけた。

そして今度は、私の鎖骨を甘噛みしてくる。

 

「ひゃっ、お、お兄さん……!」

 

首筋、鎖骨、から南下して柔らかな部分に痕をつけられる。私にも見える場所に。

 

「も、もう、どこにキスしてるんですか?」

「本当になにやってるのかしら。私がいない間に」

 

責めるような口調に二人揃って顔を向ければ、リビングの入り口でお姉ちゃんが腕を組んで私達を見下ろしていた。

お兄さんの視線は組んだ腕に載るおっぱいに向けられている。

 

「いや〜、つい美味しそうなうさぎさんで」

「もう酔いすぎ。普段は妹にやらないことまでやって」

「酔ってるとついな」

「自覚があるのに、制御ができないって困りものよね」

 

困ったように姉は言って、私に視線を移す。

 

「私がいない間に楽しんじゃって」

「いいじゃないですか。これからお姉ちゃんが独り占めするんですから」

「ま、まぁ、そうだけど……」

 

みょんみょんと垂れ下がるウサ耳を引っ張りながら、照れたように笑う姉はなんだか艶かしい。はっきり言えば女の顔をしていた。

 

「–––って、ああ!」

 

姉が何かに気づいたように声を上げる。

その視線は、お兄さんの首筋に釘付けだ。

 

「あんた痕をつけたわね!」

「いいじゃないですか。それくらい」

「ぬぐぐ……っ!」

 

嫉妬の炎をメラメラと瞳に燃やして、目を吊り上げた姉はお兄さんの腕を引っ張った。

 

「ほら、部屋に行くわよ。もう寝ましょう」

「え〜、もう少し姉妹バニーを楽しみたいんだが」

「ダーメ。これからは二人きりなの」

 

名残惜しいが時間切れみたいだ。

私はお兄さんの上から退いた。

すると姉は、お兄さんを連れて寝室に消えていく。

 

「それじゃあまた明日な。おやすみ」

「おやすみ都」

「はい、二人ともおやすみなさい」

 

–––おやすみしないくせに。とは、私も野暮なことは言えなかった。

 

パタンと閉められた寝室のドア。

残された私は一人、ソファーに凭れる。

 

「……私も着替えないと」

 

バニースーツを脱いで、私も寝る準備を始めた。

 

 

 

それから少し後、私は寝室にそっと近寄った。

耳を澄ませれば、寝室内の会話が聞こえてくる。

 

「–––もう、本当におっぱい好きよね」

「せっかくバニー着てもらってるんだし、これはやらないといけないんだよ」

「いつも挟んでるじゃない」

「バニーだからいいんだよ」

 

覗きたいが、今はまだ我慢だ。

何をやっているのか優秀な脳は答えを導き出したが、百聞は一見に如かずともいう。とても見たい。

きっとお姉ちゃんのおっぱいでにんじんを挟んでるんだろう。

私はその光景を想像して、つい頰が熱くなってしまう。

 

「……もう、ベトベトなんだけど」

 

–––それからしばらくして、姉がそんなことを言い出した。

 

「口の方が良かったか?」

「……も、もう、変なこと言わないで」

「……」

「……ねぇ、なんでもう大きくなってるのよ」

 

姉の恥ずかしげな声が、お兄さんを責める。

私はその先を、つい恥ずかしくて聞けなかった。

耳を塞いで、蹲る。

それでも微かに聞こえてくる、寝室の攻防。

状況を理解するには、それで十分だった。

 

「–––ほら、隣に都がいるんだから静かにな」

「わかってる、けどぉ……!」

 

私のことを気遣ってるようなフリをして、二人の行為はどんどん激しくなっていく。

お兄さんはわざとお姉ちゃんを弄んで、反応を楽しんでいるようである。

 

……まぁ、全部聞こえているんですが。

 

全部筒抜けとは露知らず、二人はまぐわう。

最初は声を抑えていたお姉ちゃんも、メスの声を出してお兄さんに媚びていた。

そこに憧れていた姉の姿はなかったが、別の形で私には羨望する対象へとなっている。

 

ギシギシとベッドのスプリングが跳ねる音と、姉の嬌声が聞こえ始めたらそれが頃合いだ。

私はそっと寝室のドアに手を掛けた。そうしてゆっくり開くと、寝室の様子が覗き込めた。

 

ベッドの上には、お兄さんに跨ってぴょんぴょん跳ねるうさぎさん–––もといお姉ちゃんがいた。

 

ギシギシと鳴る音に隠れて、卑猥な音が聞こえる。

その音に呼応するかのように、私の身体はどんどん熱を帯びていく。

お姉ちゃんの嬌声が、直接耳に響くようだ。

私は夢中で、その光景を盗み見た。

それからしばらく覗いていると、僅かだが私に気づいたお兄さんと視線が合う。

 

「–––そろそろ激しくするぞ」

 

これ見よがしにお兄さんがお姉ちゃんをいじめ始める。

 

私はその光景を最後まで、じっと見ていた。お姉ちゃんが気を失ってベッドの上に倒れるまで。

私の身体は、不完全燃焼で熱を保ったまま。替えたばかりの下着は濡れていて、少しだけ気持ちが悪かった。

 




すみません。これやっておきたかったんです。
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