姫の護衛は地底人《ケガレビト》 真・女神転生オタクくんサマナー外伝 作:気力♪
まず、何故に己達がこうして敵の本拠地にダイブしているのかを思い返してみよう。
まず前提として、カグラギ殿が案の定なんかやっていた。
己達があのデカくて面倒でアンティクトンが悲しみに満ちている奴との戦闘を最小の消費で抑えている最中、唐突に連絡が来たのだ。
『敵の地脈を暴走させて“愉快なこと”をする』と。
次に、フジワラから連絡が来た。己のガントレットへの
内容は、シンプル。『敵の龍脈を汚染して、“酷いこと”をする』と。
そして最後。ムラカミ殿からの秘匿回線で送られてきたメッセージだった。
『異界へのMAG流入を遮って、“ぐちゃぐちゃ”にする』と。
カグラギ殿の連絡は若干早かったが、それも誤差だろう。皆が皆、仕掛けの起爆直前に連絡をしてきたのだ。その起爆範囲の中で戦闘している己に退避勧告とか、そういうのを無しに。
扱いの雑さに一周回って大爆笑である。
とはいえ、こういう大仕掛けをやる裏方になる事はそこそこあったので理解はできる。仕掛けが考えた通りに上手くいくことなどそうそうないのだ。なんなら、仕掛けに集中しすぎて己が巻き込まれるのを分かってなかったとかそういうオチの可能性だってあるだろう。なんか起爆と同時に周辺の風景が若干変わったから、異界に変な仕掛けでもあったかもしれないし。
というか、カグラギ殿とフジワラに関しては連携しているか微妙な節すらある。これもしや独立して動いた仕掛けがたまたま被って大爆発した奴なのでは? ……いや、よそう。そんなガバで死にかけているとなると、今を直視したくなくなる。
──それはそれとして、高所からの落下と風を切る感覚はなかなかどうしてやめられない。
元の世界では、スカイ*1の展望ブロックから鬼女メドゥーサと一緒にダイブして奴だけ落下死させた時にも感じたが、やはり高いところは良いのだ。
馬鹿の分類であるとよく言われる己なので、高いところが好きなのは普通なのだろう、きっと。
と言う事で、地味に残っていた敵の体力を空中で仕留め切り、その死体をクッションにする事で落下衝撃を分散、あとは残った衝撃を回転とかの運動エネルギーに変換して、空中で微調整して着地。
完璧である。ダメージは微量に抑えられた。
佐瀬殿もうまいこと着地していたし、仲魔たちは頑丈なのでまぁ気にしないで良いだろう。
「へぇ、わざわざこんな所までご苦労様。仲間に見捨てられた? それとも死んでも僕を足止めしろって命令?」
「たまたま落っこちた先がここだっただけだぞ。純粋な運の悪さが故だ」
「……え、それ見捨てられるとかよりキツくない?」
「うむ。今頃てんやわんやになっていると思うぞ。上からちらりと見たが、ここにヤババな水を逆流させての水責めだろう? 止めようよして止められるものでもあるまい」
「うわぁ……ご愁傷様。とりあえず交渉だけど、キミ達に良い目を見せてあげるから、脱出まで協力しない? 仲間のガバで殺されかけてるなんて、協力するのも馬鹿らしくなるでしょ」
「そうか? 己大規模チームで共闘する時はだいたいこんな感じの役割を押し付けられているのだが」
「……いや、それどう考えても捨て駒にされてるじゃん。死ねって言われてるじゃん」
「何を言っているのだ? 捨て駒を死んで欲しいやつに任せると、策は大体において破綻するのだ。する方にもされる方にも経験があるので断言できる」
「なんで生きてんだよ元捨て駒……ッ!」
なんでだろうな? と素で返しそうになる。
が、今は戦闘中なのでこう答えるべきだろう。
「己は不死身だ。大体の逆境で死ねる程度の雑魚ではないのだよ。貴様も含めてな」
「言うねぇ……」
『ムダ話*2』を仕掛けて敵の動きを妨げ、『アクセラレート*3』での加速をキャンセルしようとする。が、残念ながら敵方は会話しながらでも全然動きは鈍らせず、初手『アクセラレート』、増加した行動回数の2手目で『デカジャの石*4』を使った。
前の戦闘からぶっ続けでいる事で残っていたカジャ四段階は解除されてしまう。が、取られた先手を潰せたので悪くはない。
先の会話の最中、立ち位置の調整や呼吸の奪い合いで
対して、敵方が仕掛けてきた
故に、この戦闘は互いに妥協の
「……すまん、仕掛け損なった」
「逆撃されないだけマシであるとも。奴は手番を問わず即死を仕掛けてくる。『闇討ち』と言うのだったか? そのまんまなスキルだ」
「根願寺*5系列の暗殺術か。あれは即死が厄介でこそあるが、打点自体は大した事はない」
「それ、佐瀬殿みたいな物理型に関してであろうが。己とかだと割と辛かったぞ」
『テトラジャストーン*6』の効果は前の戦闘から残っているので、即死は無効に出来るはずだ。
いや、テトラジャストーンの判別方法は知らないので、仕様違いで即死も通る可能性はまぁあるのだが、向こうがビビって即死効果を止めてくれればめっけものだ。要は死ななきゃ良いのであ。
2手目、己の
行動順調整は隙を突かれないよう慎重に。
どうせ攻撃を全部回避してくるのだからまずはバフ優先。マハーマユリに『ラスタキャンディ*7』を使用させる。
続いて己、『フォッグブレス*8』で弱体をかける。敵のデカジャ、デクンダ発動ラインを探るため、ひとまず1強化1弱体で通す。
マスターテリオンはカバー待機。ゴグマゴグは『アースクエイク*9』で物理耐性ノック。
敵は、案の定とばかりにするっと回避してきた。『アリ・ダンス*10』という歩法によるものだろう。
が、回避をしたということです分かることもある。耐性が無効、反射であればわざわざ回避を行なうことはない*11。物理属性は最悪で耐性止まりだ。
「なるほど。白兵戦でやり合うのは骨が折れそうだ」
佐瀬殿はマハーマユリの前に出て、立ち位置でのカバーをしつつ、『チャージ*12』を行う。これまで戦ったデータによると敵方にバステ付与がそこそこにあるので、マハーマユリは生かしておく必要がありそうだからだ。
ターンが巡る。10秒経過。
「ゴジョウオンは完全に死んでるね。良かった、反逆でもされてたら目も当てられなかった」
「そうか? 大して問題にもならんだろう。貴様なら」
「シャドウの核になっている精神体、仮面がなければこいつらはただの“ケガレ”だ。それなりに悪性はあるけれど、方向性を与えれば何にでも変化させられる。月まで貫く天塔にも、彼方まで届く方舟にもね」
「なるほど、取らぬタヌキの皮算用であるな。己達を殺した後どうやって逆襲するかという話か」
敵方の攻撃が始まる。デカジャ、デクンダの気配はないらしい。一段階は放置された。
| 会心の眼力 | 補助スキル | 自身に、次の物理攻撃がクリティカルになる効果、攻撃が確実に命中するようになるチャージ効果を与える |
| マッパー | 魔法スキル | 次の新月になるまで、ミニマップを表示する。 |
敵の行動。攻撃準備万端である。
『会心の眼力』でのチャージもさることながら、マッパーを展開したことで敵は崩壊で変化した地形を完全に把握した。もともと
まぁ、こればかりは仕方ない。敵が体勢を整える前に仕掛けたとしても、素の機動力で回避されてしまえばマッパーを妨害する意味はないのだから。
「月が呆れるくらいに綺麗だね。綺麗な満月だ」
「あいにく満月には良い思い出がなくてな。さして綺麗には思えぬよ」
主に満月会話のせいである。
己が地底育ちで月齢の影響薄いエリアが多かったので、満月の時に悪魔が荒ぶって変な会話になるのはあまり経験はなかった。初めての満月会話はまぁびっくらこいたものであった。
あ、でも月面に探査機がしっかり着地したとかの話を知ったのでちょっと好きになりかけているかも。トランスフォーマーのおもちゃのテクノロジーで動くカメラが頑張ったのだとか。面白い話よなー。
まぁ、それはそれ。今この瞬間に限っては新月であってほしいと思うし、なんなら月の存在自体消え去ってほしいとすら思う訳である。
一生月の光がなければ、マッパーもクソもあるまいて。
「さぁ、動いていこうか!」
まず、敵の状態を再確認。
正直、ずっと疑問に思っていたことがある。奴の回避行動、『アリ・ダンス』の歩法とは別のところで、ものすごく見覚えのある行動だと。
テンションが高まりまくった時の『ニヤリ*13』の挙動に似ているのだ。敵の動きの全てが手に取るように理解できるあの感覚は、再現しようにもできない謎テンションである。
が、そのテンションは結構簡単に揺らぐことがある。たとえば、
| パンデミアブーム | 魔法スキル | 敵全体に風邪の状態異常を付与する |
「風邪狙いッ⁉︎」
『造魔使い』が病魔の暴風を回避できずに引っかかる。どうにも敵方のバステ対策は『奈落のマスク』系列ではないらしい。運が上振れた可能性はまぁまぁあるがそれは気にしないでいいだろう。2回目を当てることはないだろうし。
奴の耐性には魔力、精神、神経無効のどれかはあったのかもしれないが、風邪は世にも珍しい『身体状態異常』である。地味に防ぎ辛いのだ。
「マハーマユリ!」
「はい、『慈愛の旋風*14』」
マハーマユリの衝撃魔法が『造魔使い』を襲う。
風邪の効果*15により、身体が上手く動かなかった故だろう。奴の回避は失敗した。
踊るような歩法があったとしても、思うように動けなければ意味はない!
「畳みかけろ!」
ゴグマゴグに
敵の回避はまたしても失敗。しかし、ただで直撃はしなかった。
| 猛反撃 | 自動効果スキル | 敵の物理攻撃を受けた時、確率で反撃を行う |
ゴグマゴグの拳を受けながらのカウンター。物理反射を持つゴグマゴグであるが、その反射が叩き込まれたことで体幹が揺らいで攻撃がキャンセルされた。
そして、
「物理反射貫通! それもCOMPによるものでない、技巧によるものだ!」
「テトラカーンを抜ける奴だろう。『闇討ち』、『刹那の刃』の技巧の派生にそういう技がある*17と聞く」
「お、揺らいだね」
| 闇討ち | 物理スキル | 敵ターン中一定確率で発動。敵単体に物理属性ダメージ。貫通効果。確率で即死 |
マスターテリオンが『闇討ち』にて胴を貫かれる。しかし、テトラジャストーンの効果なのかはたまた普通に運なのか不明だが、即死は通らなかった。
マスターテリオンはカバー待機の予定だったが、今のダメージで次は耐えられなくなったので『チェンジ』。風邪といえはコイツこと、死神ペルセポネーだ。
「病魔よ、爆ぜろ! 『悪化*18』!」
当然直撃*19。奴の体内のウィルスが爆ぜて、その肉体に致命傷一歩手前のダメージを与える。
そして、佐瀬殿。
残り体力がほぼゼロなのも含め、『メギドストーン*20』でトドメを刺す。物理を振らずにチャージ温存を選択したようだ。
「……ラァ!」
そして、『食いしばり*21』……否、『不屈の闘志*22』が発動する。この世に踏みとどまろうとする解放することで、食いしばりついでに全回復するスキル、死なずに食いしばることでペルセポネーの『ザクロの制約*23』を回避しつつ、体力を全開まで戻していた。
「でもって、そこぉ!」
そして、『闇討ち』が入る。
動いた直後の隙を突かれたペルセポネーは闇討ちにダイレクトに被弾。ストックから出たばかりで『テトラジャストーン』の即死防御の加護はなく、即死が入り死亡した。
風邪悪化のコンボを主軸に攻めるつもりだったが、そう上手くはいかないようだ。
「……あーもう、マイナーバステはこれだから」
「やれる、やれるぞ! 己達の勝利が見えている!」
「……なぜフラグを立てたお前?」
ふざけておかないとこの優勢ムードに釣られて変な動きになりそうだからであるが? というのはまぁアイコンタクトでは伝わらない細かいニュアンスだ。
ただ言葉で注意を促すよりは、少し変なことを言った方が落ち着き具合が強かったりするのだ。今は攻めるべき時ではない。
ティアマットはガードのままカバー待機。動かせてはいないが、お前が生命線だ。
2ターン経過、20秒。
音の感じからしてあと
土砂崩れなり流れ込む濁流なりで酷いことになるだろうことは想像に難くない。己は見物だけしたかったなー……
「……チッ、そういう狙い?」
「なぁに、よくある度胸比べだ。チキンレースという言い方もあるな! ほら、さっさと逃げて良いぞ」
「よく言うよ、逃げる背中を引っ捕まえて殺してやる気満々の癖に」
「不安ならば試してみればいいではないか。もしかすれば、すんなり逃げられるかも知れないぞ?」
「口の減らないガキだよホント……お前みたいな
「──ペルソナ」
敵が、本気を出してきた。
いや、本気というには少し違うか。使っていなかった戦闘スタイルを表に出すようになったという感じだろうか?
なんにせよ、厄介だ。正直に言って武術を使っている時のコイツは普通にやれば3割くらいで殺せそうな雰囲気があったが、雰囲気が変わった今は真面目にやったら10割勝てない確信がある。
「記せ、イノウタダタカ!」
ペルソナヴィジョンが発現する。和装の男型であり、その手に妙な杖が見える。杖先にはコンパスのような物が付けられており、杖が動いても水平が保たれ、その上の針が北を向いているように思う。
「……地図でも作る気か? コイツ」
「そうだよ。このペルソナは僕のペルソナらしく微妙な能力でね。マッパーくらいしかまともに使えるスキルがない欠陥品のバックアップ能力だった」
「けれど、長く生きれてればそれだけのペルソナにも色々外付けできてね。測定した地図を基に、記録した土地の記憶、記録を参照できるようにする能力とかできたのさ」
言の葉を交わしながら、奴のペルソナが動き出す。動いた先はシャドウ集合体ゴジョウオンの死体。
「死体の再利用か! どいつもこいつもやること一緒であるな!」
「お金も時間もないんだから仕方ないだろ!」
ペルソナが動いた一瞬後に、本体が動き出す。風邪やバフデバフをそのまんまにして、マハーマユリを狙ってきた。
立ち位置の関係でティアマットがカバーに入れるが、ティアマットにカバーをさせるとペルソナを方を足止めする手が足りない。
風邪状態でのダメージ被弾などを含め、己達の思考からゴジョウオンの死体がすっぽ抜けるのを待っていたらしい。しくじった。
魂はしっかり砕いたので蘇生されることはないだろうが、アレを使ってなんかやベーのを生み出すのは想像に難くない。
こればかりは仕方ない。
「マハーマユリ、死んでくれ!」
「まったく、酷いサマナーですね!」
ティアマットにペルソナの方を殴らせる。あのペルソナは戦闘型の感じはしなかった。余裕で防げるだろう。
「残念。どっちでも通せる択だから、動いたのさ!」
『造魔使い』はマハーマユリを殴る前に、ほんの少し立ち位置を調整した。そして、まさかの通常攻撃によってのノックバックを叩き込んでいた。
| 剛力無双 | 自動効果スキル | 近接攻撃による吹き飛ばしの距離を+5する。P5T |
そして、吹き飛んだマハーマユリはティアマットに直撃。ペルソナを防ごうとした立ち回りを崩される。
| 吹き飛ばしへの巻き込み | 基本システム(P5T) |
| 近接攻撃、ガル系などで敵が吹き飛んだ時、吹き飛んだ先に敵が存在する場合その敵の位置も吹き飛んで移動する。巻き込まれて吹き飛んだ先に遮蔽があればガード状態は継続するが、遮蔽がなければガード状態は解除される。 | |
「さぁ、百鬼夜行の始まりだ!」
ペルソナが、ゴジョウオンの死体に到達した。その手に持った杖を突き刺した。
すると、その死体が数多に分割され数多の雑魚悪魔が出現する。おおよそ怪異の下級クラスだが、言葉の通り100は下らないだろう。
「──ま、コイツ以外いらないんだけどね」
そして、その中から一枚の布が『造魔使い』の元に飛んでいく。奴はその上に着地し、悠々と空中に降り立った。そして一反木綿は『ポムズディ』を用いて『造魔使い』を回復させた。普通に厄介だ。
「一反木綿とはな。目玉の親父も含めて水木しげるのフォロワーなのか? お前は」
そして、同時にそれに飛び乗った佐瀬殿の攻撃によって叩き落とされた。ガチで気づいていなかったようで、反応が遅れに遅れて対処できていなかったようだ。
やはり、風邪ひいてからテンション悪いなコイツ?
「チャンスと見たぞ!」
| 追い討ち | 基本システム(P5T) | 敵を高所から近接攻撃で低所に突き落とした時、射程の通る場所に味方がいると発動。落下中の敵に銃撃を重ね、ダメージを重ねつつ近接攻撃をクリティカルにする。初期スキルとして戦闘中1回は全員可能。 |
落下している『造魔使い』に対して、『.50マグナム*24』で追い討ちを仕掛ける。空中で身動きの取れない敵の胸に直撃したので、文句なしのクリティカルだ。ついでに、銃撃耐性がないのも確認できた。さてはコイツ、今防具ガバガバだな?
そんな『造魔使い』にクリティカルを当てたことで、佐瀬殿に
そのまま一反木綿から落下して、ダウン状態の敵にトドメを刺さんとする。しかし、壁のような悪魔が壁となりカバーに入られた。
「『ぬりかべ』ッ⁉︎」
「良い仕事だよ、肉壁!」
『ぬりかべ』の耐性は物理耐性止まりだったようで、佐瀬殿の『葦名十文字*25』で耐性の上から叩き切られた。やはり、特別変な耐久があったりとかはしないらしい。
しかし、あの呼び方をした雑魚どもがカバーまでしてくるとは若干の想定外だ。制御もない投げっぱなし召喚に見えていたが、間違いだったらしい。
「ならば雑魚は薙ぎ払う! 来い、ネビロス!」
そうであるならば、生かしておく意味はない。万能属性ブッパだ。ペルセポネーが死んだ穴にネビロスを呼び出し、抜き打ちの『メギドラ』で全体を吹き飛ばす。
ネビロスのレベルは67、対して敵のレベルは単体では10かそこら程度、軍勢として全体を見てもせいぜい20くらい。問題なく吹き飛ばせる。
しかし、空中の一反木綿だけは着弾の瞬間に消失し、ダメージが入らなかった。
「ダウン状態のまま『隠し身*26』を使うとは、味な真似を」
「転んだ程度で、技はなくならないっての!」
死体だらけで死屍累々。佐瀬殿の近接攻撃とメギドラが入ったが、造魔使いはまだ半分くらい体力がありそうだ。
このターンで仕留め切るには、『ハイパーカウンタ*27』が邪魔だ。確率で反射を発生させるアレを抜けなくてはトドメまでの打点が足りない。
「一反木綿を始末したいが、隠されていては届かんか……よし、逃げるぞ佐瀬殿!」
「チキンレースに負けるが、良いのか?」
「チキンレースの敗北者とは死者の事だぞ。生きていればいいのだ」
という事で、早速『ドロン玉』を使用する。自作品なので煙が少し過剰に出てしまっている気がするが、まぁ良いだろう。少なくて離脱できないより大分マシだ。
幸いにもネビロスのメギドラで百鬼夜行なる雑魚どもは全滅している。自力で食いしばりの一つもできないあたり、そうとう生温い連中だった。だから積極的に呼ぼうとはしなかったのなー。
「……うん、まぁ良いよもう。最優先は僕の命だし」
若干ハシゴを外された感じのある『造魔使い』は煮え切らない表情で、一反木綿に搭乗して空を飛ぶ。
同時に佐瀬殿が「トラエストジェム」を発動する。仕方がないとはいえ、佐瀬殿の方もかなりの不完全燃焼感であった。
そうして、『造魔使い』は佐瀬殿の方をしっかりと警戒し、壁兼足止めとして残っているティアマットから奇襲されても問題なく対処できるように構えをとり続けている。
そうしてトラエストによる離脱が完了した瞬間、奴の緊張の糸かふっと緩んだのが
「隙を見せたな?」
「……ッ⁉︎」
| 百麻痺針 | 銃撃スキル | 敵複数体に銃撃属性小ダメージ1〜3回。確率で緊縛を付与 |
「バカな、何故そこにいる⁉︎トラエストで帰った筈じゃ⁉︎」
「やはり、メダマノオヤジが無ければ大して目は良くないのな。佐瀬殿と共に帰ったのは己ではない」
「素材として拾った、『外道ドッペルゲンガー』だ」
仕掛けとしては大して不思議なことはない。ドロン玉の煙で視界が遮られているウチに、マハーマユリをドッペルゲンガーに『チェンジ』しただけだ。己の姿を模すドッペルゲンガーであったので、ティアマットの巨体に隠れれば案外気付かれることはない。そして、己はその辺の妖怪の死体に隠れて、隙を窺っていたのだった。
強いて言えば、佐瀬殿が気付いて中断するかが微妙であった。佐瀬殿は一応教師であるので、生徒が「死んでくるぜベイビー」とか言っていたら止めなくてはならないお仕事なのだから。
転移を止めなかったのは己を信じてのことだろう。己が死ねば、佐瀬殿も連帯責任で大変になるのは想像に難くない。いっそう励んで、生き残らねばな。
「……イカれてる。あと10秒しないうちにこの場所は心の海の濁流に飲まれる! あんなのに巻き込まれたらよくて死だ! 最悪魂が溶けて2度と生まれられなくなるぞ!」
「知らんな些末な事! 生まれ変わりなど己の知るところではない!」
「死ぬ気か⁉︎」
「死なぬさ!」
百麻痺針は3ヒット。一反木綿は一撃で死亡し、『造魔使い』には二発命中。緊縛こそ起きなかったが、クリティカルに入って大きく姿勢を崩している。
その後の
二発放たれ、二発命中。流れは悪くない。
「チィッ! 『イノウタダタカ』! 雑魚どもを足場に変えろ!」
そうして、奴のペルソナが妖怪たちの死体に向かう。その骸を使って高台でも作ろうとしているのだろうと仮定する。
ので、トラエストで帰さなかった『ティアマット』の通常攻撃を叩き込み妨害。ヒット数は6回。最高ヒット数という上振れの上振れだった。
ペルソナは『造魔使い』本体とは異なり、かなりの雑魚であるようでステータスは相当に低いらしい。
現在の盤面を整理する。
仲魔で残していたのは『ティアマット』のみ。マハーマユリはドッペルゲンガーと入れ替え、そのドッペルゲンガーは騙しの為に佐瀬殿が持っていったし、そのガード役を見せる必要があったので、ゴグマゴグとネビロスは動かせなかった。
『造魔使い』の『アクセラレート』は残っている。戦闘を終えての一息を付いていないので、バフは残っているが、デバフもまだ残っている。攻撃、命中は一段階低下中だ。
遠方で、ネビロスとゴグマゴグがストックに戻ったのを確認した。召喚は使えるだろう。が、使える隙はもうない気がしないでもない。
そして現在、『造魔使い』は虫の息。『不屈の闘志』も切らせている。
かなり有利な盤面だ。
「攻めるしかない。そういう誘導か」
「別に回復しても構わんぞ? 貴様が確実に死ぬだけだ」
あと1ターンで己たちを仕留めつつ水から逃れなくてはならない『造魔使い』は、残りの手番で回復を挟むことができない。現在含めて2ターンで動ける回数は3手、このターンペルソナでの行動が失敗した分の負債がある。
「腹括るか──我が絶技にて、打ち破る」
「だよなぁ、楽して勝てはしないものなぁ!」
最後の攻防だ。視界の端に、水が見える。その恐るべき効果についても、今では
| シーン効果 | 心の海であったもの(オリジナル) |
| 各キャラクターは、行動前に | |
うん、死ぬなアレは。
1ターンなら気合いで耐えられるかもしれないが、2ターンは無理だ。
それは、敵も同じだろう。
敵が狙ってきたのは、己。
動きは、『朧一閃*28』でクリティカルを取り、
「勝負!」
深く踏み込み、力の全てを無駄なく込めたであろう絶殺の手刀が振るわれる。
軌道は、右肩から斜めに振り切る袈裟斬りのそれ。
速すぎて回避は不可能だ。横に逃げようと、背後に跳ぼうとガードをしようとあの一撃を回避する方法はない。
だからこそ、
手刀の速度が乗り切る直前に前に踏み込まんとする。
が、当然というか敵は前に出る動きも想定している。前に出た己に合わせるように、己の頭蓋を切り裂く軌道に手刀を変化させた。
これでは変わらず致命打となるだろう。
その踏み込みで、己の体が動いていればだが。
「フェイント……だと⁉︎」
奴がフェイントに釣られてくれたおかげで朧一閃の軌道が僅かに変化し、絶殺範囲が奴の手前側に寄る。それにより、背後に安全圏が生まれる為に、不格好に背後にゴロゴロと転がれば回避は可能だった。
「龍眼で見え過ぎているから騙されるのだよ単純野郎! メダマノオヤジの複数視点を作ったのは自分が間抜けだと理解していたからであろうが!」
「ふざけてる。お前、踏み込んだ瞬間は本当に前に出るつもりだっただろうが! さも自分が読み切ってるなんてほざきやがって!」
「反射神経はいいのだよ、生まれつきな!」
| 獣の反応 | 自動効果スキル | 自身の命中、回避率を上昇させる |
奴の言う通り土壇場での回避チャート変更であったが、避けられれば良いのだ避けられれば。
「さぁ、これで積みだ」
ティアマットを前に出し、『ガード』をさせる。己はティアマットの影に隠れる立ち位置にし手番が終わる。
30秒経過。これが地上でまともに生きられる最後のターンだ。
「まだ、まだ終わらない! お前を殺して死肉で飛行型シャドウを生み出せば、生き残れる!」
「水が来るまであと10秒ないぞ? できるのか?」
「やらなきゃ死ぬなら、やってやるさ!」
敵は、前衛のティアマットに対して必殺のコンボを放つ。これまで以上に研ぎ澄まされた『朧一閃』による斬撃と、模倣という殻が外れ、奴自身の技術になったように思える『
まるで一つの技のように、澱みなく繋がるそのコンボだった。それが決まれば、一行動分でティアマットを始末する事すらともすれば可能だっただろう。
「リオから聞いたのだが、人間の武術が対悪魔戦闘で流行らなかった理由を知っているか?」
「……まさか」
「耐性で攻撃が止まっても動きを止められないからだそうだ。今の貴様が、クリティカルを前提にした行動を止められなかったようにな」
| ガード | 基本システム | 受けるダメージを半減させ、状態異常を無効化し、弱点でのダウン、およびクリティカルを無効にする。ヤブサメショットなどの |
「さらばだ『造魔使い』。貴様は無様に死んでいけ」
己の『百麻痺針』を『造魔使い』に叩き込む。
奴は『アリ・ダンス』にて回避する事を選ばずに、三発の麻痺針をその身に受けた。その表情からは、大きな絶望が感じ取れる。今まで信じてきた武術の中で、守らなければならない初歩の初歩を見失って機を失ったのだから、それはそうだ。
「……だが、キミも死ぬ。僕を殺す為に動き続けたキミは、転移で逃れることすらできやしない。
「転移では逃げんさ。ティアマット」
今際の際にぼやぼや恨み言を吐きそうな気配がするので、適当に切り上げてティアマットの手の平に乗る。
ティアマットは己を上空にぶん投げて、そのまま
そして、上空まで飛んだ己にどこからともなくワイヤーガンが突き刺さる。肩にグッサリと刺さっているので、外れることはないだろう。返しもついているし。
「……は?」
「ムラカミ殿の変形型の武装COMP、あれ銃形態にデータとして格納してるワイヤーと接続できる面白ワイヤーガンが付いているのだよ。カーボンワイヤーなので己1人釣り上げる程度なら切れる心配もない奴がな」
「いや、どこから……空か!」
透明状態の時間が切れたようで、上空に『龍神コウリュウとその頭に乗って己を狙撃してみせたムラカミ殿が見えるようになる。
かなり無理めの角度だったが、己が空にぶん投げられたことで射線が通ってくれたらしい。
「……冗談だろ? 僕と戦いながらこんな逃げ道用意していた訳? 舐められ過ぎでしょ、僕」
「舐めていた訳ではない。貴様が強いからこそ、逃げ道から詰めていっただけだ。まぁ、脱出アイテムを持っていないのは完全に想定外であったがな」
「手持ちにトラエスト使えるのがいるから必要なかったんだよ。水に巻き込まれて全滅したけどさ」
「とはいえ、多少は舐めていたかもしれんな」
「え、なんでさ。僕これでも結構強かったよ?」
「どれだけ強くとも、1人ではな」
その言葉を聞いた瞬間、奴は毒気を抜かれたような奇妙な笑みを浮かべた。仕方ない、それは死ぬわ。という雰囲気の表情だ。
「……ぼっちだから死んだって話かー、笑えるわホント。まぁ仕方ない」
「力しかないクズどもばかりのあの場所で、ゴミとつるんでの仲良しこよしは御免だよ。殺されてから言うのもアレだけど、死んだ方がマシさ」
「……今更だが、貴様は一体誰なのだ? よくよく考えれば、己は貴様の名前すら知らないぞ」
「それは……」
己のいまさら過ぎる質問に対して、奴は少しばかり考え込む。そして、『造魔使い』は死に際とも思えない良い笑顔で己にこう言い捨てた。
「僕の名前は『辞林』、研究者だよ。だけど所属組織は教えてあげない。モヤモヤしたまま嫌な気持ちになると良い」
「む、助けに来なかった仲間連中など死んで良いとは思わないのか?」
「思わない。だって……」
「──その方が、君たちは困るだろう?」
などと言っているが、それだけではないのもよく伝わってくる。奴は、奴で死んでも仲間を売るつもりはないのだろう。特に仲間に助けられている訳でも、仲間を大切に思っている訳でもないだろうに、奇妙なことだ。
あるいは、言葉の通り単に己たちが困る方が気分が良いというだけかもしれない。むしろそっちが主な気すらしてくる。
己は奴の邪悪である一面しか見ないまま終わったので、実情は全く違う可能性だってある。だが、別にいいだろう。もう死んだ奴の事だ。
「無事か、ジエン」
「うむ! 肩が痛み腕が取れそうなこと以外は問題ないぞ!」
「……今治す、少し待て」
ムラカミ殿に引っ張り上げられてコウリュウの背に乗って、眼下に広がる大災害を見る。お風呂の栓を抜いた時に生まれる渦のレベル4000くらいの印象だ。なんかもう、土砂と水とほんのちょっぴりのシャドウどもが混ざり合って生み出された地獄絵図として完成されている気すらする。
写真撮っとこ。
「で、仕留めたか?」
「問題なくな! トドメは水になると思ったが、奴が折れたお陰でキッチリ仕留められたぞ。気分が良いな!」
「……奴の完全回避をお前の手持ちで破れるとは思わなかったが、何をやった?」
「なんてことはないぞ」
「奴の回避は、ロジカルな技術であるように装ってこそあるが、その実完全なるテンションによる産物だ。深く入ったときの『ニヤリ』のように、調子が良い時にびゅんびゅん避けられる奴なのだよ」
「……とすると、マッパーは何のために?」
「気合いを入れるルーチンと、それによるプラシーボ効果であると思うぞ。現に新月にはまだ遠く奴のマッパーは残り続けていたが、風邪で一度テンションを崩した後はバカスカ攻撃が命中した」
「……冗談はよせ。そんな馬鹿みたいな術理をあの周到な男がするものか」
「いや、やる。奴の名前が証拠だ」
「名前だと? 知っている名前だったのか?」
「その辺の辞書から適当に名前を付ける奴など、おおよそ周到な奴ではあるまいよ」
この世界での有名キャラクター、江戸川コナン殿ですら2つの作者から組み合わせて名前を付けているのだ。まともな奴なら名前はもうちょい捻る。
その辺を気にすることすらしない根っこが適当な奴は、『広辞苑』からジエンと名乗るし、『大辞林』から辞林と名乗るのだ。 うん。
「しかし、何者だったのだろうなーホント」
何一つ新たな情報は得る事ができず、手にしたものは苦難を超えた経験と、消費アイテムという負債だけ。
とはいえ、スッキリしたのは確かだ。
仇討ちをする必要はなかったが、やはり仲魔を殺されたときの落とし前は付けた方が、気分がいい。
ロキの奴も、草葉の陰で大爆笑していることだろう。あの馬鹿やりやがったと。
「やはり、ジエン殿が勝ちましたな」
男、カグラギがさもケガレビトが勝ったのが当然であるかのように宣う。
あのケガレビトは敵味方問わず多くを死なせるのには適しているが、勝つこと自体はあまり多くなかった。敗走しながら敵に出血を強いて、多くを死なせただけの存在だ。
運がいいだけの、雑魚であるだろうに。
「……あなたがジエン殿を買っているのかみくびっているのかはよくわかりませんが、兎にも角にも依頼は達成です。報酬を」
買っている訳などないのは明白だろうが、しかし口を出すのも面倒ではある。
故に、報酬を渡すことにする。オーダーである弱小武術狂い『辞林』を死なせることには成功している上、サブオーダーでもある『琴葉リオ観測データの奪取』も成功している。
私が渡したアンロックデバイスのお陰であるのは明白だが、しかし奴が手勢を率いて機を逃さずに動いたのは確かだ。報酬を払うことに不足はない。
「して、あなたとの関係はこれで終わりでよろしいので?」
これからも機を見て利用させてもらう。お前のような他人の威を借りてハイエナをするしかない奴は、他者からの支援がなければ無為に死ぬだけだ。私は雑事、俗事をお前に任せる事ができる。お前は生き延びる事ができる。別段損な取引ではないだろう。
「こちらとしては願ったりな話でございますが、よろしいので? 貴方はガイア再生機構なる漂流者組織の方なのでしょう?」
世界に存在するリソースは限られている。奴のような無駄遣いをし続ける害悪は切り捨てられるべきだ。そういう話になっている。
私すら切り捨てられる側なのは、業腹だが。
「……それを言うなら、私たちもさほど強くはなく、リソースの無駄遣いの側になると思うのですが?」
お前と、お前が率いている面々には強くなる素質がある。この世界から引き上げるまでに十分に強くなっていれば、かけた投資の分はお前たち自身がガイア再生機構の力になる事で回収できる。
そうでなければ、育ったお前たちを食ってレベリングの糧にする。多少の損失はあるが、それでも問題はない。許容できる程度だ
「まぁ、構いませんがね。あなたの支援がない場合、私たちは喰人どもの餌になるか、ティンダロスなる悪魔達に蹂躙されるか、セプテントリオンに世界ごと破壊されるか、なんにせよ死ぬだけなのは確かですから」
どうにもはっきりとしない物言いだ。言いたい事があるなら口に出せ。不愉快だ。
「いえ、私の胸にしまっておきます」
不愉快だ。まだ振り込んでいない追加報酬分の入金をしない……のは道理に反するので、手数料が多めにかかる入金ルートに切り替えてやる。
「入金を確認いたしました。ではこれにて。あなたも私も大勢に関わらぬ木っ端同士、仲良くいたしましょう」
私は木っ端ではない。いつかの未来、人類の救世主になる存在だ。
そこのところをしっかりと理解しろ。私はガイア再生機構に魂まで囚われてはいないのだから。
おい、理解しているのか? カグラギ? 返事はちゃんとするのが礼儀だぞ? カグラギ?
「おっと、一つ書き忘れていました」
それは構わない。そして私はガイア再生機構を利用しているだけだとも理解したな?
「リオ殿の観測データ、あれは後世ならぬ後世界に情報を残すためゴドー殿が生み出した継承システムを見定めるためのもの。何故に必要で?」
それは簡単な話だ。ゴドーは自分の娘に継承法を仕込むことに失敗している。施術を行い琴葉リオをペルソナ使いに目覚めさせようとした日は、
「……では、リオ殿の技能は自力で習得したものだと?」
その可能性は……正直ないとは言えないのがあの連中の恐ろしい所だが、おそらく違う。
先客が居たのだ。琴葉リオの精神の中には。現在はもう、琴葉リオの中にペルソナの雛形に混じった『奴』の痕跡があった。
「何者ですか?その『奴』とやらは」
『アール』、そう呼ばれていた
本当はリオの元相棒、杏奈ちゃんの出産が終わったやったー!という流れで終わらせようと思ってた造魔使い辞林編ですが、カグラギ殿と組んでる黒幕(笑)さんのオチ性能が思ったより高かったので次回に回します。
P3R早く進めたいというのはあります。はい。
・カグラギさん
実は敵の敵と内通していた系お兄さん。
この戦いにおいて唯一黒字を叩き出した経営強者であり、アンロックデバイスにて侵入した敵拠点から持ち出したデータやアイテムなどで総資産が4倍に跳ね上がった。元が少なかっただけども言う。
なお、内通で得た報酬以外のアイテムは本当にきちんと山分けした。カグラギ殿がいなかったら利益ゼロだったので、本気で皆の救世主だったのである。
・
バックアップに配置して、救援に来るガイア再生機構とかと戦わせよう!と思っていたけどよくよく考えたらコイツの所に救援なんか来るわけねぇだろ!という事で活躍の機会がなくなったマン。
ガーディアンを憑けた事でのステータスデメリットを解説しつつ、すっぴんになった事で増した火力でボカンとやりたかった。
帰還ルートをしっかり守り続けてくれていた事で、異界がガタガタになってもジエンくん達は帰ることができた。いい仕事です。
・『造魔使い』辞林
やる夫まとめくす様のまとめでその160にて出てきた、綺麗に繋がるコンボ技のリスクをモロに受けた。確定クリティカルが前提なのでガードでクリティカルからの流れが削れた結果大事な場面で手番を2つ消費してしまったマン。
風邪ひいてテンションガタ落ちしていた所にありえない程の初歩的なミスをした結果心が折れて、動きが止まった。
尚テトラカーンすら貫ける物理貫通使いなので、耐性で連続攻撃が止まるということはない。だからそこそこ使い込んできたコンボだったが、ガードしている相手に使ったのは今回が初めてだった。
エデンにて拾われ、ガイア再生機構に送り出された研究員。個室を与えられていない、見込みなさげな研究員ばかりの研究室の室長でもあった。
彼本人が何故に淘汰される技術達を集め、後世に残そうとしたのかを知っている人間はもういない。エデンにおいて、その肉体を静止させ純人間として保存し続けた意味を理解できる者も少ないだろう。
とはいえどれだけ始まりが尊いものでも長く続ければ腐るもの。現周回まで到達した『造魔使い辞林』は、普通に交渉すればOKを貰えていた筈のリオさんの研究を力尽くでやろうとし、無意味に死ぬのだった。
ちなみに、辞林の完全回避に『マハ・アナライズ』などのスキルを表記しなかったのは本当にプラシーボ効果だったから。実は全部気合い避けでした。
・ジエンくん
確定数ずらしのためにマハーマユリから『ドーピング*31』をウィスパーされていた系男子。今回ジエンくんの命が簡単に吹き飛ばなかったのはこのため。3割ほど耐久が上がった結果ちょいタフ耐久になってました。
マハーマユリが70レベルで習得したのですが、マハーマユリのスキルを合体であえて公開することでウィスパーされたという事実を隠していた。ウィスパーループもしていないので消費MPは100あるが、隠し玉なので仕方なし。
問題は、辞林くん戦でガード越しに二連続喰らって何で生きている!?とする予定だったのを微調整した結果、本編内で説明できなかった作者にあります。
尚、ジエンくん的にはこっちのドーピングは捨てたい気分が強い。詳しくは真4無印のドーピングを見よう。魔神トートが33レベで覚えるぞ!マジかよお前……