姫の護衛は地底人《ケガレビト》 真・女神転生オタクくんサマナー外伝   作:気力♪

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聖華学園大激闘その9 シャナイア・リィドの日常と

ぁあうあうあ〜

 

「え、何アレ病気?」

「ついに頭おかしくなったんだねジエンくん」

「いやあいつ元々おかしかっただろ。今がさらにおかしいだけで」

「……え、普通に落ち込んで見えるんだけど」

 

 脇でわいのわいの言われているが、己は落ち込んでいるのである。いや、理性ではきちんと受け止めているのだけれども、感情が割り切れていないのだ。

 

「ご自由にお取りください? ってなんぞこれ」

「……プチパンケーキであるぞ。どんぶり勘定で材料を仕入れすぎた結果、無駄金となった己の夢の跡である。好きに食べてくれ」

「じゃ、もらうわ。……普通に美味いな」

 

 現在、己は食堂にて小さなのぼりを立ててぐでっとしている。

 

 その理由は、この前の模擬戦の後にある。

 

 あの事件を乗り越えたはいいものの、生徒たちの中にはどこか陰鬱とした空気が蔓延していた。故に。それを吹き飛ばさんと延期する流れだった打ち上げを断行したのである。

 

 元々は、仕入れたコネを生徒の皆に繋ぐための場として食堂などで小さめにやる予定だったのだが、現役デビバスの方々が参加できるようにとオリチャー発動をし開催場所をグラウンドに変更した。なのだが、現役の皆はほとんど集まらなかったとかのオチはついてしまったのだが。

 

 そんなんがありつつもどうにか打ち上げを開催し、()()()()()()()()()()()()()本来のコネ作りという大きな未来の利益を掴むためのチャンスはつゆと消え去った。

 結構無理してこのレクに参加したが、さしたる経験も詰めていないし、レベルは限界も突破はできていない。ガチでひたすら無駄に浪費しただけでは? という疑念がちらほら見えてきている。

 

 これが、落ち込む原因()()1()だった。

 

「ジエン、そこのはちみつとか使って良い奴だよね?」

「そうだぞー、養蜂同好会が『打ち上げのために!』と努力し、『アリスタイオス*1』なる悪魔を酷使して間に合わせてくれたメイドイン聖華学園のはちみつである。美味しいと思ったのなら金曜の放課後に2番校舎棟の購買で売り始めたとのことだ。買っていってやってくれ」

 

 なお10割自腹である。

 

『打ち上げの際に宣伝するから割引してはくれないか?』という契約で安く仕入れていたのだが、想定規模の打ち上げができなかったので契約は破棄し、差額を己自身で支払うことになったのだ。というか己がした

 

 かなり勢いで動いたことに協力してくれた皆々には感謝の念が絶えない。ので、己の強みである『外貨を稼げる』というので可能な限り補填するつもりでいるのだ。

 

 まぁ、はちみつだけでなく畜産研究部のデミナンディ牛乳*2とか、農業部の小麦粉とか砂糖とかの補填もした結果己の円口座はすっからかんになってしまったのだけれどもそれは致し方ない犠牲である。もうすぐ給料日なのでどうにでもなるし、多分

 

「で、どうしたのジエンくん。すっごい落ち込んでるけど」

「あ、馬鹿聞くな! 面倒になる」

 

 

「なにもないが? 絶対なにもないが?」

「うわ、出たよ面倒くさい強がりが」

「助けて欲しいなら助けてとか言えばいいのに」

「助けて欲しいとか誰が言ったのだし。己はただシンプルに落ち込んでいるだけだ」

「いや落ち込んでんじゃねぇかよめんどくせぇ」

 

 もっきゅもっきゅとプチパンケーキを食べながら、強がりを言う。

 

「あ、そうだ。こういう面倒くさい事でも手伝ってくれる子達いるじゃん。『勇者部』に頼んでみようよ」

「さらに地雷踏みやがった!?」

「え、狙ってんの?」

「……あ、逃げた」

 

 

『勇者部』のゆが聞こえた瞬間、己は逃亡する。まだ心の準備が全然できていないのでダメである。受け入れるのにはもうちょっと時間とか覚悟とかが必要なのだ。った

 


 


 

漂流者(己たち)への不満が弾けるだけの火種ができてしまった。奴らが来たから学園(私たち)危機が訪れたと」

 

「その場合集団から生まれる行動は排斥だ。まず夜叉神殿が、次にクズリュウ派が、そうしてエスカレートしていき、分断と崩壊の種になる」

 

「だから、今ここで宴を開かねばならんのだ。……いや、開きたいのだ。此度の変事を、振り返った時に笑い飛ばしてやれるように」

 

「だから頼む、手を貸してくれ」

 


 

 なんとなく、模擬戦の後に聞いた言葉を思い出す。

 

「忙しく動いてれば気も紛れるでしょ」とロミンに押し付けられた仕事であったが、こんなことを聞いてしまったばかりに復讐心とは別のベクトルのモヤモヤが胸を占めている。

 

 そのことを相談した結果、「占いとかいいらしいよ!」だの「人生相談なら生徒会でしょ!」だのいろいろ言われた結果、なんとなく良さそうだった『勇者部』に赴くことになった。

 

 それが、生きる理由もふわふわしたまま、腐れ縁からの惰性で生き延びてしまった私『シャナイア・リィド』の現在だった。

 

「勇者部って、どんなところだろうね?」

「……さぁ」

 

 などというが、少しくらいは知っている。高レベルの女子グループで、レベリングや部活動の助っ人や、ボランティア活動などさまざまな奉仕活動を進んでしている変わり者たちだ。

 

 生徒会よりは権力への執着が薄そうで、占いよりは信じられそう。そういう程度の信頼が、良く知らない私のところにも届いている面々らしい。

 

 さほど、ひどいことにはならないだろう。

 

 などと考えながら部活棟を進んでいくと、話し声が聞こえてくる。

 

「東郷のぼた餅、なんか久しぶりに食べた気がするわ」

「お仕事で忙しいもんね、東郷さん」

「というか、暇なところ見たことないかも。ちゃんとやすめてるかな?」

「うーん……リフレッシュはできてるんじゃない?」

「あ……」

 

 どこかほんわかした、あたたかい言葉がドアの向こうから聞こえてくる。最後の方少し雰囲気は違った気がするが、扉越しではさほどわかる者ではない。

 

 強化人間としての嗅覚に、餡子のものであろう甘い香りと、花の香りが混ざった優しい空気が感じられる。

 良い雰囲気にするべく行わているのは理解するが、正直あんまり好き好んで入りたい場所ではない。自分が汚く思えて嫌になるからだ。

 

「ほら行こ、シャナイア」

「わかってる」

 

 とはいえ、そうも言ってはいられない。

 セナに背中を(物理的に)押されてここまでやってきた私には逃げるという選択肢はないのだ。

 

 意を決してノックをする。

 

「はーい」とトトんとリズムのいい足音で歩いてくる人がいる。

 

 この『足音にリズムの印象を持たせる技法』は、私の世界で『アレ』が使っていた殺し技の一つだった。感じる気配が熟練のそれであるから、無意識的に技に繋がる基本動作になっているのだろうか? さすが最高レベル90オーバーの怪物集団だ、と少し警戒をする。単にリズムよく歩いているだけの可能性もあるけれども。

 

「いらっしゃい、セナさんとシャナイアさんよね? 待ってたわ」

 

「人のためになることを勇んで実施する部活、『勇者部』へようこそ! 歓迎するわ」

 

 金の長い髪を持つ彼女に促されるままに部室へと入っていく。

 

 部室自体はさほど大きくなく、普通の文化部部室と同程度の大きさだ。

 

 ホワイトボードには部員連中の予定がざっくり入っており、旧校舎でのレベリングサポートから校内ボランティア活動、部活動の助っ人など多岐に及んでいる。

 

 外部での活動を行っている者も多く、わっしー、そのっち、ミノさん、にぼっしーなる部員は『お仕事』としてスケジュールが多く埋まっている。他の欄には、学園内の細かい仕事などもう少し書かれているので、外部の仕事なのだろう。

 

 強い連中特有の匂いがして、やはりここに居たくはないとは思う。けれど、背中を(物理的に)押しているセナから逃げるのはしたくない。

 

 ──泣かれると、少し困る

 

「改めて、私は『犬吠埼風』勇者部の部長よ、でこっちが」

「えと、『犬吠埼樹』です。お姉ちゃんの妹やってます」

「私は『高嶋友奈』。改めてよろしくね、二人とも」

 

「えっと、『セナ』です! よろしくお願いします!」

「……『シャナイア・リィド』……です」

 

「チャットで軽く聞いてはいたんだけど、改めて二人の口から相談事について聞いていい?」

「あ、はい! えと、相談っていうのは友達のことなんです」

 

「えっと、その、この前の模擬戦の時に……喧嘩、みたいなのしちゃったんです。けど、それはシャナイアを立ち直らせるための演技みたいなことだって考えたら分かっちゃったりもして」

「んー、いまいち要領得ない話し方ね。ま、友達同士の秘密の話もあるだろうから仕方ないか」

 

「その友達が演技をしてるって、どうしてわかったんですか? 模擬戦って昨日だから、そんなに時間経ってませんけど」

 

 犬吠埼の妹が、ごく当たり前の疑問を語る。

 

 けれど、それはなんというか色々アレな経緯で明らかとなり受け止められてしまった事実だった。

 

「私たち、昨日打ち上げの調理やってまして……」

「当の本人がしっちゃかめっちゃか話してる声を聞いた感じ……です」

「あ、調理場ってテントで区切られてたから見えなかったんだ」

 

 打ち上げの会場はまさかのグラウンド脇。寮や外に帰る面々に声をかけ、そのまま参加させるためだ! とジエンは言ったが、どう考えても場所取れなかったことによる苦肉の策だった。

 

 ついでに言うなら調理器具やらの使用許可をとってなかったせいであのアホはホットケーキを焼き終わった段階で生徒会にしょっぴかれている。調理を担当していた私たちは注意で済んだが、主催の奴はどうにもならなかったらしい。

 

「なんか、話ずれちゃってない?」

「あ、ホントだ。ありがと友奈。それで、勇者部に依頼したいことってのが、その友達との仲直りの手助け、よね?」

「……若干違う」

 

「模擬戦の打ち上げで、奴と話してた女を探したい。あの女からも話を聞けば、今回のことも少し納得できる気がするから」

「ただ、こんな探偵さんみたいなこと、本当に『勇者部』に頼んでいいんですか?」

「任せなさいって。チャットでもいったけど、探偵業ならちょっと縁があるのよ私たち。じゃ、教えてくれる? その友達の名前」

 

「『琴葉ジエン』って言います」

 

 ──その名を聞いた瞬間、「げ」と犬吠埼姉の態度が変わった。

 

「お姉ちゃん、知ってるの?」

「あー、ちょっとね」

 

 その言葉と共に犬吠埼姉は「うーん」とか「いや、でも……」とかの言葉を漏らしてから、きっぱり断言するように言葉を出した。

 

「うん、ごめん保留で!」

「保留?」

「多分好き勝手話してもあの子は笑って許しちゃうだろうけど、話す内容が内容だからね。話通しておかないと筋が通んないわ」

 

「多分だけど、ジエンくんと話してた奴は私。『別世界の似た人を同一視するとか頭おかしいんじゃない?』みたいな話でしょ?」

「……言ってたね」

「言ってたな。おかしくなった砂狼とかに真正面から泥をぶん投げるようなコト」

 

「要は武士の情けってヤツね。ちょっと連絡するから……ってスマホの連絡先とか聞いてなかったわ」

「そういうのって、アドレス? とか教えればいいんでしたっけ?」

「今時知らないトコからの連絡とか全部迷惑メール行きじゃない? どうせ目立ってんだし本人に聞きに行くわ。多分食堂でしょ?」

 

 そう。パッパと言って「行ってくるわねー」と去っていく犬吠埼姉。

 

 なんといか、何かを隠してる感じだった。

 

「あの、ジエンくんってどんな子なんですか?」

「……一般のヤツらはアレを知らないのか」

「クラスの友達にもジエンくんの友達って子は多いんですけど、私は会ったことなくて」

「……そういえば言ってたな」

 

「犬吠埼姉とジエンのアホが、互いを避けあってたって。」

「……え?」

 

 その言葉をきいてから数秒黙って考えたのち、「そっか」と若干底冷えのするような声色の

 

「ちょっとお姉ちゃんとお話ししたいことができたので、行ってきます。食堂だよね?」

「あ、あぁ」

 

 そうして、部室に残ったのは高嶋と私たち。微妙な空気の悪さが、そこにはあった。

 

「えっと、東郷さんが多めに作ってくれたんだ。ぼた餅食べる?」

「その、いただきます」

 

 よくわからない中であるが、そこで食べた『ボタモチ』という食べ物はとても美味しかった。

 暖かい、味だった。

 


 

 まず、己は逃げ出している。

『勇者部』の者たちと会うのは、今のメンタルぐずぐず状態ではマジで避けたい。高嶋殿だけなら多分「馬鹿じゃないの?」みたいな感じで終わるけれど、下手に親身にでもなられたら心が保たない自信がある。

 が、時に有事ではないので『廊下は走るな』という制約を破ることはできない。このルールは高い運動エネルギー状態での接触を起こした際、すっ転び頭を打って負傷、あるいは死亡を起こす可能性があるために定められたものだ。

 

 全校生徒のおおよその実力は肌感覚で知っているが、速度や気配遮断などの面で己の反応を上回る可能性を否定できないので常時走って移動すると言うことはできない。

 

 地元では基本走って移動していたのでアレだが、今では歩いて移動するという文化にも慣れたものだ。

 

 そうしていると、ボソッと声が聞こえてくる

 

「チッ……制限速度か」

 

 よくいる風紀委員によるスピード違反チェックだった。彼らはスマホに組み込んだ速度計測器にて早歩きの民の速度を測り、違反した瞬間に牙を剥いてくる法の守護者だ。

 

 いつもお世話になっていることについて一礼し、プチパンケーキを押し付けた。

 

「あれ? ジエンくんどうしたの?」

「またなんかアホやってんだろ。無視しとけ銀狼」

「うむ! 雷市殿、銀狼殿、まずはこのパンケーキを食してくれ」

 

「うぇ」と露骨に嫌そうな顔をする二人にパンケーキを押し付ける。

 

「あれ、なにこの包み紙」

「スイーツ部の宣伝チラシか?」

「そうだ。己は十分だと思うのだが、味が足りぬと思う者も多くてな。故にいろいろ作って販売しているスイーツ部にトッピングを依頼した。無料ではないが、とても美味しいぞ!」

 

 なお、安めのお値段と引き換えに余った場合は己が買い取る手筈となっているのは話さない。なぜなら黒字が出た分は己がちょっと貰える契約でもあるからだ。

 

 なお、そういうのとは別にして普通に美味しい果実やクリームがあり、おすすめである。

 

 

「で、なにやってんだ?」

「ちょっと外回りだ。そちらは反省文帰りか?」

「言い方酷いねー。まぁその通りなんだけど」

 

「反省文なぞ型がきまっているのだから、ちょちょいとやるだけであろう?」

「型が決まってるからって原稿用紙3枚は面倒に決まってんだろ。お前みたいにアホみたいな速度で字をかけねぇんだよ人間は」

「あれはインクの飛び散る角度を計算して投げているだけで、書いてはいないぞ」

「どっちでも同じだアホ」

 

 なお、ペン先のインクをすっ飛ばして文字や絵を描く技能は漫研の先輩から教えてもらった技能のひとつである。漂流者であるとかいうその先輩は、元の世界で数日間だけプロの漫画家のアシスタントをした経験があるらしい。

 

 ただその先輩はプロの方が『一人で書いた方が楽で早くクオリティも高いものができる』と理解した結果爆速でクビにされたとか。

 なのだけれど、その際に技術はちゃっかり盗み取ったらしい。したたかで良いな。

 

 この技術は、いまだに1割くらいで紙やペンをズタズタにする己を大変助けてくれている。武器と似た感覚で使えるからである。

 

「ちなみにその包み紙に描いたのも己だ。スイーツ部にも好評だったぞ」

「へー、どうりで微妙にコピペっぽい絵なんだ」

「ぶっころすぞこのやろう」

 

 絵とか芸術めいたものにオリジナリティが出ないのはしょうがないであろうが! まだ素人同然なのだぞしかたあるまい! 新しいものを生み出すのって大変なのだぞ畜生め! 

 

 という自虐に似た恨み言をつらねるよりも、シンプルに殺意を向ける方が早い。この世の真理である。

 

 ……まぁ、元絵のある人力コピペ……トレス? なる感じのソレなので強く言い返せない、という事実あるけれどそれはそれ。

 

 怒りを抑えるためにプチパンケーキをひとつまみ。うむ、美味しい。

 

「あ、そういえばジエンくん。シャナイアちゃんとセナちゃんが勇者部行ったってさ」

「……ッ⁉︎」

 

 ゲホゲホと咽かけるのを気合いで抑え込み、平常心を維持する。

 

 悟られるな、気取られるな、落ち着けー

 

「何か手助けをしてもらいたいことでもあったのか?」

「打ち上げのとき、ジエンと話してた女の人を探してるんだって。本人に聞けばいいのにね」

 

 なぬ? と疑問を思いつつ、己が内心を吐き出したあの時の周辺状況を思い出そうとする。

 

 ……駄目だ、周辺に殺意がなかったことしか覚えていない! どっからどこまで聞かれていたのだ己のアレを⁉︎

 

「……まさか! 録音データがあるのか!」

「ジエンくん?」

「ほっとけ、どっかすっ飛んでく時のツラしてんぞそいつ」

 

 まず、前提としてシャナイア殿は己を憎んでいる。セナ殿らを楔にすることでこの世界からの離脱は防いだが、逆に言えばこの世界のルールの中で己を破滅させる手段であれば余裕でぶん回せる状態のままである。

 

 シャナイア殿の境遇を思えば、合法的な手段であれば普通に使い己に社会的ダメージを与えてくるであろう。

 

「己への最も有効な攻撃手段、それは社会的信用をズタズタにする風評被害の類! その証拠を集めんとしているのであれば、己がすべきことは、先んじて『勇者部』に赴き事情を説明すること……なの……だが」

 

「……あれ?」

「おいジエン。お前なんか髪の毛から変な汁出てんぞ?」

「髪の毛ってか、全身から?」

 

「……気のせいであるぞ! 己は元気だ!」

 

 やべ、あんまりにも心の準備ができていなかったから思わず自我が揺らぎかけた。

 

「……お前どんだけ勇者部行きなくないんだよ」

「だとしても、行かねばならぬ理由が勝る! 情報感謝するぞ銀狼殿! 己は行く、行くのだ!」

 

 そうやって、気合を入れ直して廊下を走り出そうとした瞬間悪寒が走り、スピードを落とし両足が同時に床を離れないようにする。

 

 ちらりと背後を見てみれば、先ほどパンケーキを渡した風紀委員の者が己にしっかりと目を向けていた。パンケーキをもきゅもきゅと食べながら。

 廊下を走ってしまえば指導が入り、先日の件もあわせての追加の説教コンボが発生してしまうところだった。危ない危ない。

 

 気持ちとは裏腹に軽い足取りのまま、『勇者部』へと進んでいくのだった。

 


 

 ドアをノックする音がする。

 

 セナと高嶋がトレーニング談義をはじめ意気投合している中で、微妙に乗り切れなかった私としては空気が変わるのはありがたい話ではある。

 

「はーい」と高嶋が軽い足取りで進んでいく。だが、先の犬吠埼姉と同様に奇襲を受けても反応できるように動きの中にかなりの余裕を持たせている。レベルに驕ったハリボテではなく、戦闘者としての強さが根付いているのだろう。

 

 少し前まではその強さに嫉妬を覚えたのだろうけど、今は「そんなものか」と落ち着いて見ていられる。

 

 目標を失ったことで、強さがどうでも良くなったからだろう。

 

「し、失礼する」

「あ、ジエンくんだ」

 

 ジエンはきょろきょろと辺りを見渡し、少しほっとしてから普段の顔に戻った。

 

 不安そう、とも少し違う。入ってきた時のバツの悪そうな妙な顔は見る影もなくなっていた。

 

「高嶋殿、犬吠埼姉妹はどちらに?」

「あれ? ジエンくん風先輩に呼ばれたとかじゃないんだ」

「否である。そちらのシャナイア殿らが『勇者部』に行ったと聞いてな。少し釘を刺すためにやってきた」

 

 奴の表情がまた変わる。

 入ってきた時の不安そうな顔が嘘のように、私たちに対して『冷酷無比の絶対者』を感じさせるような表情でいた。

 

 

 だが、言わせてもらうのなら

 

「お前、打ち上げの時泣き付かれた時点でそのイメージ消し飛んでるからな?」

「あんな事があった私たちにまで迷わず頼むあたり、ジエンくんそうとう無茶やってたよね。こう、情緒が死ぬ? っての感じたかも」

「……うぐ」

 

 ジエンが胸に手を当ててたじろいだ。

 

 私が模擬戦にてやらかしたことは。まぁ事実だ。その際にセナやロミンと合わせてコイツに対して不当な契約を結び、関係が冷え切ったのもまた事実。

 

 なのだが、この阿呆は超突貫で打ち上げを成立させるためにありとあらゆる人に助力を乞いまくっていた。関係性が冷え切った私たちにも泣きつくレベルでの凄まじいドタバタっぷりであり、セナがつい了承してしまうほどに情けない感じだった。

 

 事が調理であったためロミンは戦力外で「あったま来た!」とヤケになり近場にいた軽音部の面々と即興バンドを組んでぎゃんぎゃん音楽を鳴らすことになったが。それも含めて打ち上げの一幕になっていたように思う。

 

「いや、まぁその……その節は、誠に感謝する」

「まぁ良いよ。どうでも」

 

 結局のところ、コイツに対してのわだかまりを「まぁ、いいか」と脇に置ける程度に心の整理がついただけだ。

 

 過去を思い出すために積極的に顔を見たいとは思わないが、見ていて笑える情けない姿と私の心の傷になったあの姿が合わなくなっただけ。

 

 だから、どうでもいいのだ。

 

「というか、それなら風先輩に連絡しなきゃ。ジエンくん探しに行っちゃったんだ」

「む、そうだったのか」

 

 高嶋がスマホでちょちょいとやっている中で、改めてジエンを見る。

 

 なんというか、徐々に徐々に顔色が変わっていってる。体調の悪さから「顔が青くなる」と比喩表現でいうことがあるが、ちょっと物理的に青い顔になりつつあるのは意味がわからない。

 

「ジエンくん、大丈夫?」

「む、なにがだ?」

「お前、顔面とかの色が青くなってんぞ。コバルトブルーに」

 

 その言葉を聞くと、すっと顔色が色黒な肌色に戻っていく。

 太陽に焼かれた、にしてはやけに黒い肌に。

 

「なにもなかったが?」

「明らかにあったよね?」

「あったな」

「うん、あったよ」

「無かった! ということにしてはいただけないだろうか? この通りだ」

 

 そうしてジエンから差し出されるのは小さめのパンケーキ。特にトッピングとかの乗っていないプレーンのものだ

 

「いや昨日の残りものでしょそれ」

「あはは……流石にホットケーキはもういいかな」

「いまならなんと、養蜂同好会のデスマーチはちみつもつけてしまうが?」

「……デスマーチはちみつって何?」

「……友奈ちゃん、知らなくていいこともあると思うよ」

 

 

 そうしてなんだかんだジエンも来客用のパイプ椅子に座り、高嶋の入れたお茶を飲み始めていた。

 

「風先輩、もうすぐ戻るって」

「そうかー」

「樹ちゃんは一緒じゃないみたい」

「そうかー」

「けど、樹ちゃんももうすぐ戻ってくるってさ」

「そ……そうかー」

 

「あからさまに動揺してるね」

「あんだけ手が、ガタガタに震えてんのにお茶一滴もこぼしてないあたりバケモンだよなあいつ」

 

 ガタガタブルブル生まれたての子鹿でももうちょっと落ち着いているような惨状であるにも関わらず、ジエンはさも「平気だが?」と強がって見せている。

 

 というか、そこまで駄目な方向にキているのにどうしてここまで来やがったコイツは。

 

「えっと、樹ちゃんのこと苦手なの?」

「それは断じて違う。彼女の人柄は大変好ましいものだし、常日頃見せる穏やかながらも芯の強い優しさは得難いものだ。素晴らしい人だと思っている」

「まさかのベタ褒め」

 

 その瞬間、ガタンと強く扉が開けられる

 

「良く言ったわ後輩! 流石に見る目だけはあるわね!」

「風殿、ドアはそんなに強く開けるものではないぞ。学園のものとはいえ壊してよい理由にはならん」

「硬いこと言わない言わない。てかなんで勇者部に来てんのよ私無駄足しちゃったじゃない」

「シャナイア殿らが己に甚大なダメージを与える手を打つ可能性を見てしまってな。先んじて手を打たねば勇者部の手によって己が学園を追われるまで見えていた」

 

「あー」とセナと顔を合わせる。なんか裏があるとは思っていたが、変わらず私たちへの信用信頼はゼロであるらしい。

 こいつの疑り深さに呆れるのとは別に『信用ゼロの相手にあそこまでして打ち上げへの助力を頼むのか?』という至極真っ当な疑問の方が浮かんでくる。

 

「して、己に何用だ?」

「ほら、昨日キミが色々話してくれてたじゃない。それ、この子らに微妙に聞かれてたみたいなのよ」

「……まじで?」

 

 ジエンがバツの悪そうな顔でこちらを見る。

 

「なんていうか……その……ごめんね!」

「己の威厳やらにさして価値がないとはいえ、もうちょい格好を付けたかった……ッ!」

 

「人生相談な感じだけど、キミにデリケートな話になるじゃない? 一応一声かけとこう! な感じよ」

「……別に良くないか? 己の許可などなくとも。シャナイア殿らがきちんと納得できるかのほうが万倍大切だ」

 

 いつ犬吠埼妹が戻ってくるかわからない不安からか、口から失言、というか私を三文芝居で騙そうとしていたあれこれを取り繕うことを忘れているジエン(アホ)

 

 私はコレを仇として見ていたのか、と過去の自分に戦慄する。

 

 目が曇っていたのか、あるいは今目の前にいるコイツに騙されているのか。両方だろうか? となんとなく思うが、真相は定かではないしどうでもいいとも、思うけれど。

 

「じゃ、昨日のこと赤裸々に話しちゃうわ。女子の話だからもう帰っていいわよー」

「うむ……ではなくな。アレとかソレとか色々やべー情報あるのだ。妙な言質をとられ訴えられでもしたらたまらない。同席させてもらいたいのだが」

「えー、女子会に入り込むとかデリカシーなさすぎじゃないこの後輩」

「ならば少し待っていてくれ、今女装をしてくる」

 

 そう言いながらガントレットからカツラとメイド服を取り出して見せてくる。

 

「やめんか」とぴしゃっと断られたが、あんまりにもシームレスに出されたトンチキにセナが撃沈した。

 

 見れば犬吠埼姉も若干半笑いになっている。高嶋は呆れているようで、ずずずっとお茶を啜っていた。

 

「私はそのジエンくんって子にもいて欲しいかな。聞きたいこともあるし」

 

「あれ、樹? ……なんか怒ってる?」

「そう見える? お姉ちゃん」

 

 そうしていると、開きっぱなしだったドアの向こうに犬吠埼妹が現れる。コイツもコイツで無駄に出ていっただけだったが、どこかで犬吠埼姉が部室に戻ったことを知ったらしい。

 

 無駄足ご苦労様、と思いつつ、違和感があったので横を見れば、ジエンの髪の毛が勢い良く伸びまくり毛むくじゃらの謎存在へと変わり果てていた。

 

「は?」

「どうした……ホントどうしたの⁉︎数秒目を話しただけよ?」

「なんでもないぞー」

「なんでもないは無理があるよね⁉︎」

 

 

 なお、数秒で元に戻った。髪の毛は切れて元通りになり、切った毛はガントレットに収納された。コイツ本当にどうなってる? と疑問に思う。いや、常々人間では無理な動きをしていたからどんな怪物になろうと納得はできるのだけど。

 

「それでお姉ちゃん、聞きたいことがあります」

「あー……樹? いま来客中だから、後じゃだめ?」

「私たちは平気です! その、大事なことだと思うので」

 

 セナが勝手にそういうが、気持ちは同じだ。というか、横で変になっているコレのせいで相談とかそういうテンションではなくなったというのが最も大きいが

 

「お姉ちゃん、ヒフミちゃんとかヒナちゃんとかからジエンくんのこと聞いたことあるよね」

「まぁ……ね。ALyCEに飯テロ送ってきたりもしてるし」

「で、会って見たいなーってなって話になってお姉ちゃん頷いてたよね?」

「あー……そんなこと、あったかしらねー?」

 

「なんで避けてたの?」

「うっ……」

「別にいいよ。お姉ちゃんが苦手だって思ってるならそれで。けど、その理由もなにも話さないで私とジエンくんを合わせないようにするのは違くない?」

「……はい、違います」

 

「……ジエンくんも。私と会いたくないのは良いよ。けど、その理由もなにも伝えないで一方的に私の良いとこだけ色んな人に伝えていくのは違うんじゃない? 嫌ってないなら会って話したいと思うよ?」

「……申し訳ない」

 

「二人とも、理由を話して」

 

 

 激情から暴れられるのではなく、こう詰められていくと結構辛いものがあるのは良くわかる。

 

 そうして口ごもる犬吠埼姉が口を開く寸前に、ジエンが口を開き釈明をはじめた。

 

「まず、謝罪をさせてもらう。犬吠埼樹殿、己が貴女と会うことを避けていたのはひとえに己の弱さからだ。貴女が己の恩人に良く似ていたため、合わせる顔がないとおもった次第だ」

 

「別世界の他人の話をされても迷惑だと思い、故無き接触は避けていた」

「じゃあ、私の……その、良いところを色んな人に言いふらしてたのはなんで?」

「誓って言うが、己の地元の別人と重ね合わせて虚言を弄したつもりはない。貴女が善く生き、善く誰かの助けとなった事実を言っていただけだ。己が貴女の良き点を多くの人に言っていたのは、話の流れで出たそれが事実だったからだ」

 

 うわ、今のを真顔で言うか。と外野から見ていて思う。真摯に、真心で正面から気持ちを伝えることで犬吠埼妹を押し切ろうとしている。

 

「けど、ジエンくんのどこが不甲斐ないの? ちゃんとやってるように見えるけど」

 

 そこに、純粋な疑問の感情から高嶋が言葉を投げ込む。

 

 瞬間、ジエンの取り繕っていた真面目な表情が崩れ、顔面のパーツが福笑いのようにぐちゃぐちゃ動きまわりかけていた。

 

「誤魔化そうとしてたね」

「誤魔化そうとしてたな」

「後輩、あんたって子は……」

 

「説明して」

 

 その言葉に、ジエン告げる

 

「……元の世界にて、恩人だった貴女を己は悪魔の贄とした。そうして生き残った命であるのに、その多くの時間を大義のために邪悪を行う悪鬼外道として過ごしていた。それ以上詳しくは話したくない」

 

 そう、深刻そうな言葉を紡いでジエンは内心を吐露する。事実として、コイツは外道だし、嘘ではないのだろう。

 

「それじゃないよね?」

「うぐっ……」

 

 だが、犬吠埼妹は真正面からその誤魔化しを指摘した。側から見ていた私でもわかることだ。対面している犬吠埼妹はもっとわかりやすく感じるのだろう。きっと

 

「わかった。告げよう! もうヤケだ!」

 

 そうして、ジエンが今までに見たことがない位の情けない声色で、大きく声を張り上げながら言い出したら。

 

「それは! 己が! 恩人一人の心を満たしてやれなかった! クソ童貞であると! 認めたくなかったからだぁあああああ!」

 

 謎に出てきた、童貞の話を。なんで? 

 


 時は、少し遡る


 

 多くの者に頭を下げ、ありとあらゆるネットワークを駆使してでっちあげたこの「聖華学園有志一同VS現役DBレクリエーションお疲れ様会」にて、クズリュウ派や今回のレクでやらかした側の生徒、そしてそれなりの数の一般生徒とほんのちょびっとだけの現役デビバスを参加させることに成功した。

 

 内容は学園産の小麦、フルーツ、生クリームなどを使ったホットケーキパーティである。とにかく急いで数を揃えるために麻雀同好会の持っていた超大型たこ焼きプレートを用いたりとあれこれしたが、結果皆が笑って参加できているので企画者としては良い気分である。

 

 惜しむは、今回のグラウンドは超常スポーツ同好会から使用権を力尽く(ということにした根回しと賄賂)にて奪い取ったものなので、グラウンド利用規約の関係で己がしょっぴかれれる未来が確定していることだろうか。

 

 運動のためにグラウンドを借りたのならば、食事などを行ってはならないのだ。

 

 とはいえ己も無策ではない。第1生徒会と代12生徒会の両方にきちんと声をかけ、秩序側と混沌側できちんと内乱を起こしたので時間稼ぎはできている。

 

 己が逃げるつもりはないことはきちんと伝えているのもあって、宴の間くらいは持ってくれるはずだ。

 

 ──協力してくれた皆がどうなるかはヒナ会長の判断次第になってしまうがそれはそれ。これを必要なことだと思ってくれれば己の首ひとつできちんと終わらせてくれるだろうし、そうでないなら漂流者の分断の兆しを先んじて示すことで、皆に『次にどうするか』を考えるきっかけになってくれる。

 

 まぁヒナ会長なので己の首ひとつでなんとかしてくれるだろうという楽観はあるのだけどね。あの人本当に優しい人であるし。

 

 もう、大体の流れは整えられた。

 後始末の類は第7生徒会の岸波殿が笑いながら「引き受けた」と言ってくれたし、集めたスタッフ連中にも岸波殿らの指示に従うように良い含めている。多分問題はないだろう。

 

 ──夜叉神殿は不貞腐れている表情半分と、なにか殻を破ったような清々しい気分の半分を混ぜこぜにしながら、仲間たちと共に美味しそうにパンケーキを食している。

 スレッタ殿の頬にいい感じにクリームがついたことでタヌキを思わせる風体になっており、微笑ましい一幕となっていた。

 

 シャナイア殿は、なぜか知らぬがスタッフ側に来てくれており、地獄のようにホットケーキを焼き続けたりたまに生地でクレープみたいなものを作りつまみ食いしていたりする。セナ殿はシャナイア殿の横で笑いながら、「そういうのダメだよ」など言いつつ真面目に多くのホットケーキを生み出していた。

 

 ステージ(としてでっちあげた瓶の箱とベニヤ板を使って作ったお立ち台)ではロミン殿を含む軽音部、吹奏楽部、ブラスバンド部などの演奏家たちとさまざまな曲を即興でやり、宴を華やかなものにしていた。

 

 他にも男子連中が「甘いもんだけじゃ足りねぇぜ!」として家庭科室に赴き山盛りの肉を持っていったのを確認しているので、そのうち肉盛りパンケーキが生み出されるだろう。それもまた美味しそうだ。

 

 食中毒などは怖いけれど、ここの連中基本覚醒者だから死なぬし、死んでも『リカーム』がある。ので大きな問題にはなるまい。

 

 これだけやれば、まぁなんとかなるだろう。うん。

 

「しっかし、無茶苦茶やってるわねキミ、楽しい子ってのは聞いてたけどここまでとは思わなかったわ」

 

 そうしていると、金色の長い髪をもつ彼女が己に近づいてきた。

 

 存在は認識していたが、直接会って話すのは初めてだ。

 

「何か急用でもあるのか? 犬吠埼殿はあまり己と接点を持ちたくないと思っていたのだが」

「そりゃお互い様でしょうが。キミは私……ってか樹を避けてたし、私もキミが樹と会わないように避けてたわけだし」

「であれば尚のこと分からぬな。己と関わっても碌な事にはならんと思っていたのだろう」

「んー……最近ちょっと気持ちの整理がついたのよ。そんな感じね」

 

 気持ちの整理がついた、と彼女は言う。よくよく見れば、以前見た時と空気がかなり違っているように思う。

 

 表面こそ朗らかに笑っている中でいつも内側に強く激しい怒りを宿していた彼女だが、その向こうになにか、温かい感じが見えるような気がしている。

 

 所作の女性らしさが強くなったことや、ふとした動きがしっかり根付き揺らぎが薄れたこと、そういった事が主な判断材料だ。他にも色々あるのだが、そう言うのをまとめて感性で感じたことを己のぼきゃぶらりー? にて言語化するとこのようなことになる。

 

「ま、1番の理由は良いオトコに捕まえられて落ち着いたからだけどネ」

「なるほど、それはめでたい。結婚式だとかの作法や己が参加できるのかはあまり分からぬのだが、『ゴコーデン』だとかいう祝いの贈り物があると聞く。送らせてくれ」

「御香典じゃお葬式じゃない。普通にご祝儀にしてくれる? ……まぁ、まだ結婚とかの話にはなってないんだけどさ」

 

 素で間違えた己であった。こういうお堅い名前というのは覚え辛いのだ。

 

「して、要件は?」

「単にキミの顔見よっかな、って気分になっただけよ。『勇者部』部長として、今回手伝ったこのバカスケジュールの打ち上げの企画者にね」

 

 どうにも、彼女は己のこの蛮行を手伝ってくれた一人であるらしい。己が声をかけた面々より運営側に集まった人数が多いのは不思議だったが、彼女らのような方々が義心から手伝ってくれていたようだった。

 

「手伝い連れてきたよー」とかサッと言われて、考えるだけの余裕もなかったので彼らが何故に手を貸してくれたのか、などを考える余裕はなかった。てっきりパンケーキが好きとか、祭りが好きだからとかだと思っていた。

 

 ……いや、犬吠埼殿普通に祭りとか好きそうであるな。それも一つの理由である、と思っておこう

 

「なるほど……深く感謝を。貴女がたの献身がなければ、こうも容易くはなかっただろう。本当にありがとう」

「クソ真面目に正面からこれを言えるのホント凄いわねこの子」

 

 などと言いながら、犬吠埼殿は手近なところにあるジュースを己と自分の紙コップに注いで「かんぱーい」とコップを近づけてきた。それにコツンと紙コップを当てて、「乾杯」と告げる。

 

 とはいえ、あまり良い気分というわけではなくなった。この不快感は、『負い目』というやつだろう。

 

「……どの面下げて、と思うか?」

 

 なんとなく、そんな言葉口から出ていく。

 

「ちょっと前まで、そう思ってたかも」

 

「ちょっとだけね」と言ってから、犬吠埼殿は付け加えてくる。

 

「理由聞いていい? 私たちとあんまり関わらないようにしてたことの」

「──己が地元にてパイセン……樹殿に世話になったからだ。パイセンに『人間』を教えてもらって、そのおかげで今こうしてギリギリ『人間』をやれている」

 

「だが……あまり、誇れるようなことばかりをしていたというわけではなくてな。『秩序』に傾倒しかねない集落に落ちたからと、悪魔連中の餌になる前にその内の者たちを鏖殺したことさえある」

「……けどそんなの、好き好んでやったわけじゃないんでしょ?」

「好き好んでいようがそうでなかろうが、殺しは殺しだ。それに……」

 

「己は己自身の価値観で、納得して鏖殺に臨んでいた。誰かに騙されたわけでもないし、誰かに強いられたわけでもない。己は己自身が『そうするべきだ』と判断して、容易く外道を行ったのだよ。

 

「そんな命が、パイセンの命が繋いだ価値あるものだ、とは誇れんよ」

「拗らせてるわねぇ……」

 

 などと、口に出してみて少し思う。このことは事実ではあるけれど、これだけではないのではないか? と。

 

 それを思うと心が痛く苦しくなるので、きっとこれも真実なのだろう。

 

「もう一つ、理由があった」

「……どんな?」

「樹殿が常から犬吠埼殿らに見せるあの笑顔。己はパイセンのあのような顔を一度しか見たことはない。今際の際に見せた一度きりだ」

 

 

「あの時は、あれが特別な笑顔なのだと思っていた。しかし、今際の際のあの笑顔がパイセンの『普通』であるならば、己に見せていた仮面の笑顔の裏側に秘めていたモノが理解できてしまうのだ。昔よりすこしだけ、『人間』を知っている今の己には」

「それって……」

 

「殺意だよ」

 

 言葉を語りながら考えずに出た言葉だ。

 見ないように、気付かないようにして大雑把に包んで心の棚に収めてしまっていた、過去の真実だった。

 

「昔の己は、それを世界に対しての義憤の心や、勇者としての心のあり方に起因するものだと信じていたけれど」

 

「一目でわかってしまうのだ。愛と憎しみは似ているが、やはり違うものからな」

 

 少し遠くに、パンケーキ玉を皆に配るのをひと段落終えて友人達と談笑しているパイセンの姿が見える。

 

 そのなかでパイセンは時折隅のほうに目を向けることがある。その向こうには漫画殿がおり、漫画殿を見るときの笑顔はとても穏やかで、温かいものだった。

 

 今際の際のパイセンが見せた透き通るような笑顔とは少し違うが、けれど同じような深い愛情の見える笑顔だった。

 

「殺意なんかを向けられる、心当たりとかは?」

「多いよ。己は自分が生きるためならなんでもしていたから」

 

「そうして作った骸の中に、パイセンがずっと探していたという姉君、犬吠埼殿が居なかったと断じることは、己にはできない」

 

 なんとなく『当たり』だと思うのは本当に子供だった時のこと。

 

 己の拾われたシェルターが1柱の悪魔を讃えるカルト集落に落ちかけたことがあった。

 

 そういうとき、悪魔は服従の証として『贄』を求める。住民の手で差し出させることによって、生き残りの連中を自分の足で引き返せないところまで深く踏み込ませるためだった。

 

 贄として選ばれたのは肉親もいない己で、それに反対するものは誰もいなかった。ごくごく自然なことである。

 

 けれど、己は生きたかった。

 故に可能な限りの手段を尽くし戦った。

 

 外から見ればただの雑魚でしかなく、小山の大将を気取るしかなかった相手だ。助けが来ると信じ、己が戦うことを選ばなければ未来は少し変わったかもしれない。

 

 結果は、シェルター住人の9割以上を己が喰らって糧にするという惨状だった。

 

 その犠牲者の中に、犬吠埼風殿が居なかったことを証明することはできない。死人のことを覚える必要だとかを学ぶ前だったし、他人についてはなんとなく「そこにいるもの」くらいにしか感じていなかった頃だったから。

 

 

 

「ただ、まぁ悪いことばかりではないのだよ」

 

「己は己の世界において多く破滅を見てきたし、多くの破滅を作ってきた。だから、今回のレクから破滅に繋がる道を少しだけ見ることができた。だから、それが少しはマシになるように動き出すことができたからな」

 

「パイセンの心がわからず、断片ずつでも人を学ぼうとしなければ己はのうのうと生きていただろう。その先で分断が加速して、今回のようなじゃれ合いではなく本気で憎しみ合い殺し合う未来になったとしても、「自分には関係ない」と放っておいたかもしれん」

 

「流石にそれを、是とはできん」

 

 実際に、己の行動がなにか意味があるのかを知るためには己が行動を起こさなかった場合と比較するしかない。己が動かなくてもヒナ会長や岸波さん家のはくのん殿、大鳳殿や天童殿などが簡単になんとかしてしまうのかもしれない。そうするだけの実力も、権力も、志もあるのだから、むしろその未来の方が普通だろう。

 

 けれど、己は動きたいのだ。そうして動き続けた先でなければ、「笑って死ねる己の未来」はないのだから。

 

 

「とはいえ、実のところは己が祭りの後に宴がないとしっくりこない民であるというのが大きいのだけどな」

「ちょっとしんみりさせといてからのそれかい」

 

 犬吠埼どのがぺしっとツッコミを入れてくる。

 躱わせたが、甘んじて受け止める。ぺちんと良い音がした。

 

「じゃ、樹と会ったりする気はない感じなんだ」

「ない感じであるよ。己のパイセンは己が悪魔の贄として殺してしまったあのパイセンだけだ。魂が同じだからと、赤の他人を同一視して、実像をとらえないままに友誼を結んで何がある?」

 

「その先に待つのは、2人の心への侮辱でしかない。それも、己は是とはしたくないよ」

 

 一応、「他人に強制するつもりはないがな」と付け加えておく。これは結構な数の現実逃避している漂流者たちの逆鱗であるからだ。

 

 大切な者の死を受け入れきれずに、心の傷を似たような誰かに当てはめることで麻痺させている者たちは結構な数が存在している。

 

 だが、同じ人間でも記憶や経験が異なれば、同じ盤面で返ってくる答えは変わる。その痛みに気付くことなく無意味に「かつて大事な人の魂だから」と繋がり続ければ、傷だらけになって苦しむのは自分自身だ。

 

 少なくとも、己は一目みただけでその違いに耐えられそうにないと思ってしまっているのだから。

 

「ただ、犬吠埼殿に避けられることがないのなら、こちらから無駄に避け続ける理由もない。困ったことがあれば今度からは己にも頼ってくれ。漫画殿ほど頼りになるわけではないが、己とてそれなりにやれるぞ」

「そりゃ比べる相手が悪いっての」

 

 犬吠埼殿は、ふわっと笑みを見せた。

 

 パイセンに似た、素敵な笑顔だった。

 

「てか、私が避けてたからそっちも避けてた感じなの? 私、なんとなくキミ苦手だなーって思ってたらキミがこっちを避けてたから、そういうものだと思ってこっちも気持ち避けてた程度なんだけど」

「む? 己が気付いた時にはそちらから避けられていたぞ?」

 

 互いに頭を悩ませるもの、「まぁいいか」とホットケーキを食べ始める。おそらく、お互いどっかで気まずかった感じなのだろう。

 

 前世とか、別世界とかで縁があるとそういう微妙な心の動きがあるらしいというのは、多くの漂流者とそれに関わる人々を見て知っている。きっと『そういうの』だ。

 

「……ちなみに、樹に気があったりとかしてる?」

「いや……姉的な人とは思っていたが、それ以上は特に」

「じゃあ、大丈夫か。今ちょっと樹は色ボケしててね……私もだけど。まぁそれはいいんだけど、周りでよくよく「信じてたのにー!」とか叫んでたり、所謂『脳破壊』なんかになってる男子とかが地味に多くてね」

 

「樹はきゃわいくて人気者になるのは当たり前なんだけど、私含めてもう『専用』になっちゃったから。友達になった後輩をそういう邪魔なのに纏めるのは微妙だなー、なんて」

「はっはっはっ、己は知っているぞ。一夫多妻というものだろう? 少ない男を効率的に使って人口を増やすための策と聞く。特に否定するつもりもないし、そこに愛があるのならむしろ喜ばしい事ではないか!」

 

 はっはっはーと笑ってから、ふと気付く

 

「『専用』?」

「あー、ほら。男女の仲的なあれそれで」

「あー、そういうのか。パイセンの部屋の掃除行ったとき、時たまに権力側の者とやってたなー。感じていた声に演技感バリバリで爆笑してしまい怒られた記憶がある」

「そういうブラックなのをしれっと放り込むあたりやべー子ねキミ」

 

「そうか。つまり、パイセンと違い樹殿がああも笑えているのは、性的に満足しているから、というのもあるの……か……?」

「いやー、まぁ。本当にいい男捕まえたからね、私たち……って、どうしたの?」

 

 気付いて、しまったかもしれない。

 

「己、パイセンを本心からの笑顔にしようと色々やっていたのだよ。生活能力皆無のパイセンの世話を焼いたり、食材を壊滅させることに長けていたパイセンの代わりに料理なんぞをやったりとか、それなりにな」

「おおぅ、異世界のこととはいえ我が妹の未来が心配になる奴ね。ちょっぴり想像できるし」

「だが、パイセンは仮面の笑顔を崩さなかったし、そう言う人なのだと思っていた。だが、つまりそれは足りなかったからなのではないか?」

 

「──性的な満足度が」

「なんか変な方向になってるわよ馬鹿後輩」

 

 思い出されるのはシャワールームにてたまに話題になるナニの大きさやらのシモの話。

 

 己のソレは……まぁ小さい。勃起したことはないので最大サイズというのも不明であるが、部位の海綿体の量からしてもさして大きくならないのは計算できている。

 

 ついでに言えば、性的なイタズラをしろと強要された場合適当に悪魔を使ってやっていたから経験もない。

 

 さらにいえば、精通も来ていないので子種も出せない。

 

「己が雄として役に立たなかったから、パイセンに笑顔はなかったのか?」

 

 あ、やべ。これが正解な気がする。

 

「え、いや、待ちなさいな後輩。当時いくつよ? 今でもまだまだガキンチョなのにさらに若いアンタがそういうのできるわけないでしょうが」

「不可能では……なかった筈だ! 現に己のいたシェルターで最も女性への色事に長けていたのは女性であった! 竿のあるなしが満足の理由でないならば、幼少の己でも……不可能ではなかったことになる」

 

「いやでも、体位変えるときとか筋肉ないとスムーズにいかなくて若干萎えるわよ? 同じ体位だけだと飽きちゃうし。まぁ、私自身は飽きたこととかないんだけど」とかの真面目な意見にみせかけた惚気が聞こえているようなる気がするが、無視する。ちょっと今は対応できる気がしない。

 

そうか……己は間違いを選んだ訳ではなく……正解の選択肢を考慮に入れることすらできていなかったのか……そうか……

 

 あぁ、不味い。ぐらついてきた。

 

「すまぬ、その……生徒会に出頭してくるのでここは失礼する」

「……いや、心折れて逃げるにしても理由がちょっと強すぎない?」

 

 

 とぼとぼと、落ち込んだ心を示すように重たい足取りのままに足を進め、ヒナ会長の元に赴むこうとする己を、ガシッと背後から掴まれる。

 

「せっかくなんだから、ちゃんと愚痴は吐き出していきなさい。それだけで、結構心は変わるから」

「犬吠埼殿……」

「風でいいわよ。後輩」

「すまぬが、もうすこし吐き出させてもらう。愚痴、と言うやつを」

 

そんなこんなで、己はパンケーキなりをやけ食いしながら風殿に愚痴を吐き出し続けたのであった。生徒会の面々に首根っこを掴まれて生徒指導室に連れて行かれるその瞬間まで。

 

 


 

「……という……感じだ」

「いやそのクソ重たい話と死ぬほど馬鹿みたいな話を同時に聞かせてどうしたいんだよお前は」

「厨房からだとそこまで詳しく聞こえてなかったんだけど……その、ごめんね?」

 

 勇者部の部室にて正座をしながら語るジエンは……なんというか、たまに溶けていた。

 

「えっと……うん、もう正座はいいかな?」

 

 途中から何故ジエンと犬吠埼姉を正座させていたのか忘れた気配のある、犬吠埼妹はそんなことを言っている。

 

 そもそもの話は、何故互いに避けあっていたのか、それに自分を巻き込むことに正当性はあるのか? みたいなことを問いただすために怒っていた筈の彼女は、話はじめの頃のクソ重い話を真摯に受け止めようとし過ぎた結果として、その後の無限に馬鹿らしい話で頭を混乱させていた。

 

 側から聞いている私とセナですらだいぶ混乱しているのに、当事者として自分が(異世界のだが)絡んでる話として聞いていればそうもなるだろう。

 

「……で、大分話し込んじゃった訳だけど、シャナイアさん、セナさん、依頼についてどうする?」

 

「……また今度で」

 

 

 何だろうか。私は、この『勇者部』にてジエンが話していた相手を見つけ、そいつと話すことで自分の中の何かを変える劇的なきっかけを掴もうとしていた、ような気がする。

 

 だが……今は、変わらなくてもなんとかなりそうな気がしている。

 

 

 ジエンの口で語る中ではさも軽いもののように扱っているが、コイツのいた地獄は私のそれよりも幾分か深いものであるように思う。どれほどの闇を見ていたのかも、どれほど手を汚したのかは想像だってしたくない

 

 それなのに、こんなにコイツは『生きている』

 

 だったら、胸の中にこのクソみたいな性根がある私でも、なんとか生きていられるだろう。

 

 根拠もなく、そう思えている。

 

 

 そんな私を見て、セナは目をキラキラさせて『瞳』の写真を撮る動作を構え出す

 

「シャナイア、今のもう一回!」

「……え、何さ?」

 

 

「いい顔で、笑えてたよ!」

 

 

「なるほど、それはめでたい! 祝わなければ!」

「よくわかんないけど、めでたい訳ね! ならうどんよ! 祝い事ならうどんを食べるのよ!」

「うどんか!」

「うどんよ!」

「……なんか、凄い仲良くなってる」

「樹ちゃん、微妙に複雑そうにしてる……」

 

 ガヤガヤと喧しく騒ぎ出す周囲はやはり鬱陶しい。だが……前より少し、暖かく感じなくもない。

 


 

 学園革命編、本編終了です! 

 

「ジエンくん、過去の世界で殺し合ってたキリギリス民と戦う」

 と

「過去ジエンくんのやらかしをちゃんと描写する」

 

 くらいの目標でやっていたのですが、風車とかゲルマン忍者とかシャナイアちゃんとか筆が暴走した結果、当初の着地点と同じなのはシャナイアちゃんが生きてることくらいな気がします。

 

 ジエンくんの脳破壊は、「いや、でも言うほど樹ちゃんに恋してたとかではないんだよな……」とか落ち込む方向に小賢しく考えていたのですが、書いてたらなんか弾けました。

 

『性的満足度が足りなかったからバッドエンドルートだったんですね!』というオチを

 

 なお、そっち方面のスキルを選んで樹ちゃんを笑顔(意味深)に出来ていた場合生き残るためのスキルが足りなくなるので普通に死にます。

 

 

 ・前話でボコボコにされて『あんな屑野郎の面なんざ二度と見てたまるかクソが』とか思っていたのに真摯な言葉に流されてそいつの手伝いをしてしまうし、テントの壁越しに「なんか過去についての深刻な話をしてる……」と中途半端に聞いてしまった結果としてゴミみたいな情緒のジェットコースターに巻き込まれたシャナイア・リィドさん

 

『自分よりさらに境遇がカスな人間がああも笑って生きているなら、自分もなんとかなりそうだ』という一般漂流者が内心感じていることに少し遅れて辿り着いた少女。

 

 やらかした前よりも他の生徒や教師たちからの目は当然悪くなっているが、それでも生きていけると思えている

 

 ・風ディンになる前は「なんか嫌な予感がする」というふわっとして印象でジエンくんを避けていた(無意識)なのだが、風ディンになったことで「あ、だから避けてたんだ」と納得したことで、気まぐれにジエンくんと会話してみた結果、クソみたいな情緒のジェットコースターを眼前で目撃した犬吠埼風さん

 

 後輩に友人が増えた。

 のだが、その友人から吐き出された愚痴の中に「死人を受け入れられていないのにさも自分は受け入れましたー、とか見栄張ってるのに似た姿の他人に死人を重ね合わせて自慰に浸ってる連中頭おかしいのであるよ」とかの聞かれたら普通に逆上されてぶっ殺されそうなワードが出ていたのでそこそこ気を遣っていたりもする。

 

風ディンの経験から『消音』の結界を咄嗟に張ったりしたくらいには、気を遣っていた。

 

 ・雄としての性能が3次主人公最弱(暫定)なジエンくん

 

 がんばれ

 


 

 以下、(勝手に)宣伝です。

 

【三次創作】幻影異聞録#FE feat.ドリフター

 

幻影異聞録#FEをメインにした、オタクくんサマナーの三次創作のAA作品です。YomuAAというやる夫作品投稿サイトにて投稿されました!

 

作品への愛が深く、キャラも魅力的な作品なのでおすすめです!

 

 

個人的に、やる夫スレ形式なら『セッション*3』が発生した時にお金やアイテムが拾える仕様を無理なく表現できるのが「やられた!」と思いました。流石ダァ……

*1
ギリシャ神話 養蜂やチーズの製法、オリーブの栽培や圧搾を伝えた神。 オルフェウスの嫁さんであるエウリュディケーを森の中で追いかけまわし、不注意から毒蛇に噛まれて死なせてしまう原因を作った神でもある

*2
真2 牛を元にした?と思われる食用のデモノイド

*3
幻影異聞録#FE基本システム 弱点、特攻に攻撃を与えた時に発動、攻撃属性に対応した『追撃』を発生させる。その追撃にも追撃が発生するので、ジャカジャカダメージが続いてとても楽しい

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