姫の護衛は地底人《ケガレビト》 真・女神転生オタクくんサマナー外伝 作:気力♪
「学ぶことが多いな! 心が躍るぞ!」
己は、先日戦った相手の使った『合体魔法』とはどんなモノなのかを詳しく見る為に『シロエwiki』というものを閲覧している。このwikiとはスキルの仕様や詳細なダメージ倍率、その他さまざまなデータが載せられているデータベースだ。
やはり大勢によって作られ残される情報は力なのだろう。
などと考えている己は今、『さぼり』の真っ只中にあったりする。
『聖華学園』という学舎に通い技術を学ぶ、という新たな立場となるための準備時間が己には与えられている。中学生という権利ランクでの学習となるため歴史や算学、英語といった知識の予習をするべきなのだとか。ようはある程度難しいランクの学習ということだ。
故に、このように関係のない情報を収集することは怠慢であるとのそしりは免れないだろう。『さぼり』とは借金のようなものらしいのだから。
「ふむ、合体魔法を使うにあたって鍵になるのは『地変系』『水撃系』『疾風系』の系統に加えて『癒しの調べ』と『慈愛の祈り』のスキルか? 『クラシックメロディー*1』や『魅惑のメロディー*2』があれば戦闘回避に役立つと思うが、相性が『神経』と『精神』なのだな」
情報を口に出して反芻しつつぷらぷらと休ませていた右手を握る。力加減はもう少し小さい方がよいだろうか? という感覚を頭に描き、新しい鉛筆を柔らかく握り、紙に文字を書く。
リオには意外に思われたが、鉛筆のような筆記用具で紙を汚してテキストを記録する手法は己の腕に馴染みがない。ナイフなどの尖ったモノで矢印を残すくらいはしたが、テキストの入力はもっぱらスマホを使っていた。
手にある『鉛筆』のようなもので無事なものは己の世界には少なかった。作り上げるための工場ははるか昔に吹き飛んだ為である。記録するための紙は作れなくなり、戦闘にも役にたつスマホの生産を優先した方がシステム的に楽だったという事だったと記憶している。
──―またしても、鉛筆の耐久性を誤認する。
力んだ事で握った指が黒鉛にて汚れ、鉛筆はその長さを半分ほどにした。
「……むぅ、どうしたものか」
これまでに破壊した鉛筆の数は10本ほど。無事な鉛筆はもう2本しか残っていない。 ハンターメモの情報を記憶するのは得意であったから『勉強』も問題ないと踏んでいた。その甘さがこれである。
「いっそのこと指に黒鉛を付けて文字を記すか? 正直そちらのやり方の方が綺麗に記せるのだし」
書きかけの文字を黒鉛のついた指でなぞり書き足す事で文字の形を整える。やはり指でやった方が簡単だ。
正直、慣れない
しかし、己にとって鉛筆はかなりの未知である。紙にどれだけのパワーで押し付ければ良いのかは知らないし、鉛筆はどの程度の保持力ならば問題のない固定できるのかも分からない。知らなければ、加減のしようももない*3
「これは、困った」
聖華学園からの参考資料は割とすぐに読み解けた。
英語という暗号技術*4のルールは慣れたので単語さえ参照できれば意味合いは理解できる。計算術はハンターである頃に学んだやり方が通用するし、化学反応、物理現象は現象の名前を照応させられれば理解は難しくない。歴史は覚える事が多いが、悪魔共の伝承の変化の流れと組み合わせて覚えれば記憶するのも無理ではない。
100パーセントの正解を出せという施設ではなく、正解を導き出すための導出過程にこそ重きを置く学舎であるという話が正しいのならば己は学舎へと参加できるだろう。
『鉛筆』さえ習熟できたのならば。
「鉛筆1ダース、12本できずぐすり一つ程度*5と聞いている。学園入学までにマッカが尽きることはないだろうが……」
なにか手掛かりがないかとまたしてもネットを調べ始めてしまった己だった。
漂流者の掲示板の中のカルチャーギャップに驚いている所。そこでは社会システムの違いの方にこそ重きを置いて話している傾向がある。『護国』なる連中による異常なるルールの強制、『ガイア再生機構』なる者たちによる破滅的なシステムなど様々だ。
ただしその多くが変事の結果として社会システムが破壊されたモノであり、己のような社会システムが崩壊した後に生まれ育った人間というのはあまり多くない。
システムが崩壊した後に生まれた者とて、シェルター内にて教育を受けれたと言った者もいた。
つまりは皆、当たり前に鉛筆は使えるのだ。むしろ使えない己が不器用なだけかもしれない。
「いっそのこと何かの魔法を使ってインクや黒鉛を操るか?」
思い立ったが吉日。手元にある握り砕いた黒鉛の粉をひとまとめにして、MAG放出の容量で紙に押し付けてみる。
──普通にダメだった。消しゴムを使わなくては。
そして消しゴムに力を入れすぎて千切れてしまうという、割と散々事となっていた。
昼食ということで、リオに呼ばれて食事処へと赴く。今日の昼食は『ぱすた』であるとのこと。
「ジエン君、手がすっごく汚れてるね」
「実のところ、道具に苦戦していてな。鉛筆がさっぱりなのだ」
「……マジかぁ、それなら呼んでよジエン君」
「もう一つ何かのコツをつかめれば問題ないと思ったのだ……許せリオ、己の未熟である」
「指導されないで何かをできるようになることは、あんまりないよ?」
「むぅ……」
指導された通りにソープ石鹸(泡が出る!)と流水(なぜ水が流れるのだろう?)で手を洗い、卓について手を合わせる。
「「いただきます」」
そう日々の糧に感謝を述べて「ぱすた』をフォークにて絡ませる。ラーメンの時とは似て非なる手触りだ。柔らかさ、麺の中の水分量が違うのだろうか? しっかりと巻き付けなければフォークからパスタが落ちてしまう。
リオの食べ方を見るに、匙とフォークの両方を使って口に運ぶやり方もあるようだ。その手があったか!
匙にてパスタをソースごと口に入れると感じるのは豊かな味わいだ。ほろほろ口の中で解ける肉の味、酸っぱさと甘さが混ざっている赤い食材の味、そしてしっかりとそれらに絡んで味わいを運ぶ麺の味。
ミートソースパスタは、合体魔法にも似たパワーの増幅をできているだろう。これは間違いない。
「おいしそうに食べるよね本当に、作った甲斐があるもんだよ」
「何!? リオがこれを作ったのか?」
「ホールトマトとひき肉に玉ねぎあたりを適当に炒めるお手軽版だけど」
「凄まじいとしか言えぬぞ」
「こういう簡単な料理を学ぶ『家庭科』って授業もあるって聞いたら、やる気でない?」
「出るとも!」
リオの告げた情報は己を奮い立たせるのに十分なものだった。いまいち腑に落ちていなかった『社会性の獲得』が己にどう役に立つのかの一つの例示がされたのだ。これほどの料理を当然の教育として身につけさせる学習プログラム、いったいどれほどのものなのだろうか?
そう楽しみに思ったら、やる気がどんどん湧いてきた。
「さぁ、再び頑張るぞ!」
「ちょうどいいからココでやりなよ。見てあげるから」
「感謝する! が、ここは食堂なのだろう? 紙を黒鉛で汚す行為は衛生状態に問題はないのか?」
「大丈夫大丈夫、周囲に汚れがいかないように作ってあるから」
「そうなのか!」
「そうそう*6」
リオの指導のもとで鉛筆の修練を再開する。
その際に「頑丈だから」と渡されたペンからは妖刀や魔槍と同じ気配がした。
曰く「そんなに殺してないから大丈夫だよ」とのことらしい。
「ジエン君、勉強の方は本当に大丈夫みたいだね。 自信満々だったから逆に不安だったよ。ダメそうで」
「これでも己は知識を取り入れる事は得手であると自負している。多くのことを『ハンターメモ』から学んだからな!」
「ハンターメモ……大百科的な奴ね。ちょっと読んでみたいかも」
「可能だ。ハンターメモはオフライン環境下にて使うことを基本にしているのでな」
「へぇ~?」
と、リオに己のスマホ*7を取り外して見せる。
リオは「MAGプロジェクターじゃん」と感心しながら操作していった。
「あ、凄い。カタキラウワの捌き方とか載ってる」
「基本は若いハンターへの指南書となっているな。オンライン環境下ならばもう少し雑多な情報も見ることができるのだが……」
「これだけでも十分面白いよ? ……なんでゲームの最高スコアとか最速タイムが記録されてるのかはわからないけども」
「要望の結果だ。困難の中にて自らが残した記録とか超えたい壁というのは心を奮い立たせてくれるからな」
「というと、ジエン君も要望出したの?」
「もちろんだ!」
そう話しながら予習プリントを解いていく。たまにプリントが切り裂かれるがペンの方は壊れない。よい道具だ。
時折話したり、わからないところを質問したりしていると隣の部屋より『事務員さん』がやってきた。
レベル20程の超能力者で、電子戦、システム設計の専門家と自称している。その仕事ぶりに迷いはなく、小さな身体に預けられた責任を十分に発揮できている信頼できるバックアップ要員だ。
「姫、それ見せてー」
「良い? ジエン君」
「もちろんだ!」
事務員さんはミートソースにトースト、熱によって焦げ目をつけたパンを付けながらハンターメモのテキストを読んでいく。そんなソースの使い方もあるとは、脱帽である。
メモの操作をして時折驚いたりしているのは、己と見ている視点が違う故だろう。
そしてスマホをおもむろに取り出した。右手のペンに力を込めながら「どうしたのだ?」と問う。
「ちょっと気になってさ……うん、これ容量すごく軽くできてる。電子辞書とかの比じゃないよ」
「え、何で分かったのそんなこと」
「ページ全体の表示までにかかる時間とか計った。これ設計した人馬鹿だけど凄いよ」
「ハンターメモが凄いモノであるのは良くわかる。だが何故に馬鹿なのだ?」
「検索性がゴミ過ぎる」
「あー」と口から声が出る。リオのモノと、己のモノだ。掲示板を利用したり過去ログを調べたりしているうちに、もしかしたら? とは思い始めていた己がいたのだった。
「通信の断絶した異界の中でも情報を見れるように、必要な情報を早く見れるように、そんな工夫が見て取れる良いシステムだった。ゴミクズみたいな検索性を除いてね」
「ちなみに、具体的に何が悪いのだ?」
「デフォルトの50音順表示以外できないのはちょっと……」
非情に悲しい話だった。
「てかジエン君、これコピーして提出した方が良くない? 偉い人たちに」
「……ハンターメモのコピーなど、できるのか?」
「中身はただのテキストデータの集合みたいなので、普通に行けそうですね」
「お願いできる?」
「ええ。ジエン君が良かったら」
若干の逡巡を押し殺し、即座に快諾を申し出る。
データのコピーは5分とかからずに終わり、召喚プログラムの動作などに問題はない。
ただ、ハンターメモがスマホ以外から閲覧できるようになっただけだ。
「あ、ジエン君いろいろ黙秘しなきゃいけないんじゃなかったっけ?」
「言いふらしたりはしませんって。ジエン君には姫を守ってもらわないといけないんですから」
「……かたじけない」
「感謝は姫とあなたの生存で示してください」
そんな温かい言葉を受けて思う。己は本当に人に恵まれていると。
ハンターであった頃も、漂流者になった今も。
「で、ジエン君なんで暗器ペン*8使ってるんです? ネタとして作ったはいいものの全然売れなかったアレを」
「鉛筆握りつぶしちゃうんだって」
「……怖ッ!?」
それから少しして日曜日、休養日であるらしい。聖華学園は新たな生徒を選別して受け入れる『受験』というシステムに手を割いているらしく、画一的なアーマー装備をしていない大人たちが忙しなく動いていた。
そんな中、腰に刀を刺した一人の男性が己に声をかけてくる。連絡メッセージにあった顔だ。
「こんにちは、君がジエンくんだね?」
「うむ! 貴方が『試験官』殿か?」
「雇われ試験官の『佐瀬甚介』、よろしく」
「多忙である中で時間を割いて頂き、感謝するぞ!」
「中学生として入学って事だけど、年齢は不明なんだっけ?」
「ああ。己の正しい生年月日は知らぬ。年齢にてグループ分けをする教練システムだと中学1年度もしくは2年度になるのは聞いている。大体14だからな」
「うん、じゃあ個室に行って学力テスト受けてみよっか」
佐瀬試験官に連れられて構内を歩く。
ちらほらと向けられる視線に邪なものは少ない。訝しむ者はそれなりにいるが、どちらかと言えば佐瀬試験官の方を訝しんでいるようだった。たまに腰を抜かす者もいたが、その者の眼はアナライズ系の異能持ちに思えた。
「試験官殿は、いつもはこの学園で何をしているのだ?」
「基本は警備員かな。ただ昔に教員免許を取ったから、たまに学校側の仕事を割り振られたりするんだ。補修見たりとか、剣術の講師になったりとかさ」
「なるほど!」
そう己が仕事を語る試験官殿は、なんだか疲れた目をしているように思えた。きっと日々の激務の疲労が故だろう。
「着いたよ。今回は生徒指導室使わせて貰う感じだから」
「うむ!」
そうして着席し、紙での記述式テストが始まるのだった。
学習能力試験の結果は上々。これ以降の時間は面接試験となる。らしい。
「よろしくお願いします」
「よろしく頼む!」
己は改めて眼前の試験官殿を見る。ハイテックなボディアーマー装備は『デモニカスーツ』というらしく、いくらかの肉体レベルを補えるらしい。
「じゃあ面接を始めよう。といってもこの学園に通えることはほとんど確定してるから気楽にね」
「うむ!」
「この学校に通いたいと思った理由は?」
「多くある。強いて言えば、社会性の訓練が必要になると言われたからだな。己と同じ年の者達は普通学校に通い、訓練で身につけた能力を元に仕事をすると聞いている」
リオから聞いた事、自分で調べた事をまとめるて前提条件を話す。面接であるが故に、じっくりと測られているようで少し座りが悪い。
「普通の生活をしたいって気持ちはないのかな?」
「普通の生活とは大多数の人間が選択する定石であると認識している。だがその定石は己には不要だ」
「それはどうして?」
「普通の人間であったなら己は既に屍を晒しているからだ。餓死が故にか、殺されるが故にかは分からぬが」
「それは元の世界の話だろう?」
「この世界でも大した違いはないと見る。戦い、悪魔を打ち破らなければ明日はないのだから」
「……君が戦う必要性はないよ?」
己を侮るが故でなく、己を想うが故に口走った言の葉だ。言ってしまった瞬間に『しまった』という顔をして、しかし毅然とした試験官の顔をしたのが見えた。
「戦って世界を繋げたい願いがある。戦えぬ皆を守りたいという思いがある。多少足りないが、戦って生き残る力を持っている。戦う必要がなかったとしても、己はきっと戦うだろう」
「意思は固いみたいだね」
「無論、己が戦うしか知らないという事も理解している。故にこの学園に通うことを否と考えている訳ではない」
「……勉強できるなら、何処だって良かった?」
「ここが最も学ぶのに適していると聞いている。必要とはしていないが、希望はしているつもりではあるのだ」
「うん、ありがとう」と言葉をかけて何かを手元にメモをする。おそらく己の評価だとかだろう。それを元に己にどれほどの補修教練をするかを決めるのだろうか? といらぬ予想が頭によぎる。
「それじゃあ話を変えるけど、学業の方に不安はあるかな?」
「万全……とはいかないな。知識については新たに学習すればなんとでもなるだろう。しかし、筆記用具の習熟には幾らかの時間が欲しいな」
「出してくれた答案を見る限り問題なさそうに見えるけど」
「その答案を作り終えるまでに、己は鉛筆を二つ折り砕いた」
「……緊張していたとかじゃなくて?」
「そういう訳ではない。鉛筆については諦めて、頑丈なペンを使い当場を凌いだだけなのだ。修練は必要だと自覚はしている」
と、手元のペンを見せる。試験官殿は『あ、欲しい』と溢していた。やはり良いものなのだろう。軽く渡してくれたがリオはとても良いものを貸し与えてくれたということにジーンとした気持ちがやってくる。
「元の所だとペンとかは使わなかったの?」
「ペンも紙も無事なものが少なかった。生産力は電子機器に注ぎ込んでいて、鉛筆など使ったことはなかった」
「けど、スマホは大丈夫なんだよね?」
「ああ! 慣れ親しんだ道具だからな!」
「へぇ……」
「機材があれば、メンテナンスも可能だ」
「え、すご」
とはいえパーツの生産などは難しいので出来ることは画面の交換や充電ケーブルの組み立てくらいだ。世界を渡った事で己の知るスマホはあんまりなくなり、技能として特筆する事ではなくなった、と己は見ている。
そのように、投げかけられた問いに対して素直に己の言葉で返していく。問題点を洗い出すための面接であるから、取り繕うのは逆に無礼であるのだとか。そう言うことをリオをはじめとした大人たちより聞いて、得心した覚えがあった。
「……うん。ダメだねこれは」
「なんと⁉︎」
「社会性に大きな問題はない。レベルだって高すぎるだけで悪くはない。人格的にはとても良い子に見える」
「……ならば、何故に?」
「そんな
「己の人間性に疑問が残るのは分かる。悪魔からの囁きに犯されすぎて己が人間なのか疑問ではあるのだから。だが試験官殿がダメだとは己には思えぬぞ! 心を砕き己を理解しようと試みてくれたその心は尊いものだ!」
「あ、うん。マトモってのは訂正するね。結構変だわ君」
「なんと⁉︎」
と口に出して驚きはしたが、試験官殿が楽しそうなのでヨシ! という奴だ。
「よし、それじゃあ諦めた。心根を知る為なら戦った方が早いかな。訓練室行こうか」
「なるほど! 戦闘力測るのだな!」
「スパーリングだから、悪魔は無しで」
「心得た! 全身全霊をもって挑ませてもらおう!」
そうして己は試験管殿と訓練戦闘を行うのだった。
道中に見た生徒たちは己を処理場へ向かうフードのように見ていたが、あれは何故だろう? 腹が減ったのだろうか?
試験官殿と正面から相対する。使える装備はいつものナイフと訓練弾を込めた拳銃、そして己のスキルだけ。
対して試験官殿は腰に差してた刀を構えつつも腰回りにある小道具をいつでも使えるように片手の握りは軽くしている。
剣士としての練度は己より遥かに上。獲物の間合とてナイフのままでは一足分ほど負けている。
いつものことだが、近接戦闘はかなりの不利である。
「コレが落ちたらね。
「うむ」
片手からコインが弾かれる。空を舞うそれが地面に落ちる瞬間にて、己は即座にスキルを放つ。
| バインドボイス | 敵全体に緊縛状態を付与 |
身を縛る音は周囲に無差別に広がっていく。しかし、試験官殿には届かない。
刀にて、空気を切って音を割ったのだ。
想定された防ぎ方とは違ったが、防がれること自体は想定済み。バックステップで距離を放ちながら射撃スキルにて攻撃を始める。
| ブラストアロー | 敵全体に銃撃属性で中威力の攻撃を1回 |
前方に発車する矢弾の雨。個人を狙った技は容易く捌かれるだろうから、空間を丸ごと攻撃する。
「考えは良いけど狙いが甘すぎる。隙間だらけだよ」
人一つ入るかも怪しい隙間にたん、と軽やかに滑り込まれ躱される。
動きの流れに無駄がない。リオを含めて、達人の動きというやつにはあのような
この時点で理解する。己の勝ち筋は相当に細い。
遅延戦闘にてスタミナ切れを狙うという己にとっても苦しい選択肢が第一候補に現れる程には、詰みにもっていける強い選択肢が存在しなかった。
あのステップ時の動きを見るに最高速度は己より速い。速さ優勢の力、技型の戦士だろう。あの技量でありながらの魔法使いというのも考えられるが、今は頭の隅に置いておく。
「はい、そこ」
観察に意識を割いていた己の目に、銀の煌めきが入ってくる。
ドンと踏み込まれて上段からの振り下ろし、素直に己の頭を砕く軌跡であるため、ナイフにてその一撃をガードする。
『ミシリ』という音が聞こえた気がする。
上段からの振り下ろしの衝撃を逃せなかったのが理由だろう、いくらかの力は横向きに受け流せたとはいえ、ほとんどの力を垂直にナイフで受け止めることになったのだ。骨にヒビが入る幻覚程度は見るだろう。
しかし、それで終わりな気はしなかった。腕にかかる力が途中から薄れた。連撃スキルの挙動だ。
その連撃を断ち切る為に体毛を変化させた針を飛ばす。悪魔からのウィスパースキル、『百麻痺針*9』だ。
今回は毛髪からの射出。投擲や射撃など腕からのパワーは針に乗らないが、奇襲性は高い。
「ふん!」
2本の針は気合いだけで弾かれてしまったが、1本は命中して首元に痺れ毒を流し込む。
ダメージは少ない、耐性、あるいは強耐性の可能性がある。だが、通らない訳ではない。必殺の技としては使えないが、緊縛が通れば牽制にはなる。
幸いにも今のスキルで
その隙に3メートルほど距離を取る事ができ、先手を取れるように次弾の準備もできた。
「今度は丁寧に当ててきたね。けど俺は銃撃には耐性があるよ? どうする?」
「己には試験官殿と切り結べるほどの実力はない! 故に……隙を作らせて貰う!」
放つスキルは『パンデミアブーム』MAGで作り出した病の風を広げて放つ。
「バステ頼りは通用しない」
病の風を突っ切ってくる試験官殿、先程までと何かが違う? ……まさか⁉︎
「あの一瞬で耐性アクセサリーを変更したのか⁉︎」
「ただの早着替えだよ」
| 頑丈のピアス | 毒 風邪 緊縛を無効*10 |
アーマーの隙間見えるアクセサリーは頑丈のピアス。身体系状態異常を無効にするアクセサリーだ。
試験官殿には銃撃が通らず、状態異常も無効になる。
咄嗟に悪魔召喚から戦術の組み立て直しをしかけてしまう。だが、スマホの召喚機能にロックをかけていたお陰で応答なし。反則負けはなかった。
その異常動作が逆に己を落ち着かせた。これは試合であり、死合いではないのだ、と。
……眼前の試験官殿は仕留めてから蘇生すれば良いと考えているように思えるが、それはこちらとて同じこと。
「理解した──遠距離戦に勝機なし!」
「ナイフ一本でどうにかなるかい?」
狙うのはアーマーの隙間から見える耳。どうせ物理にも耐性があるだろうが、全力でやれば耳の一つくらいは落とせよう。
ナイフを右手で握り左手それの柄を抑える構えを取る、突き出すことしか出来ない構えだが、体格差もありどうせ突きしか有能打にならないので関係はない。
踏み込んでいく。
己が前に踏み出したことで己は斬撃の範囲内。脇構えから放たれる切り上げが突き出したナイフごと己の腕を断とうとしてくる。
そこで、腕を引いて刀にナイフだけを当てさせる。
握りを緩めたことにより己のナイフは弾かれて空を飛ぶ、砕かれていないあたり、本当に頑丈で良いナイフだ。
そして、右手が押さえる左手を外して手刀を放つ。当然リーチは足りてない。刀だけが届く間合でナイフより刃の短い手刀が通る筈はない。
────それがただの、手刀であったならば、だが。
「……なるほど」
「届いた!」
ガントレット越しに左手からMAGの矢を形成する。『麻痺針*11』を振り抜いた腕の勢いをそのままに投げ、耳に命中させる。
それによって耳が吹き飛び、ピアスはその効果をなくす。
これで、再び状態異常が通るようになった。
「ここからだ!」
前に進む体の勢いそのままにタックルをかます。くらりと揺れる程度のチンケな衝撃だった。当たる位置は良かったが、シンプルに質量が足りない。
「悪手だよ? それ」
上方に振り抜いたままの刀が構えられる音がする。刺突によって首を取る算段だ、とヤマを張る。
刀が振り下ろされる瞬間に髪の毛にMAGを流して強化。針状に硬質化した髪は刺突の勢いを弱めて、即死から致命傷までにダメージを抑えた。
「小器用な」
「この距離なら、外れはない!」
痛みで飛びそうになる意識を抑えながら、ゼロ距離での『バインドボイス』を解き放つ。
口から放った咆哮が試験官殿の身体を振動させ、その動きを拘束する。
「やれ、ゲンブ!」
その掴み取った一瞬のチャンスを掴み取る為に抜き打ちの悪魔召喚を行う。己の手持ちの中で、最も火力があるのはゲンブの『氷龍撃』。組みついた己の身体を抑えていれば首に
これで、己の勝ちだ!
その時、鳴り響くのはピーという音。
スマホからは、『召喚システムをロックしています』という表示がある。
「……あ」
「──うん、やっぱり思った通り。君はそういう子なんだね」
緊縛から回復した試験官殿が膝蹴りを放つ。己の腹に直撃したそれは己を中空に浮かせ、そのままの投げ技によって己の意識は飛んでいった
おそらく、地面に叩きつけられて折れ曲がった首の骨と共に。
『死』という言葉が己の頭に浮かぶ、その冷たくも優しい世界に呑まれて眠りたくなる気持ちがある。しかし、『まだだ』
まだ己は戦うことができる。首は折れ、己の力は通じない、なんなら試験であり蘇生してくれる可能性も高い。
『それがどうした』
負けたくないのだ。諦めたくないのだ。己のような人間は一度でも折れ諦める事を経験したらその甘美な誘惑から逃れられなくなる。
なによりも!
試験だという事をすっかり忘れて悪魔に頼って負けるというのは!
「格好悪いではないか!」
| 食いしばり | HPがゼロになったとき1度だけ1に回復 |
折れた首を腕と気合いで繋いで距離を取る。再び意識が飛ぶ前に『メディラマ』にて首を繋いで、眼前の試験官殿を見る。
「……今ので諦めないって、マジか」
「うむ! 己の不甲斐なさを恥じるばかりだ!」
「──どうする? 今からでも悪魔を使う?」
「……使わぬ!」
「今迷ったね。それはどうして?」
「負けたくないからだ! だがそれは『入学試験』という場では適していない!」
「じゃあ、僕が許可したら?」
「? 許可してくれるなら是非はない。全力で相手をするつもりだ」
そう言葉を発すると、試験官殿は徐に何かのメモを取った。そこに『麻痺針』を投げたが躱されてしまう。ダメか。
「君は混沌の環境の常識を持ってるけど、ルールは決まり事を『その理由まで理解して』守ろうとしている。だけどそれ以外はとても思考が柔らかい。ルールに反していないならば文字通り『なんでもする』強かさが君にある。たまに破るみたいだけどね」
「申し訳ない……」
「つまり、かなりChaos寄りのNeutralだ」
どうにも、人物評の総評をされているらしい。上手に回る口があるなら呼吸もするだろうと『パンデミアブーム』を放ったが、普通に回避された。
「そして、君の中にあるその手段を選ばない事は時に倫理を超越している。根本的には自分だけで作り上げた価値観で動いているんだね。その作り上げた価値観で他者と関わり他者を認める事を是としているから、Darkまでには行ってない」
アライメントというのは、その人格の価値観のカテゴライズだ。悪魔の価値観を記録するのにもよく用いられ、Darkのアライメントを持つ悪魔とは会話が通じにくいとかの方針になったりもした。
「君の属性はN-N。混沌も秩序も正義も悪も、属性が濃いからこそのニュートラル。だから何かのきっかけがあれば簡単に主義は変わる。うん、通りでマニュアル通りの面接だと判定が難しい訳だ。正義、悪、混沌、秩序、すべての特質を見せてた訳だからね」
―なんとも奇妙な感覚だ。ハンター商会はアライメント中庸を尊ぶ価値観であったから、己はそれに合わせて擬態していた。しかし擬態をやめたこの世界でこそ『中庸』とみなされるなどとは。きっとうまく要素を取り出せば笑い話にできるだろう。
「あんまり気にしなくて良いよ、どうせ人間は自分自身の道しか生きられないんだから」
「なるほど、今は置いておくとしよう! だが、折を見て試験官殿や他の者達に尋ねさせて貰うことにする!」
「それじゃ、試験はここまで。君の性質はある程度見極められた。──て言ってタダで戻るほど、君は良い子じゃないよね?」
まるで、『誘いに乗ってやる』と言っているかのような台詞だ。己の方こそ武闘に誘われているのだと言うのに。
「召喚『ゲンブ』、『クイーンメイブ』、『ペルセポネー』。試験官殿がよろしければ、一手御指南願いたい」
「まぁね。ならここからはプライベートだ──後悔するなよ、貴公」
アーマーの一部が格納され、高機動スタイルの装備へと変化した。それと同時に人が変わったかのように表情の色が変わり、言葉にあった装いが消え失せた。
「言の葉に迷いがなくなったな。無理をしていたのか?」
「TPOというものだ。時と場合によって言葉は使い分けねば社会に溶け込めぬ。某共のような修羅だからこそ、やらねばならぬ」
そう言いながら試験官殿、否、佐瀬殿は刀を鞘に納める。あれは、『居合』であろう。鞘から刀を抜く際の加速を利用した剣技だが、実際のところは不意打ちに対しての即応技術であると使い手のハンターからかつて聞いた。
こうも『必殺』の気配を漂わせられては、反撃技の意味はないだろうに。
「行くぞ」
「おうとも!」
するりと足の動きが見えない動き方、『摺り足』によって先手を取られた。有利な距離を取っていたにも関わらず、意識の隙間に滑り込まれた。暗殺拳と同じ源流の技術だ!
| 葦名十文字 | 『十文字切り*12』より派生 | 単体に物理攻撃大ダメージ 2回 |
ペルセポネーにクリティカル一回と回、一撃で落ちた。流れに乗った佐瀬殿が続けての剣戟を放つ。
それを、ゲンブにカバーさせる。耐性こそないが、先ほどのダメージ量ならば耐えられる!
『葦名十文字』
だが、ゲンブはギリギリに耐えられなかった。2発ともが致命的な場所にヒットしたからだ。
「2発とも致命打に⁉︎」
「斬り続けていれば、分かることもある」
「自動効果、急所を見抜くスキルか!」
| コロシの愉悦 | クリティカル率上昇 |
| ミナゴロシの愉悦 | クリティカル率を大幅に上昇 |
ゲンブとペルセポネーが落とされた。故に絡め手は難しい。だが攻撃手段はいくらでもある。
「クイーンメイブ、合わせろ!」
単体魔法の攻撃範囲では容易く回避される。ならば手数は減っても合体魔法に変化させることで攻撃範囲を拡大させて、必中にする!
「見通しが甘い」
サンダーブラストは雷の巨大な網を作り出す合体魔法だ。範囲は広く、確実に命中した。しかし、それは技術によっていなされた。『雷返し*14』という技らしい。
変則的なマカラカーン、あるいは電撃反射に見えるが、あれはホムンクルス*15使用のような変わり身の術の類だ。
ほんの少しだけ身体を浮かせて、電撃が体の中に通りぬける前に的として俺たちを差し替えた。耐性持ちのクイーンメイブを盾にしたことで被害は軽微にはなったが。
先の『雷返し』を思う。あれはただの技術だ。粗方の原理は理解できたので己の肉体でも可能だろう、机上の論としては。
受ける瞬間の魔法抵抗力をゼロに近づけなければ、抵抗反応によって身体にダメージが発生してしまう。その上、他のターゲットに返せなかったら無抵抗で強力な魔法を受け止めることになるという馬鹿げたリスクを負う覚悟があったならだが。
……うん、コツさえ掴めば使えそうな技術であるので、頭の中の引き出しに技をしまっておこう。今回思い出した『ジオ』のように。
「……さらば」
そのようにふわっとした感覚のまま佐瀬殿を見る。構えは同様、力みの感覚から狙いは胴の中心、心臓狙い。取る軌跡の想定と鞘走りする前の腕の動きは寸分違わず、左手スマホの籠手部分の損耗はなし。
葦名十文字には、人として磨き上げた技を対悪魔用にデチューンして動き辛くした形跡が見て取れる。それが技としての型となり、自由に描ける筈の軌跡を窮屈なものにしている。
| 獣の反応 | 自動効果スキル | 自分の命中・回避率が上昇 |
「見切った!」
それだけ分かれば、ダメージが最小になるように籠手で刃を弾ききれる。刃が煌めいた瞬間に刀の腹を6割の力で殴りつければ、十文字を描くニ撃目は籠手で斜めに逸らせば受け止められる範囲内だ。
力が弱ければ一撃目が、力を込め過ぎればニ撃目が防げない。気を付けるべきはその程度だろうか?
クイーンメイブがメディラマで全回復を起こして、己が攻撃をする。『ジオ』を単発で放った時の『雷返し』を見るためだ。
受けた雷を返すのは一瞬、攻撃直後の隙を突かれれば回避は不可能。受けるしかない。
地に足を付けた佐瀬殿が『芦名十文字』を放つ。軌跡も速度も狙う場所も変えてきたが、同様にガントレットで弾いて防いで対処可能だ。
そのような攻防を3度繰り返したところで、佐瀬殿は言葉を発した。
「……千日手だな」
「うむ。こちらに佐瀬殿の雷返しと銃撃耐性を破る手はなく、己が十文字斬りを見切った今クイーンメイブと己を同時に切り倒すには些かの無茶が必要だ。だがそれを取る理由が佐瀬殿にはない。己から致命打を受ける事がないのだから」
「状態異常系の攻撃を重ねるつもりは?」
「分かっているのに尋ねてくれるな。付け替えれるアクセサリーには予備があるだろうし、そもそも最初にバインドボイスが剣圧にて斬られている。有効打にはなりえん」
「しからば、某が他の技を使った場合は?」
「十文字を見切る際にその呼吸は理解した。無事では受けれないだろうが、致命打を受けるほどの重症にもなりえん。クイーンメイブが回復できる」
「……互いに、命を捨てる場面でならば打開は可能だが、試験ではな」
「どうする? そちらが秘奥の一端を晒すのであればまだ続けるが」
「招来石*16を構えていながら良くも言う。分けだな」
「うむ……敵でなく良かったという気持ちと、全身全霊なら破れたかどうかという疑問がせめぎ合って、実に気持ちが悪い」
「某も同様よ。これだから、宮仕えは辛いのだ」
互いに構えを解く。
勘が多分に混ざるが、佐瀬殿の奥の手は自己強化の類だと踏んでいる。葦名十文字は見事な技ではあったが、まだ技の余白があったように見えた。『貫く闘気』や『チャージ』あたりの強化を
なお、まっとうであればとっくに使用し己を切り捨てているので考慮には入れなくて良い。
己側の奥の手の一つは『悪魔合体ライト』。死亡したペルセポネーとゲンブを素材にした悪魔合体をすること。龍王と死神の合体先である悪霊であったなら作り出せるのは『悪霊ピシャーチャ』。佐瀬殿のアクセサリー耐性を抜く状態異常連打での攻め手は取れる。また、合体事故が起きた場合でも手札の差し合いをリセットする事ができる。どちらにせよ、崩せる道筋が生まれる。
とはいえ己の方の奥の手は運試し、2:8程度の不利状況ではあった。
「不覚……」
「同じくな……」
「それじゃあ、仕事に戻らなきゃ。ジエンくん、生徒指導室にお願いね」
「心得た! だが悪魔と佐瀬殿の回復はやらせて貰うぞ!」
己が覚えているリカームにて倒れた悪魔を復活させ、クイーンメイブのメディラマで全回復。幾らかのMPの消耗はあるが、それは歩きながらの『MAG吸収、分配効率化システム『パーティMPリカバリをもってすれば問題はない。
生徒指導室に着き、席に着く。
「時に試験官殿、己の試験はどうだったのだ?」
「人間性については問題なし。悪魔汚染、社会適合性については要観察。とりあえず別室登校から始めて、夏くらいにはクラスに合流できそうだね」
「なるほど! 夏までに不足分を補強すればよいのだな!」
「ただし、学力については問題アリだ。数学で顕著に現れた結果で、途中式がおかしい。他の教科での失点も途中式や前提条件、法則の間違いが多かったからね、途中から詰め込むんじゃなくて初めから一つずつ覚えなおした方が良い。そっちの方が逆に理解は早くなる」
「む……不足分だけを学べば良いというのは早計だったのか」
「君はどうにも今まで勉強してきた環境がこっちとは違うみたいだからね。ひとつひとつ学び直して、学問と一緒にこの世界を学んでいけばいい」
「心得た! 以後よろしく頼むぞ!」
「僕は警備員が基本だから、あんまり期待しないでね」
そうして、佐瀬殿と別れて帰路につく。
今日は、良い日だった。心身強き剣客にいくつかの指南を貰えたのだから。
そんなとき、ぽつりと空から何かが落ちてきた。
天蓋崩れではない、トウキョウを覆う岩壁はこの世界にはないのだから
「『くもり』の状態だな。何だ?」
──その日、己は『雨』を知った。
切り所を見失ったマンです。
ジエンくん
鉛筆を一箱握りつぶした少年、頑丈で敵の血を吸ってる万年筆(攻撃力80くらい)で勉強を始めた。勉強は嫌いじゃない。
今回の試験について一切の疑問を持っておらず、なるほどなーと思っていた。
悪魔からウィスパーイベントによって教えられたスキルとは別に、自力で習得したスキルをいくつか持っている。『獣の反応』『食いしばり』に銃撃スキルの弱い奴を用いることができるが、ウィスパーイベントを重ねて適正を上げられないので攻撃系スキルとしてはあまり使えない。基本的に使うのはウィスパーで覚えてスキルスロットに入っている『百麻痺針』だ。
強敵との戦闘するときには、基本的に長期戦にもつれ込ませる戦法を取っている。事前に情報を得ることのできない環境で戦っていたからである。なのでキリギリス掲示板、シロエwikiに関しては本気で感動し、暇を見つけては読み込んでいる。
学校に行くことによって習得できる技能『料理』などに興味深々
佐瀬甚介(試験官殿)
頭の中で『必殺』を振り回す奴を思い描いたら出てきた名前。SEKIROにおいては秘伝『雷返し』の掛け軸の前に陣取っていた居合使い。びっくりするほど十文字を振り回してくるので、弾けるととても楽しい。
教員免許を持っている警備員。免許を取った理由は教え導く仕事に興味があったから。ただし内面の殺意その他は結構頻繁に滲み出るので聖華学園以外で教鞭を取るのは無理だとは自認している。
今回使わなかった秘奥は神下ろしの類。自身の命の大半を捧げて『夜叉』を身に宿して攻撃力を増強させる。元々は必殺の奥義であった『葦名十文字』を打てるだけの身体にするための技法だったが、鍛えた身体で普通に打てるようになった今ではただの火力バフである。
デモニカを着ているのはコマンダースキル『一気通貫』が目当て、その他サポート悪魔の召喚も可能だが、サマナー適性はあまり高くない。
D2のスキルに詳しくなく、TRPGのルルブはなかったので『変わり身の術』をでっちあげられるスキルが思いつかなかった次第です。なので『雷返し』はオリジナルスキルとなりました。