早朝、瓦礫の山となった施設には管理局員達が調査のため動き回り、レスキュー隊などが瓦礫の撤去などを行っていた。そこへ、
「ご苦労様です」
「ん?」
歩いてきた女性が現場指揮官らしき男性に話しかけ、指揮官は振り向く。そこには、局員の制服を着た金髪を腰の辺りまで伸ばした美女が立っていた。指揮官は、しばらく見惚れていたが、
「あの・・・現場指揮官ですよね?」
「・・ハッ!・・申し訳ない。・・・オッホン、そうですが。えーと、あなたは?」
ようやく正気に戻った指揮官は、誤魔化すような勢いで尋ねた。
「はい。機動六課 執務官 フェイト・T(テスタロッサ)・ハラオウンです。この事件の調査要請を受け、ただいま到着しました」
「!?し・・執務官殿でありましたか!失礼しました!申し遅れました、自分はこの現場を指揮するレイン・ヴァ-ル陸曹長であります!」
「・・えーと、では、ヴァ-ル曹長。状況説明をお願いします」
指揮官の反応はよくある事なのか、フェイトは苦笑するが、すぐ表情を引き締め話を始めた。
話を聞き終えたフェイトがホログラムディスプレイで情報をまとめながら考えていると
「どうだった?フェイト。この事件・・当たりか?」
後ろから声をかけられた。しかしフェイトは声の主を知っているようで画面から目を離さずに返事する。
「たぶんアタリだと思うよ。さっき聞いた情報と周囲の状況、なにより破壊後から検出されたエネルギー反応が同じだから。」
そう言って、声の主に振り返る。そこには、局員の制服を着た、10歳くらいの勝気そうな目をした赤毛の少女が腕を組んで立っていた。
管理局員連続殺人事件・・・・・果たして犯人は?そしてその動機は?
「うん、これで必要なものは全部そろったかな。」
『買い物リストに載っている物は全部揃いました』
バルディッシュが前もって登録していた買い物のメモと今の荷物を照合して全ての買い物を終えたことを主人に告げる。
「ありがとうバルディッシュ。」
バルディッシュがセールをやっている店をピックアップしてくれたから助かったよ。」
買ってきた荷物を愛車の後部座席に乗せながらデバイスと他愛ない会話を続ける。今日一日は自由にしてきていいと部隊長のはやてからは言われているが六課が立ち上がったばかりの忙しい時期というのはある。今から隊舎に行って少しでも仕事をするべきかと思い自動車に乗り込んで帰ろうかと思ったフェイト。
その時ふと青い髪の少年が目に入った。
何故か気になり目で彼を追いかける。
歳は自分と近そうだ。
彼は自動車やヘリなどを呆然と見つめている。
元々、困った人間を放っておけない性格のフェイトは少年に話を聞いてみることにした。
幸い時間はあるし良ければ彼が道に迷っているというなら目的地にまで連れて行ってあげられるかもと思ったからだ。
車のキーをロックしてその少年のいる反対通りへと向う。