「・・・・・・あの、どうかしましたか?」
フェイトは青髪の青年に声をかけた。両手を後ろに組んで可愛らしく微笑むフェイト。普通の人間ならこの仕草だけで昇天するだろう。しかし青年は、そんなフェイトの天然な攻撃も掠りもさずに受け流すと同時に目を大きく見開く。
「あ!怪しい者ではありません。私は、フェイト・T(テスタロッサ)・ハラオウンと申します。機動六課で執務官をやってます。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
自己紹介したのにも関わらず、青年は驚きの顔を崩さない。すると
「リュウーー!!!」
背後から声がし、青年は振り向いた。リュウ。どうやらそれが彼の名前らしい。現れたのは、綺麗な金髪の女性だった。歳も自分と近そう。赤いドレスに光輝くブローチ。まるでお姫様だ。
「リュウ、こんな所にいたのね。探したわよ!」
子供を叱るように、女性はリュウと言う青年を叱りつける。女性に叱られ、リュウは申し訳ない表情をする。
「???」
しばらくすると女性は、フェイトの存在に気づき、彼女に視線を向ける。
「すみません。私は、フェイト・T(テスタロッサ)・ハラオウンと申します。機動六課で執務官をやってます。よかったらお話を聞かせてもらえませんか?」
「・・・・・・・・・・・・機動六課」
管理局の人間と知った途端、女性は目を鋭く光らせる。そして
「行くわよ、リュウ。」
女性はリュウの腕を強引に掴むと、その場から歩き出す。
「あ!待ってください!少しお話を・・・・・!!」
二人の態度を不審に思ったフェイトは急いで彼らを追いかけた。
そして同じ頃、
「ふ〜、お部屋の片付けちょっと大変かも。」
高町なのはは、現在自宅にて部屋の整理をしていた。
ゴトッ
「ん?これは・・・・・・・・?」
整理していた棚から一枚の写真が出てきた。
「何だろう、これ?」
なのはは出てきた写真を覗き込む。どうやら昔の写真らしい。 その写真には、幼い頃のなのはフェイト。そして彼女たちと同い年くらいの青髪の少年と紫髪の少年、そして歳上の青年が映っていた。 その写真の裏には若干薄れた文字が書いてある。 「小学三年 大好きな男の子とその家族と」 そう記してあった。 なのは、自身の過去の記憶を辿る。だがどうやっても思い出せない。フェイトも写っているのだから、そんなに昔ではないはずなのに思い出せない。一体この写真に写っている三人は何者なのだろう?