「一等巡洋艦娘『妙高』並びに『那智』『足柄』『羽黒』以上4名は、本日付けを以て新設される艦娘海軍特務監査部第九課所属とする」
私、妙高は姉妹達と呼び出されると転属の辞令を受け取った。
「監査部………か」
那智が落胆とも取れる口調で辞令をみていた。
「課長は『山並雄一郎』特務大佐、君達は其々中佐扱いとなる」
提督はそう告げると、私達を退室させた。
「………非戦闘部署か」
足柄も肩を落としていが、私は提督から受け取った資料に目を通していた。
「特高警察を配下に持ち憲兵ですら命令できる立場の組織なのね……面白そうじゃないかしら」
私は資料を那智に渡した。
「ふむ………」
那智も資料に目を通すと、
「確かにあの悪名高き特高警察を従えては、面白そうだな」
それから足柄と羽黒も資料を読むと、気分が持ち直した様子だった。
そして着任の日
「艦娘海軍特務監査部第九課………ここね」
そのビルの正面玄関にあるプレートにはそう描いてあった。
私は警備員に身分証を見せるとビルの中へと入った。
そして受付で案内された2階にある捜査課とプレートの掛かっている扉ノックした、
「失礼します、妙高以下4名着任の報告に参りました」
「入れ」
部屋の中からまだ若いであろう男性の声が聞こえた。
「報告、妙高以下4名着任の報告に参りました」
「着任を許可する、4人共よく来てくれた…私が監査部九課長の山並雄一郎と経理担当の大淀だよろしく頼む、此の後第二陣で明石、夕張、間宮、伊良湖、北上、青葉、衣笠が着任予定だ………が当面は業務が無いから各自、自由にしてくれていて構わない」
それから一呼吸置くと山並大佐は、姿勢を崩し、
「さてと………先ず住居だけどな、このビル全て監査部九課で管理している、3階から7階上が全て居住エリアとなってる…飯については間宮と次の着任予定である伊良湖に担当して行う………あっとそれから基本スーツでの業務になるから用意をすること、領収書は大淀に出しておいてくれれば、経費で落とせるからな」
私は山並大佐の説明を聞き終えると、
「大佐、業務については?」
大佐は頷くと、
「監査部………まぁやることは不正行為や艦娘に対する違法行為の摘発だ………わかりやすく言うと憲兵業務と税務署の仕事を合わせた感じだな、まぁクソ忙しいことだけは保証するよ」
大佐が肩を竦めながら笑っていた。
「それはそうと、妙高君達は運転免許は持っている?」
「はい、4人共持っていますが………何か?」
「捜査で運転することが多いからな、ペーパードライバーじゃないよな?」
「はい、車も持っていますし、そこそこ運転はしています」
大佐はそれを聞いてホッとした顔をした。
「私有車を敷地内の駐車場使用を許可する、各自大淀が配る書類に必要事項を記入ののち提出するように」
配属初日は慌ただしく過ぎた。