この物語の主人公『青空 翔』は、人間の姿をしている化け物だ。タンパク質を求め、本能がままに行動する生命体…
…と呼ばれる化け物である。とある世界にて命を落とし、【プロジェクト東京ドールズ】の世界へとやって来た。所謂、転生者である。彼の使命はこの世界を徘徊する悪質転生者『ジャドウ』を追い出すこと…かつては仲間だった裏切り者『ストライカー』と呼ばれる少女達の殲滅…そして、自分以外のアマゾンを殲滅することである。
とあるライブ会場にて……
翔「……。」
翔(へぇ…あれがDolls……ジャドウ共に狙われる連中か…)
この世界のアイドルグループ『Dolls』のライブを見終え、帰路を歩く翔。その時…何処からともなく青白い蝶が現れると、1人の少女が口だけの怪物に身体を食い千切られた。
翔「…ちっ。」
その怪物が翔にも襲い掛かって来たが…
翔「!!」ブォンッ!!
ドグシャアアァァッ!!
足蹴り1振りで返り討ちにした。
翔「…?」
ふと、前を見ると…そこには8人の少女達の姿があった。皆、武器を手にしており…彼女達の前には無数の口だけの怪物の姿があった。
1人の少女が鍵穴のに鍵を挿し込むと、結界が張り巡らされる。それと同時に、7人の少女が空中へ飛び上がる。そして、次々に迫り来る怪物達を仕留めていく。
ミサキ「っ!?」
青いポニーテールが特徴の少女『ミサキ』が上を見上げた次の瞬間…少女達の身体が吹き飛ばされ、大きな台に腕のような足のついた姿の怪物が地上に降り立った。その怪物は、目を光らせると…少女達目掛けて光線を放った。ミサキが剣を盾代わりにして防ぐが、皆地面へと叩き付けられた。
翔「……。」
翔(見てられねぇな…)
大きな怪物が少女達へと迫る中、翔は怪物に向かってゆっくり歩いていく。
シオリ「…!」
薄緑の長髪が特徴の少女『シオリ』は、思わず翔を見るが…翔はシオリを無視し、変身ベルト『アマゾンズドライバー』を装着する。そして、左手で『アクセラーグリップ』を握ると、ゆっくりと捻る。
ドライバーから音声が響くと、翔の顔に…空色の光を放ち、まるで流れ落ちるような涙を彷彿させるモールドが浮かび上がる。
翔がそう呟くと…
ドライバーから音声が響き、翔の身体が爆発と共に黄色い炎に包まれる。
再び身体が吹き飛ばされる少女達。やがて、翔を包んでいた黄色い炎が消えると…
金と銀の体色、所々に傷跡のような青い模様、青い複眼を光らせる戦士が、そこには居た。
ヤマダ「…な、なんすか……アレ…?」
アヤ「ちょ、ちょっと!!何なのアンタ…!?」
驚きを隠せないヤマダと、謎の戦士に向かって声を荒げるアヤ。
アマゾンδ「……。」
翔が変身した姿『仮面ライダーアマゾンデルタ』は、少女達を無視して、大足の怪物に向かってゆっくり歩いていく。その後ろでは、怪物に殺害された少女が覚醒し、周囲にいる怪物達を瞬時に葬った。その後、アマゾンδを抜かして大足の怪物に立ち向かうが…返り討ちにされ、後方に勢いよく吹き飛ばされた。
アマゾンδ「……。」
アマゾンδは怪物に向かって走って行くと、巨大な足を集中的に攻撃する。
アマゾンδ「…。」ドカッ!バキッ!!
怪物の攻撃を受け流し、カウンター攻撃を打ち込む。怪物は巨大な足を振り回すが、アマゾンδは攻撃を軽々と躱す。
アマゾンδ「……。」ドゴッ!!ドゴッ!!
怪物は頭部の硬い部位を出してガードするが、アマゾンδの拳が部位を破壊する。その後、アマゾンδは踵部の刃『フットカッター』で怪物の足を切断した。次々に切断し、完全に動けなくなった怪物の目を掴むアマゾンδ。
アマゾンδ「…じゃあな。」
そう言うと、怪物の目玉を強引に抉り出した。
アマゾンδ「…気持ち
アマゾンδはそう言うと、怪物の目玉を握り潰した。怪物は絶命し、粉々に砕け散った。
ナナミ「ヴゥッ!?」
アマゾンδの戦い方を見たナナミは、思わず口元を抑える。
レイナ「貴方にも、ピグマリオンが見えるって言うの…?」
アマゾンδ「…?」
レイナの方に振り向くアマゾンδ。
ヒヨ「ねぇねぇ…貴方はヒヨ達の敵なの?それとも、味方なの?」
アマゾンδ「…自分で確かめたらどうだ?」
ミサキ「敵なら倒すわ…」
アマゾンδ「フンッ…お前如きが、俺を倒せるとでも思ってんのか?」
敵意を向けるミサキを嘲笑うアマゾンδ。
シオリ「こちらは8…いいえ、9人…それに対して貴方は1人、どちらが有利か、おわかりですね?」
アマゾンδ「数が多いから有利、ねぇ…ソイツァめでてぇ頭だ。」
現在、Dollsは9人…それに対して、アマゾンδは1人だけ。数では圧倒的にアマゾンδが不利なのだが…
アマゾンδ「来るなら来てみろよ…売られた喧嘩は、買ってやる。」
アマゾンδは全く動じていない。アマゾンδが挑発すると、アヤとシオリ、ナナミがガンで攻撃をしてきた。アマゾンδはドライバーの右『バトラーグリップ』を引き抜き、小太刀状の武器『アマゾンブレイド』で飛んで来た弾丸を次々と弾く。次に、ハンマーを持ったヒヨとヤマダを迎え撃つ。
ヤマダ「オラァッ!!」ブゥンッ!!
ヒヨ「えぇいっ!!」ブォンッ!!
アマゾンδはヒラリヒラリと躱すと、カウンター攻撃としてヤマダに足蹴りを放った。
ドカッ!!
ヤマダ「がっ!?」
次に、ヒヨの脇腹に拳を打ち込む。
ヒヨ「ひゃっ!?」
ヤマダとヒヨをふっ飛ばした後、レイナ、シオリ、ミサキが剣を持って襲い掛かって来る。
ガキンッ!!ガガガガガッ!!
彼女達が振るう剣を、アマゾンブレイドやアームカッターで受け止めるアマゾンδ。
アマゾンδ「ッ!!」ガッ!!
アマゾンδは武器を弾き飛ばすと、格闘戦を挑む。
アマゾンδ「ッ!!」ドカッ!!
レイナ「はうっ!?」
アマゾンδ「はっ!!」ドゴォッ!!
シオリ「やっ!?」
ミサキ「はっ!!やぁっ!!」
アマゾンδ「フンッ…散れ。」バキィッ!!
ミサキ「うあっ!?」
襲い掛かって来たDollsを殺さず、ただ返り討ちにするだけのアマゾンδ。その理由は……
アマゾンδ「お前達のことは大体分かった…ピグマリオンと呼ばれる化け物を殲滅する為に居る国家の兵器、だろ?」
アマゾンδの言葉に、Dollsは驚いた顔をする。
アマゾンδ「やっぱりなぁ…なら、尚更殺す訳にはいかねぇか。」
アヤ「はぁ?何でアタシらを殺さない訳?」
アマゾンδ「お前達が死んだら、誰がピグマリオンを狩り尽くすんだ?…何だ、それとも本当に殺されたいのか?」
アヤ「いやいや、そんな訳ないでしょ!?」
アマゾンδ「安心しろ…俺はお前達を殺すことは無い、俺が殺すのは……
…だけだ。」
アマゾンδがそう言うと、ドライバーのコンドラーコアの光が消え、変身が解け…翔の姿へと戻った。
翔「但し…もし俺が、お前達を邪魔者だと判断すれば……
…じゃあな。」
翔はそう言うと、Dollsの前から去って行った。
ナナミ「これはこれは、新たな脅威が来ちゃいましたね…」
シオリ「斑目所長に報告しましょう。」
9人になったDollsは、拠点である『ドールハウス』へと帰還した。
翔「…ちっ、
ヘルメス『翔よ、心配は要らない…君の友が、君の力になってくれる。』
翔『ほざけ…俺に友なんざいねぇ、居たとしても…記憶にはねぇな。』
翔を転生させた神『ヘルメス』の言葉を否定し、左腕の腕輪『アマゾンズレジスター』を磨く翔。この世界に来た転生者は、翔だけではない。彼の友人が4人来ているのだ。彼らとはまだ合流できていない。彼らも翔と同じ、ジャドウの殲滅が使命なのだ。