サムライアート・オンライン   作:龍拳

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第8話 私が面倒見るからとか言って最終的にお母さんが面倒見ることになるんだよ!

SAOデスゲーム開始から一年三ヶ月の時が過ぎた。

現在攻略は第五十八層まで進み、周りからはもしかしたらもしかするんじゃね? のような空気が流れ始める。

その頃になるとSAO内においてもあらゆる派閥ならぬギルドが作られた。

血盟騎士団や聖竜連合などといった大手ギルドを筆頭にSAO攻略を進めることなった。

そんな中、銀髪の侍、坂田銀時はーー

 

「やべーよ。ここのケーキ超うめーよ。五十層まで来てよかったぜ~」

 

とあるレストランでケーキを食べていた。

それを見ていたキリトが心配そうな目で見る。

 

「ねえ、いいの銀さん?」

 

「あ? なにが」

 

「この間アスナさんから呼び出しうけてなかった?」

 

「あー、別にいいだろ。どうせまた勧誘なんだからよ」

 

銀時は相変わらず基本ソロ、時々キリト共に攻略に挑むというスタンスでやっている。

それを気に食わないと思っているのが血盟騎士団副団長アスナ。

完全なる初心者だった彼女は信念と努力によって副団長という地位にまで登り詰めたのだ。

そんな彼女だからこそ銀時のように適当にやっているのが許せないのである。

「…… あ! ちょっ、ちょっと銀さん!」

 

食事に集中し続ける銀時の肩を必要以上にキリトが叩く。

「なんだよ痛ってーな。あ!」

 

眉間にシワを寄せながら顔を上げた銀時の目先にはさらに眉間にシワを寄せ怒りを露にする美しき副団長アスナが立っていた。

思わず銀時は苦笑いを浮かべ、

 

「ど、どうも~」

 

と言ったが、アスナはより一層怒りを強めてしまう。

テーブルを耳のつんざく程の音をたて手を叩きつける。

「銀時さん! いい加減にしてくれませんかね!」

 

「おいおいそんな風に怒り散らしたら血圧上がるよ。健康のアスナの呼び名が泣くぜ」

 

「健康じゃなくて閃光よ! どうやったらそんな風に聞こえるのよ! 貴方、耳に地獄のイヤホンでもつけてるんじゃないの!」

 

アスナが剣を抜きそうになったの見たキリトが慌てて間に入る。

「あの、二人共落ち着いて!」

 

しかしアスナの怒りは収まらない。

このままケンカが始まる。そう思われた時だった。

 

「あの…… 万事屋銀さんですか!」

 

「「「?」」」

 

突然の声に三人が振り返る。

そこにいたのはひ弱そうな少年だった。

見ると目には少量の涙が浮かんでいる。

 

「リアルじゃ確かにそうだけど……」

 

銀時が言い終える前に少年が銀時の襟を掴み上げる。

 

「お願いします! 僕の…… 僕の……!」

 

「ちょっ、ぐるじい……」

 

苦しむ銀時に構わず少年はここで話すのはまずいと言い無理矢理連れていかれてしまった。

「えー、私の話終わってないのだけれど……」

 

アスナが唖然としていると気を使ったのかキリトが、

 

「パフェ食べます?」

 

と食いかけを渡してきた。

 

「貴方も大概にしなさいよ」

 

 

第三十五層、迷いの森。

今、私は男性三人、私を含めた女性二人の五人パーティーを組みとクエスト攻略に挑んでいたのですが問題が起きてしまいした。

 

「どうして私にはヒールクリスタルをくれないんですか!」

 

「なに言ってんのよ。アンタにはそのトカゲがいるんだから回復アイテムなんて必要ないじゃない」

 

私は赤髪の女性、ロザリアさんの自分勝手な発言に対しかなり怒っています。

なにより頭の上に可愛らしく乗っている私の大事な友達ピナをトカゲ呼ばわりすることが許せない。

「そういう貴方こそろくに前衛に出ないのにクリスタルが必要なんですか!」

 

「あら~、お子さまシリカちゃんと違って私は男達に回復してもらえないんだし、必要じゃない」

 

「なっ!?」

 

『ギュルル!』

 

ロザリアさんの嫌みたっぷりの発言に流石のピナも唸る。

他の皆が止めようとするけど、私はもう我慢の限界!

「わかりました! 貴女なんかとはもう組まない! 私を欲しいっていうパーティーなら他にも山程あるんですからね!」

 

私はそれだけ言うとその場から去っていった。

他のメンバーが止めようとするけど関係ない!

あんな人とは一緒にいられない。

私はピナと共に暗闇が支配する森の中へとは歩いっていった。

 

 

 

たく…… まーた面倒な仕事ひきうけちまった。

つーかSAOでなんで万事屋やんなきゃいけねーんだよ。

いや、それよりも重要なのは、

 

「ここどこ?」

 

あ、やべーよ。迷ったよこれ。

どうすんのこれ、ねえどうすんのこれ。

森をさ迷っていると向こうの方の暗がりで暴れているモンスターが見える。

あれは近藤…… !

ってボケてる場合じゃねーな。ありゃ確かドランクエイプだとかいう猿みてーなモンスターだが、ヤベェ、プレイヤーが襲われてやがる!

考えるよりも行動。

俺は背後から一気に一太刀加えドランクエイプをぶったぎった。

ポリゴン状態になりドランクエイプが消えた後には小さな嬢ちゃんが残っていた。

「大丈夫か、ん? なんだその光?」

 

嬢ちゃんは何か光り輝く物を大事そうに抱えている。

だがそれもボリゴン状態になって完全に消えた。

すると嬢ちゃんがいきなり泣き出しやがった。

 

「ピナ…… ピナ! どうして……」

 

「え? ちょっ、な、なんで!? え、これ俺のせい? 俺のせいなの!?」

 

 

「グス…… ピナは私の…… 大切な友達なんです」

 

私は突然現れ助けてくれた銀時さんにことの一部始終を話ていた。

ピナは私がやられそうになった所を身を呈して守ってくれた。

なのにピナは……!

 

「嬢ちゃん、てかシリカつったな」

 

「……はい」

 

「お前、もしピナが助かるって聞いたら何でもする気があるか?」

 

「え…… なんでも……」

 

私は自分の胸を反射的にバッと抑えた。

 

「いや、違うからね! なんでもっていってもそういう事じゃないからね! 俺そういう趣味ねーから!」

 

「じゃ、じゃあどういうことなんですか。まさかピナが助かるんですか!」

 

思わず大きな声で言ってしまった。

でも今は気にしている余裕もない。

銀時さんは真剣な顔で言う。

 

「その羽、ピナの羽だろ」

 

「え…… はい」

 

私の手の中に残っている羽はピナが残したもの。

でも羽だけじゃどうしようもないんじゃ……

 

「前に知り合いから聞いたことがあってよ。確かそいつは心だ」

 

「心?」

 

「ああ、アイテムレージ開きゃあわかるけど、多分ピナの心ってなってるだろ」

 

私は震える手でアイテムレージを開く。

すると確かにピナの心と表示されていた。

 

「これが残ってんのなら蘇生アイテムさえ使えばピナは生き返る」

 

「本当ですか! よかった…… その蘇生アイテムはどこに!」

 

ピナ…… 私の大切な友達を助けるためだったらなんでもする!

 

「えーと、確か第四十七層の思いでの丘だかにあるはずだ」

 

「よ、四十七層……」

 

今の私のレベル44。四十七層の適性レベルは47。

このSAOの世界じゃ少しの差が命取り。しかも適性レベルの10は上回らなければいけない。

「今の私では無理ですけど…… レベルさえ上げれば……!」

 

「あーと言いにくいんだがよぉ、三日以内に蘇生しなきゃピナの心は消えちまうんだ」

 

「え……」

 

三日以内、そんなの無理だ…… とてもじゃないけど。

さらに涙が浮かんでくる。

ピナ……

 

「いや、泣くなって! あー、わーったよ。俺が協力してやる」

 

「え、で、でも」

 

「遠慮するこたぁねーよ。俺は何でも屋、万事屋だからな」

 

「万事屋……!」

 

男性を苦手と思っていた私だったけど何故かこの人なら信じてもいい気になれた。

この人は何処と無くあの人に…… 師匠に似ている気がしたから。




シリカは私が勝手につけた銀魂ならではの設定があります。
次回お楽しみに。感想待ってます。
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