機動戦士ガンダム RIZE of the EARTH 作:Ryu-Gun
第九章 ア・ムービング・ワールド
武内他、生き残った者はゼネラル・コンバットの本部がある“島”に帰還した。武内と入れ替えに、救難部隊のVTOL機のCV-232 オスプレイ・バスターが3機、発進した。
CV-232 オスプレイ・バスターはアメリカ合衆国のベル・ヘリコプター社とボーイング・バートル社、日本のアース・リデュー・マシーンズ社が共同開発した機体である。機体自体は細長いが、機体の前方側と後方側にはそれぞれ“主翼”と呼ばれる物がある。前方側の左翼、右翼、後方側の左翼、右翼それぞれの翼の端には、推力増強装置が取り付けられ、系4機の推力により垂直離着陸を可能としている。
武内達は機体を整備班に任せてモビルスーツから降りた。
オスプレイ・バスターは出動してから約二時間で帰還した。救助したのは90人だった。その90人は、ゼネラル・コンバットの捕虜となる。しかし、普通の捕虜収容所とは違い、各自のごく普通な部屋が設けられ、1日最低3食。食事は監視員を設置しているがバイキング方式。捕虜同士での会話も普通にでき、戦闘でおった傷は手当され、拷問は禁止。拷問をした者は懲役刑が下されるのがこのゼネラル・コンバットの捕虜が行う生活の鉄則だ。
***
«ここで速報です──»
夕方のニュース番組だ。
«─中国とロシア、北朝鮮、韓国の首脳会議からの中継が来ました。»
現在、4国による首脳会議が行わるのは前々からニュースで出てきていた。
中継が繋がった。中継と言っても1つのカメラから世界に配信されている。
«我々は、世界安全の秩序を守るための組織、“東アジア共同体”を設立することに同意しました。─»
その中継はゼネラル・コンバット本部の管制室のメインモニターでも流れていた。
「やはり日本は呼ばれないか…」
武内が総督のすぐ横で言った。
«─また、東アジア共同体の軍事組織“共和国軍”も設立することとしました。»
「軍を設立するだと?!!」
総督か前のめりになって叫んだ。
「我々に対抗するのは明らかですね」
武内は中国の空母艦隊に大打撃を与えた時から何かしてくるだろうと察知していた。
«─主力兵器は、“国産”モビルスーツであり、今までの戦闘機などの兵器には重きを置いていません。»
共和国軍の主力兵器はゼネラル・コンバットと同様、モビルスーツだ。
«─そして、我ら東アジア共同体は──»
次の言葉が出るのに少し間が空いた。
«─ゼネラル・コンバットという組織は、断じて容認していません。»
ゼネラル・コンバットを否定したのだ。
「大尉─」
と総督が武内に言葉をかけた。
「─最後になるかもしれんし、そろそろ終業式だろうから、1週間家に帰ってくれ…」
家に帰ることは学校にも行くというごく普通な生活をしてこいとの事だ。
「総督がいいのなら。」
すると突然━
「総督!ホワイトハウスが直接回線によるテレビ通信を求めています!」
総督はタイミング的に東アジア共同体の事に関する何かかと思った。
「メインモニターに回せ、奴らの中継は3番モニターにしろ」
と総督が言った。
«ジェイク・マクゴガロォ君、話がある。»
アメリカ合衆国の大統領 サイラス・デビンソンが出た。
「話とは、我らの組織に関する事でありますか?」
«そうだ»
「何用で?」
«日本の領土にある全ての在日米軍基地をゼネラル・コンバットの管轄下に移行する。»
その発言に管制室全体がどよめいた。
「全て…ですか…?」
«あぁ、管轄下は君らの組織だが部隊はそのまま駐留させる。»
「了解です。引き渡し日はいつ頃に?」
«早ければ早いほどよいがな»
総督はこの時に確信した。
━戦争になると━