「クラスメートでこの前ボーダーに入隊した出穂ちゃんだよ」
大規模な襲撃があるからそれに備えようぜ!となった。そもそもでそんな襲撃を未然に防ごうと言うのが無理な話である。
未然に防ぐことが出来ていれば警察や探偵なんか必要ないのである。
「どうもッス」
ボーダーと協力して大規模侵攻の被害を極力0にするという事だが、修達は学生である。
普通に学生ライフを送っており、千佳がクラスメートで三門第三中学唯一のC級の出穂を紹介する。出穂はなにかあったら率先して避難誘導しといてとボーダー隊員がいなかったり少なかったりする学校に上から色々と命じられていた。と言っても現場で戦えじゃなくて率先して避難誘導しといてとかである。
「メガネ先輩がゼンカイガオーンってホントなんすか?」
「あ、うん」
一応は噂になっている謎のライオンについて出穂は聞いてみた。
ボーダーが勝手にゼンカイガオーンをマスコットにして利益を得ようと言うのならば出るところは出るつもりである。機界戦隊ゼンカイジャーは、スーパー戦隊や仮面ライダーは全て紅き界賊団のものである。
結局ゼンカイガオーンって誰なの?という噂は一時期広まっていた。しかしまぁ、遊真が歴代最速の数値を叩き出したり、青峰が風間をボコボコにしたりしたのでその噂はボーダー内部では直ぐに消えていった。
「チカ、それ言っていい事だっけ?」
「あ……」
サラリと出穂にゼンカイガオーンの正体が修である事を教えている。
一応は紅き界賊団は秘密の組織であり修はその組織の見習い候補生だ。ゼンカイガオーンである事は勝手に言ってはいけない事なのだが割とウッカリと言ってしまっておりその事を遊真に指摘されると顔を青くする。
「だ、大丈夫だ。夏目さんの記憶を消せば」
「記憶を消すってメガネ先輩なにするつもりなんスか!?」
「……どうせバレる時にはバレるものだしアオミネさんに怒られるの覚悟しとこう。怒られるって分かってたら怖くない」
怒られるの前提なのがいけないことだが、青峰はこの件に関しては深くは怒らない。
どうせバレるし、この大規模侵攻を利用して偉い人達がSPDを発足するつもりなので修はある意味広告塔である。出穂の記憶操作とかは別にしなくてもいいのである。
「あれ?修くん、アレってセッちゃんじゃないかな?」
「あ、ホントだ」
仲良く屋上で昼食を食べる一同だったのだが千佳がセッちゃんが飛んできている事に気付く。
なんでこんな所に来ているんだろうと思っているのだが、セッちゃんがなにやら大きな壺を掴んでおり屋上に降りると息が乱れていた。
「お、お……重いチュンンンンンンン!オイラにコレ持ってけって鬼だっチュン!!」
「なんすか、この鳥は?」
「セッちゃんは……僕達をサポートしてくれるロボット?」
「オイラは機界戦隊ゼンカイジャーの司令官だチュン……いや〜重かった……」
「セッちゃん、わざわざ学校までなにしに来たんだ?」
コンコンと嘴で壺をつつくセッちゃん。
用事があるならば連絡の1つでも入れてくれればそれでいい、万が一を想定してちびレプリカを本部に置いて連絡を取り合う事が出来る様にしている。遊真がセッちゃんがなにをしに来たのかと尋ねた。
「アカレッドにこの壺を千佳に託せって頼まれたチュン」
「えっと…………なんなの?」
「コレは忍者戦隊カクレンジャーの大いなる力だチュン!」
「大いなる力?……なんかめっちゃ怪しいんだけど」
「怪しくないチュン!この壺を専用のハンマーで叩き割れば、千佳を守ってくれるヒーローが現れるチュン!」
船長ことアカレッドから託された忍者戦隊カクレンジャーの大いなる力が入った壺を見せれば怪しむ出穂。
セッちゃんが物凄くピンチになった時に専用のハンマーで壺を叩き割ればピンチを回避する事が出来ると言う。
「今、割ってみる?」
「ダメだっチュン!千佳がピンチな時にだけ使えってアカレッドに言われてるチュン!」
「でも、そう言われると開けたくなるよ」
中身がなんなのか気になる出穂は壺を割る事が出来るハンマーを見つめる。
しかしまぁ、アカレッドがピンチな時に壊せと言われているので勝手に使われるのはよくないことだとセッちゃんは出穂に絡んだ。
「コレ、青兄からじゃないの?」
アカレッドと言う単語を聞いて不思議そうにする修。
アカレッドと言えば会ったことは無いけれども紅き界賊団の船長の事であり、青峰が言うには何してるのか全く分からなくて連絡を取ることが出来ないらしい。
「アカレッドからだよ……アカレッドも独自に動くって言ってたチュン!修は安心して市民の避難を」
「っ!?」
「千佳?」
「く、来る……」
ワチャワチャした雰囲気から一転、千佳がなにかを感じ取った。
その瞬間、警報音が鳴り響く。何事かと学校の外を見れば近界民が現れるであろう門が開かれていた。
「ぎゃあああ!?なんすかアレは!」
「落ち着いて、学校側に避難誘導を……あ……」
「どうしたチュン?」
「教室にギアトリンガー置きっぱなしだ」
「なにやってるチュンか!開発した武器を営業先に送るグリーンレーサーみたいな凡ミスしてどうするチュン!」
ボーダーのトリガーと違ってなにかと持ち運びが不便であるギアトリンガー。
千佳もギアダリンガーを教室に置いているみたいなので急いで教室に迎えば担任が避難を始めようと言おうとするので修は鞄からギアトリンガーと戦隊ギアを取り出した。
「チェンジ全開!」
『ゼーンカイガオーン!』
「百獣パワー!ゼンカイガオーン!」
「え、嘘!?」
「三雲の奴がゼンカイガオーンだったのか!?」
最早、変身後の口上について恥ずかしいだなんだ思うことはない修。
クラスメイト達から修がゼンカイガオーンだったのかと驚いた顔をしているのだが、修は気にすることはしない。
「先生、学校の内側から近界民が出てきた事を考慮すれば学校にある地下シェルターじゃこの規模は防げません!防衛ラインを超えてくる可能性も大きいので、ボーダー本部から離れた避難所に避難しましょう!」
「え、ええ……」
いきなりのゼンカイガオーンに担任は戸惑うが直ぐに受け入れようとする。
それと同時に遊真が自前の黒トリガーを起動した。レプリカがちびレプリカを作り出した
「空閑もボーダーだったのか!?」
「いや、違うよ……おれ達はSPDだ……皆、避難してくれ。流石にコレはまずい」
空閑の急なトリオン体の換装に驚く三好。
SPDと言えばなんなのか?となるのだがとりあえず避難をしなくちゃいけない事だけは確かであり、学校側もそそくさと動き出す。
『こちら紅き界賊団、現在三門第三中学の生徒を避難誘導。イレギュラー門の1件及び今回の規模からして三門第三中学の地下にあるシェルターでは危険だと基地や防衛線から離れたシェルターへの避難を開始』
『そうか……』
「シノダさん、おれは何処に向かった方がいい?」
『現段階ではボーダーだけで対応出来ている。避難誘導を優先してくれ』
「了解」
相手が次に何かしらの1手を打ってくる。その1手によって今後をどうするのかが変わるのでとりあえず避難してくれと言っている。
ツーカイザーになった千佳とトリオン体に換装した出穂が全校生徒が居るかどうかの確認を取る。伊達に災害王国の日本ではないので、その辺りの報連相は直ぐに終わって学校外にあるシェルターに向かって行くのだが突如として鳴り響いた警報、大量の門に一般市民の人達は大慌てになっている。
「落ち着け!落ち着くんだ!俺達が来た以上は問題は無い!」
「そう!僕等ボーダーに任せるんだ!」
C級三馬鹿がボーダーの権威を振りかざしていた。よく見れば沢山のC級が居る。
避難誘導をしようとしているのだが大慌てになっている。とにもかくにもシェルターに向かって逃げてもらわなければならないのだが、上手く行かない。そもそもでC級は戦闘を仕事にする担当である訓練生であり、戦闘以外に関しては色々と下手であり、レスキュー隊の1人でも居てくれた方が効率がいいかもしれない。
「全員、落ち着いてください!まだ近界民は来ていません!慌てずに避難を」
「お前、近界民か!?」
修が避難誘導をしているのだが上手くいかないどころか近界民扱いされる。
色々と秘密にしすぎていたのがここに来て仇となった。C級三馬鹿が攻撃するかしないかのところだった。発砲音が鳴り響き、攻撃をしようとしていたC級のトリオン体が破壊され、生身の肉体に戻った。
「避難誘導ぐらいならば、わざわざトリオン体に換装する必要はないんじゃないかな?」
「だ、誰すか!?」
金髪の色黒のイケメンがC級を倒した。
出穂は何者なのかと身構えるのだが、金髪の色黒のイケメンは出穂は気にすることはせずに修に顔を向ける。
「警察戦隊パトレンジャーの戦隊ギアを使うんだ」
「え?」
「この状況を切り抜けるには、パトレンジャーの戦隊ギアが1番だ……さぁ、早く」
「は、はい」
男に言われた様に42番の戦隊ギア、警察戦隊パトレンジャーの戦隊ギアをギアトリンガーにセットした。
『42番!ババン!ババン!ババン!ババン!ババババーン!パートレンジャー!』
「……メガホン?」
「パトメガボーだ、それを使えば軽い催眠術をかけることが出来る。それで避難誘導をするんだ」
「……皆さん!落ち着いてください!まだここには近界民はやってきていません!急いで慌てずに避難してください!」
パトレンジャーの戦隊ギアでパトレンジャーの武器であるパトメガボーが出現した。
パトメガボーのメガホンモードで大慌てになっている一般市民の人達に言えば慌てた様子は何処に行ったのだとピタリと動きが止まり、全員が綺麗に走って地下のシェルターを目指していく。
「この戦隊ギアにこんな力が……貴方は?」
『こちら本部!C級がいきなり攻撃されたとの報告を受けている、いったいどうなっている!』
「やぁ、はじめましてだね」
トリオン体から生身の肉体に戻らされたC級は修のパトメガボーに逆らえずに避難していく。
いきなり攻撃されたと上に報告が上がっているのでどういう状況なのかを修に聞いてくるのだが男は気にせずに挨拶をする。
「こうした方が色々と効率が良いからC級を撃たせてもらったよ……僕の事を気にするのもいいが、他を気にしないと。そろそろ次の手が来る筈だ」
『……新型、いや、ラービットが出てきたか』
男は自分よりも状況の確認をしろと言えば状況が一転した。
普通のモールモッドなんかはB級中位以上の隊員が力を合わせて撃墜している。それを見た近界民側が手を変えてきた。
『ラービット?』
『捕獲用トリオン兵……トリガー使いを捕獲する為のだ。A級の隊員でも苦戦するだろう……このラービットは生産コストが高くて作っている国も僅かで、現在の周回軌道からして……』
トリガー使いを捕獲する為のトリオン兵がやって来た。
戦線の最前線で戦っている連中がなんなのかと驚いているのでレプリカが具体的な説明をし、何処の国なのかを予測する。
『そろそろ私も動きますね!』
トリガー使いを捕獲する為のトリオン兵であるラービットが出てきた。
相手が本格的に攻めにやって来たのだと判断した有里彩はそろそろ動き出すのだと100個の眼魂を空中に浮かせてゴーストパーカーを出現させ1枚のメダルを取り出した。
『分身!』
それは分身のエナジーアイテム。
有里彩はそのメダルを自らの体内に取り込めば大量に分身した。
「変身!」
『決闘!ズバット!超剣豪!』
『エレキ閃き発明王!』
『ハロー!アロー!森で会おう!』
『林檎が落下!引き寄せ真っ赤!』
『百発百中!ズキュン!バキューン!』
『曲名?運命!ジャジャジャジャーン!』
『兄貴ムキムキ仁王立ち!』
『歌舞伎!ウキウキ!乱れ咲き!』
『目覚めよ!日本!夜明けぜよ!』
『未来を予告!邪馬台国!』
『ピラミッドは三角!王家の資格!』
『我の生き様!桶狭間!』
『マジイージャン!スゲーマジシャン!』
『心のドア、開く童話』
『猿豚河童!天竺を突破!』
『議論!結論!進化論!』
『起こせ革命!それが宿命!』
『迫るピンチ!冴えるトンチ!』
『三角の定理!俺の言う通り!』
『ハワイワイワイ!納めたーい!』
『天体知りたい!星いっぱい!』
『さぁ行こうかい!大航海!』
『きっと君はロミオとジュリエット!』
『一切!合切!超天才!』
『ネイティブアメリカン!ネイチャーインディアン!』
『考える人!彫刻を彫る人!』
『勇士な忍者!出身甲賀!』
『豪華な向日葵!業火の向日葵!』
『動力!努力の結晶!』
『動力!努力の結晶!』
『ルネッサンス!エッセンス!』
『ブルータス!お前もか!』
『探せ昆虫!ゲット必中!』
『敬天愛人!薩長同盟!』
『茶の道!千の道!一休み!』
とまぁ、仮面ライダーゴーストの設定上存在している100以上の英雄の眼魂を使って変身する。
あまりにも長いのと作者がゴーストの変身音を全て書き切る自信が無いのでここの部分は割と割愛させてもらう。既存のゴーストの音声除いても60人以上の英雄が居るので流石に無理だって。
「有里彩に任せて正解だな」
向こうは質もそうだが数で攻めてくる。こっちも数はあるにはあるのだが、レベルに色々と差がありすぎている。
マジシャインに豪快チェンジし、スカーペットに乗っている青峰は有里彩がラービットだろうが問題無く倒すことが出来るのだろうと判断したので急いで修の元に向かうとそこには沢山のトリオン兵の残骸があった。
「遊真がやったのか?」
「おれじゃないよ」
モールモッドやバムスターと頑張れば倒すことが出来るトリオン兵。
黒トリガーを起動している遊真がやったのかと疑問を投げるのだが遊真はやっていないと言う。よく見てみれば殴打したと言うよりは斬られたり撃たれたりした後が残っている。
「遅いぞ。有里彩が動くと分かっているならば彼等の側にいるのがお前の仕事じゃないのか」
「っ…………なんで、なんでここに居やがる!?」
「久しぶりに会ったというのに随分と酷い事を言うじゃないか」
金髪の色黒のイケメンが青峰に話しかける。
「ぎゃあああ!ヤバい!ヤバいっす!」
「青峰、ここはお前に任せる……お前がボーダーと手を結んだ以上はお前が筋を通すんだ」
「そりゃやるけども、あなたは何をしに来たんだよ?」
「僕も力を貸しに来た、彼奴等も今こっちに向かっているところさ……スカイホーキー!」
マジレンジャーの魔法の箒的なのである物を呼び出すイケメン。
スカイホーキーに跨がれば遊真に乗れと言い遊真はイケメンの背中に乗ってスカイホーキーでボーダー本部付近の戦線の最前線に向かった。
『彼はいったい……』
「安室零……色々と説明したいが、今はあいつらの撃退だな」
『デーカレンジャー!』
「ハンマーフィスト!」
色々と言いたいことはあるが、今はトリオン兵の撃退に急がなければならない。
出穂がモールモッドから逃げているのでデカブレイクに豪快チェンジし、ブレスロットルを動かしてモールモッドを殴り倒す。
「……予想以上に劣勢だな……」
一方その頃の敵側、今回襲ってきている国であるアフトクラトル側はトリオン兵のカメラ経由で戦況を確認する。
とりあえずと大量のトリオン兵を送り込み、ボーダーの隊員を炙り出している。無論、それで攫う事が出来るとは思っていないので第二の矢としてトリガー使いを捕獲する為のトリオン兵、ラービットを導入したのだが有里彩の英雄100連発を使われて思ったより成果が出ていない。
原作通りに諏訪がキューブ化されたりしているが、風間隊でなく有里彩があっさりと救出したりしている。ラービットは手練れのトリガー使いでも苦戦するトリオン兵なのだが予想以上にアフトクラトル側は劣勢だった。
その事に関してアフトクラトル側のリーダー的存在であるハイレインは渋い顔をする。
門を開くラッドでこちらの世界の情報を、戦力について色々と収集した筈なのだがその情報に無い事ばかりだ。特に有里彩に関してはデータが無いに等しい。
「どうしますか?」
次の一手を唯一の女性兵であるミラが尋ねる。
「我々の目的は雛鳥だ」
「しかし、ラービットを簡単に蹴散らす者が数十人も居るとは……」
流石に予想外だと最高齢のウィザは驚いている。
「ここは
「ならばオレが道を切り開こうじゃないか!」
「っへ、猿はなにやっても猿なんだよ!」
ここからどうするのかと色々と考える。ここまでの戦力を導入してもなんの成果も上げることは出来ない事だけは避けなければならない。
部下であるランバネインやエネドラはさっさと当初の予定通りにしろと言う。
「……それ以外に道は無いか……手筈通りに」
さっさと帰ればそれでいいのに、ハイレインは動く…………それが人生最大のミスだと気付かずにだ。