「この辺りがいいかな」
「空閑くん?」
スカイホーキーに乗って戦線に遊真を連れてきた。
色々と事情を知っているであろう嵐山隊の元ならば問題は無いのだと安室は遊真をスカイホーキーから下ろす。
「彼は避難誘導よりも戦線に出てトリオン兵を退治した方が効率がいいだろう」
「うん。多分、そっちの方が早く片付くと思う」
「貴方は?」
「ああ、僕のことは気にしなくていいよ。それよりも上に彼が戦線に立ったのと状況の確認、おっとアレはまずいかな」
遊真が戦線に立った方がいいことを頷くのだが、木虎が安室の事を聞いてくる。
安室は名乗るほどの物じゃない、今はそれよりもとボーダー本部に通信を取ろうとするのだがそれよりも前に爆撃用のトリガーであるイルガーがボーダー本部に向かって行き爆発を起こした。
「っ、こちら嵐山隊!本部応答を願います!」
「今の衝撃で回線が乱れている可能性が高い。本部の機械を用いた通信以外の通信の方が通話を取ることが出来るんじゃないのか?」
『嵐山、問題は無い。本部が爆撃を受けたが被害は0に等しい……この前の千佳が壁に大穴を開けた1件で外壁を強化している』
『大丈夫だ!我々の方は無事だ!』
安室の言葉に反応するかの様に動くレプリカ。
直ぐにちびレプリカ経由で本部が問題無いと忍田本部長が言うので少しだけ胸を撫で下ろすのだが、城戸司令から連絡が入る。
『そこに空閑が居るのか?』
「僕個人の意見で言いますが、彼には避難誘導よりもトリオン兵討伐の方が効率がいいですよ……わざわざ黒トリガーで避難誘導なんて駒の無駄遣いだ」
『……何者だ?』
「ロストヒーロー、とでも言っておこうか。とにかくA級単体でも苦戦する敵が来るのが分かっているのに外部スカウトに行っている面々を呼び寄せなかった。敵が来ることだけは確定なのにだ。コレは明らかに君達の職務怠慢だと僕は認識している……っと、この辺りの口論は今しなくてもいい事だ。戦線は?
『……市街地に向かおうと思えば向かえる筈だが……』
「敵は交渉はしに来ていない。狙いは人間と言う資源だが、ただただ純粋な奴隷が欲しいわけじゃない。優秀なトリオン能力を持っている人間が欲しい……ならば優秀なトリオン能力を持った集団の巣を突けばいい」
『敵の狙いは一般市民でなくボーダー隊員だと?』
「こちらの世界を本気で潰したり貿易をしようとしていないのならば妥当じゃないかな……よく見てご覧よ、空を飛ぶことが出来るトリオン兵と門を開くことが出来るトリオン兵が居る。やろうと思えば市街地に門を開けるんだ」
もっともらしい意見を述べる安室。
忍田本部長や城戸司令はトリガー使いを捕獲する為に作られた捕獲用のトリオン兵であるラービットを戦力としてでなく、純粋に製造目的として作り上げたのならばと考えて戦況を確認する。諏訪がやられ、東のアイビスが効かない頑丈なラービット、B級は単独で動くなと言っており、1つのエリアは有里彩が完封している。
『空閑はその場で嵐山隊と共にトリオン兵の殲滅をしろ』
「了解」
「ちょっと待ってくれ」
色々と思考した末に戦線のトリオン兵の殲滅を決めた城戸司令。
遊真は戦うかと動き出そうとするので安室が止めると安室はガブリボルバーを取り出した。
「防衛線を越えてはいけないからね。幾ら君が黒トリガー使いだとしても今回は防衛戦、ただ敵を撃退すればいいわけじゃない」
『ガブリンチョ!フータバイン!』
ガブリボルバーに獣電池を装填してリボルバーを回転させ、遊真を撃ち抜いた。
いきなりの事なので驚く嵐山と木虎だが撃たれた遊真から影が発生して遊真は5人に分身した。
「5人居ればなんとかなるだろう」
「アオミネさんが使ってたやつか」
「フータバインと言う獣電池で分身する……NARUTOの影分身の様にエネルギーを等分割するわけじゃない、問答無用で分身するからトリオン云々は何時も通りで計算していいよ」
「待ってください、それを私達にも」
「あいにく、僕は紅き界賊団の船長として力を貸している……今回は君達に力は貸さないよ」
自分達もフータバインで増やしてほしいと言おうとする木虎だが、安室は断った。
スカイホーキーに乗って大空に飛んでいったかと思えば姿を晦ました。突如として行方を見失ったので木虎は凝視するが、直ぐに戦線に立たなければと動き出す。
※
「チカ子、そっちはどう?」
「後もう少しだよ!」
『セーンタイにレボリューション!』
一方その頃の千佳達はと言えば避難誘導をしていた。
出穂と共に避難誘導をしている千佳はマジレンジャーの戦隊ギアを使いマジシャインのスカーペットを沢山出した。
修のパトメガボーの声が聞こえなかった面々を乗せて地下のシェルターに向かってスカーペットを飛ばしていく。
「豪快チェンジ!」
『デーカレンジャー!』
「ディーソードベガ!」
レーダー等に映らなくなるぐらいには多くの人を避難させている。
その間に青峰はたった1人で戦っている。巧みに豪快チェンジしガオシルバーからデカマスターになりディーソードベガでラービットを一閃。そのままディーソードベガのスナイプモードで空を飛んでいるトリオン兵を撃ち落とす。
「っちぃ、次から次へと」
『青峰、敵の狙いはボーダーの隊員だ』
「でしょうね!空飛んでるトリオン兵にラッドをくっつければ市街地に門を開けるんだから!」
『C級隊員を本部に避難させる。上手く誘導をしてくれ』
「おっさん、アホか!さっき本部爆撃されてんだぞ!こういう時には支部とか避難所に分散させるんだよ!」
忍田本部長が訓練生やボーダー隊員の捕獲がメインだと言う。
原作通りに行ってないがアカレッドが上手い具合に誘導したんだが、本部に連れて帰るとかバカを言うなよ。ついさっきイルガーの爆撃音を聞こえたんだぞ。如何にも本部なところが爆撃されてるんだ。原作知識云々以前に普通に行けるか!
「避難所にボーダー隊員が居れば報連相出来る救護活動にも動けるだろう!というかちゃんとした正隊員寄越せ!トリオン兵を倒すことが出来て問題無く行動する事が出来てるけども、現状オレしか戦えない。オレを足止めする奴が来たらアウトだ!」
『その事に関しては問題は無い、ボーダー最強の部隊を呼んでいる』
『青峰、色違いのラービットが出てきたぞ』
「豪快チェンジ!」
『マージレンジャー!』
「滾る烈火のエレメント!天空勇者ウルザードファイヤー!」
そろそろ避難でなく戦闘に移りたい。修達は無事に避難誘導が出来ているのでもうすぐというところで色違いのラービットが現れた。
ウルザードファイヤーに豪快チェンジし、液状化しているのと磁力の破片を纏っているラービットに剣を向ける。
「マージ・ゴール・ジー・マジカ!!」
必殺のブレイジングストームスラッシュでラービットを焼き切る。
周りを確認して他にトリオン兵が居ないのかを見るのだが、殴ってくるタイプのトリオン兵は存在しない。
「待たせたわね!」
「遅えよ!もう終わったぞ!」
大体が終わっているなと思っていると玉狛第一が現着した。トリオン体に換装した小南は闘志を剥き出しにしたのだが既にもう終わっている。
しいて言うのならば空を飛んでいるトリオン兵の撃退……いや、違うか。ここからが本番か
「え、もう終わりなの!?」
「っ、まだです!まだ終わってません!」
カッコよく参上したのだが意味が無かったの?となる小南。
しかし千佳が直ぐに危険を察知した。割とすぐ近くにいるラッドが門を開いたかと思えば角付の男性と老人が出てきた。
『あの角……間違いない。アフトクラトルだ』
「何処の国だろうが関係な、んだこんな時に!」
角付の男性を見て今回襲ってきた国を確信するちびレプリカ。
何処の国だろうが敵ならば叩きのめすだけなのだがゴーカイセルラーが鳴り響いた。今結構シリアスな空気な筈なのに、誰だと思い電話に出てみればアカレッドからだった。
『青峰、近界民に繋げ』
「……分かったよ……」
『はじめまして、そしてようこそチーキュのニッポンポン、いや、君達風に言えば
「おや、歓迎してくれるのですか?」
ゴーカイセルラーをスピーカーモードにして角付の男性ことヒュースと老人ことヴィザに向ける。
アカレッドのおっさんは気さくに話しかけてくるのだが、2人は警戒心を解いていない。
『改めて聞くのもなんだが、君達の目的はなんだい?』
「それを話したところで認めてはくれないでしょう?」
『時と場合による。向こうの世界はトリオンと言う生体エネルギーを用いて機械等を動かす。しかしこの世界はトリオンと言う生体エネルギーでなく電気と言う雷のエネルギーを用いて機械を動かす。もしトリオン困窮等で悩んでいると言うのならば技術の提供を行おう。土地が枯れているならばその土地でも育つ作物の種を提供しよう』
「ちょ、なにを勝手に」
『君達は黙ってくれ、僕は日本という国の政府の人間として君達アフトクラトルと純粋な交渉をしたい』
アカレッドはアフトクラトルと交渉をしようとする。
一応はアフトクラトルがなんの為に遠征をしているのか知っている。それを知った上でアカレッドは交渉をする。
「交渉、ですか?少なくともこの様な事をして交渉に及ぼうとは」
『何時終わるか分からない永遠の戦争なんて心に来るだろう。それよりもちゃんと貿易をした方が効率がいい。右を見るんだ、左を見るんだ、トリガー文明以外の文明でここまでの文明を発展させたんだ……交渉する価値はあるんじゃないかな?』
「確かに
『こちらは星を貸し出す事が出来る、と言ってもかい?』
「黄金の果実の力を使う気か?」
『そちらの方が無益な争いにはならないさ……星を貸し出す事が出来るが、それでも交渉するつもりはないか?』
アカレッドの奴は星を貸し出すという最強のカードを切った。
現在アフトクラトルはアフトクラトルという星を形成する母トリガーが寿命を迎えようとしており、新しい生贄を捧げる事で母トリガーを生き残らせようとするのだが、問題はこの生贄が物凄く優秀なトリオン能力者じゃないとダメな事だ。アフトクラトルは優秀なトリオン能力者を生贄に捧げる事で国自体を大きくして巨大な軍事力を有している。
「星を貸し出すだと?笑わせるな、そんな話を誰が信じると思っている?」
「いや、冗談じゃねえよ?星を貸し出す事は出来るぞ?」
星を貸し出す話をホラ話だと否定するヒュース。
コレは割とマジな話であり、やろうと思えば星を貸し出す事が出来るんだ。そもそもで紅き界賊団、宇宙海賊でもあるし。
『どうやら話を信じてくれない様だね……ならば紅き界賊団の船長として言おう、今すぐに国に帰れ』
「それが出来ていれば最初からこの様な事はしませんよ」
『つまり戦争の意志はあるのか……ジャッジメントネイバー……マーダーライセンスの元にデリートを許可をする』
「……結局そうなるか……まぁ、それしかないか……小南、レイジさん、烏丸、この辺の避難誘導とかは終わっている。敵の狙いはボーダー隊員で千佳を撒き餌に呼び寄せる算段だ。千佳、マジレンジャーの戦隊ギアを裏向きで使え」
「は、はい」
『センタイジャー!センタイにレボリューション!』
『マージ・マジ・マジカ』
「きゃあ!?」
「うぉお!?チカ子がデカくなったな!?」
マジレンジャーの戦隊ギアを裏向きで使わせれば千佳がマジマザーのマージ・マジ・マジカによって巨大化した。
それを見て一同は驚く。特にアフトクラトルの2人は驚いているのでその隙をついてウルザードファイヤーの姿を解除しゲーマドライバーを腰に装着する。
「お前達が狙っている雛鳥の中で最上級、お前達の目的にピッタリなのが千佳だ……ハッタリだと思うのならば、千佳のトリオン能力をそっちの遠征艇から計測すればいい。規格外のトリオン能力だ」
直ぐに千佳は元のサイズに戻った。ツーカイザーだから色々と誤魔化す事が出来ているが、ツーカイザーじゃなけりゃ色々と大変だな。
アフトクラトルの2人に1番の目当ての物だと言えば目の色が変わる。アカレッドが星を貸し出す事が出来ると言う話をホラ話だと否定したのに千佳のトリオン能力がアフトクラトルの目的の物だと言う話はあっさりと信じるな。
「ヴィザ翁」
「ハッタリ、ではなさそうですね」
『最初から最後までハッタリじゃない……ところで君達はこんなところで油を売っていていいのかい?』
「今から仕事をするところですよ」
『そういうことを言っているんじゃないよ…………黒トリガーレベルや優秀なエリートを導入しての遠征、しかも君達だけじゃない。青峰、すまないね君に苦労をかけてばかりで』
「オレが居残りなのは別に構わねえよ」
「なにが、なにが言いたい!」
『簡単な話だよ……紅き界賊団は色々な国に遠征していて本国の警備が手薄になっているところを襲撃している』
「……だから帰りが遅いのか」
年明けまでには赤司達は帰ってくると言っていた。
だが、何故か年明けまでに赤司達は帰って来ることは無かった。死んだ的なのは無いだろうし、連絡が来ねえから何事かと思っていたらアフトクラトル襲撃してたのか。
「紅き界賊団だと!?」
「そう言えばまだ自己紹介してなかったな。冥途の土産に言っておく、オレが
『タドルファンタジー!』
その名を聞いて驚くヒュース。
冥途の土産として教えておいてやるのだとガシャットデュアルギアβを取り出してタドルファンタジーの方を回せばタドルファンタジーのゲーム画面が出現し、ゲーム画面からファンタジーゲーマーが出現する。
『Let's Going King of Fantasy!Let's Going King of Fantasy!』
「船長からデリートを命じられたからな支給品じゃない、オレのトリガーを使わせてもらう」
『ガシャット』
「変身!」
『デュアルアップ!辿る巡るRPG!タドルファンタジー!』
「これより日本に襲来した悪性
オレはそう言えばゴーカイセルラーを修に投げた。修はゴーカイセルラーをキャッチしたのだがジッとこちらを見つめてくる。
「問題無い、オレはこういう時の為に居るんだ……さっさといけ」
「うん……分かったよ」
「私は残るわよ!レイジさん、とりまる、ちゃんと避難させ」
『ステージセレクト!』
「っ、消えた!?」
小南は戦うつもりなのだが、生憎な事にこの仕事は他の連中にはさせたくない。
ゲーマドライバーの基本機能であるステージセレクトを使ってアフトクラトルの2人と共に異空間に移動する。こんな事を小南達にやらせるわけにはいかないからな
「ここは…………なにをした!!」
ここからはもう仕事の時間だ。
上からのデリート許可は貰っているので声を荒げるヒュースに向かって手を翳せばヒュースの体は浮かび上がり、ヴィザの元へと吹き飛んでいく。突如として体が浮き上がった事で反応が遅れてヴィザにぶつかるが大したダメージにはなっておらず黒い欠片の様な出現させ磁力で操り集束しトゲの生えた車輪の様な物を形成して、こちらに向けて飛ばしてくるので大きな黒い穴を出現させるとヒュースの真横に大きな黒い穴が出現してヒュースの腕が切断された。
「窓の檻と似た能力……黒トリガーか!?」
「黒トリガー?いいや、違うな…………
オレはそう言えば指を鳴らせば無数のバグスターウイルスの兵士達が出現する。
何処からともなく現れたが敵である事実は変わりはない。
「1つ、間違えましたな……この空間に我々を閉じ込める事が出来れば事は優位に運ぶでしょう。ですが、理解しているのでしょうか?……この場ならば
この場ならば周りを一切気にする必要は無い。
ヴィザは全力でオレを潰しにかかろうとするので近くにある宝箱を破壊して中に入っているエナジーアイテムを拾った。
「
ヒュースが立っている位置を除いてサークルを展開してその上にブレードを乗せて回転させる超高速の斬撃を放つ。
オレは避けることを一切せずに居ると当然の如く斬られるのだが気にする事なくバグルドライバーツヴァイを取り出した。
『液状化!』
「お前の星の杖の天敵だ、どうする?」
「
液状化のエナジーアイテムで体を液体に変化させている。
どれだけヴィザの星の杖による斬撃が凄まじくても液状化した肉体には殆ど意味は無い。タドルレガシーガシャットをバグルドライバーツヴァイに挿し込んでバグスターウイルスの塊をヴィザに向けて飛ばせばヴィザは星の杖のブレードを並べて盾にするのだがそれは不正解だ。
「うぐぅ!?」
膝をついて苦しむヴィザ。
この攻撃は受けきることが出来なくもないけども基本的には絶対に回避しなければならない禁断の攻撃だ。
「ヴィザ翁!?」
突如として苦しみだしたかと思えば電流のようなものが走っており更には半透明になるヴィザ。
ヴィザ翁はバグスターウイルスに感染した。ジャンルで言えばタドルレガシーガシャットのバグスターウイルスにだ。
「私の事は構いません!それよりも、早く彼を!」
「次はこいつか」
『高速化!』
苦しんでいるヴィザは自分の限界を察するので一刻も早くオレを倒せと言ってくる。
液状化のエナジーアイテムの効果は切れたので狙うならば今しかないのだがオレは直ぐに次のエナジーアイテム、高速化を取ったらゲーマドライバーを閉じる。
「悪いがお前達はここでガメオベラだ」
『キメワザ!タドルクリティカルスラッシュ!』
ゲーマドライバーのレバーを引けば必殺技を行う。
高速で移動し、ヒュースの背後を取ればマントを束ねて槍のように鋭くし、ヒュースの頭を貫いた。
「悲しいけど、これ戦争なんだ……ちゃんとチャンスは与えたんだぞ?」
『インフェクション!レッツゲーム!バッドゲーム!デッドゲーム!ワッチャネーム!?ザ バグスター!』