ブルーアーカイブalternativetype   作:Ringseiran

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オルタナティブとは、主流な方法に変わる新しいもの。
思いついたら吉日!よし作ろう!ってノリで書いたプロローグ。
見切り発車最高!!


対策委員会編
プロローグ


 学生と青春は切っても切れない関係だ。

 

 勉強に励む、部活に勤しむ、恋愛に興じる、友情を育む。それぞれに良さがあり物語がある。そしてそれらは人の数だけ存在し、全く同じものは存在しない。

 

 それはキヴォトスでも変わらない。

 生徒会に所属する者、自治区の治安を守る物、好きな事を追求する者、人の為に活動する者、自らを高める者。

 人々がスマートフォンを持ち歩くかのように銃を持つこの場所でも、生徒たちは日々青春に明け暮れている。

 

 しかし現実は楽しいことだけでは無い。

 良い思い出として残る青春がある反面、悪い思い出として残る青春も当然ある。

 

 試験で悪い点を取ってしまったり、友人と喧嘩したりなど挙げだしたらキリが無い。そして、そういった嫌な思い出ほど記憶に残る。シャワーを浴びている時、寝る前の布団の中ふとした時に蘇る。

 

 だが、悪い思い出も捉え方次第だ。幼い頃には大変な事だと感じた失敗が、成長してから思い返してみると可愛い失敗だったと感じるように。大人になった後、そんなこともあったなと、当時の友人達と笑い合えればれそでいい。

 

 つまり、俺が言いたいことは……

 

「アビドスの借金も、いつか笑い話になるといいなぁー……」

 

「ん、目が笑ってない」

 

 

 

 

 ***

 

 

 

 

 突然だが俺こと椎名スグルが通う学校、アビドス高等学校には多額の借金がある。その金額はなんと9億6235万円、月々の利子は788万円、聞いただけで頭が痛くなる膨大な金額である。しかも悪徳金融会社からの借金というオマケ付きだ。

 

 原因は数年前に起こった大規模な砂嵐、無慈悲な自然災害はあっという間に自治区の至る所を砂漠と化した。

 

 その対策や復興には多額の資金が必要だった、しかし田舎の学校に融資する企業などたかが知れている。

 

 他に頼みの綱もなく悪徳金融から借金をして対策をとっていたアビドスだが、現実は残酷だった。年々砂嵐の規模は増していき、最終的には自治区の半分以上が砂に埋もれた。

 

 その頃には借金は手遅れな程膨れ上がっていた。

 

 返済できなければ学校は銀行の手に渡ってしまう。しかし借金を返済できる可能性はほぼ0%。

 

 みるみるうちに生徒の数は減少していき今ではたった6人になってしまった。

 

 しかしこの学校の抱える問題はこれだけでは無い、それは……

 

「クソヘルメット共が……」

 

 アビドス校舎の屋上で俺は悪態を着きながらスコープを覗く。親の顔より見たヘルメット団に狙いを定め的確に狙撃する。

 

 命中する度に気絶する奴らを見るのは気持ちいいが、その度に貴重な弾薬を失ってしまったという苛立ちが積もる。

 

 弾薬だってタダじゃない、ただでさえ借金は現状利子を返すので精一杯なのにこのままではそれさえもままならない。

 

『スグル君ご機嫌ななめだねぇー』

 

 そんな事を考えていると、下で銃撃戦を繰り広げているホシノ先輩から通信が入った。小さく呟いたつもりだったが、ウチのマイクは高性能なようでしっかりと悪態を仲間たちに伝えたらしい。

 

 こんな時でさえ調子の変わらない先輩の声色には尊敬を通り越して呆れさえ覚えるが、彼女の様子を覗いてみると誰よりも先頭に立ち敵を一方的に蹂躙していた。

 

 一見すると小学生に見間違えそうになるホシノ先輩だが、戦闘時には普段ののんびりした様子からは想像出来ない程頼りになる。

 

「すいません、思わず声に出ました」

 

 とは言ったものの、悪態を着くのも許して欲しい。利子を返すだけでも精一杯の現状にチンピラの襲撃まで加わればいよいよこの学園は破産する。

 

 そうなるとシロコが銀行強盗に手を出しかねない、それだけはなんとしても阻止せねば。

 

「これで終わり」

 

 ヘルメット共のリーダー格らしき者の脳天をぶち抜く(気絶させただけ)。そうすると奴らは見る見るうちに連携を失い、最終的には散り散りになって逃げていった。

 

「二度と来るなクソヘルが」

 

 逃げていく奴らの背中に思いっきり中指を立ててやるが、二三日もすれば懲りずにまた襲撃してくるだろう。戦闘が終了したので愛銃を背中にかけ、屋上を後にする。そろそろ学園の弾薬が底を突く、本格的に奴らへの対抗策を考えなければならない。

 

『あはは……お疲れ様です、スグル先輩』

 

 今後の対策に頭を抱えていると、アヤネから乾いた笑いと労いの言葉がかけられる。彼女の声色からしてさっきの言葉も聞かれてしまったようだ。後輩の成長に悪影響を及ぼしかねないので言葉遣いには気をつけているのだが、こういう時に育ちの悪さが出てしまう。

 

 よくノノミに口の悪さを咎められるが、17年間で積み上げられた口調はなかなか治らない。それどころか最近はさらに悪くなっている気がする。どれもこれもだいたい借金とヘルメット団が悪い。

 

「お疲れ様です、スグル君~」

「スグル先輩、お疲れ様」

「お疲れスグル」

 

 対策委員会の部室に戻ると、ノノミ、セリカ、シロコの3人が既に帰ってきていた。

 

「あれ、ホシノ先輩は一緒に戻って来なかったの?」

「ホシノ先輩なら疲れたからお昼寝するって隣の教室にいます」

 

 ホシノ先輩、さすがの切り替えの速さである。

 

「アヤネ、弾薬の貯蔵はあとどれ位?」

「1、2回の襲撃なら何とか耐えられるかと、それ以上は……」

 

 アヤネが苦々しい表情で答える。

 ここで今月の利子返済金額の達成率を確認する。45%弱、それに加え襲撃がまだ続くなら弾薬を買い足す必要もあるだろう。

 

「まずいな、このままだと今月は利子も返せない。どうにも襲撃が多すぎる。のんびりバイトもしてられない」

「どうするのよ、このままじゃ……」

「学校が、銀行の手に……」

 

 ノノミの言葉に皆の表情が青ざめる。

 現状のアビドスは降りかかる火の粉を払っているだけで、肝心の借金問題に向けた対策が取られていない。

 皆で頭を悩ませていると、シロコがすくっと立ち上がった。

 

「ここは私に任せて、明日には全額返済できるお金を……」

「こら待て」

 

 当たり前のように覆面を被って教室を出て行こうとするシロコに、彼女のマフラーを掴んで引き止める。借金が返せないからと言って、仲間に銀行強盗をさせるのは流石に不味い。

 

「うぐっ」

 

 マフラーが引っ張られ首を絞められたシロコは苦しそうな声を挙げて止まった。

 ひとまずシロコを座らせて、改めて話し合いに戻る。

 

「どうしましょう……」

「今からヘルメット団を逆に襲撃しに行くのは?」

「それが出来たらそうしてる。防衛戦のための地雷やクレイモアはあっても、襲撃するほどの弾薬がない」

「ここはやっぱり私が……」

「「シロコ(先輩)は座ってて」」

 

 いつもなら真面目に進まない話し合いにアヤネがキレてちゃぶ台返しをするのがテンプレだが、そんな余裕さえ感じられない。度重なる襲撃に皆困窮しているのだろう。いよいよ学校の崩壊が現実味を帯びてきた。

 

「あ、そういえば」

「アヤネちゃん、何か打開策が?」

「打開策と言うか、ちょっと思い出したと言うか……」

「なんでもいいから案をくれ~」

「連邦生徒会に、新しい部活ができたのは知ってますか?」

 

 そう言ってアヤネはスマホを取り出し、某呟きSNSの画面を俺たちに見せた。

 

「ふむふむ、美食研究会がゲヘナの学食を襲撃すると……これが新しい部活と何か関係が?」

「その下です!」

「ああ、悪い」

「スグル君疲れてますね……」

 

 自覚はないがどうやら俺も疲れてるらしい、不覚にもノノミに心配されてしまった。

 言われた通り美食研究会の呟きのひとつ下を見てみる。

 

「えっと……連邦生徒会の謎の部活シャーレに、顧問の先生が来る、と」

「はい。最近ネットで話題になってるんですよ。連邦生徒会の捜査部で特に目的のない組織らしくて、噂によれば生徒や学校のトラブルを解決してくれるとか」

 

 なんだその胡散臭い組織は。そんなご都合組織が本当にあるなら俺達はこんなに苦労していない。そもそも借金問題や物資不足まで面倒見てくれるものなのだろうか。正直そんな組織があるとは思えない。

 

「それホント? ていうかBDで学習するこのご時世に先生って……」

「でも、本当みたいですよ。シャーレの建物の写真もありますし、連邦生徒会も公式に見解を出してます」

 

 そう言われて見せられたのは連邦生徒会の記者会見の様子。代行のリン行政官が記者の質問に淡々と受け答えているのが見て取れる。シャーレについての記者会見にも関わらず連邦生徒会長の失踪について追求されていて大変そうだ。

 

「う~ん、他に頼る宛もない、か……」

「え、本当に頼るの?」

「セリカ、気持ちは分かる、言いたいこともな。だが、物資がないのも事実だ」

 

 大人に頼るのが悔しい気持ちは分かる、今まで手を差し伸べてくれた人がいなかった分信用出来ないのも。しかし事実として俺達は今大人に頼らないとどうしょうもない状況にあるのだ。

 

「よし! ホシノ先輩には俺から言っておく。アヤネはシャーレの先生に助けを求める手紙を頼む」

「はい! 分かりました!」

 

 唯一の希望に、俺は賭けることにした。どうかシャーレの先生とやらが、頼りになる大人だと信じて。

 

 未来を、照らしてくれると願って。

 

 まだ、俺達の青春が続けられるように。

 

 

 

 

 

 to be continued……





名前・・・椎名スグル
学年・・・2年生
年齢・・・17歳
性別・・・男
身長・・・174cm
誕生日・・・6月14日
趣味・・・日記、散歩、遠出

基本情報
アビドス学園所属、アビドス対策委員会の一員

一年生の時アビドス自治区内のコンビニで万引きを働こうとした所を、ホシノにボコられそのままアビドス高等学園に入学する。
自分を更生させてくれたホシノにとても恩を感じており慕っている。
普段は冷静な判断をするが疲労が溜まると適当になる。密かにホシノを観察しており、「ホシノ先輩観察日記」なるものを書き留めている。

外見
黒髪、黒目、幸薄だが整った顔立ち

服装
上はアビドスの白いワイシャツ、その上にホシノが一年の時に着ていたものと同じデザインの防弾チョッキを着ている。
下は制服のズボン。

装備
M14DMR
1年の時ホシノがくれたスグルの愛銃。
スナイパーライフルより軽量で、迅速かつ正確な射撃が可能。実は砂漠で正確性と信頼性が低下するというアビドスでは致命的な問題があるが、スグルは気にせず使っている。

役割
マークスマン(選抜射手)、一般歩兵と狙撃手の中間職のような感じ。

あとがき
ブルアカは絶対に男子生徒出さないと思うんですよね、でも男子生徒がいるブルアカも見てみたい。なら自分で書けばいい。後悔はない。感想お待ちしています。

気が向いたら続き出します。
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