SCP-【申請中】-JP ボーイミーツボッチガール   作:カラス男爵

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scpの世界で主人公ってハイスペックにするしか無いわ。


陳腐な恋愛劇(本編)
世界が孤立した!!


世界がおかしいのか私がおかしいのか、いや別に私はおかしく無いというわけでは無いが、ともかくこれは絶対におかしいのだ。

 

時は中学2年の初めに遡る。

いやいきなりだなとか言われても私も困る。私が一番混乱しているから押し入れの中で縮こまって誰もいないのに語りかけてるのだ。

私のイマジナリーなのに私を拒絶とかやめてほしい、ただでさえ最大限に追い込まれてるんだから。いや!というか何で私追い込まれてるんだよ!

何もしてないじゃん!確かに何もしてないけどさぁ!何もしてないからか…?って違う!

 

押し入れの中でピンクの髪を振り乱しながら頭を掻きむしる完全なる変人。

後藤ひとりは言うまでも無く、説明するまでも無く混乱していた。

プロですら絶賛する最速のヘドバンで現実から目を背けていた時、無情にもそれは来た。

 

「おねぇちゃー!久我にぃ来たよー!」

 

「ぱみ゜ぃ"!!」

 

 

あの衝撃は忘れない。だってまだ二週間前だし、、

 

 

中学2年としての始業式が終わり3回目の登校の後それは起こる。

始まりはHRの最初だったか最後だったか、担任に引き連れられた彼を見てクラスは静まり返る。それはひとえに彼の容姿に理由があった。

 

一切のくすみが無い金髪はさながら羽毛の様であり、中学2年のまだ何処か、幼さが残る顔で微笑む姿にはなぜ中世の画家が子供に翼を生やして天使にしたのかが一発で分からさた。こちらを見渡すときの大きくも整った瞳は空の様に優しくも深い碧色をしており吸い込まれる様に視線を動かしてしまう。

 

そんな彼の容姿を見て静まり返ったクラスで最初にこぼれ落ちた言葉は女子のうっとりとした「王子様」という声。それを皮切りにクラスが歓迎を示す様に湧きあがる。

 

そんなカオスに湧いたクラスを制する様に担任が言い放った言葉は私の人生を滅茶苦茶にしたと言っていい。今の人生の良し悪しを語れるほどに生きてこそいないが少なくとも普通じゃ無い。

 

「あーわかる、わかるぞ。だが質問は休み時間にやってくれ。彼の名前は久我・アーサー・レンだ」

 

「久我レンです。よろしくお願いします」

 

彼が和やかに挨拶をすると再びクラスが湧く。そんな中、担任が黒板に大きく久我・A・レンと書いた。

 

「いいか!このA、アーサーって言うのはミドルネームでと言ってな…そうだな、、例えば"さいとう太郎"って名前が複数いる時に一番難しい齋藤の太郎ですって確認する奴の英語版って感じだ。  

 つまりだ、何が言いたいかというと久我レンで通じるから気にしなくていいぞ」

 

なぜ担任がいきなりミドルネームの説明なんかをと思ったが今ならわかる。あの美貌を前にしたらほっといたらいつまでも騒いでいたからに違いない。

 

「よし!HR終わり!レン君、えーっと。とりあえずそこね。一番後ろの空いてる席」

 

あの時、だ。

あの時が間違いなく彼に最初に殺された…殺されかけた時なんだ。

 

 

"一番後ろのそこ"それは最初の席替からなぜか誰も座っていなかった私の隣の席の事、カツ、カツと彼の真新しい靴の音が近づくにつれてそれは明確に姿形を私の前に表していた。

 

しょっ!処刑台!?私が処刑台に向かって歩いている!?どうして!?

違う!処刑台に歩いてるんじゃ無い!処刑台が向かってきているんだ!!

このままじゃ!このままじゃあ!

 

「えー隣の席取られたんだけど最悪ー」「てかあいつ誰だよ」「何あいつ何もしてないのにいいとこ取りするき?」

「こーろーせ!」「こーろーせ!」「こーろーせ!」

 

あのギロチンに首を刎ねられる!私の学生生活を恨まれながら過ごすことになってしまうぅ!!

かくなる上は、かくなる上はっ!

 

「あっ!あの!!お腹痛いのでトイレ行ってきます!!」

 

逃げる!!

 

 

…もういいかな

 

何もしないで便座に座ること5分、この間何をするでも無く只々時間を数えてていた後藤はようやく現実に向き合っていた。

 

担任はとりあえずあの席と言っていた。つまりは移動しても不思議じゃ無いということ!教室に帰れば彼専用の玉座が用意されてしかるべき場所にいる筈!

 

…今日は休むか、、?

いやダメだ!ただでさえ頭良く無いのに出席日数が足りないとか絶対目をつけられちゃうぅ、、

というかそれで授業に追いつかなくなったらそもそもテストどころじゃ無くなっちゃうし…

 

腹を貫かれたのかと疑うほどの呻き声を出しながら頭を抱えていると無慈悲にも予鈴が聞こえ始めた為にどうにか慣れとヤケクソ気味に半泣きになりながら教室に戻ることになる。

 

わた、私の隣の席はどうなって、、誰もいない!

やった!きっとどこかと交換したんだ!

 

椅子に座りながら冷静になった頭に疑問が生じる。

誰もいない?…いや、それはおかしい、この教室で空いている席はこの一つだけ。

ならば結局のところ私の隣には誰か座っていなければならない筈。

 

「ねぇ」

 

「ひょっっ!!」

 

挨拶の声しか聞いていないのにも関わらずそれが誰の声なのか一発で分かった。

 いきなり奇声を上げた私に困惑しながらも謝罪する彼の微笑みに思わず心臓が止まるが、なんとか差し出された手と握手することに成功した。

 

「隣席だね!久我レンです。よろしく」

 

「にきゅっ!ひゅぅ!いぃ!」

 

「だっ大丈夫!?」

 

「あっえっ後藤ひとりです。すいません」

 

極度の緊張と最悪な第一印象を与えてしまったことに止まった心臓が握り潰されるように締め付けられたことで再度血液が循環し、脳が酸素を供給された事でようやく事態を把握した。

 

どうしてまだ彼がここに!?と、彼の手元を見ればいまだにビニール紐によってまとめられた真新しい教科書の束。

自身の逃げの一手は全くの無意味だった事を悟りながら必死に頭を回転させる。

 

なんだ!!私に出来ることはなんだ!?何がある!!私の手札は!?次の行動は!?!?何が正しい!?どっどっどっ!!どうすればぁぁ!!

 

ふとした瞬間ふわりと鼻腔に春を感じさせる優しい良い匂いがし、思考が気を取られ冷静さを取り戻せた、と思ったその瞬間。

 

「大丈夫?具合悪くない?」

 

脳をくすぐるウィスパーボイスだった。

だがそれは、それは

其はあまりにも唐突なれば、そも言の葉を通わせへるが稀有なぼつちといふ生き物におゐて尚のこと刺激強し、ゆへに成仏いたし候。

 

「みきゅっ!?!?み"っ!キョキョキョキョー!」

 

「えっ!?クビ伸びっ!?顔溶っ!?!?えっ!?ええ!?」

 

「おーい授業始めんぞー」

 

かなりの音量であるにも関わらずさも当然の様に授業を始めようとする先生に疑問を持ちながらも状況を説明しようと声を上げる。

 

「せっ先生!後藤さんが!」

 

「ん?おー倒れたんか、やったら保険室連れてってあげて」

 

「えっ!?保健室!?いやっでも!?」

 

「あれ?場所分からんかった?」

 

「…成る程、了解しました。至急、連れて行きます」

 

 

 


 

 

 

まったく、何が「別に普通の学校生活を送ってていい」だ。

 結局の所俺にscpの経験を積ませてさっさと職員に登用するつもりだったんじゃ無いか。

 というか保健室に連れてきたはいいけど財団職員はおろか一向に誰も来ないな、、まさか毒系か!?嫌だぞ意味わかんない消毒剤で意味わかんないぐらい除染されるのは!?

 

 いや、それは無いか、だったら教室の人達が無傷で済むわけ無いし。いや、もしかして学校そのものが?

…ダメだな、scpに対して今何が出来るかなんて限られてる。

報告書書くか、、

 

 

とりあえず保健室にあった適当なノートとペンを拝借し簡易的なscpの報告書を書き始める。

 いつのまにか元の状態に戻っていた彼女は規則正しく息をしていた。

思えば自分も少し彼女の異常性に掛かっていたのかも知れない。

 

桃色の髪に碧眼なんて、俺でも珍しいのになんで気にならなかったんだろう?

 

保健室のベットに寝かされた彼女の顔に日差しが当たり、その特徴的でありながら端正な顔に焦点がいく。

 

まつ毛もピンク、、髪を軽く指ですいてみても毛根から色は同じだし、ウィッグでも無い、ならやっぱり染めてる訳じゃなさそうだ。

ふいに彼女の髪をすいた指が頬を触れた。

 

…異常に冷たい。

 

枕を少し高くして急いで口に体温計入れ、正しく検温を行う。

するとすぐに無機質なアラームが測定の完了を知らせる。

 

「14℃!?」

 

死んでいる、少なくとも人間なら、内心かなり驚愕しながらも脈を図るべく強くて手首を掴んだ。

 

…奇妙だ、温かい。

 

間違いなく先程とは比べ物にならない温度差を感じる。間違いなく生きている者の温かさを感じる。

 

あり得ない、少なくとも平熱の35か6度程度の温かさがある。

 それはつまりこの一瞬、一瞬で21℃も体温を上昇させた、つまりは殆どの血液が置き換わったとしか言いようがない異常。

 

しかし、さながら人間の様に意識を覚醒するそれ。

 

あり得ない、現実的では無い、しかしここにある。

 

これは間違いなくSCPだ。

ああ全く、ならば

 

「俺が君を運んで(確保)捕まえた(収容)。たがら後は、守って(保護)みせる」

 

 


 

 

あぁ、ああ、ああぁ、、やってしまった。

自分の嘘を心配された挙句、目の前で奇声を上げてぶっ倒れてしまうなんて信じられない。

もうこのまま寝ていたい…寝ていたい?

 

背中に感じるのはカチカチの教室の床ではなく、ベット。嗅ぎ慣れた消毒アルコールの匂いがここが保健室である事を頻繁に利用する後藤ひとりは知っていた。

 誰か運んでくれたのかと目を開けようとすると右手が熱い。

 いや、これは?強く握られている?冷や水を頭にかけられたが如く急速に脳が覚醒を始める。

目覚めた私の目に映るのは…

 

「俺が君を運んで、捕まえた。たがら後は、守ってみせる」

 

目に映ったのは…映ったのわ?

映っうつっうtuっ鬱っ打つ写!移!

 

「!?脈拍異常、痙攣あり、体温不安定!?後藤さん,しっかり!」

 

あっあっ強く握らないでっ

 

「オハヨウゴザイマス」

 

「よかった!おはよう!」

 

太陽が、太陽が喋りかけてきている!

あまりの眩しさに思わず顔を逸らす。そもそも顔を見て話すという高等技術を持っていないが。

 

「アッ ゼンゼンソンナ」

 

「えっと、まだ具合悪そうだね?大丈夫?」

 

大丈夫!ェス」

 

「びっっ、くりした、元気そうだね!じゃあ一緒に教室戻ろう?」

 

手を握っていた流れだろうか、当然のように手を繋ぎながら喋りかけるクソやばガチイケメンが爽やかさの暴風をぶちかましながら問いかけてくる。

 

これは脅迫では?などと思いながらも、さっきの言葉の真意を考える。

あれは、なんだ…あの言葉は…プロポーズ…??

いや普通に考えれば私の身体を労っての発言だな。

 

「後藤さん一緒に帰ろう?」

 

英国紳士の文化がきっとそうしているんだろうとあの時は安直に考えていた。

 

だが今、二週間後の今。

どうして彼はまだ私を気にかけてるんだあぁ!!!!

 

もしかして寝てる間になんか契約でもした!?

なんでなまだ一緒にいるんだ!?

 

くぁあ"あこのままでわぁ!?!?くぉのままでわぁ!!!

怖いおじさんたちが家に押しかけてきてぇ

 

「おうおうクソガキ!!契約料の百億兆万円払って貰おうじゃあないけえ!!」

 

「はっはらえません」

 

「だったら腎臓でも肝臓でも心臓でも売っぱらって足しにするしかねぇなぁ!」

 

あうあうあー

どうしよう、誰か助けてぇぇ

 

「あれ?後藤さん?押し入れから出てるなんて珍しいね?」

 

「あっあっ私、お金持って無いです」

 

「えっ?うん知ってる」

 

「はっはぁぁ払えないんですぅ、許してください」

 

「????……わかった。全部わかったよ後藤さん」

 

「ほっ本当?」

 

「うん、後藤さんは詐欺被害にあったんだね!大丈夫!僕こう見えて法律より強いんだ!多分1人2人程度ならすぐにでも消、、解決できるかな?」

 

「アッゼンゼンチガイマス」

 

「へ?じゃあ一体?…友達料??いらないよ!?というか、、そっか僕の事、ちゃんと友達っぽいって見てくれてたんだね!言葉にしてくれて嬉しいよ!」

 

そうすると彼はキラキラパワーを浴びた私が石のように動かなくなってしまった私を見てか今日のところは早々に帰って行った。

 

こっこれで私の平穏が戻ってくるのか?

 そうか、これで私の平穏がもどってくる。

 

あの独りで、誰にも話しかけられる事のない…平穏に。

あれ?もしかして間違えた?

 

いや、これでいいんだ、、あのレベルの人間は流石に私には早すぎたんだ。

 

 

 

だがしかし、甘かった。

それからというもの私の生活は全く変わってしまった。

 

来る日も来る日も

 

「後藤さん今度一緒に遊ばない?えっお金?いやいやだから要らないって」

 

私と一緒にゲームしたり

 

「ねぇ、スキー、とか、、どうかな。僕、教えられるよ?」

 

私を山に連れ回したり

 

「ねぇ海、え?むり?じゃあプール…えぇ…スイカ割りは?」

 

炎天下の中、無理やり外にだされたり

 

「後藤さんテストどうだった?…今度一緒に勉強会しよっか、、」

 

これは普通に助かったな

 

………

……………

 

ギャルゲーかよ!?!?

 

おかしい!?どうして誰も何も言わないんだ!?みんなあの美少年が私とだけひたすら遊び続けている事に何も言わないなんておかしい!!

 

「何考えてるかわかるよ。多分君に話しかける子がいないからじゃ無いかな?」

 

ああ、畜生!!なんでうちで普通にくつろいでんだよオマエは!!

ふたりもジミヘンも当然のように一緒に遊んでんじゃねぇ!!

 

「ねぇふたりちゃんお姉ちゃんどの高校ににいくのか知ってる?」

 

「んーっとねぇ、えっとねぇ、お姉ちゃん頭良くないから普通のとこだと思う!」

 

「そうなんだよーお姉ちゃん頭良く無いんだよなー。あっふたりちゃん何か分からないことあったら言ってね!教えてあげる!」

 

「はーい!」

 

「うん良い子だね。今日作ってきたケーキが冷蔵庫にあるから、一緒に食べようか」

 

「やったぁ!久我にぃのケーキ大好き!クリームいっぱいでフルーツもキラキラしてて夢みたいだから好き!」

 

「ふふ、夢見たいって。あれはねナパージュって言うんだよ。美味しいでしょ?」

 

「うん!!」

 

どたどたと冷蔵庫に向かうふたりとそれに歩いて着いて行くジミヘン一行。

 

なんだこれ、、なんなんだこれは!?!?

チクショォォォォォォ!!あれから私の情緒は滅茶苦茶だよ!!

なんだよ私の頭が悪いって!

なんだよケーキ作れるって!

 

うっっっまっっ!ヤッバ!クリームヤッバ!!

 

当然だが食べる為には私が項垂れていたテーブルにみんな腰掛ける訳で、ついでに出されたケーキを口に入れられた。

 よく考えたらこれは"あーん"とかいうやつじゃないかと頭によぎったがこれ以上考えると頭がパンクするからやめた。

 

「ねぇ後藤さん。泣きながらケーキ食べてるとこ悪いんだけどいつもみたいに部屋、というか押し入れに籠ってるわけじゃなくリビングにいるから何かあると思ったんだけど違うの?」

 

「アッエッソノ」

 

「あっ!久我にぃ、お姉ちゃんバンド始めるんだって!それで友達作るんだって!」

 

「友達?後藤さんが?つくる???」

 

「イヤッ!あくまで趣味であって陽キャといえばバンドだからギター始めれば直ぐに友達ができるなんて安易に考えたわけじゃなくてですね、たまたまお父さんが使っていたギターが出てきて、そう、趣味の範囲で!あくまで趣味の範囲だから!例えそれで友達が増えてもたまたまっていうか「良いと思うよ」っ!?!?」

 

「というか、うん。ぶっちゃけ卒業まであと半年以上あるとはいえ僕以外誰とも遊んだ事ないって聞いてどうかと思ってたんだよね!」

 

「グェ!グゥ!ガッ!!ぁぅ(KO)」

 

全身の急所をこれでもかと執拗に刺された気分になった私はぶしゅーと音を立てながら萎み続け、やがて液体となりテーブルの足すべてに私が広がっていく。

 

あっそうだ、そういえばここ一年で流石に気づいた事がある。

 なんというか今のように私がこれでもかと落ち込んでいる時や打ちひしがれている時に限って彼はひどく冷たい目を私に向ける。

 

あの常時、爽やか台風を纏って微笑んでいる彼がそれはもう信じられない位に冷たい目をするのだ。

 ただ私はというと大抵こういう時にはもう精神やら体力やらのいずれかがもう限界を超えているのでいま深く考えると死ぬ、死んだ。

 

どっちにしろ後々思い出してはそれはそれで死ぬので彼は一度に二回私を殺すことができる。

クソゲーかな?

 

ちなみになんでかは聞けてない。めっちゃ怖いので

 

「それで?後藤さんはベースどれくらい弾けるの?」

 

「アッ流行の曲とかちゃんと弾ける様になりました」

 

「?ああ、ごめんごめん、ギター演奏が上手いのは知ってるんだよ。guitar hero見てるし」

 

は?

 

は?

 

今なんて?

 

guitar hero見てる?なんで私がguitar heroってしてるの?

 

「ナッナナナナナなんで!?!?」

 

思わず掴み掛からながら詰問してしまうが彼は心底不思議そうな顔を浮かべながら私を優しく嗜める。

 

「いやっだって僕が家に遊びに来る様になって暫くして押入れでギター弾いてるのは知ってるし、なんなら後藤さんのお父さんから教えて貰ったんだけど?

 というか家族共有アカで出してるって事はお父さんが管理してるんじゃ無いの?広告つくようなったって聞いたし」

 

カゾクモシッテル?家族も知ってる??ワタシハシラナイ

 

ああ、あゝ、嗚呼…

 

貝になりたい…

 

 

「と言うかsnsで呟いてるのって僕の話だよね?皆と一緒に遊びに行くけどう?って聞いても当日絶対に来ないのに、後々になって何してたか何度も聞くのが不思議だったけど、驚きだよね!」

 

「…シテ」

 

「えっ?」

 

「コロシテ!コロシテ!コロシテぇ!!」

 

 

うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああヴッ、カッ、クケッ。

 

……

………

 

う、うーん、私は一体何を…

そうだ、確か完全にキャパオーバーとなったワタシが暴れようと叫んだら流れる様な体捌きで3秒とかからず私は絞め落とされたのだった。

 

締め落とすとか普通に超高等技術な気もするが今更驚かない、彼が大抵のものを人並み以上、いやプロ並にこなすのは勿論だしなんならプロ資格取ってるし。

 いや、それはいいんだ。今はむしろ反省しないといけない。

 私がしたのは勝手に他人の私生活を晒してそれを指摘された挙句逆ギレした…最低すぎるな、死にたくなってきた。

 

先程から頭を優しく撫でているのは母だろうか、しばらくの間何も考えたく無かったのでそのまま寝たふりをしようとすると、、

 

「今日このまま晩御飯食べてく?」

 

違う場所から母の声が聞こえ

 

「パッパだっばぁ!!」

 

「あっ起きた」

 

さも当然の様に膝枕をしていた彼を見て驚愕する。

 

「おはよう後藤さん、うん。大丈夫そうだね。

 それじゃ、もう遅いから僕帰るけど明日僕の家来てよね?約束だよ?」

 

「えっあっちょっまっ!?」

 

もう遅いからと言われて時計を確認している隙に母に礼を言って颯爽と帰ってしまう。

 

彼と関わりができてからの中学生生活は概ねこんな感じである。

 彼が私を精神的にボコボコにした後、最終的に原因が自分にあった事に気づいて虚しい気持ちになる。 これが一連の流れだ。

 

……ギターの練習しよ

 

 

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