「今日こそ決着をつけてやる!」
誰かが切った開戦の言葉を聞いた一分後。開戦をした彼ら彼女らは、もれなく光にのまれ、敗走すら許さず、塵となって消えていく。
『ファイター』と呼ばれた解放軍は、壊滅をしたのだった。
光の奔流を避ける。避け続けなければ
ー死ぬだけだ。
「ウホッウホッ!(なんで俺がこんなことに!!)」
ドンキーコングに転生した彼は思わず悪態をつく。しかし、そんな事情など考慮せず、むしろ好機と捉え光の爆撃が降り注ぐ。彼に思考する暇はない。ただ、唯一救いなのは実際の光よりも遅く、見てから回避が可能な点か。ドンキーコングの体に宿った彼は、全力疾走で横に避け、縦に避ける。しかしここで耐久せず、素直に当たっていたほうが良かったのかもしれない。
『……』
キースは少なくなったファイター達に力を差し向ける。それすなわち、光の密度がさらに圧縮されるということで。
彼の避ける限界が近づくということでもある。
目に見えてドンキーコングの動きが鈍くなっていく。
「……!?」
突然目の前の光を吸収しながら、とある少年が現れる。目を引くのはやはり、後ろに背負っている武器。無機質さが前面にでた大剣や、鮮やかな朱色の鞘に入れられた太刀、片方の刃が丸まっており緑の水晶をはめ込んだ異様な
少年は上にいるキースの姿を確認し、素早く持っている武器を抜刀し、盾と片手剣をドンキーコングに投げる。
「はぁ…
そのセリフが言い終わるのを待っていたのように、光が二人を粒子にせんと襲いかかる。
「くっだらな」
そう言いながら彼は銃で無造作に撃ち放つ。その弾は光に当たって消えたが、しっかり役割を果たしたようだ。少年は銃に弾をさらに込め、こちらに向かってくる全ての光に撃つ。全て当て終えた彼は、素早く指示する。
「逃げるぞ!!このままじゃ埒が明かねえ!!」
言われた瞬間、ドンキーコングは森に向けて一目散に駆ける。
彼はその後を追いながら、キースの光を破壊していった。
「ッチ、ドンキー!!盾を斜めにしろ!!」
光は彼に消されぬように細く細く、束にしながら、消せない危険のある彼よりも、森の王者を狙ったようだ。この時点で援護は間に合わない。そう判断した彼は、一縷の望みに掛けて言葉を叫ぶ。幸いにも意図は伝わり、ドンキーコングは立ち止まって斜めに盾を掲げる。
カービィなら間違いなくのみこまれる光が、金と銀に弾かれ、虚空に消えていく。全てを反射した後、振り返らずドンキーコングは走り続けた。
それを見届けた彼は、ポーチからとあるものを取り出し、ピンを抜いた。そして投げる。この世界の人には理解不能な言葉を。
「バルス!!!!」
目を潰す事のみの一点に特化した閃光は、確かにキースを止めたようだ。滅多矢鱈に光が暴れまわっている。だが、そのうち視力が回復するのは明白だ。少年はその場を音すら立てずに消え去った。
〜ドンキーside〜
あーもうどうなってんだよ!!俺は今の状況に非常に混乱していた。なにせ俺は戦争やら武道やらの経験などない単なる一般人である。平和に生きていた一般人である。よくわからん理屈で転生させられてしかも『灯火の星』に転生させられた。ファイターが閃光にのみこまれるムービーが衝撃的な『灯火の星』だよ。が、俺はなぜか助かった。あの理解不能な動きしかしていない少年に。
「おい、ドンキーコング」
「ウホッ?(何だてめえ)」
「いいから普通に喋れよ」
『は?』
「なんだ、普通に出来んじゃん。んでよ、こっからどうする?」
『自己紹介しろや』
「おっとそれは失礼。じゃあ名乗りますか」
そういって目の前の少年は一拍おいた。
「俺はG級ハンター、
『………は?』
「そんな驚かないでくれよ」
『驚くに決まってんだろうが!!』
「んな声出すな。キースに見つかるぞ」
俺は心底呆れると同時に、喜ぶ。刀禍の言っている事が本当なら、それは俺にとっては唯一の救いだからだ。というか一般転生者ってなんだよ。転生に一般も例外もねぇだろうが。
「一応聞いておくが、ドンキー。お前、転生者?いや、そうだよな。だって今の『転生者』にも『G級ハンター』にも反応したからな。普通知らない単語を言われても理解できずに
『……いや、あってる』
「じゃ、名前を教えてくれ。あ、もし言いたくねえなら名乗んなくて構わねえぜ」
『俺はローズだ。死因は……バナナの皮だ』
「くっだらな。ま、どっちで呼びゃいいか?」
『ドンキーで』
「オケ。よろしくな」
俺は刀禍と熱い握手を交わす。不思議なことに俺はかなりの握力になっているはずなのに、刀禍は顔色変えずに握っていた。しばらくして離すと、刀禍が話しかけてくる。
「で、この世界はどういうこった?今は『亜空の使者』の後か?」
『灯火の星のプロローグ。キースの手を逃れたのは…』
「確かカービィのみだな。どうせだしこの辺りで来たスピリットでも狩るか?」
『そうだな、楽しそうだからそうするか!!』
「あ、でもな……俺キースに対して榴散弾撃ったんだよな…」
『馬鹿だ……馬鹿がいやがる…』
「その馬鹿がいなきゃお前は生存できてないんだよな」
『その節はありがとうな』
「そういやドンキーはスマブラSPはどこまで知ってる?」
『あー……プロローグのムービー』
「やべぇ原作知識ないんだが?」
『知るか。お前ならどうにかなるだろ。なんせG級ハンターなんだしな』
「それでもどうしようもないんだよなぁ…」
『まぁ一日しても見えなかったら行こうぜ』
「そうだな。じゃ、北にでも移動するか」
そういって一切足音立てずに移動する刀禍。俺は慌ててナックルウォークで後をついていく。全く、この体は動きが変に固定されているのがきついな……そのうち慣れると思うが。
そうして、ドンキーコングの俺は、刀禍と一緒にキースを倒す為に動くのだった。
「………どうしよう。失敗しちゃった。でも……ちゃんと“生き残った”ね。あぁ、何時会えるのかな。私もそこに行けば良いのかな。楽しみだよ……刀禍。貴方に愛して貰える日が来ることが、ね」
オリキャラ説明をば…
ドンキーコング(ローズ)
一般人なのに転生した、可哀想な方。その代わり、ドンキーコングの体はそれなりに使いこなせる。元の世界での家族構成は義理の姉がいる。名前の由来は薔薇。彼が薔薇色の人生かどうかは定かではない。
刀禍(とうか)
やべーやつ(語彙力低下中)。さらっと今回やった行為だけでも……
・鎧+武器を背負って無音で移動。しかも高速。
・適当に狙って光にぶち当てる。
・光の特性を瞬時に見抜き、効果的な対策をする。
・転移した癖に非常に冷静。普通はもう少し混乱する。
・ゴリラの握力に耐える手の筋肉。
・榴散弾を推定距離5000km(日本〜アメリカ)ぐらいの距離からぶち当てる。
という異常っぷり。この化け物をなんで作ったのかと自問自答する日々。
大体年齢は二十歳ぐらい。
ちなみに、今回キーラが放った光については
・固形のものに当たったらそれを消滅させてすぐに消える。
という感じです。
刀禍の持ってる武器は
大剣‥虫素材
太刀‥飛竜種の素材
盾斧‥非常に強力な飛竜種の素材
操虫棍‥禍もたらす古龍の素材
軽弩‥古き時代の素材
重弩‥獣竜種の素材
双剣‥精神の素材
弓‥彗星の如き龍の素材
防具‥赫耀の如き銀の素材
から作られています。もし好きな武器とモンスターがあったら教えてくれると喜びます。
誤字脱字等ありましたらご指摘いただけると幸いです。