ハリー・ポッターと最後の不死鳥   作:TARAKON X

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よろしくお願いします。


第一章 賢者の石編
第1話 入学おめでとう


 朝の暖かいようで寒い空気が毛布にくるまる私の眠気を覚めさせる。

 

「……んぅ…」

 

 正直、このまま寝ていたいが寝続けると今度は起きたいときに直ぐに起きれないから渋々ベットから出る。

 

「グレイー!ご飯出来たわよー!」

 

お母さんの声が家中に響き渡る。

 

「……は~い…」

 

 私は、というか我が家は朝食は絶対に抜かないタイプの家だ。朝食を抜けば一日中無気力になるし、何より健康に良くない。そもそも朝食を抜いたことは一度もないから食べないなんてことは元々なかった。私は寝間着のままリビングに向かった。

 

「おはようグレイ」

「おはようお母さん」

 

 まだ眠気が残った私をお母さんはテーブルに朝食を並べながら出迎えた。

 

「あれ?お父さんは?」

「まだ寝てるわ。夜から徹夜だったから」

「そっか、執筆間に合ったんだ」

 

 お父さんはイギリスでは名の知れた小説家だ。お父さんの書く色々な小説は多くの人を魅了している。私も大好きで一番最初に読ませてもらっている。

 

「あ、そうだ。グレイ、またあなた宛てに手紙がきてるわ」

「……また?」

「今日は同じ内容のが4通もきたわ」

「…なんなんだろう?」

 

 我が家では最近妙なことが起こる。なんでも、私はホグワーツ魔法魔術学校なる学校に入学することになったそうだ。最初は誰かの悪戯だと思ったがそんなことされる理由も無いし手も込みすぎてる。

 

「それに今日お家にお伺いしますって書いてあるわ」

「へ?」

 

 コンコンコンコン

 

 唐突に窓が数回ノックされた。

 

「猫?」

 

 窓の向こうの猫は私が近づくまでノックし続けた。

 

「肉球じゃなくてちゃんと手の甲でノックしてる…」

「開けてあげる?」

「……そうする」

 

 窓を開けた瞬間、猫は直ぐに部屋の中に入ってきた。次の瞬間、

 

「おはようございますMiss.ベアボーン、窓を開けてくれありがとうございます」

 

 猫は緑のローブに身を包んだ老婆に変わった。

 

「……」

「……」

 

 私とお母さんはその場で固まった。そして、

 

「……お」

「お?」

「お父さーん!!!」

「あなたーー!?!?!?」

 

 上の階からとても大きな音が聞こえた。

 

「なんだ!?どうした!?!?誰だあんた!?!?!?」

 

 ボロボロのお父さんが急いで2階からかけ降りてきた、多分私達の声に飛び起きて、急いで降りてくる時にいろんな物にぶつかったんだろう。

 

「お騒がせして申し訳ありません。私はミネルバ・マクゴナガル、ホグワーツ魔法魔術学校の副校長をしているものです。今日はMiss.グレイ・ベアボーンの入学の件でお伺いしました」

 

 全員が慌てる中、マクゴナガルさんは淡々と用件を口にした。

入学?私が?

 

「あのぅ…私そんな学校の申し込みしてませんし、して貰った覚えもないんですけど……」

「えぇ、そうでしょうね。ですが、貴女が我が校に入学することは貴女が産まれた時から決まっているのですよ」

「はい?」

 

 産まれた時?

 

「そうなの?」

「私初耳よ」

「俺もだよ」

 

 私に続いて落ち着きを取り戻した二人に聞いたが、二人も何も知らない様だった。再びマクゴガナルさんの方に向くと、なにやら小さな杖を取り出してお父さんに杖先を向けた。

 

「とりあえず皆さんテーブルに座りましょう、折角の朝食が冷めてしまいますから」

 

 そう言いながら杖を振るうと、ボロボロになったお父さんはみるみる治っていく。服すら直っている。

 

「「「……」」」

 

 慌て疲れた私達は彼女の言う通り朝食をとることにした。

 

 ーー

 

 ホグワーツ魔法魔術学校、通称ホグワーツは文字通り魔法や魔術を学ぶための学校らしい。11歳から17歳までの7年制で教師も含めた全寮制になっているそうだ。聞いたこともないのは魔法で完璧に隠されているからだそうだ。というか学校だけじゃなく魔法使いや魔女、魔法生物が住む世界自体が隠されているらしい。

 

「あなたがた非魔法族、我々がマグルと呼ぶ魔法が使えない人の間でも魔法が使える者が産まれてくることがあります。そのような生徒もホグワーツは受け入れているのですよ」

「なるほど…」

「でもグレイ自身は魔法使ったこともないと思いますけど?俺達もずっとグレイを見てきましたが、そんな様子は…」

「いいえ、少なからず起こっています。まぁくしゃみのように意図せず起こるものですから」

「…割れたと思った食器が割れてなかったのも?」

「そうです」

「目を離したら、いつの間にか原稿がインクまみれになってたことも?」

「そうです」

「転んだと思ったら地面が柔らかかったことも?」

「そうです」

「俺がよくいろんな物にぶつかるのも?」

「それは貴方の不注意です」

「アッハイ」

 

 お父さん……

 でもその話が本当ならこれからのことも考え直さなきゃいけないのかな?二人が行って欲しい学校に行けなくなっちゃうけど…

 

「誠に申し訳ありませんが、Miss.グレイがホグワーツに入学することは決定事項です。よろしいですか?」

「それは願ったり叶ったりです!グレイは自分の力のことを知らなければならないのは本当ですから」

「え?行っていいの!?」

「勿論よ!魔法の学校なんて楽しそうじゃない!」

「…うん、ありがとうお父さん!お母さん!」

 

 私は目一杯二人に抱きついた。二人の娘で私は本当に良かったと思う。

 

「お話はまとまりましたか?」

「えぇ、それで学費の方はおいくらですか?」

「無料です」

 

 ……無料!?

 

「魔法省が全額負担してくれるのですよ。あぁ、制服や教科書はそちらが負担して貰いますが」

「あ、そうですか…ビックリした…色々すごいんだな、魔法界って」

「ほんとねぇ」

「では明日、学用品を揃える為にMiss.グレイにはダイアゴン横丁に行って貰います。案内人を使わせますので準備を整えておいてください」

「わかりました」

「では、私はこれで。あぁ、それとMiss.グレイ」

「?」

「入学おめでとう、ホグワーツで待ってますよ」

 

 マクゴナガル先生は柔かく微笑んでそう言った。

 

「はい!」

 

 こうして私は摩訶不思議な魔法使いと魔女の学校、ホグワーツ魔法魔術学校に足を踏み入れることが決まった。

 

 

 

 

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