『三好inヤマト』改三リメイク   作:零戦

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第三話(改訂)

 

 

 

 

 

「『ヤマト』が往く……」

 

 地球軌道上で待機していた四戦隊(将和)は出撃する『ヤマト』を見ていた。遠くなっていく『ヤマト』に将和はゆっくりと敬礼をするのである。

 

(結果は分かっているが……頼んだぞ『ヤマト』)

 

 そして『ヤマト』が地球を出撃してから三日後、将和は横須賀宇宙軍港の日本宇宙軍司令部に出頭した。

 

「三好、入ります」

「ん。よく来たな」

 

 出迎えたのは日本宇宙軍連合艦隊司令長官の土方竜大将だった。

 

「まぁかけたまえ」

「はっ、失礼します……四戦隊に出撃があるとか……?」

「ククッ、耳が早いな。正しくその通りだ」

 

 土方はそう言ってタブレットを将和に渡し将和は一目する。

 

「……タイタンとの航路開通作戦ですか?」

「あぁ。『ヤマト』からの報告で土星圏内にいたガミラス艦隊はほぼ壊滅した。そこで波動エンジン製造に必要なコスモナイト90が大量に採掘可能な土星の衛星『エンケラドゥス』と地球の輸送航路を開通させる必要がある」

「土星から撤退する時にコスモナイト90は大量に持って帰ったと聞きましたがやはり足りませんか……」

「足らんな。新規建造艦もあるのだ、現在の備蓄では到底足りん。それに現艦艇の波動エンジン換装も原因の一つだ」

 

 国連宇宙軍は戦線縮小のために土星、木星から撤退して火星での絶対防衛線を築いていた。その撤退の際に国連宇宙軍は出来るだけ多くのコスモナイト90を艦艇に積めるだけ積載して撤退していたのだが……やはり新規建造をすると減るモノは減るのだ。

 それに今の艦艇への波動エンジン換装にもコスモナイト90を多く使用するので拍車は掛かる一方であった。

 また『ヤマト』を建造する際の波動エンジンにも予想より多くのコスモナイト90を使用していたのも原因の一つであった。また、ワープや波動砲を使用するのも今の地球艦艇の波動エンジンでは波動砲を撃ってもコスモナイト90が足りないので暴発して爆発四散するという実験結果があった。(無人艦の『村雨』型で実験したところ爆発四散した)

 

 

「成る程。それで戦力は?」

「貴様の四戦隊に十七駆と十八駆、それと空母『鳳翔』『龍鳳』『神鷹』『大鷹』だ」

「空母はどれも軽空母……成る程。輸送船代わりですな」

 

 将和の呟きに土方は笑みを浮かべる。

 

「その通りだ。『鳳翔』以外は航空機は降ろしている。それと艦隊は貴様が指揮を取る」

「……マジですか?」

「本気だ」

 

 土方の表情に将和は本気と捉え姿勢を正してから敬礼をした。

 

「分かりましたッ。微力ながら全力を尽くしますッ」

「ん。それと艦隊司令官だから貴様にも参謀は付くからな」

「分かりました」

 

 将和は敬礼をして長官室を退出する。その足で四戦隊が停泊する三番軍港に向かう。そこで身長は小さいが技術者としての度胸は人一倍大きい同期がいた。

 

「よぅトチロー」

「ん、おぉ将和か」

 

 丸眼鏡をかけた技術尉官の大山俊郎大尉は将和を見かけてニカッと笑う。

 

「いつも済まんな……『八雲』の調子はどうだ?」

「好調だな。換装した波動エンジンもコスモナイト90を増量させたモノになっているし『ヤマト』が行ったワープも出来るぞ」

「成る程な……もしかして今回の作戦って……」

「あぁ。備蓄分で波動エンジンを製造してもワープに耐えれる量のコスモナイト90が足りないから緊急輸送する事になったんだな」

「そういう事か……」

 

 確かにそれなら納得出来ると将和はそう思う。

 

「まぁ兎に角も輸送作戦は成功させる必要はあるな」

「なぁに、何とかなるさ」

「お前なぁ……」

 

 ニカッと笑うトチローに将和は溜め息を吐くのである。その後、『八雲』に乗艦すると参謀が到着していた。

 

「初めまして、第33護衛隊参謀に就任しましたチュン中佐です」

「第33護衛隊司令官に就任しました三好です。若輩者ですが何とか頑張ります」

「いえいえ、そのような事は。互いに頑張りましょう」

 

 チュンはそう言いながら自身が持ってきたサンドイッチを食べる。将和の視線に気付いたチュンは苦笑する。

 

「あぁ、少し経ったパンでも湯気を当てれば案外美味いですよ」

「成る程(パン屋の二代目にそっくりだなぁ……)」

 

 チュンの言葉にそう思う将和だった。なお、艦隊は二日後に出撃し一路土星の衛星エンケラドゥスに向かうのである。その途中、火星沖で艦隊は土星に向けてのワープを行う事にした。

 

「全艦ワープ準備宜し」

「ワープ1分前」

「総員、ベルト着用」

 

 『八雲』艦橋でも乗員達が慌ただしく動き回り椅子に座りベルトを着用する。

 

「ワープ10秒前……5、4、3、2、1ッ」

「ワープ!!」

 

 ワープする瞬間、将和は目を閉じる。身体が捩れそうな捻れそうなそういった感覚が数十秒、数分が過ぎると気付けばその感覚も無くなっており目を開ければ土星の環付近を航行していた。

 

「……どうやら『ヤマト』以外での地球艦艇によるワープに成功したようですな」

 

 参謀席に座っていたチュンが身体を伸ばしながらそう言う。他の者達も初めてのワープに酔ったりしていた。

 

「あぁ。被害及び全艦の掌握を急げ」

 

 程なくして全艦異状なしの報告が舞い込み将和はそのまま艦隊をエンケラドゥスに進める。程なくしてタイタンの軌道上に到着し周辺宙域を捜索、異常が見受けられなかったので三空母は着陸しコスモナイト90の採掘に従事する。

 その間にも護衛隊は周辺宙域を警戒していた。

 

「司令、『龍鳳』から連絡です。『宅急便の荷物は受領した』との事です」

「ん。なら三空母が軌道上に到着したらそのまま地球に帰還する」

 

 三空母の格納庫には大量のコスモナイト90が敷き詰められ他にもカーゴが艦外に曳航用ロープで繋がれていた。他にも護衛隊の十七駆、十八駆の各駆逐艦艦外にもカーゴが接続されていた。無論、中身はコスモナイト90が大量に敷き詰められていた。

 そのため四戦隊が艦隊の外側に布陣をして警戒に当たるという通常であれば有り得ない光景になっていた。

 

「全艦艇に連絡、ワープ準備に取り掛かれ」

「分かりました、直ちに取り掛かります」

 

 将和の言葉にチュンは頷き艦隊は軌道上で再編をするとそのまま火星沖までのワープに移行したのである。

 

「よくやった」

 

 5日後、横須賀宇宙軍港に艦隊が帰還すると土方長官が出迎えてくれた。

 

「今回の採掘量は凡そ半年分にはなるだろう」

「なら戦力も大分増えそうですね」

「輸送船との兼ね合いもあるからそこまでは分からんがな」

 

 そう言う土方だがその表情は少し嬉しそうだったが直ぐに表情を変えた。

 

「だが直ぐにでも第二次輸送作戦を行ってもらう」

「……二匹目の泥鰌狙いですか」

「フッ、今度は鯛を釣ってもらう」

 

 土方はそう言ってタブレットを将和に渡す。

 

「……輸送船3隻を含む艦隊ですか」

「そうだ。漸くワープ可能な波動エンジンを搭載した輸送船が再就役を果たした。その意味でこの作戦も今後に向けて重要となってくる」

「分かりました。準備出来次第、再び発進します」

「頼むぞ」

 

 斯くして第33護衛隊は波動エンジンに換装した輸送船『神川丸』『君川丸』『聖川丸』を伴い再び土星の衛星エンケラドゥスに向けて発進するのである。

 行きは難なくエンケラドゥスに到着するとコスモナイト90を手当たり次第敷き詰めまくる第33護衛隊である。

 そして積載が完了すると艦隊を再編しつつそのまま発進するのである。

 

「さて……行きはよいよい帰りは何とやら……だな」

「まぁ……今回は……来そうですからね……向こうも流石に気付くでしょうからッ」

 

 将和の言葉にサンドイッチを食べながらチュンはそう答える。

 

「来るとすれば……」

「木星~火星間のアステロイドベルト辺りでしょうな。味方は少なく敵は多い、ヒットアンドウェイを仕掛けるなら好都合の場所です」

「ん」

 

 将和の言葉を補足するようにチュンは答える。チュンの答えに将和は頷く。

 

「レーダー、タキオンレーダーから目を離すなよ」

「勿論です!!」

 

 将和の言葉にレーダー手は答える。

 

「艦隊に通達。予定を変更し火星沖までワープを行う。各艦ワープ準備に移行しろ」

 

 そして第33護衛隊と輸送船3隻は火星沖までワープを敢行するのであった。

 

 

 

 

 

 




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