『三好inヤマト』改三リメイク   作:零戦

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白色彗星戦役
第五話(改訂)


 

 

 

 

 

「フォッフォッフォッ。そうかそうか……それはご苦労されましたなぁ」

 

 あれから、将和の連絡で話を聞いた父正信も午後休で実家に駆けつけ事情をプレシアから聞いていたのである。

 

「ですが私も驚きの連続です……まさか実験の爆発で世界を超えてこの世界に来るものですから……」

「成る程のぅ……ワシは嫁から連絡で将和が人妻を持って帰ってきたというもんじゃからいよいよ将和にも春が来たと思うたくらいですわい」

「まぁ、御上手ですわ」

 

 正信の言葉にプレシアは苦笑する。なお、隣では将和が(あんのババァ……)と思っていたりする。

 

「テスタロッサさん、ワシはの、実はこう見えて政府の方に色々と繋がりがあります。貴女達の事は任せては下さらんか?」

「……分かりました。是非お任せ致します」

「感謝します。おぉい将和、テスタロッサさんを部屋に案内するんじゃ。今日から家族が増えるわい」

「ハイハイ……じゃ案内しますよテスタロッサさん」

「ありがとうございます。それとプレシアで構いませんよ」

「あ、それなら自分も将和で構いません」

「分かりましたわ」

(……おい……)

(えぇそうね。脈有りかもしれないわね)

(フォッフォッフォッ。今日の酒は美味いかもしれんのぅ)

(飲み過ぎよ貴方)

(なぁに今日くらいは構わんわい)

 

 そんな事を話す正信と知子であった。そして新しく部屋を案内するとアリシアがワーとベッドにダイブする。

 

「こらアリシア」

「ごめんなさいリニス」

 

 ベッドにダイブしたアリシアを猫耳とシッポが生えた女性ーーリニスが怒るのである。当初、リニス(猫)は息絶えてしまってはいたがアリシアが死んだリニスを見て泣いてしまった事、またアリシアがプレシアにリニスを何とかしてほしいと懇願した事でプレシアはリニスと契約をして使い魔としてリニスは復活したのである。

 なお、この時の過程で正信と知子も魔法を信じた。また、プレシアは地球の大気に『アンチマギリンクフィールド』ーー通称『AMF』が散布されているのを発見したのである。

 それはさておき、正信は政府のパイプを使って翌日にはプレシア、アリシア、リニス三人分の戸籍を完成させるのである。

 

 

 

 

 

 

 

「あら三好君。遅刻なんて駄目じゃない」

「………」

 

 また、プレシアらと出会した翌日、たまたま廊下で出会した新見に将和はジロリと恨めしそうな表情を送るだけだった。なお、新見は吐いて爆睡した事は覚えていないらしい。(知らない方が幸せかもしれない)

 それはさておき、『ヤマト』の帰還後に地球の復興が加速してきたのは言うまでもない。民生企業の復活により各惑星、各衛星への資源輸送が活発化し防衛軍も護衛艦隊を創設して警護に取り組んでいく事になる。

 無論、将和が司令官を務める第33護衛隊も例外ではなかった。

 

「では2時間後に出発とする」

「分かりました」

 

 将和の言葉にチュン参謀達が頷く。相変わらずチュン参謀はサンドイッチ等のパン系を食べているが将和は気にしていないしそれは他の乗員達もである。なお、将和が付けたチュン参謀の渾名『パン屋の二代目』は直ぐに広まり下士官や新しく入ってきた兵士達でさえそう言っていたりする。

 また渾名を付けられたチュン本人も悪い気はせずむしろ喜んでいたりする。

 

「しかし……土方長官の左遷……か」

 

 地球は復興の途中だったが新しく地球連邦を創設しその過程で地球防衛軍も創設されていた。だが防衛軍上層部は今回の成功は機械ーー波動エンジンの成功と受け止めており波動砲を搭載した新規艦艇の生産配備に忙しくしていた。

 土方らも波動砲搭載艦艇の建造は必要だろうとしていた。しかし、乗員を削ったりと科学の力を主要に頼るのは如何な物かと物議を醸していたのだ。無論、『ヤマト』らの乗員も全ての自動化に反対していたが上層部の反応は土方長官らの左遷だった。

 これにより土方は第十一番惑星~冥王星の護衛艦隊司令官として一先ず冥王星に赴任する事になったのだ。

 

「ま、今考えても仕方ないな……」

 

 そして2時間後に第33護衛隊は出撃し輸送船12隻と共に土星宙域に向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

「今回も資源は満載ですなぁ」

「あぁ。だがガミラスの残党が来るかもしれないからな、警戒はせんとな」

「ですな」

 

 『ヤマト』が帰還する前まで残党のガミラス艦隊が小規模で攻撃する事は何度かあった。無論、その度に防衛艦隊は迎撃に成功していたが警戒は常時だった。

 

「レーダー、異常無いか?」

「はい。対艦対空タキオンレーダー、共に異常有りません」

「ん。引き続き警戒な」

 

 レーダー手の言葉に将和は頷き星の海を眺める。

 

(相変わらず……だな)

 

 ガミラスとの戦争があったのにも関わらず、星の海は静寂と光に満ちた世界に溢れていた。いや、戦争はあったが星々がある世界にとっては取るに足らない事なのだろう。

 

「……やはり奴等は来るか……」

「何か言いましたか司令?」

「いや……何でもない」

 

 チュンの問いに将和はそう答え、軍帽を深く被るのであった。そして西暦2201年にそれが現実となるのであった。

 

『此方太陽系外周第三艦隊旗艦『ヤマト』!! 現在、輸送艦隊がガトランティス軍の攻撃機に襲われている!!』

 

 

 

 

 

 

 

「三好司令、太陽系外周第三艦隊より緊急電です!!」

「何?」

 

 『ヤマト』が全太陽系に向けて電文を発信したこの時、将和の第33護衛隊は衛星『エンケラドゥス』にて輸送船団の護衛をしていた。

 

「『ヤマト』から電文です。敵ガトランティス軍の航空機と遭遇。これを撃退するも大部分を取り逃がしたと……」

「司令……」

「……来るかもしれんな。全艦戦闘配置!!」

 

 久しぶりに『八雲』艦内に非常ベルが鳴り響く。そしてタキオンレーダーを見ていたレーダー手が叫ぶ。

 

「天王星方面に未確認反応!! 味方識別信号有りません!!」

「チッ、敵の行動が早い……」

「司令、船団は緊急ワープで逃がすべきです」

 

 そこへチュン参謀がそう具申し将和も頷く。

 

「ん、船団は緊急ワープに移行せよ!! 第33護衛隊は船団がワープするまで時間稼ぎをするぞ!!」

 

 斯くして第33護衛隊は天王星方面からの敵艦隊に備える。そして程なくして敵艦隊は襲来する。

 

「敵艦隊接近!! 識別は『ラスコー』級6隻、『ククルカン』級16隻!!」

「艦首陽電子衝撃砲準備!!」

「艦首のですか?」

「そうだ、急げ!!」

「成る程、艦首のは射程距離が長いですからな」

 

 将和の言葉にチュンは頷く。その間にも艦首陽電子衝撃砲へのエネルギーが充填される。

 

「エネルギー充填、艦首陽電子衝撃砲射撃準備良し!!」

「敵艦隊、射程距離に入った!!」

「艦首陽電子衝撃砲撃ェェェェェ!!」

 

 33護衛隊の四戦隊4隻から28サンチ陽電子衝撃砲が一斉に発射される。陽電子の弾道は突撃してくる『ククルカン』級4隻を撃ち抜き轟沈させる。それに動揺せずガトランティス艦隊は尚も突撃を選択した。

 

「ガトランティス艦隊、突撃してきます!!」

「軽空母が有ればなぁ」

「無い物ねだりはしてはいけませんなぁ。此処は受け流しましょう」

「ん、全艦波動防壁を展開。展開しつつ左右スラスターを噴射、奴等に道を開けてやれ」

 

 ガトランティス艦隊からビーム弾が叩き込まれるも波動防壁によって全艦無傷であった。そして第33護衛隊は左右に展開してガトランティス艦隊の突撃を受け流す事に成功しそのまま後方に回り込む。

 

「砲雷撃戦始めェ!!」

「撃ちぃ方始めェ!!」

 

 『八雲』ら四戦隊は20.3サンチ陽電子衝撃砲を連続斉射でガトランティス艦隊に叩き込む。カ式次元宇宙エンジンから採用されている陽電子衝撃砲だが、波動エンジンに換装した事で貫通力等が格段に向上しており防衛軍には無くてはならない兵器と化していた。

 この後方からの射撃により『ラスコー』級3隻を撃沈、1隻を大破させる。更に十七駆と十八駆が突撃して近接からの多数の空間魚雷と陽電子衝撃砲を叩き込んで大破していた『ラスコー』級1隻、更に2隻を撃沈し『ククルカン』級も8隻を轟沈させる事に成功する。

 

「敵ガトランティス艦隊が反転します!!」

「まだやる気か」

「威力偵察ならここいらで引き上げる筈ですが……」

「奴等は死を恐れない……というわけか。だが此方もやられるわけにいかん。戦術長、容赦なくやれ!!」

「了解!!」

 

 第33護衛隊は近づかず離れずを繰り返し1隻、また1隻とガトランティス艦を撃沈させていき、やがて『ククルカン』級3隻になった時にそのまま3隻はワープして離脱したのである。

 

「……敵残存艦の反応有りません」

「……終わったな」

「……そのようですな」

 

 チュンの言葉に将和は提督席にゆっくりと座る。

 

「各艦の被害状況を確認。確認次第、輸送船団と合流して地球に帰還する」

「了解」

 

 斯くして第33護衛隊は輸送船団と火星沖で合流するとそのまま地球に帰還するのである。無論、ガトランティス艦隊の事は全て艦隊司令部に報告するのである。

 

 

 

 

 

 




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