『ヤマト』『伊勢』等から発艦したコスモタイガー隊は全部で83機だった。その大編隊に下部岩盤から対空砲が襲い掛かり更には迎撃戦闘機『パラノイア』が大量に襲い掛かってくる。
「しゃらくせェ!!」
将和は機首の30ミリパルスレーザー砲で射撃して1機のパラノイアを撃墜する。その直後、将和の視界の隅で山本が乗るコスモタイガー1を見かけた。
「山本!!」
『三好……司令!?』
将和の言葉に山本は驚きながらも返事をする。更には将和がいる事に気付いた歴戦のパイロット達も反応する。
『三好隊長がいるぞ!?』
『マジか!?』
『三好隊長も来ているのか!! こりゃ勝ったな!!』
『隊長がいるんだ、恥ずかしい真似は出来んぞお前ら!!』
『ヨッシャァ!! 腕がなるぜェ!!』
『ちくわ大明神』
『誰だ今の……』
「こいつら……」
将和がいると分かった歴戦のパイロット達は途端にやる気を出しまくり迎撃に来たパラノイアを落としまくるのである。
『凄いな……』
「馬鹿どもだが……面白い奴等だよ」
トーレの言葉に将和はそう返す。この時、将和は少しばかりの油断をしていた。下部岩盤の対空砲が此方に気付いて射撃をしてきたのを気付いた時、将和の機体に覆い被さる機体があった。
「山本!!」
それは山本のコスモタイガー1だった。山本のコスモタイガー1は右翼付け根にレーザーが命中して瞬く間に火を噴いた。
「山本!? クソッタレがァ!!」
将和はミサイルを発射して下手人である対空砲を破壊した。
「山本!!」
『大丈夫です、脱出しますッ』
山本はもんどり打つように機体を操作しながらもコックピットから脱出をし無人になったコスモタイガー1はそのまま岩盤の対空砲に激突して破壊したのである。
「山本!!」
『何とか戻ります。大丈夫ですよ』
「……死ぬなよ!!」
山本の言葉に将和はそう返して『ヤマト』と『伊勢』の砲撃で破壊された艦載機射出口に突撃を開始した。
「あれが滑走路か!?」
将和は原作で見た滑走路を見つつ上空で群がるパラノイアを1機ずつ撃墜する。ある程度撃墜すると将和はそのまま滑走路に向けて降下する。
既に滑走路は『ヤマト』飛行隊が突入しており駐機場らしきところで激しく銃撃戦を展開していた。
「退け退けクソッタレどもォ!!」
将和は着陸する前に再度30ミリパルスレーザー砲をぶっぱなして出入口で銃撃していたガトランティス兵達を多数薙ぎ倒してから強行着陸した。
「此方だ二人とも!!」
将和は瓦礫を楯にして上部にいたガトランティス兵に射撃をして倒す。その間を縫ってトーレとセッテも滑り込む。
「そのまま隠れてろよ!!」
将和はそう言ってまだ生きて射撃をするガトランティス兵に射撃をする。将和が放ったレーザー弾がガトランティス兵の胸に命中してガトランティス兵は悲鳴を挙げて倒れる。
「ウワァッ!?」
「先ずは一人!!」
将和はそう言うがその御返しは一斉射撃で返ってきたので慌てて身を隠す。
「ハハハ!! 中々の体験だな!!」
「だろう?」
「然らば……フンッ!!」
トーレはそう言って銃撃の合間を縫って破壊されたコスモタイガー2の機首を思いっきり持ち上げた。
『…………………………』
その様子に射撃をしていた加藤やガトランティス兵達は唖然とした。あの女性にどのような力があるのかと……。
「ドォォリャアァァァァァ!!」
『ウワアアアアアァァァァァァァァァァァァァ!?』
トーレはそれを思いっきりガトランティス兵達がいる方向に投げてガトランティス兵達を押し倒したのである。無論、将和はそれを見逃す事なくガトランティス兵達にトドメを刺していく。
それを見たセッテもガトランティス兵を探して漸く一人のガトランティス兵を見つけた。まだ息はあったみたいだがセッテは銃口を向けたがそれを制したのは将和だった。
「……何故……?」
「トドメを刺すのは俺でいい」
「グァッ!?」
首を傾げるセッテに将和はそう言ってガトランティス兵の頭を撃ち抜いた。
「どうして……?」
「君らはまだやり直せるチャンスはある。俺の手は血まみれだからやってもいいがな」
「……矛盾している」
「だろうな。だがその矛盾をしているのは俺には良い事さ」
将和は笑みを浮かべ加藤の機体に駆け寄り声をかける。
「加藤!!」
「三好……隊長……」
「大丈夫か……ってお前……」
将和が機銃手のところにいた加藤の元に行くと加藤は腹から血を流していた。
「止血を……」
「スミマセン……」
「馬鹿野郎。お前、嫁さんを置いて死ぬのはやめろ」
加藤はリメイクと同じく原田真琴と結婚して一男を授かっていた。
「まだ……死ぬつもりはありませんよ」
「なら生きて帰れよ」
将和はそう言って止血を終わらせる。多少の時間は稼げるだろう。
「よし、これでいい。後は古代達が帰ってくるまで辛抱しろよ」
「分かり……ました……」
そして30分後、戻ってきたのは古代一人だけだった。
「古代!?」
「加藤!! それに三好准将も……」
「古代、真田や斉藤はどうした?」
「……二人は……動力部に……」
「(あの馬鹿野郎が!!)……そうか、分かった。直ぐに脱出しよう」
将和は動力部に行きたい一心だった。同期の真田がそこにいるのだ。助けてやりたい、だが動力部への通路は増援に来たガトランティス兵で溢れていた。将和は心の中で真田を罵倒しつつ動力部の通路に敬礼をした。
「行くぞ!!」
将和らは無事なコスモタイガーに乗り込んで離陸した。射出口から出るまで、浮遊する敵のパラノイアや味方のコスモタイガーの残骸があった。
「………」
『これが戦争というやつか』
「まぁな」
『……私達がしてきたのは……ただの遊びだった……』
トーレとセッテはそのように言い射出口から出るまでは無言だった。射出口から脱出した将和らは射出口付近で踏ん張っていた残存コスモタイガー隊から歓迎を受けた。
「残っているのは5機だけか」
『はい、残りは……』
「分かった。あぁそうだ、山本を回収しないと」
将和は山本が脱出した辺りを捜索する。
「山本ォ!!」
将和は無線に向かって叫ぶが周辺で返事をする者はいない。
(少し流されたか……?)
将和はパイロットに取り付けられている追跡機能で調べると反応は少し遠めのところにあった。その場に向かうと流されている山本を見つけたのである。
「山本!!」
『三好……司令……』
「少し気を失っていたようだな。もう大丈夫だ」
コスモタイガーを止め風防を開けて山本を中に入れる。
「狭いが我慢してくれ」
『は、はい……』
隣にチョコンと座る山本に将和は思わず苦笑するもエンジンを噴かせて『伊勢』に戻るのであった。『伊勢』に戻ると山本は一旦医務室に預けて艦橋に戻る。
「あ、司令」
「新見……」
将和としては今一番会いたくなかった。何せ新見は真田を慕っているからだ。その真田は今、都市帝国の動力部に残っており爆弾を仕掛けているからだ。
「司令、都市帝国が!?」
不意に航海長が叫ぶ。都市帝国が下部から爆発していたのだ。爆発はどんどん大きくなる。
「真田……ッ」
将和が不意に呟いた言葉を新見は聞き逃さなかった。
「司令……まさかッ!?」
「………………」
「そんな……嘘と言って下さい司令……嘘と言って……嘘と言ってよ三好君!?」
「…………………………………………」
気付けば新見は泣いていた。同期の将和の前だからこそ新見はその心情を吐く事が出来た。
「……真田は動力部に残ったらしい」
「嘘よ!? 先生が……先生が死ぬなんて……」
「薫さん……」
膝から床について嗚咽を洩らす新見にウーノが寄り添う。そしてトチローは爆発する都市帝国を見ていた。
「あの馬鹿野郎め……」
「済まんトチロー。真田を連れ戻せなかった……」
「将和が悪いわけじゃないさ。残ろうとしたアイツが馬鹿野郎なんだ」
トチローはそう言って溜め息を吐く。新見程ではないがトチローも真田が戦死した事には幾分か堪えていた。
「司令、『ヤマト』が砲撃を開始しました!!」
見れば『ヤマト』は使用可能な武器で都市帝国を砲撃していた。
「将和、砲撃するなら完成した波動三式弾や波動ミサイルとか使用してくれ」
「よし、此方も砲撃するぞ!! 全艦砲撃用意!!」
「砲撃用ォ意!!」
「撃ちぃ方始めェ!!」
「撃ちぃ方始めェ!!」
『ヤマト』に続くように『伊勢』『ロイヤル・オーク』『アイダホ』『薩摩』『日向』が砲撃を開始した。特に『伊勢』から放たれる波動ミサイル等は威力が他のミサイルより大きかった。
「都市帝国、炎上しています!!」
(……原作ではあまり感じなかったが上部は都市だから民間人もいるわな……)
将和はそう思うが中止はしなかった。今、中止したら今度は此方がやられるかもしれないからだ。その為容赦はしなかった。
『ヤマト』が砲撃を止めても『伊勢』らは砲撃を続けた。そして都市帝国が途端に爆発する。
(……来るか?)
将和が思った時、爆炎からヌゥっとした巨大な何かが現れた。
「あれは……」
爆炎の中から現れたのは原作で『ヤマト』を一番苦しめた超巨大戦艦だった。
将和達の死闘はまだ終わらない。
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