『三好inヤマト』改三リメイク   作:零戦

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新たなる旅立ち
第二十三話


 

 

 

 

 

 結局のところ、ガミラスとは技術協定という形に最初は落ち着いた。正信や軍関係者達はガミラスとの軍事同盟を望んでいたが地球連邦の大統領や右派の議員達は「連邦市民の感情を逆撫でにする気か」と現時点での同盟締結は反対したのである。(自分達の持狙いは明らかでもあった)

 その為、技術協定であった。また更に月にガミラス大使館を置く事も決定されバレルはそのまま大ガミラス帝星在地球大使としてそのまま赴任する事になったのである。

 

「取り敢えずはパ⤵フェ⤴エエなるモノを食べたいものだ」

「プッ」

 

 バレルの言葉に駐在武官として赴任したメルダ・ディッツ大尉は見えないところで吹き出すのである。

 それはさておき、ガミラスと技術協定を締結してから一月後、第一艦隊は駐屯星である土星の衛星『タイタン』に駐屯していた。

 

「将和、入るぞ」

「ん? トチローか。いいぞ」

 

 艦長室にいた将和だがその艦長室に珍しく艦長室にトチローがやってきた。

 

「どうしたトチロー?」

「実はよ……暫くの間、衛星『エンケラドゥス』に行かせてほしいんだ」

「『エンケラドゥス』に……? そうか『雪風』か」

「あぁ。『雪風』のところに行かせてほしいんだ」

「……古代の墓参りか?」

「それもあるけどよ……『雪風』を復活させたいんだ」

「ほぅ、『雪風』をか……(まさかのゲームルートキター(゚∀゚ 三 ゚∀゚))」

 

 トチローの言葉に将和は唸りながらも内心はwktk状態であった。

 

「……仕方ないな。定時連絡は欠かさずやれよ?」

「良いのか将和?」

「馬鹿野郎。友人の頼みなら叶えてやるのが友人だろうが。フネか輸送機を用意してやるからそれで行ってこい」

「……ありがとう将和」

 

 トチローは一瞬、顔を伏せるが直ぐにいつものニカッと笑う。

 

「なら早速『エンケラドゥス』に行かせてもらうぜ。お前なら直ぐに許可を出してくれると思っていたから準備は完了しているからな」

「はえーよホセ……」

 

 トチローはそう言って艦長室を出るがトチローが出てから将和はニヤリと笑い何処かへと電話するのである。

 

「あ、しもしもー? 俺だよ俺、将和。うん、トチローが『エンケラドゥス』に行くって事だけど行くだろ? 了解了解。なら二人……え、三人分の糧食を? あ、はい。分かりました、はい」

 

 そして翌日、トチローは輸送機に乗り込んで『エンケラドゥス』に行こうとするが二名の者が同乗していた。

 

「……何でお前達も来るんだ?」

「あら、改装に夢中になり過ぎて定時連絡を寄越さないと思うから三好司令が私達を差し向けたのよ?」

「……そう……トチローは寝坊するから……」

 

 トチローの操縦席の左右にクアットロとセッテが陣取っていた。クアットロはそうは言うが将和に三人分の糧食(半年余り)の用意や着替え等々の準備をやらせていたのである。

 

「ちぇっ(・ε・` )」

「あ、通信だわ」

 

 クアットロが通信を弄ると通信画面にはスカリエッティが出た。しかも画面一杯である。

 

「ウヒャッ!?」

『おいトチロー!! 良いか、クアットロとセッテに変な事をしてみろ!! 私が開発中の波動ミサイル改二を貴様のケツにぶちこんでやるからな!! 良いな!?』

「す、スカさん。そんなに怒らなくても……」

『良いな!?』

「お、おぅ……」

 

 スカリエッティの剣幕にトチローも思わず頷くとそれに満足したのかスカリエッティは通信を切るのであった。

 

「……良いのかこれ?」

「良いんじゃないかしら。でも博士からは許可は出たから行きましょ行きましょ」

「レッツゴー」

 

 そう言って輸送機は離陸して衛星『エンケラドゥス』に向かうのであった。

 

「……良いのかスカさん?」

「……仕方あるまい。娘が選んだ道だ……」

 

 『伊勢』の艦橋では将和とスカリエッティがいたがスカリエッティは大量の涙を流していた。

 

(そのうち血涙になりそうだなぁ……)

 

 嗚咽を漏らすスカリエッティに将和はそう思うのである。

 

「……だが娘の選んだ道を華々しく見送るのもまた父親の務めだ。将和、今日は飲むぞ」

「飲み過ぎて吐くなよ……」

 

 そう言う将和だった。その日、将和とスカリエッティは明け方近くまで飲むのである。

 

「参謀長……有給二人分で……」

『分かりました。ゆっくりお休みください』

 

 艦長室で将和は二日酔いながらチュン参謀長にそう言うのであった。なお、酔い潰れて完全に死んでるスカリエッティの引き取りはウーノとトーレが来るのである。

 

「済まないなウーノ」

「いいえ、此方こそありがとうございます」

「大丈夫かドクター?」

「うぅん……」

 

 将和に頭を下げるウーノにトーレはスカリエッティの肩を持っている。

 

「気をつけてな」

「はい」

 

 そう言ってウーノ達は自室へ向かう。

 

「うぅん……ウーノ……トーレ……」

「寝言か」

「そのようね」

「……将和なら……将和なら……」

 

 聞こえるか聞こえないかので呟いている。

 

『??』

「……ゆ……す……」

 

 そこからは寝息を立てて寝るスカリエッティだったのでそれ以上の解読は不可能であった。

 そして翌日、将和が出勤するとチュン参謀長がいた。

 

「おはようございます司令」

「おはようです参謀長。何か変化とかありましたか?」

「新たな配備艦艇がありました」

 

 チュン参謀長はそう言ってタブレットを将和に渡してくる。

 

 新規配備艦艇一覧表

 

 戦艦×4

 『オクラホマ』『山城』『ヘルゴラント』『ナッサウ』

 巡洋艦×7

 『エムデン』『ドレスデン』『須磨』『アキリーズ』『パース』『衣笠』『那珂』

 駆逐艦

 『朝潮』以下12隻

 護衛艦

 『撫子』以下8隻

 

 

「フム……」

「一個艦隊程度にはあります」

「だな……」

「では……艦隊を……増やしますか?」

 

 笑みを浮かべるチュン参謀長の言葉に将和もニヤリと笑う。

 

「成る程。これで第十一番惑星を攻略せよと親父は言うわけだな」

「ですな……しかしそうなると司令官には……」

「誰かいないかな……」

「一人、適任者はいます」

「誰だ?」

「……今は宇宙訓練学校長をされている山南中将です」

 

 チュン参謀長の言葉に将和は頷く。

 

「それしかないか……親父に相談してみるか」

 

 将和は直ぐに通信を防衛軍司令部に入れて正信と相談をする。

 

『フム……確かにそれは我々も思っていてな。それとなく打診はしてみたんだ。だが山南君はまた固辞してなぁ……』

「ありゃま……」

 

 正信の言葉に将和は溜め息を吐く。

 

『まぁ人員不足だからこそ後方職に付くのが重要……だからな……』

「ですね」

『というわけでだ。此方から二人の司令官を送り込む。それで新規艦隊を編成してほしい』

「司令官をですか?」

『ウム。ガミラス戦役以来の猛者だが山南中将と共に防衛大学校の教官をしていた者でな。依頼したら快く承諾してくれた。恐らく一週間以内に到着すると思うからな』

「分かりました」

 

 そう言って通信を終える将和であった。

 

「さて……どんな奴が来るやら……」

 

 そして数日後、『伊勢』に二人の人物がやってきた。

 

「失礼します」

 

 そう言って入ってきたのは髭面の中年男性と英国風の中年男性だったが将和は髭面の男性を見た瞬間、「ゲッ」と表情をひきつらせた。

 

「久しぶりだな三好候補生?」

「……お久しぶりですカールセン教官」

 

 入ってきたのは将和が防衛大学校時代に土方大将ら共に生徒をしごいていたラウルス・カールセン少将であった。

 

「ガミラス戦役、白色彗星戦役はご苦労だったな」

「ですが多くの同期や土方教官を亡くしました」

「馬鹿者。戦争だから仕方ない事だ、ワシら生き残った者は地球を守る使命があるのだ」

 

 早速注意をされる将和である。

 

「だが……よくぞ生き残ってくれたな。三好」

「……ありがとうございます教官」

 

 カールセンの言葉に将和は頭を下げる。そして将和はもう一人の将官に視線を向ける。

 

「パエッタ少将もお久しぶりです」

「あぁ。土星沖海戦後は負傷療養を兼ねて防衛大学校にいたからな。それにアドミラル・ミヨシには大変世話になっている。あの人への恩返しのためなら任せたまえ」

「はい」

「さて、此処での先任は貴様だ。ワシは貴様の手足となって動いてやるぞ」

「はっ、それでは……カールセン教官には第一艦隊司令官、パエッタ少将は第三艦隊司令官となってもらいます」

「んぅ?」

「フム」

「それで自分は第二艦隊司令官として動きます」

「……ハッハッハ。早速ワシを一艦隊司令官にするか。そこは三好長官とは変わらんものだな」

「良かろう、任せたまえ」

 

 将和の言葉に高笑いをするカールセンとパエッタである。だが直ぐに表情を変える。

 

「……残存ガトランティス艦隊がいる第十一番惑星を攻略するつもりじゃな?」

「…………………」

 

 カールセンの言葉に将和は無言で頷く。

 

「良かろう。貴様の腹案、聞かせてくれ」

「はい、我々はーーー」

 

 そして更に一月後、ラウルス・カールセン少将の第一艦隊、三好将和少将の第二艦隊、ヘンリー・パエッタ少将の第三艦隊、そして山口少将の第一航空艦隊の四個艦隊は『タイタン』を出撃、経路を第十一番惑星に向かうのであった。

 

 

 

 

 




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