『三好inヤマト』改三リメイク   作:零戦

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第二十六話

 

 

 

 

 

 

「さて、遅めの夕食を取らせてもらうか。トーレ、艦の指揮は頼む」

「了解、任された」

 

 冥王星を通過して第十一番惑星から太陽系外縁部のオールトの雲へ向かう派遣艦隊(正式名は『イスカンダル表敬艦隊』)だが将和も一息つこうとしたのだ。そして艦の指揮を戦闘班長のトーレに任せて食堂に向かうのである。

 

「あ、まさ……三好司令」

 

 食堂では薫とウーノが休憩のためお茶をしていた。そこに将和がやってきたのを見かけた薫は声をかけようとしたがそれに気付く前に将和はとある人物に声をかけた。

 

「おぅ山本。お前もメシか?」

「あ、三好司令……」

「……………………」

 

 将和が声をかけたのは御盆を持った山本だった。山本は御盆にうどんを載せていた。

 

「お、うどんか……よし、うどんとメシにするか」

「司令もうどんは好きなので?」

「ラーメンのが好きだけどな。たまにゃあうどんも良いさ」

「……………………」

「薫、落ち着いて。コップが震えているわ」

 

 愕然として震えている薫にウーノは冷静に伝える。そして将和と山本が席に座ると薫とウーノ(無理矢理)は二人から見えない席に座り偵察を開始するのである。

 

「食事はどんな感じだ?」

「漸く……麺類は食べれる事は出来ました。ただ、御飯系はまだ無理みたいで……」

「そうか。パンとかは?」

「パンは何とか……」

「そうか……ま、パンがいけるならまだ何とかなるわな」

「ですね」

 

 将和はそう話しながらもおかずとして鶏天とタマゴを入れて天かすを大量に入れて七味を入れ麺を啜るのである。その様子を山本は微笑ましそうにクスリと笑い山本自身も麺を啜るのであった。

 

「~~~~~~~ッ!?」

「はいはい落ち着いてね薫」

 

 今にも飛び出しそうな勢いをする薫にウーノはどうどうと言う。薫が振り返れば若干、目に涙を溜めている。

 

「~~~あれは狡いと思うわよッ」

「だから落ち着いて薫……」

「私ね……ウーノやトーレなら良いと思ってるのよ……」

「……急に何を言い出すの貴女……?」

「ほら、貴女達って戦闘機人だから将和の夜戦による攻撃に耐えれるでしょ?」

「本当に何を言っているの貴女……?」

 

 若干おかしくなってきた薫にウーノは頭痛がしてきて頭を抑えるのである。

 

「大丈夫大丈夫。最近、夜戦でやられ過ぎて腰が痛くなってきたから丁度リリーフが欲しかったのよ」

「ちょっと医務室に行きましょう薫。疲れてるのよ貴女……」

「大丈夫よ、将和も最初は優しいから!!」

「ほら、医務室行くわよ薫!!」

「………あいつら何してんだ?」

「さぁ……?」

 

 食堂から薫を引っ張って出ていくウーノを将和と山本が見守るのである。それと入れ替わりにコスモタイガーのパイロット達が食堂に入ってきたのである。

 

「おや、そこにいるのは隊長じゃありませんか」

「それに三好司令……」

「何だヒヨコの坂本達か」

「ちょ、司令……ヒヨコだなんてヒデェや……」

 

 将和にヒヨコと呼ばれた坂本茂少尉はウヘェと嫌そうな表情をする。

 

「俺からしたら全員がまだまだヒヨコだわな」

「……三好司令はガミラス戦役からの大ベテランですから……」

 

 将和へのツッコミを坂本の隣にいた椎名晶少尉がそう返すのである。

 

「というよりも隊長……食堂デートですかい?」

 

 将和と山本を見た坂本がニヤニヤしながら聞いてくるが将和は溜め息を吐いた。なお、山本はニヤニヤする坂本にイラッとしたのである。

 

「あのなぁ坂本……」

「坂本、便所掃除な」

「ゲゲッ」

 

 山本には気に食わなかったのか坂本に罰を与えるのであった。

 

「じ、じゃ俺達はこれで……」

 

 これ以上余計な事をしたら余計な仕事を増やされると想定したのか坂本や他のパイロット達はそそくさと後退するのである。

 

「坂本め……それで椎名はどうした?」

「いえ、体調の方はと思いましたが……大丈夫そうですね」

「心配かけて済まないな」

「いえ、大丈夫です」

 

 椎名はそう言って頭を下げて御盆を持って坂本達のところに向かうのである。

 

「良いパイロット達だな……(ゲームの椎名もいるんだな)」

 

 将和は食後のお茶(カフェイン無し)を飲みながらそう言う。

 

「えぇ……まだヤンチャばかりな奴等ばかりですけどね」

「そこがまた良いところだよ」

 

 山本の言葉にクックックと笑う将和である。

 

「分かっていると思うが……無駄に散らすなよ?」

「無論です」

 

 将和の言葉に山本は力強く頷くのである。その後、派遣艦隊はオールトの雲まで進出しそこで電波を発したのである。

 

「さて……トチローは何処にいるかなと……」

「案外至近にいてくれたら良いのだけれど……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……これは……」

 

 その頃、セッテは改装した突撃駆逐艦『雪風』の艦橋で操縦していた。そこへ電波が入ってきたので解析すると派遣艦隊からだった。

 

「……行かないと……」

 

 セッテは操縦を派遣艦隊方向に向かうよう自動操縦に切り替えて艦橋を降りてトチローの部屋に向かう。

 

「……………」

 

 トチローの部屋の前に着くとソッと扉を開ける。中には布団で軽くイビキをかいて寝ているトチローがいた。隣には毛布にくるまった何かがいる。

 

「……トチロー……トチロー……」

「んが……」

 

 セッテがゆさゆさとトチローを起こすとトチローが眠りから目を覚ます。

 

「あれ……セッテ、どうした? まだ交代の時間じゃ……」

「『伊勢』からの通信をキャッチした」

「『伊勢』? 将和か?」

「うん、だから早く着替えてね」

 

 なお、トチローはパンツ一丁で寝ていた。そこへもぞもぞと毛布にくるまって寝ていた塊ーークアットロ(裸)も起き出したのである。

 

「ふぁ~……あれ、セッテじゃないの……」

「……おはよう……」

 

 裸のクアットロにセッテはム~と若干のお怒りの表情である。それに気付いたクアットロが寝起きなのに元気に騒がしくする。

 

「オホホホ。今日は私なんだから良いじゃないの」

「……分かってる……トチロー、次は私だから……」

「お、おぅ」

 

 顔を紅く染めるセッテの言葉にトチローも視線を反らすがその顔も真っ赤である。それはさておき、トチローらは急いで着替えて艦橋に向かうのである。

 艦橋に向かい通信機を操作すると直ぐに将和が出た。

 

『よぅトチロー。生きてたか?』

「将和じゃないか、どうしたんだこんなところに?」

『ちょっとマゼラン星雲まで行く事になってな。それでお前がオールトの雲にいるからついでに拾おうと思って通信を出したんだよ』

「成る程な。艦隊は何処にいるんだ?」

『座標を送る』

 

 ピピッと通信が鳴る。座標を見ると近くだった。

 

「此処から約250宇宙キロのところだな。分かった、直ぐに行くよ」

『よっしゃ、待ってるぞ』

 

 そう言って将和は通信を切るのである。

 

「よし、準備が出来次第行こうか」

「分かりましたわ」

「……了解」

 

 そして準備が出来た『雪風』は発進して派遣艦隊に向かうのである。

 

「よし、トチローが来るまで周辺警戒をしつつ待機だ」

「了解」

(しかし……)

 

 将和は指示を出してから艦長席に深く座る。

 

(……ありゃヤったな……)

 

 通信画面を見るとトチローの後ろにクアットロとセッテがいたが二人の表情は変わっていた。むしろトチローに寄り添って笑みを浮かべていたのだ。

 こういう時だけ将和は自分の事は棚にあげて置きながら勘が良いのである。

 ちなみにスカリエッティは久しぶりに会った二人を見て感無量なのか頷いていた。

 

(ま……当人達に任せるか……)

 

 そう思う将和である。そして一時間半後に『雪風』と合流するのである。

 

「久しぶりだな将和」

「相変わらず元気そうで良かったぞトチロー」

「まぁな。『雪風』も生まれ変わったからな」

 

 ニヒヒヒとトチローが外に視線を向ける。

 

「ほぅ……良い艦だな」

「だろ?」

 

 『雪風』の性能は以下の通りであった。

 

 全長 125m

 全幅 27m

 全高 25m

 主機 03式試作HWVED型次元波動エンジン×1基

 補助機 ケルビンインパルスエンジン×2基

 武装 50口径48サンチ連装陽電子衝撃砲×3基

    突撃戦闘用連射ミサイルランチャー×4門

    長射程空間ミサイル魚雷四連装ランチャー×2基

    外装式大型決戦ミサイル×2発

 

 

【挿絵表示】

 

 

「タイタンに置いてあった試作のHWVED型を1基頂戴したんだよ。そしたら上手く調整がいってな。巡洋艦級の旋回能力はあるし武装は主力戦艦級だからな。それに艦橋と寝る所以外は無人艦用に改装してるから防御力も並大抵のもんじゃないぜ」

「よくそこまで仕上げたものだな」

「なぁに、クアットロとセッテが手伝ってくれたおかげだよ」

「オホホホ、おちゃのこさいさいですわ」

「………………」

 

 トチローの言葉にクアットロは微笑み、セッテは頷く。

 

「成る程。まぁ頼むよ」

「あいよ」

 

 そして艦隊は前進を開始するのであった。

 

 

 

 

 

 

 




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