『三好inヤマト』改三リメイク   作:零戦

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第三十二話

 

 

 

 

 

 

「敵艦隊の全滅を確認しました!!」

「……引き続き、ガミラス星にいる敵採掘船団を攻撃する。しかし、まずはガミラス星退去の勧告を出す」

「宜しいのですか総統?」

「奴等を許す事は出来ない……しかし、ガミラス星を壊す事なくするとすればこれくらいしかあるまい……」

「はっ……心中お察します」

 

 デスラーの言葉にタランはそう答える。直ちにガミラス星で採掘している船団にガミラス星退去の勧告を出した。採掘船団も護衛艦隊であるデーダーの艦隊が全滅した事で退去を決意しガミラス艦隊にそう通告し作業機械等の全てを破棄して二時間後にはガミラス星から離脱するのである。

 

(……一先ず第一ラウンドは此方の勝ちか。ガミラス星も破壊されずに済んだしな……)

 

 『伊勢』の艦長席で将和はそう思う。原作ではガミラス星での戦闘で火山活動が再誘発して噴火の連続で結局ガミラス星は爆発してしまうのである。

 

「各艦の被害は?」

「『ロイヤルオーク』以外は無傷です。『ロイヤルオーク』は左舷の損傷で中破しています」

「……そうか……(もしかしたらこいつは………………使えるか……?)」

 

 薫からの報告に将和はそう思案する。そこへウーノが将和に声をかける。

 

「司令、ガミラス艦より通信が来ています。メインパネルに切り替えます」

「ん」

 

 将和は頷きウーノは通信回路を開いてメインパネルに切り替える。メインパネルには二人の男が映し出された。

 

「貴方は……」

『……大ガミラス帝星総統アベルト・デスラーだ』

『同じく副官のガデル・タラン少将』

「……地球防衛軍イスカンダル派遣艦隊司令官の三好将和少将です。まさかあのガミラスの総統に会えるとは思いませんでした(ウヒョー(゚∀゚)!? 生デスラーと生タランだ!?)」

 

 内心、将和は原作を知るからこそ興奮していた。しかし、将和は不審に思う。『さらば』を基準にヤマト世界だからこそデスラーは死んでいる筈だったのだ。

 

「時にデスラー総統、一つ質問があるが宜しいか?」

『……何かね?』

「実は『ヤマト』からのデータでデスラー総統は最期に、宇宙に投げ出されたと記載されていたが……」

『ほぅ……古代はそこまで詳細に纏めていたか。フム、確かに私は宇宙へ二度目の身を投げた。だが私はタラン達に助けられ蘇生手術を受けた』

「……そうか、彗星帝国の医療技術……」

『ほぅ……君は中々利口なようだ』

「光栄ですな。成る程、それなら理由も分かる。とても良い答えです」

『では私からも質問をしよう……古代は……『ヤマト』は来ていないのかね?』

「…………………………」

 

 デスラーの言葉に将和はどう言っていいか分からなかったがどうせ直ぐに分かる事だから将和は言う事にした。

 

「……『ヤマト』はズォーダー大帝が乗艦していた超巨大戦艦にテレサと共に体当たりをした。無論、古代とその妻である森……古代雪も亡くなったよ……」

『……………………………………』

 

 将和の言葉にデスラーは目を閉じ幾分かの時が流れて再び目を開けた。

 

『そうか……そうだったか……』

「………………」

『ミヨシ……と言ったな。二人の最期を伝えてくれてありがとう』

「いえそんな……」

『何れ……何れ地球に赴き二人の墓標を訪ねたい』

「分かりました。伝えておきます」

『ウム……だが今の問題は敵艦隊の動向であろう』

「はい。イスカンダルのスターシア女王と古代守はまだイスカンダルに?」

『あぁ。説得をして二人を乗艦させたいところではあるが……』

 

 まず以て説得は無理だろう。星の女王としてのプライドがあるのだ。それは原作も然りゲームでも然りである。

 

『あの艦隊……また来ると思うかね?』

「来るでしょう。恐らく次は大艦隊かもしれません」

『フッ、そこは臨むところだ』

(まぁ多分……コケシは来るだろうな)

 

 コケシこと自動惑星『ゴルバ』は必ず来るだろう。『ゴルバ』にはメルダースも乗っているから100パー来るのは間違いない。

 

(まぁ一月、二月……くらいかもな)

 

 将和は長丁場と計算してそれくらいの試算を出す。此処に駆逐艦を以て来なくてマジで良かったくらいである。

 

「デスラー総統、本格的な作戦会議をしたいと思うので直接其方に赴いても宜しいですか?」

『………君は良いのかね?』

「過去の経緯はどうする事も出来ません。ただ今言えるのは……変えられるのは未来だけです」

『未来……か。分かった、来たまえ』

 

 将和の言葉にデスラーは深く頷いた。斯くして将和はデスラーの乗艦である『デウスーラ三世』に連絡艇で向かうのである。なお、供にはチュン参謀長、薫、トーレ、スカリエッティが同行し案内人にはメルダが付き添うのである。

 

「………………」

 

 『デウスーラ三世』に乗艦した将和達は作戦室に案内はされたがまだそこにはデスラーやタラン達はおらずただ待っていた。そこへデスラーがタランを伴って入ってきたのである。

 

「いや遅れて済まない。スターシアにもう一度回線を繋いだがやはり拒否をされてしまった」

「そうですか……」

 

 そして将和はデスラーに対して敬礼を、デスラーは返礼で返した。

 

「地球防衛軍イスカンダル表敬派遣艦隊司令官の三好将和少将です」

「同じく参謀長のチュン准将です」

「同じく情報参謀の新見少佐です」

「同じく技術参謀のジェイル・スカリエッティ特務少佐です」

「同じく戦艦『伊勢』戦闘班長のトーレ・スカリエッティ特務中尉です」

「大ガミラス帝星の総統アベルト・デスラーだ」

「副官のガデル・タラン少将です」

 

 タランはそう言って将和達を椅子に座らせ将和達も椅子に座る。

 

「単刀直入に言おう。ミヨシ司令、どう思うかね?」

「一月、二月の長丁場になるのは間違いないでしょう。そして奴等は援軍で来る筈です」

「根拠はあるので?」

「此処に来る前、ベテルギウスで奴等の採掘艦隊と遭遇して一戦を交えている……太陽系方面まで進出している奴等だ。来るのは確実と自分は認識しています。ただ、奴等がいつ来るのかまでは分かりません」

「フッ、そこまで分かれば君は魔女の類いだろうな」

(実は直ぐだったりして……)

 

 デスラーはそう言って苦笑するが将和は内心でそう思うのである。

 

「デスラー総統、質問があります」

「何かな?」

「もし、奴等が再度侵攻してこのガミラス及びイスカンダルの付近で戦闘となった場合、万が一にガミラス星等に砲雷撃等の誘爆が発生し星が爆発する……そういう事はありますか?」

「…………………」

 

 将和の言葉にデスラーは表情を変えてタランが口を開く。

 

「それはつまり……戦闘の影響でガミラス星かイスカンダル星が爆発する事も貴方は考慮していると?」

「……最悪の想定をしているまでです(睨むなってデスラー……怖いぞ)」

 

 ジロリと睨まれる将和は内心、冷や汗を掻きつつも口を開く。

 

「此方に来る途中で参謀長と思った事なのですが……ガミラス星とイスカンダル星は双子星、互いに引力に引かれ合っていると認識しているのですが……」

「……そうか……そういう事か」

 

 将和の説明にデスラーは目を見開いて納得した。

 

「互いに引力で引かれ合っている……ならばどちらかが爆発した場合……軌道を外れて暴走してしまう可能性がある。いや暴走するだろう」

「ガミラス側がその認識ならば我々も合っているでしょう。もし暴走した場合、どちらかの大気は剥がれてしまい生物が生存する確率は非常に少なくなります」

 

 デスラーの言葉にチュン参謀長はそう補足するように口を開く。

 

「むぅ……それは厄介だな……」

「いえ、総統。暴走を止める手段はまだあります」

「何? タラン、それは本当か?」

「はい。ただ非常手段ではありますが……」

「構わん、申せ」

「はっ」

 

 デスラーの問いにタランは力強く頷いた。

 

「地球に一時期使用した遊星爆弾の原理を利用するのです」

「遊星爆弾……」

 

 タランの言葉に薫は首を傾げる。将和達地球側からすれば遊星爆弾は放射能を含んだ小惑星である。タランは立ち上がり説明をする。

 

「遊星爆弾の原理はまず小惑星の前方にマイクロブラックホールを作ります。そしてマイクロブラックホールの質量誘導により小惑星に連動するエネルギーを加え遊星爆弾とします」

「……そうか、そのマイクロブラックホールとやらで星を牽引するというのか」

「その通りだ」

 

 合点がいったスカリエッティの言葉にタランは頷く。

 

「しかしタラン、マイクロブラックホールの材料となる超質量物質を今は有していない。かつてのガミラス領であったサファイア戦線跡にはまだ超質量物質が多数残っている筈だが……」

「はい、その為採取に赴く必要があります」

「良かろう。ならばタラン、お前が行くのだ」

 

 デスラーの言葉にタランは驚愕する。

 

「そんな……このタランに総統を残して行けと申されるのですか? 此処に留まっていれば敵艦隊が来襲する可能性は高いです。その事を考えるとサファイア戦線跡には総統が向かわれるのが宜しいかと思われます」

「ならん。私は此処に留まり我がガミラス星とイスカンダル星を見続けていなければならないのだ」

「しかし総統……」

「ガミラス星とイスカンダル星はサレザーの太陽を回る二連星だ……謂わば我等は兄弟!! その二つを例え一時足りとも眼を離したくはないのだ……」

「総統……」

「それにタラン、君はかつてサファイア戦線で戦っていたではないか? ならば私が赴くよりサファイア戦線を知っている君が赴くのが利に叶ってはいる。タラン……お前にしか頼めぬのだ」

「……分かりました」

「……フフフフフフ……」

 

  そしてデスラーは苦笑する。

 

「皮肉なものだなタラン。地球を我がガミラスのものとするために造り出した遊星爆弾の技術がガミラスとイスカンダルを救うかもしれないとは……」

「総統……」

「タラン、サファイア戦線跡へと向かう準備をしろ」

「はっ……」

「タラン……頼んだぞ。無事、帰ってきてくれ」

「はっ、総統こそ御無事で……。このタラン、必ずや任務を果たして帰ってまいります!!」

「ウム」

(急な浪花節でワロタが……この二人はこれで良いんだよなぁ……)

 

 デスラーとタランのやり取りに将和はウンウンと頷くのである。その後、タラン率いる艦隊はサファイア戦線跡に向かいデスラーと将和の艦隊は引き続き宙域に留まるのである。

 

 

 

 

 

 

『何? デーダーが戦死し第一機動艦隊が全滅だと?』

「はっ、ガミラス艦隊に加え新たな敵艦隊が現れたと避難してきた採掘船団からの報告です」

『新たな敵……してその正体と分からぬという事か?』

「いえ、判明しています。銀河系宇宙の外れ第30等級太陽系の惑星『地球』に所属する艦隊との事です」

『地球か……フフフ、何れ見る事もあろうよメルダース。ところでイスカンダリウムはどうなっている?』

「は、はい。かくなるうえはこの私めが『ゴルバ』を以て小癪な敵どもを撃滅し必ずや採掘を完了して御覧にいれます」

『ウム……吉報を待っているぞ……』

 

 そして物語は最終局面に掛かろうとしていたのである。

 

 

 

 

 




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