『三好inヤマト』改三リメイク   作:零戦

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第三十六話

 

 

 

 

 

 

「霊夢×魔理沙本完売しました!!」

「まだ紫×藍本は五部残っていまーす!!」

「『幽々子の近畿地方食巡り』本も後八部ありまーす!!」

「よし、次は彼処のブースに突撃するぞ!!」

「ま、まだ……行くのかね……」

「まだまだ目当ての本は取り押さえてはいないからな!!」

「此方で幽香本残り三部でーす!!」

「しまった!? まだ幽香りん本が残っていたか!? 着剣(ワンコイン)良し、突撃ィィィィィ!!」

「……元気だなぁ……」

 

 両手に紙袋を携えて突撃する将和にスカリエッティはそう呟くのである。そして外にある臨時コスプレ広場では何故かウーノとトーレ、玲がコスプレをして盛り上がっていた。

 

「何で私は腹ペコキャラなのかしら……」

「知らん。私は鬼のキャラだぞ」

「私は刀を持っているんだが……」

 

 それぞれウーノは西行寺幽々子、トーレは星熊勇儀、玲は魂魄妖夢のコスプレをしているがカメコからは大いにウケていたりする。

 

「此方に目線をお願いしまーす!!」

「片目ウインクでお願いしまーす!!」

「刀を構えてくださーい!!」

 

 それでも三人はカメコ達の要求についつい答えてしまうのであった。そして夕方……。

 

『お知らせします。本日の第334回同人誌即売会は終了とします』

『ワアアアアアァァァァァァァァァァァ!!』

 

 放送に出展していた者や売り子、買い物しに来たオタク達は歓声をあげて終わりを告げるのである。その様子を将和らは遠めで見ていた。

 

「大丈夫か皆?」

「……私は明日筋肉痛だろうな……」

 

 グッタリするスカリエッティだが何故か右手の紙袋には多数の同人誌があったのは言うまでもない。

 

「しかし……活気はあったな」

「あぁ……ガミラス戦役から中止が相次いでいたから今回のが久しぶりの開催だったしな……」

 

 そう言って将和はチラッとウーノ達を見るが三人はまだコスプレをしていた。

 

「……着替えないのか?」

「仕方ないでしょう。貸してくれた人達が「似合うからそのままあげます」と言ってくれたのですから」

「あぁ……あのサークルとは知り合いだから御礼でも言っておくかな」

 

 ウーノの言葉に将和はそう答えて立ち上がる。

 

「さて、荷物は宅配便で送らせてメシでも食べに行こうか」

「ふむ……ならお好み焼きとやらを食べたいな。一度食べてみたいと思っていたのだよ」

「流石はスカさん、目ざといな。だがそこが良い」

 

 その後、五人はお好み焼きで夜御飯を済ませるとホテルに向かい分かれて部屋でそのまま寝る……筈だった。

 

「………………」

 

 ふと将和は目を覚ました。最初はトイレで起きたがトイレから帰ってベッドに潜り込んだがどうも寝付きが悪い。それに腹の虫が鳴いている。

 

「……0100過ぎか……仕方ない」

 

 将和は隣のベッドで寝ているスカリエッティを起こさないよう着替えて部屋を出てホテルの受付で「少し出てくる」と一言告げてからホテルを出る。

 

「………星が綺麗だな……」

 

 上を見上げたら星の海がそこにあった。自身がつい先日まであの星の海を航行していたのが信じられないくらいの夜空だった。

 

「あら、司令……?」

「ウーノ?」

 

 後ろから声をかけられ思わず懐に入れた南部拳銃に手を沿えたが、振り返るとウーノだった。

 

「珍しいな、夜更かしか?」

「寝付きが悪かったので……司令もですか?」

「奇遇だな、俺もだ。そして腹の虫が鳴いているからラーメンでもと思ってな」

「あら、なら御一緒しても?」

「エスコートをするのは久しぶりだがそれでも?」

「勿論構わないです」

 

 やり取りに二人は思わず苦笑するが二人は近くにラーメン屋を見つけて入る。そこまで広くはない店舗だがテーブル席に案内されて二人はラーメンを注文する。

 その後、ラーメンが来るまでは他愛ない話をし注文したラーメンが来ると二人は無言で食べるのであった。

 

「ありゃりゃしたー」

 

 二人はラーメン屋を出ると将和はどうするか悩みウーノに視線を向ける。

 

「バーでも行くか?」

「喜んで」

 

 そして二人はこれまた近くのバーに転がり込む。丁度バーにはマスターしかいなかった。

 

「何になさいますか?」

「ジントニックで」

「私はキールを」

 

 マスターが二人分のカクテルを作りそれぞれに渡す。そのまま将和とウーノは乾杯をする。

 

「何の乾杯かしら?」

「さぁ……夜中に出会った事にかな」

「まぁ……キザらしいわね」

「言うな……。俺も馴れてない」

「あらあら」

 

 恥ずかしいのか視線を逸らす将和にウーノは笑みを浮かべカクテルを飲むのである。そして以てウーノはお代わりをする。

 

「それで……これからどうなるのかしら……?」

「どうなる……とは……?」

 

 ウーノの言葉に将和はジントニックに口を付ける。

 

「敵が……来る……かどうかよ」

「さぁてねぇ……」

 

 店内はマスターしかいないとはいえ、聞き耳を立てていると思った将和はそうぼかした。だがその返答にウーノは少し気に入らなかった。

 

「貴方は知る者……そうでしょ?」

「知る者だが俺が知る物語からは逸脱しているのは確かだがな。お前達やプレシア達の存在だからな」

 

 将和はジントニックを飲み干してラム酒をお代わりする。ウーノも張り合うようにラム酒をお代わりするがその様子を見て将和は眉を潜める。

 

「おいおい……ラム酒は……」

「貴方と張り合うならこうするべきかしらね」

 

 そう言うウーノだが将和も仕方ないとばかりに将和はラム酒を飲み干してウォッカをお代わりする。

 

「悪いが……生憎と……酒は強い方なのでな」

「フフッ負けないわよ」

 

 いつしか飲み干し合いをするようになった二人である。ちなみにマスターは我関せずを通して二人にカクテルを注ぐのである。

 なお、勝利したのは将和の方である。一応ながら将和は前世で酒が好きな国の者と結婚していた事もありよくウォッカは勿論洋酒等は飲まされていたので酒には強いのである。(作者本人は飲めるが身体が弱いが……)

 

「全く……お前を送るのは俺なんだぞ……」

 

 ウーノをおんぶして歩く将和。ホテルまでおんぶして歩く道中、不意にウーノが口を開いた。

 

「左」

「ん?」

「左に行って」

「へいへい」

 

 突如の進路変更に将和は従い歩くがやがて立ち止まった先はホテルだったがそのホテルはワーオなホテルだった。

 

「……ウーノさん?」

「……私は貴方にそういった感情があるかは今の段階では分からないわ……でも、貴方とそうしたいという感情は少なからずあるわ」

 

 将和の言葉にウーノは将和のうなじに鼻を押し付けグリグリとする。その行為を許可が出たと判断した将和はウーノを降ろすとそのままキスをする。

 

「ちゅるっ…んっ…んぐ……ぢゅるるるっ…あむっ、んっんっ……じゅるっ、んは、んにゅっ……」

 

 フレンチキスの筈が気付けば舌と舌が絡み合うディープキスへと発展していた。だが不意にウーノがペタリと地面に座る。

 

「どうした?」

「……今ので腰が抜けたわ」

「……ククッ」

「キャッ」

 

 将和の言葉にウーノは顔を紅くしながらそう答える。そんなウーノに将和は苦笑しつつもお姫様抱っこをしてウーノを抱えホテルに入るのであった。

 

「もっと腰を抜かしてやるよ」

「……お手並み拝見とするわ」

 

 

 

 

 

 翌朝の0500には二人とも夜戦は終了して元々のホテルに戻っていた。ちなみに将和によるシャッシャッシャッドーンは三回はあった模様である(おい

 

「……ウーノ……」

「何、玲?」

「首もとに赤いマークがあるわよ」

「ッ!?」

 

 ニヤリと笑う玲の指摘にウーノはハッとして慌てて首もとを抑えるが時既に遅しである。

 

「ウーノ」

「……何よ、文句でもあるのかしら?」

「いいや。むしろいつ来るのか薫と話していたところだったよ」

「クッ……薫にまで読まれているのは納得はいかないけど……」

「まぁそれよりも……此方側にようこそウーノ」

「……歓迎はしてくれるのかしら?」

「むしろ大歓迎かな……二人掛かりでも腰が撃沈されるから早く三人目が欲しかったところよ」

「……やっぱり納得いかないわね」

 

 そう言うウーノであるがその表情は笑っていた。そして離れたところでは……。

 

「……昨日、何処に行っていたかな?」

「……ラーメンを喰いに」

「その後は?」

「……バーで酒を飲みに」

「その後は?」

「……ホテルに戻ったけど……」

「成る程成る程……最後に質問、良いかな?」

「あぁ……いいぞ」

「ウーノとはヤったんだな?」

「……君のような勘の良いスカさんは嫌いだな」

「野郎オブクラッシャー!?」

「魔法は使うなよ!?」

「大丈夫だ、貴様の首をかっきるだけだ!!」

「それは無茶と言うモノだぞ!!」

 

 将和とスカリエッティ(魔法装備)による鬼ごっこが始まっていたのである。

 

「クソッタレ!! クアットロとセッテが親離れして悲しんだ矢先にこれか!?」

「あ、気付いていたのか……」

「気付くさ!? これでもクアットロ達の親だからな!!」

 

 大量の涙を流すスカリエッティだがそのうち血涙を流しそうな程である。

 

「クソ、これで残りはトーレだけじゃないか!!」

「向こうに置いてきた子達もいるだろ!!」

「彼女達は自立しているから問題無いさ!! 取り敢えずはお前の首をかっきる!!」

「だからやめぇい!!」

「……止めなくていいの?」

「暫くはそうしておきましょ」

 

 玲の問いにウーノはそう答えるのであった。

 

 

 

 

 

 




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