『三好inヤマト』改三リメイク   作:零戦

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第三十八話

 

 

 

 

 

「グレーアンス司令、そろそろケンタウルス座に到着します」

「ん。いよいよか……」

 

 ガトランティス軍第八機動艦隊司令官のニプアレス・グレーアンス中将は第八機動艦隊旗艦『インディポリス』の艦橋で頷く。

 

「諸君、今回は地球艦隊の撃滅ではないが油断はするな」

「ハッ、何せシリウス・プロキオンの撤退支援ですからな……」

 

 アンドロメダ星雲に本拠地があるガトランティスは戦線の縮小及び整理のため太陽系(地球)の攻略を無期限に延期をしシリウス・プロキオン方面からの撤退を始めていた。しかし、地球からの反撃も予想されたのでアンドロメダ星雲から一個機動艦隊が派遣された。それがグレーアンスの機動艦隊であった。

 

「フフフ……撃滅ではないが我が友バルゼーの仇を漸く取れるな……」

 

 グレーアンスと先に戦死した第六遠征機動艦隊司令官のバルゼーとはガトランティス軍の同期であり共に切磋琢磨した仲でもあった。そのバルゼーが地球攻略作戦が中止後に戦死したと聞いた時、グレーアンスは友の為に涙を流したのである。

 

「ケンタウルス座に到着次第、奴等を攻撃するぞ!!」

 

 第八機動艦隊は意気揚々と進撃するがそれを見守る小さなモノがいたのである。

 

 

 

 

 

 

 

「んっ……」

 

 目覚まし時計の音で将和は目を開ける。左に視線を移せばこれまた裸のウーノが寝ていた。三人に増えて以降、交代制で寝るようになっていた将和である。例を出すのであれば月曜日は薫、水曜日は玲、金曜日はウーノといった具合であり将和は中四日の休みを貰えていたのである。(違う、そうじゃない)

 取り敢えず将和はウーノを起こさないようベッドから這い出ていつもの艦長服に着替えてから部屋を出て艦橋に行くのである。

 

「おはようございます艦長」

「おはよう副長」

 

 艦橋に行くと副長の大村が作業をしていた。

 

「もう朝食は済まされましたか?」

「いやまだかな」

「自分は済ませているので行ってきても大丈夫です」

「ありがとうございます」

 

 将和はそう言って艦橋を後にする。食堂は基地の食堂に赴き朝食を食べるのであった。

 

「おや司令じゃないですか」

「古野間」

 

 一人で卵かけご飯で食べていると同じくお盆を持って出ようとしていた古野間が将和に声をかける。

 

「今日は遅いですな」

「なに、残り物には福があるというヤツかな」

「ハハハ、そう受け取っておきましょう。あぁそうそう、今日はウチの連隊も演習をするので派手にドンパチをやると思います」

「分かりました。派手にドンパチして下さい」

「了解です」

 

 古野間はニヤリと笑って食堂を出るのであった。その後食べ終わると将和も食堂を出るのであった。

 

「さて、今日もこんな日が続けば良いと思うが……まぁフラグにしかならんよな」

 

 そう呟く将和であった。そして日中、将和はスカリエッティに呼ばれた。

 

「どうしたスカさん?」

「ウム。私達のデバイスが完成したのでね、そのお知らせだよ」

「あー成る程」

 

 スカリエッティはそう言いながらカギ爪型のデバイスを見せながら説明をする。

 

「んで、デバイスを作って何かするのか?」

「いや特にはどうこうするつもりはないかな。まぁ強いて言えば自衛用かな」

「あー、白兵戦を考えたらそうなるかな。都市帝国に突っ込んだ時もトーレが破壊したコスモタイガーを投げてくれたのは助かったけどデバイスがあればまた変わっていたかもな」

「まぁあの時はまだ作っていなかったからねぇ……。一先ず娘達のデバイスは以前のを作成した上で所有してもらうさ」

「了解した」

「あぁそれと……将和もデバイスいるかい?」

「( 'ω')ファッ!?」

 

 スカリエッティの言葉に将和は目を見開いた。それは一体どういう事だろうか?

 

「意味がよく分からんのだが……」

「そのままの意味だよ。私なりの見解だとDからCかな。まぁ詳しくは調べてみないと分からないが……多少なりとも有るよ」

「へー俺にもあるんやな……(何でだろ……?)」

「それに地球はやや中規模のAMFーーアンチマギリンクフィールドーーに覆われているから魔導師達にはやりづらいところだろうね」

「そうなのか?」

「あぁ。まぁ原因は何となく分かるだろ?」

「……成る程。遊星爆弾か」

 

 スカリエッティの言葉に将和は納得したように頷いた。原作よりマシとはいえ地球は遊星爆弾の被害を幾らか受けていた。その影響でAMFが発生したのだろうとスカリエッティは判断していた。

 

「ま、何にせよ。管理局がわざわざこんな世界を取るような事はしないだろう。滅亡するようなモノだよ」

「……それをフラグって言うんだよスカさん……」

 

 将和はスカリエッティにそう言うのであった。そして戻ろうとした時、警報が鳴り響いた。

 

「これは……」

「ちょっと待ってくれ……うん、ガトランティスが網に引っ掛かったようだ」

 

 キーボードを操作するスカリエッティは将和にそう告げると将和は制帽を被る。

 

「なら出撃だな。『伊勢』に戻るから詳細なデータを送ってくれ」

「よし分かった」

 

 将和はスカリエッティの部屋を出て『伊勢』に向かうのである。

 

「状況は?」

「スカさんからの情報では一個機動艦隊程度のガトランティス艦隊との事です」

 

 薫がキーボードを操作してパネルに画像を送る。

 

「監視ガジェットドローンの報告では指揮官級1、大戦艦12、巡洋艦29、駆逐艦48、空母6の艦隊です」

「成る程な……艦隊の出撃は?」

「後19分で完了します」

『おい将和、『伊勢』は出せないぞ』

 

 そこへ機関室からトチローの声が聞こえてくる。

 

「出せない? どういう事だ?」

『出力が7割しか出せないんだ。戦闘中の全力発揮は難しいぞ』

「だが出撃は可能なんだろ?」

『そりゃあまぁ……そうだが……』

「緊急事態だ。このまま残ってガトランティスに破壊されるよりはマシだ」

『……分かった。俺とクアットロはこのまま機関室で波動エンジンの調子を見ておくぞ』

「頼むトチロー」

 

 そして準備を整えた艦隊は順次出撃していく。

 

「『伊勢』発進!!」

 

 『伊勢』もいつもより少し重たい様子で出撃していくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで敵艦隊は?」

「無人偵察機からの最後の報告ではこのままプロキシマ・ケンタウリCに向かっているとの事だ」

「うーん……偵察のコスモタイガーを出すか」

「何機出しますか?」

「空母のは置いておきたい……『伊勢』『コロラド』『ナッサウ』のコスモタイガーで偵察に出す」

「分かりました。それが宜しいかと思います」

 

 将和の言葉にチュン参謀長も頷き直ちに三戦艦に搭載されたコスモタイガー36機が爆装して発艦したのである。ただし、山本の一個中隊9機は念のため待機となったのである。

 

「さて……奴さんらの出方だが……」

「やはり先に航空機で叩いて空母は沈めるのが得策と思われます。上空援護があるのと無いのとでは差が違いますからな」

「だろうな」

 

 チュン参謀長の具申に将和も頷く。将和自身もかつては機動艦隊を率いていたしその状況は承知していた。

 

「増援要請はしたが……」

「今すぐに来るかは分かりませんなぁ」

 

 ケンタウルス座からのタキオン超空間通信は地球防衛軍も受信しており、正信は冥王星に駐屯していたパエッタ少将の第四艦隊を救援に差し向けたが間に合うわけがなかった。

 

「ま、何とかするのが俺達の仕事だな」

「それもそうですな」

 

 将和の言葉にチュン参謀長は頷くのである。

 

 

 

 

 

 




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