『三好inヤマト』改三リメイク   作:零戦

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第三十九話

 

 

 

 

 

 

「索敵のコスモタイガーより入電。『我、敵機動艦隊発見』」

「発見したコスモタイガーからは約8万宇宙キロからの通信です」

 

 『伊勢』の艦橋では薫らが将和に慌ただしく報告をする。その報告を聞いた将和は直ぐに決断をする。

 

「先手を取る。『ホワイトスカウト』『神鷹』に発光信号、『第一次攻撃隊発艦セヨ』」

「了解。『ホワイトスカウト』『神鷹』に連絡します、第一次攻撃隊発艦せよッ」

「山本、『伊勢』残りのコスモタイガー隊も全機発艦だ。……行けるな?」

『勿論です艦長』

「ん。但し無茶はするなよ」

 

 『伊勢』から発光信号が飛び交い、待機していた鹵獲艦である『ホワイトスカウト』『神鷹』から第一次攻撃隊が発艦を開始する。次いで『伊勢』からもコスモタイガー9機が発艦して攻撃隊に加わったのである。

 第一次攻撃隊90機は約20分程度の飛行で現場宙域に到着すると確かにそこには白色彗星艦隊が味方艦隊に向かって航行していた。

 

「全機突撃隊形!!」

 

 玲の命令に各中隊は突撃隊形を取る。

 

『何時でも行けますぜ隊長!!』

『はしゃぐな坂本』

 

 はしゃぐ坂本に椎名はそう言う。そして玲は命令を発する。

 

「突撃!!」

 

 玲は操縦桿を倒して降下する。狙うは艦隊真ん中を航行する大型空母であった。降下する中、玲は胃から食べたモノが逆流してくるがそれを吐かずに再度飲み込んで02式射爆照準器で狙いを定めた。

 

「食らえ!!」

 

 両翼下から2発の対艦ミサイルが発射されミサイルは飛行甲板に突き刺さって命中する。列機も次々と対艦ミサイルを発射して6隻の空母に命中させていくのである。更にはその周囲に展開していた巡洋艦や駆逐艦にもミサイルを叩き込んで離脱するのである。

 

「司令、空母部隊が!?」

「チッ、小賢しい真似をするわ。被害は!?」

「駄目です。空母は全て大破炎上、総員退艦が発令されました。他にも巡洋艦4、駆逐艦13隻が撃沈されました」

「流石はバルゼーを倒した星か……構わん、艦隊を再編しつつ全速前進せよ!! 火炎直撃砲の射程距離に入れば此方のモノだ!!」

「対空レーダーに反応!! 地球艦隊の第二次攻撃隊です!!」

「クッ!?」

 

 そう士気を上げるグレーアンスだったが第二次攻撃隊の攻撃で更に戦艦3、巡洋艦5、駆逐艦12が撃沈されるのである。

 

「司令……そろそろやりますか?」

「ん、そうだな」

 

 チュン参謀長の具申に将和は頷き席を立つ。

 

「『高雄』の三木大佐に連絡。予定通り『プラン乙』を発動する」

「了解しました」

 

 将和の言葉にウーノは頷き『高雄』に連絡を入れる。報告を受けた『高雄』艦長三木幹夫大佐は頷いた。

 

「了解した。別動隊は『高雄』に続け!!」

 

 『高雄』以下巡洋艦隊と駆逐隊は『伊勢』らの艦隊から列を崩して左右に分かれていくのである。そして残ったのは『伊勢』、空母2隻にパトロール艦『天塩』以下6隻と無人艦隊だけであった。

 別動隊と分かれてから一時間後、将和の艦隊はガトランティス第八機動艦隊と接敵をした。

 

「全艦砲撃開始ィ!!」

「撃ちぃ方始めェ!!」

 

 先に砲撃をしてきたのは将和の艦隊であった。『伊勢』の砲撃は駆逐艦2隻を瞬く間に轟沈させたがグレーアンスは冷静だった。

 

「火炎直撃砲発射用意」

「火炎直撃砲発射用意!!」

「エネルギー充填60……70……80……90……100……エネルギー充填120%!!」

 

 旗艦『インディポリス』の火炎直撃砲がエネルギーの充填を行うがそれは『伊勢』でも探知されていた。

 

「敵旗艦らしき艦から高エネルギー反応!! 火炎直撃砲です!!」

「回避運動準備」

「了解。データを航海長に渡します」

「データ受け取りました。回避運動!!」

 

 『伊勢』は島の操作の元で回避運動を開始する。そして『インディポリス』では火炎直撃砲が発射された。

 

「火炎直撃砲発射ァ!!」

 

 『インディポリス』が火炎直撃砲を発射する。エネルギー弾は瞬間物質輸送され将和の艦隊前方にワープアウトするが……将和の艦隊は全て回避に成功したのである。

 

「回避成功!!」

「よし、その調子だ」

「はい!!」

 

 回避に成功した島に将和はそう言って褒める。そして『インディポリス』では外れた事に焦りを感じた。

 

「チッ相変わらずのコントロールが無い兵器だな。次弾装填急げ!!」

 

 しかし、『インディポリス』が五射程しても将和の艦隊が回避した事でグレーアンスはトリックに気付いたのである。

 

「そうか……そういう事か!?」

「何か分かりましたか司令?」

「……火炎直撃砲は役に立たん。火炎直撃砲の技術は元々何処の国の兵器だ?」

「元々はガミラスの……あぁそうか!?」

 

 グレーアンスの言葉に参謀は納得したように頷いた。

 

「地球とガミラスは技術協定を結んでいると聞いています。それなら……」

「ウム。ガミラスを通して瞬間物質輸送器の原理を聞いて火炎直撃砲の対策をしているだろう……だからこれでもう火炎直撃砲は役に立たない……ッ」

 

 グレーアンスは悔しさを滲ませるよう右拳を強く握り締めるがそれも一瞬の事であった。

 

「ならば……ならば我々はこのまま前進する。敵地球艦隊との艦隊決戦で血路を開くしかあるまい!!」

「ハッ!! 全艦全速前進!!」

 

 第八機動艦隊は速度を上げて将和の艦隊に向かうのであるがそれはパトロール艦の大型タキオン対艦レーダーで捕捉されていた。

 

「敵艦隊が突っ込んでくるようですッ」

「ん。全艦、緩やかに小惑星帯まで後退せよ」

 

 ケンタウルス座にも多数の小惑星帯が存在しておりその中の一つ付近で今回、地球艦隊とガトランティス艦隊が戦闘していた。その小惑星帯付近まで将和は後退を指示した。

 

「地球艦隊が後退をしています!!」

「後退だと?」

「何か罠があるのでは……?」

「………」

 

 グレーアンスは偵察機を出すか悩んだが空母は全隻撃沈されているし偵察機を出したとしても直ぐに落とされると踏んだ。その為このまま行く事を選択したのである。

 

「このまま行こう。但し、罠と分かった場合は直ぐに撤退は出来るよう準備だけはしておけ」

「ハッ!!」

 

 第八機動艦隊は積極的な突撃をせず、やや劣る形の突撃をしてきた。その様子に将和も舌打ちをする。

 

(チッ、猪突猛進なガトランティスにしては利口な奴もいるか……)

 

「司令、プラン乙はどうしますか?」

「……奴等が線を越えたら発動しよう。無理に撃滅する必要はない。追い返す事に切り替えよう」

「分かりました」

 

 チュン参謀長の言葉に将和はそう返す。第八機動艦隊が所定の位置に到達すると……プラン乙が発動された。

 

「ガトランティス艦隊、線を越えました!?」

「全艦に打電。『プラン乙発動』」

 

 『伊勢』からの打電を受信した『高雄』は直ちに準備に取りかかる。

 

「小ワープの準備急げ!!」

「小ワープ準備宜し!!」

「よし、全艦小ワープ!!」

 

 小惑星帯で潜んで左右に分かれた『高雄』以下の艦艇は小ワープを敢行、第八機動艦隊の左右側面に躍り出るのである。

 

「左右に重力震!! 敵地球艦隊です!!」

「やはり罠だったか!? 直ちに迎撃せよ」

 

 グレーアンスは舌打ちをしながらそう指令を出すがオペレーターが更に叫ぶ。

 

「前方にいた艦隊が陣形を変形しつつ砲撃してきます!!」

「何!?」

 

 グレーアンスらガトランティス艦隊は地球艦隊が展開した陣形は知らなかったが地球側ーーアジアからしたら鶴翼の陣と呼ばれる陣形だった。将和はパトロール艦を無人艦の指令艦とし小戦隊を編成して鶴翼の陣形に展開していた。

 無論、中央は『伊勢』と自動戦艦4、自動駆逐艦8の戦隊であった。

 

「『高雄』達の支援砲撃を展開!! 『高雄』達の攻撃が終われば然るの後、我々も突撃する!!」

「『高雄』以下突撃隊、突撃を開始!!」

 

 見れば『高雄』達は左右から突撃していた。

 

「突撃!! 突撃!! 突撃!!」

「撃ちぃ方始めェッ!!」

 

 三木はそう叫びながら砲雷撃を敢行、大戦艦を沈める。

 

「敵戦艦撃沈!!」

「よしよし、そのまま一直線に突き進め!!」

 

 左右からの突撃で第八機動艦隊は戦艦3、巡洋艦7、駆逐艦11隻を喪失していた。対して将和の艦隊も巡洋艦『摩耶』『羽黒』が大破離脱、駆逐艦4隻が撃沈されていたのである。

 そして最後には前方に展開していた将和の自動艦隊による突撃であった。結果的に第八機動艦隊は戦艦9、巡洋艦19、駆逐艦23隻を撃沈されたのである。グレーアンスは直ちに撤退を指令したが何隻が帰れるかは分からなかった。

 

「何たる事だ……バルゼーの仇を取れぬまま撤退か……」

「前方に重力震!?」

「何、またか!?」

 

 だがこのワープアウトは将和も予期していなかった。

 

「何だあの船は……?」

「民間船でしょうか?」

「……あれは……」

 

 ポツリと呟いたウーノに将和は見逃さなかった。

 

「何か知っているのかウーノ?」

「……あれは恐らく時空管理局の艦船かと……」

「……………………………………はぁ?( ゚д゚)」

 

 ウーノの言葉に将和は唖然とする。そのウーノが言った時空管理局ーーXX級次元航行艦『テンペスト』はいきなりの戦闘に驚いていた。

 

「な、何だこの戦闘は……」

 

 艦長も思わずそう呟いた程であった。本来、というよりも『テンペスト』は次元の海を航行していたが小規模の次元震が発生したのである。当初はそのまま航行をしても問題は無さそうだったが『テンペスト』艦長は万が一を考えて通常空間に出る事を選択し通常空間に転移したのだ。

 そうしたらまさかいきなりの戦闘である。驚くのも無理はない。

 

「ぜ、前方から正体不明の艦船が接近!?」

「何!?」

 

 それは撤退中のグレーアンスの旗艦『インディポリス』ら10数隻の残存第八機動艦隊だった。グレーアンスは突如現れた『テンペスト』に驚きつつも僅か1隻な事に失笑した。

 

「僅か1隻ではないか!? 構わん、砲撃して撤退だ!!」

「ハッ!!」

 

 『インディポリス』が砲撃をするとそれに遅れて他艦も砲撃を開始した。砲撃をされた事に『テンペスト』艦長は直ぐに行動を起こした。

 

「障壁展開急げ!! それと本局に至急緊急連絡しろ!!」

「は、はい!!」

 

 『テンペスト』は障壁を展開するも一発目は耐えきった。しかし、二発目は右舷に着弾したのである。

 

「う、右舷被弾!! 火災発生!!」

「隔壁降ろせ!! 反撃だ、砲撃開始!!」

 

 直ちに魔砲(ビーム砲)で砲撃をするもガトランティス艦船の装甲を貫通する事はなかった。

 

「何という厚い装甲だ!?」

「三発目直撃来ます!?」

 

 そう言わや否や艦橋付近に着弾、艦橋の窓ガラスや装甲が割れ空気は外に出されてしまう。

 

『ウワアァァァァァァァァァ!?』

 

 その反動で座席に座っていなかった者、座っていたがベルトをしていなかった者が先に宇宙空間に吸い出されてしまった。そして座席も座ってベルトをしていた者は座席が衝撃で外れて吸い出されてしまい艦橋にいた全員が宇宙空間に投げ出されたのである。

 その為、『テンペスト』は操艦不能となり漂流するのである。

 それを見た将和は直ぐに発した。

 

「機関最大!!」

「機関最大へ!!」

「良いのか……将和?」

「構わん、俺達は防衛軍軍人である前に船乗りだ。全艦、ガトランティス艦隊を砲撃しつつあの民間船を救え!!」

『おい将和!? あまりエンジンを苛めるなよ!!』

「今やらなくていつやるんだトチロー!?」

『今なんだろ!! 畜生、無茶はさせるなよ!?』

 

 機関室からの叫びに将和はそう答え『伊勢』は最大戦速で突撃するのであった。

 

 

 

 

 

 

 




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